ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Live In Paris / The ABC&D Of Boogie Woogie

2016年05月06日 | ジャズ

Live In Paris / The ABC&D Of Boogie Woogie (2012)

ブギウギ・ピアニストらとストーンズ(The Rolling Stones)のドラマー、チャーリー・ワッツ(Charlie Watts)が組んだユニット「The ABC&D Of Boogie Woogie」。ストーンズの創設メンバーで、ピアニスト兼ローディーのイアン・スチュアート(Ian Stewart)のトリビュート盤が前年に発売されているので、そのプロジェクトの副産物だろうと思っていたら、結成は2009年、録音は2010年とこちらの方が早い。

スチュといえば、容姿がグループにそぐわないとマネージャーから首を切られたにも関わらず、その後もバンドに同行し、スタジオ・レコーディング、ライヴ公演共にその軽快なピアノで貢献したバンドのつなぎ役。メンバーの誰からも愛されて、ローディーなど陽の当たらない舞台裏の仕事もこなす反面、スローな曲でピアノは弾きたくないと、生涯ブギウギ・スタイルで通した頑固者。その彼のトリビュート盤を企画したイギリス人アーティストのベン・ウォータース(Ben Waters)が参加している。メンバーは、

Axel Zwingenberger (piano)
Ben Waters (piano, vocals)
Charlie Watts (drums)
Dave Green (bass)

の4名。メンバーの頭文字を採ってABCDと名乗っている。パリでのライヴ演奏を収録している。ブギウギなどのアメリカを強く意識させる音楽って、本国アメリカよりもヨーロッパなどの方が人気が高いようだ。ブルースも60年代初めにブリティッシュ・インヴェイジョンが興る前までは本国で見向きもされていなかったと聞く。スタンダード曲ばかりの終始リラックスした演奏で、ベン・ウォータースのヴォーカルは上手いとは言えないものの、軽快なピアノの音と、世界最高のロック・バンドのドラマーでありながら普段はジャズ・ドラムしか演奏しないというチャーリーのジャジーなドラムが楽しめる。音からすると会場のキャパはかなり小さいようだが、そんなハコで酒でも呑みながら聴いたらさぞかし気分いいだろうナ。

オークションにて購入(¥770)

  • CD (2012/6/13)
  • Disc : 1
  • Format: Live
  • Label : ワードレコーズ

 

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