ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

超別嬪 / サディスティック・ミカ・バンド

2022年02月03日 | ロック(日本)

超別嬪 / サディスティック・ミカ・バンド (2006)

今は亡き加藤和彦率いるサディスティック・ミカ・バンドのベスト盤CD。特に目当てだった訳ではないが、他のアーティストのCDを購入した時に一緒にあったので久しぶりに聴いてみようとついでに購入。2006年に木村カエラがヴォーカルに加わった時のタイミングで発売されたもののよう。あれ?前にも同じようなCDを買った覚えが…とCD棚を探すと、2004年に発売された幕の内(S.M.B. SUPER BEST)(ジャケ写真下)っていうのが出てきた。

どちらも16曲入りだが曲のダブりは半分だけだからヨシとしよう。この盤にはオリジナル・アルバム未収録の07、15が収録されているが、木村カエラのヴォーカル曲は収録されていない。どうせなら1曲聴いてみたかった。

ポップで華やかなバンドだが、実力は折り紙付き(メンバーを見れば明らか)。なんとイギリスでツアーも行い、あの有名なテレビ音楽番組「The Old Grey Whistle Test」にも出演したというのだから凄い。ただ自分はオリジナル・アルバムは1枚も持っていない。名盤の「黒船」(プロデュースはクリス・トーマス!)ぐらいは持っとかないとナ。1989年には桐島かれんがヴォーカルを務め再結成。この頃にTVで映像を見たことがあるが、お洒落なオジサマ達が小娘と遊んでいる感じであまりピンとこなかった。やはりオリジナルのミカの突き抜けてちょっとキッチュなヴォーカルには抗えない魅力がある。

  • Label ‏ : ‎ EMIミュージック・ジャパン
  • ASIN ‏ : ‎ B000EZ8C8S
  • Disc ‏ : ‎ 1

 

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Let The 70's Die / Variuos Artists

2022年01月22日 | ロック(日本)

Let The 70's Die / Variuos Artists (1992)

中学生の頃に愛読していた音楽誌「ロッキング・オン」の渋谷陽一氏が監修したという日本のロックの編集盤。発売は1992年。以前にはっぴいえんどの記事を書いた時に触れたが、学生の時にレンタルCDで借りて、カセットテープにダビングしてよく聴いた思い出の作品。あれまた聞きたいナと思い始めてしまったら、やっぱり探してポチッとしてしまっていた(笑)。収録アーティストと曲は以下の通り。

01. 銀色のグラス (ザ・ゴールデン・カップス)
02. 本牧ブルース (ザ・ゴールデン・カップス)
03. 朝まで待てない (モップス)
04. 御意見無用~いいじゃないか (モップス)
05. からっぽの世界 (ジャックス)
06. ラヴ・ジェネレーション (ジャックス)
07. 塀の上で (はちみつぱい)
08. センチメンタル通り (はちみつぱい)
09. はいからはくち (はっぴいえんど)
10. 春よ来い (はっぴいえんど)
11. 塀までひとっとび (サディスティック・ミカ・バンド)
12. タイムマシンにおねがい (サディスティック・ミカ・バンド)
13. おそうじオバチャン (憂歌団)
14. 嫌んなった (憂歌団)
15. 春のからっ風 (泉谷しげる)
16. 翼なき野郎ども (泉谷しげる)
17. 雨あがりの夜空に (RCサクセション)
18. スローバラード (RCサクセション)

やっぱりスゴイこの面子と曲群。若い頃の自分にとってはほぼ全部の曲が自分の時代よりも前の曲ばかり。ま、どれも定番といえば定番な選曲だが、03はよりロックな再録ヴァージョンを収録していたり、泉谷しげるもこの当時Loserとのライヴで好評だった15を選んでいたりと素晴らしい曲が目白押し。自分がジャックスの放送禁止曲05を初めて聴いたのもこのCDだったと記憶する。ビート・グループからサイケデリック・ロック、カントリー・ロック、グラム・ロック、ニュー・ウェーヴと、日本のロック史を辿る聴き方も出来る。ここに収録されている曲、どれもタイプは違うが全部好きだ。若い頃に聴いた曲の影響力って凄い。中古だと思って買った盤も未開封新品だったし、大満足。

ネットにて購入(¥698)

