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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

スズキ @岐阜県大垣市 (※閉店)

2019年02月23日 | 岐阜県(西濃)

大垣市街を自転車で散策。普段車やバイクでは入っていかないような路地を自転車で縫うように周ってみた。ある路地を走っていたら何とも気になる店が。廓町の「スズキ」。大垣共立銀行本店の裏手の路地で、多分以前は建物が密集していただろう場所なのだが、周囲の建物が無くなってポツンと残ったような感じ。一度は通り過ぎて、すぐ近くにあるもう1軒の焼きそば屋へ向かったのだが、そちらは焼きそばを焼く音と香りはすれど表が閉まっていたので、引き返して店の前で入ろうかどうしようかしばし迷う。というのも、店構えといい、中から聞こえてくる声(かなり近い)といい、一見で入るにはさすがに小さな勇気が要ったのだ。ま、でもしっかり回転灯も回っているし、暖簾も掛かっているしと思い切って戸を引いてみた。

中に入ると目の前は狭いカウンター(というか縁)付きの鉄板。それ以外に壁際に小さな小上がり席もあるにはあるが、荷物などがあって実質上がるのは無理。焼いているのはご高齢のお母さんで、先客は2名。大きくない鉄板前はいっぱい。とりあえず小上がりの座布団に半分だけお尻をのっけて壁の品書きを眺める。すると常連らしき先客が「焼きそば無いって言わないと…。」とお母さんに進言。「あぁ、そうだった。そば注文するの忘れちゃってね、焼きそばは今日無いの。」とのこと。焼きそばとお好み焼の店でそばを注文し忘れるって(笑)。他には大判(お好み焼の?)、モダン焼があるようだったが、それではと肉玉子入りの「お好み焼」をお願いした。

鉄板の上でお母さんの調理が始まる。混ぜ焼きではなく重ね焼き。ひっくり返した生地はしっかりとコテでギュッギュと押さえる。ソースをたらして「はい、どうぞ。」と呼ばれた。お母さん側の鉄板の短辺に丸椅子が、そしてコテと氷水が用意されたのでそちらへ移動して相席。3人で鉄板前は満席だ。箸は用意されず、コテのみを使って食べる。何しろ鉄板の上なので熱々なのをコテで切り分け口に運ぶ。アチチ…。旨い。しっかりとした大きさのある”折らない”平形のお好み焼にたっぷりめに塗られたとろみのあるソースは甘め。焼き方といい、ソースといい、ベクトルはどちらかというと広島向きなのが面白い(麺は入っていない)。氷水で口を冷やしながら熱いのを平らげた。次はぜひ「焼きそば」を。それにすぐ近くの焼きそば屋にも足を運んでみたいナ。(勘定は¥500)

※令和元年7月に再訪したところ、廃業されたようで店舗が無くなって住宅部分だけになっていました。

 


 

↓ 大垣駅の北東、林町の風情ある町屋の並び(建築詳細不明)。いくつかの建物はまだ商売も現役だ。明治天皇行