  • レーベル ‏ : ‎ EMIミュージック・ジャパン
  • ASIN ‏ : ‎ B000UV2KA2
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1

 

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Chronological Collection 1978-1981 [Columbia Years] / 坂本龍一

2021年11月28日 | ロック(日本)

Chronological Collection 1978-1981 [Columbia Years] / 坂本龍一 (2004)

坂本龍一のコロムビア・レーベル時代の曲を収録した3枚組CD。坂本の初期のディスコグラフィーには詳しくないが、”コンプリート”と謳っているからこれで全部なのだろうか。以前に購入したコンピ盤「Early Best Songs」の拡大版といった感じ。もちろん1978年発売の「千のナイフ」も収録。その他、渡辺香津美との「Kylin」(1979)や「東京ジョー」(1982)、ダンスリーとの「The End Of Asia」(1982)などが収録されている。

改めて言うまでもなく「千のナイフ」は坂本の初期キャリアを代表する名盤。当時YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)との活動も並行して行われていて、表題曲と「The End Of Asia」は後にYMOでも再録することになるし、収録曲の多くはYMOの初期のライヴでも演奏されたのだそう。何故かここではレコードのA面とB面をひっくり返した曲順で収録されている。久しぶりに聴いたがやっぱりかっこいい。でもここまで生ピアノが前面に出ていたという印象はなかった。ニュー・ウェーヴな面ばかりに気がいっていたのかな。

日本を代表するフュージョン・ギタリスト、渡辺香津美もこの時期の坂本やその周辺にとっての重要人物。「Kylin」を始め坂本と多くの活動を共にしている(その後、初期のYMOのライヴにも参加)。フルでは初めて聴いたダンスリーとの「The End Of Asia」は、”ヨーロッパの古楽器の演奏にアジアの旋律サウンドを組み合わせて想像上ののヨーロッパ中世音楽に仕上げた”のだそう。何だか無印良品の店舗で流れていそうだ(笑)。

ネットオークションにて購入(¥1,380)

  • レーベル ‏ : ‎ 日本コロムビア
  • ASIN ‏ : ‎ B0002Q2LEU
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 3
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Viva Lava Liva 1980-1983 / サンディー&ザ・サンセッツ

2021年11月13日 | ロック(日本)

Viva Lava Liva 1980-1983 / Sandii & The Sunsetz (1984)

1984年にアルファから発売されたサンディー&ザ・サンセッツのベスト・アルバム。家には長兄がシドニーに住んでいた頃に買ったというカセットテープ版(写真下左)と、当時向こうで大ヒットしたシングル盤の「Sticky Music」(写真下右)が今もあるが、ある日に柳ヶ瀬商店街で古物を扱っている露店を覗いたら中古CDのコレが刺さっていた。安かったし、久しぶりに聴きたいナと購入。副題?には日本語で”祝再生”とある。

 

件のヒット曲「Sticky Music」、スネークマンショーのLPに収録されていた「Jimmy Mack」(←あのボブ・クリアマウンテンがミックス担当だとは知らなかった)、それにライヴ曲を含む11曲入り。久保田真琴率いるサンセッツの、テクノポップにアジアン・テイストを織り交ぜた細野晴臣直系のいわゆる”チャンキー(ごった煮)ミュージック”に、エキゾチックなサンディーのヴォーカルが加わった、日本だけに留まらないインターナショナルなスケールのお洒落なポップ・ミュージック。特に沖縄的なリズムやサウンドが加わった曲はYMO以前からの細野の楽曲に通じている。今聴いてもやっぱりカッコイイなァ。メンバーの他に、YMOの面々がゲストで参加している。クレジットに”Thanx to”としてDavid Bowieとあるのは何か交流があったのかな。

露天商から購入(¥300)

  • Label ‏ : ‎ アルファレコード
  • ASIN ‏ : ‎ B0000073JX
  • Disc ‏ : ‎ 1
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Dumb Numb CD / Friction

2021年06月06日 | ロック(日本)

Dumb Numb CD / Friction (1990)

1989年に渋谷クラブクアトロにて録音され、翌年に発売されたフリクションのライヴCD。当時のラインナップはレック、ラピス、ヒゴヒロシ、佐藤稔の4人。自分は未試聴だが、石井聰互が監督をした映像「Dumb Numb Video」も発売されている(現在は「Dumb Numb DVD」)。もうこのCDが発売された頃には後追いで東京ロッカーズのオムニバスやら、フリクションの1stは中古で買って聴いていたはずだが、なぜかこのアルバムは購入していなかった。中古店で久しぶりに見かけて、そういえばこれ持っていなかったとなと購入してみた。

いきなりファーストに収録の「Big-S」から始まる演奏は、レック自身のベースを含むぶっといリズム・セクションに扇動されたかのように、鋭利なギターが飛び回る。こりゃ凄い音だ。レックは相変わらず短い言葉を次々とアジテーションのように吐き出していて、これが即興なのか計算されたものなのか知らないが、いわゆるメロディーを”歌う”訳ではないので、ひとつの楽器みたいな役割だ。CDとかで聴いていると、レックが選んだその言葉が時々気恥ずかしく聴こえたりする時もあるのだが、もちろんライヴ現場では気にならないだろう。これで80分弱は正直ヘヴィー過ぎて、聴く方にもエネルギーが要る。小さいハコで観たらヘトヘトになりそうだ。この編成のフリクション、見てみたかったなァ…。

中古店にて購入(価格失念)

  • レーベル : 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • ASIN : B00005GFB0
  • ディスク枚数 : 1
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都会のランナー / 泉谷しげる

2021年01月03日 | ロック(日本)

都会のランナー / 泉谷しげる (1979)

泉谷しげるが1979年に発表したアルバム「都会のランナー」のCDを購入。前作「’80のバラッド」等と2012年にリマスターされて、なぜかタワーレコードのみで期間限定で復刻されたが、今回購入したのは以前にワーナーから発売された古いもの。当時はAsylumというレーベル所属だったそうなので、その辺の権利関係でそういうイレギュラーなことになっているのかな。前作に引き続き、故・加藤和彦がプロデュースを担当。バンド・メンバーもほぼ前作と同じはず。

のちのLoserでも取り上げられた01と02が有名だが、音楽的には充実していてアルバム全体を聴いても決して悪くない。外見や態度とは相反する泉谷らしい繊細さも歌詞に滲み出ているし、決して上手くはないが気合の入った歌唱もいい感じ。フリーキーなサックスなんかは面白い試みに聴こえる。ただ一部の曲ではバックの演奏が時代を差し引いてもちょっと凡庸な感じがするし、どうしても「’80のバラッド」と比べられてしまうから不運なアルバムでもある。自分が感じるのはそれぞれの曲の出来よりも曲順のしっくりこなさかな。

オークションにて購入(¥670)

  • Label : ダブリューイーエー・ジャパン 
  • ASIN : B000UUPRBM
  • Disc: 1
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ベスト12 / 細野晴臣

2020年12月07日 | ロック(日本)

ベスト12 / 細野晴臣 (1984)

まだCD黎明期にクラウンから発売された細野晴臣のベスト盤を入手した。CDでは最も早く発売された細野晴臣のベスト盤のようだ。ジャケットに輝くコンパクトディスクのマークが懐かしい。クラウン時代なので、ファースト・ソロ・アルバムの「HOSONO HOUSE」(’73)、「トロピカル・ダンディー」(’75)、「泰安洋行」(’76)からの曲が収録されている。バックの面々は(全てではないが)「キャラメル・ママ」の3人(のち「ティン・パン・アレー」)のメンバー。鈴木茂、松任谷正隆、林立夫と、ロックのみならず、のちの日本の音楽界の重要人物ばかり。クレジットされているゲスト参加メンバーも、矢野誠、吉田美奈子、久保田真琴、矢野顕子、山下達郎、大瀧詠一、小坂忠、など物凄い面子。

後ろ2つのアルバムは、後にアルファから出された「はらいそ」と合わせて”トロピカル三部作”なんて言われているらしい。YMOが好きだった自分だが、細野のアルバムは全く持っていなくて、当時”エア・チェック”(死語)したカセットテープを何本か持っていた程度。それもアルバムではなくって”細野晴臣特集”みたいな奴じゃなかったかな(まだ探せば実家にあるかも)。その頃は彼の歌い方ってあまりピンと来なくて、音楽自体も不思議な雰囲気としか認識していなかったけれど、こうして自分が色々なロックその他の音楽を聴いて来て、特に60~70年代のアメリカの音楽、それこそニューオリンズなど南部の音楽も含めて色々聴いてくると、彼のやっている音楽の雑食性というか吸収性というものにはびっくりしてしまう。しかもほとんど同時代で進行しているんだからなァ。もちろん彼はそれだけに留まらず、テクノ、民族音楽、映画音楽、環境音楽、と次から次へと作品を発表し、いまだ現役で若いアーティストにも影響を与え続け、生涯を通して世界の音楽界で活躍しているのだから恐れ入る。

オークションにて購入(¥660)

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HAPPY HEADS / 忌野清志郎 & The Razor Sharps

2020年11月25日 | ロック(日本)

HAPPY HEADS / 忌野清志郎 & The Razor Sharps (1987)

RCサクセションの活動停滞期に発表した忌野清志郎のソロ・アルバム「RAZOR SHARP」に伴うツアーでの中野サンプラザでの公演を記録したライヴ・アルバム。バンド・メンバーはアルバムのレコーディングに参加したブロックヘッズ(The Blockheads)の連中を中心に集められた。そのメンバーはこちら。

 Charley Charles (dr) The Blockheads
 John Turnbull (gt) The Blockheads
 Micky Gallagher (key) The Blockheads, The Clash
 Mark Bedford (bs)Madness
 Davey Payne (sax) Kilburn & The High Roads, The Blockheads

70年代後半のイギリスのロックバンド好きなら「おぉ」と言ってしまう面々。そもそもどうしてアルバム制作時にこの面子が集まったのか知らないが、清志郎はスティーヴ・クロッパー(Steve Cropper)といい、この連中といい、向こうの一流どころと難なくコミュニケーションをとって音楽を作り上げてしまうのが凄い。英語が喋れたとは聞いたことが無いが。

先のアルバムに収録された曲を始め、ストーンズ(The Rolling Stones)の03、他のアーティストへの提供曲、RCサクセションの楽曲、メンバー紹介を含めたジャムの09、それにベン・E・キング(Ben E King)のスタンダード10と多彩な内容。この時期の清志郎のヴォーカルの艶や伸びは最高にいいし、バンドとのコンビネーションもなかなか。のちにRC、そしてタイマーズで強く打ち出した英語詞に日本語を当てはめて意訳しつつ原曲を再現する(又はその逆)という言葉遊びの手法もここで現出している(ちょっと待ってくれ→Chopped Tomato Pure)。ずっと前にこのアルバムの市販されたビデオ映像を見たことがあるが、清志郎1人だけが派手だった印象があるなァ。当時は残念ながら外国に居たのでライヴにも行けなかったし、このアルバムも買わなかった。自分が中学生の時以来、また清志郎やRCの音楽への関心が高まるのはこの後になる。

オークションにて購入(¥622)

  • レーベル : EMIミュージック・ジャパン
  • ASIN : B00005GMDI
  • ディスク枚数 : 1
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はっぴいえんど / はっぴいえんど

2020年10月07日 | ロック(日本)

はっぴいえんど / はっぴいえんど (1973)

大滝詠一、細野晴臣、鈴木茂、松本隆の4人による「はっぴいえんど」のファースト・アルバム。もちろん後追いの自分ははっぴいえんどを系統立てて聴いてきた訳ではなく、YMOにハマっていた小~中学生時代はもちろん、大人になっても一部の曲を除いてほとんど聴いてはこなかった。やっと最近、細野晴臣のソロ作品を少し聴くようになって、ならばとベスト盤から先に手を出した次第。すでに”日本のロックはここから”的な評価が定着しているので、そこに付け加えることは何も無いが、のちの歌謡界を含む日本の音楽界を語るのに上記4人は絶対に外せないので、そんな才能が集まった奇跡的なバンドが奏でる音楽には単純に興味が沸く。

1970年という発表年は本国アメリカでさえロックの過渡期で、能天気なウッドストック幻想がオルタモントで打ち砕かれた時代。ベトナム戦争の影(というか真っ只中)もあった。そんな時代の雰囲気が日本にも押し寄せていて学生運動も盛んだった時代のはず(自分は幼児だったので知らない)。この盤を聴くとそういった世相はあまり強く感じさせず、歌詞に焦燥感は感じさせつつも、あくまで日常的な言葉でクールに曲が展開されていく。アメリカのロック(西海岸や南部等)の影響というか、ほぼ同時進行形といってもいいくらいのタイムラインなのに、それらと遜色ない音が録音されているのが凄い。つまり日本語の歌以外は向こうの音そのままといってもいいくらいなのだ。どうして今ほど情報も多くなかっただろう当時の日本でそんな事が可能だったんだろう。

オークションにて購入(680)

  • Label : EMIミュージック・ジャパン
  • ASIN : B00005646A
  • Disc : 1
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はっぴいえんど~アンソロジー 12月の雨の日 / はっぴいえんど

2020年06月21日 | ロック(日本)

はっぴいえんど~アンソロジー 12月の雨の日 / はっぴいえんど (1998)

はっぴいえんどのベスト盤。といってもこちらは一般的に発売されたものでなく”The CD Club”という通販企画で通販のみで頒布発売された商品のよう。この”The CD Club”というのは洋邦他ジャンルの音楽を特集して発売している息の長いシリーズだが(今もあるのかな?)、市販品の丸写しでなく独自選曲で、しかもしっかり的を射た選曲だったりするし、易々とレーベルの壁を越えたり、解説が詳しかったりするのでなかなか侮れない。

自分が初めてはっぴいえんどを聴いたのは中学生ぐらいの頃だったか。YMOのファンだったので細野晴臣経由だったか、それとも日本の伝説のロックバンドという括りで聴いたのか忘れてしまったが、ギターの音には痺れたけれどさしたる感銘を受けた訳ではなく、「~です、~ます」調の歌詞をよくロックにのせるなァなんて思ったぐらいだった。かなりフォーク的に感じて、それが違和感でもあった。なのでオリジナル・アルバムも1枚も持っておらず、その後何年も経ってからレンタルCDで借りた編集盤をカセット・テープに録音したものぐらいしか持っていなかった(※調べてみたら92年発売の「Let The 70's Die」<ジャケ写真下>という渋谷陽一監修の日本語ロックの編集盤だったようだ)。

ちなみにその盤の選曲はこれ。

01. 銀色のグラス (ザ・ゴールデン・カップス)
02. 本牧ブルース (ザ・ゴールデン・カップス)
03. 朝まで待てない (モップス)
04. 御意見無用~いじゃないか (モップス)
05. からっぽの世界 (ジャックス)
06. ラヴ・ジェネレーション (ジャックス)
07. 塀の上で (はちみつぱい)
08. センチメンタル通り (はちみつぱい)
09. はいからはくち (はっぴいえんど)
10. 春よ来い (はっぴいえんど)
11. 塀までひとっとび (サディスティック・ミカ・バンド)
12. タイムマシンにおねがい (サディスティック・ミカ・バンド)
13. おそうじオバチャン (憂歌団)
14. 嫌んなった (憂歌団)
15. 春のからっ風 (泉谷しげる)
16. 翼なき野郎ども (泉谷しげる)
17. 雨あがりの夜空に (RCサクセション)
18. スローバラード (RCサクセション)

なかなか凄い。このCD改めて欲しくなった(笑)。

それはさておき、繰り返し特集されたりする彼らの偉大さにはちっともピンとこなかったのだが、最近バッファロー・スプリングフィールド(Buffalo Springfield)、CSN&Y(Crosby, Stills, Nash & Young)、ニール・ヤング(Neil Young)、ザ・バンド(The Band)やなんかを聴き直しているうちに、やっとそれらの音楽とはっぴいえんどの音楽との繋がりを意識するようになり(遅い)、ちょっと聴いてみたくなったのだ。その辺のことはもう既に語り尽くされていることばかりで書き加えることは無いが、あの時代の日本のロック人達の早熟な事には毎度の事ながら恐れ入る。今と違って情報量が圧倒的に少ない時代。ましてや映像なんてほとんど無いから耳コピでマスターしていったり、直接海外まで行って体得したのだろうが、遜色ないどころかすでに個性も生まれていて、それに日本語歌詞をのせる試みが行われているのだから驚く。

オークションにて購入(¥780)

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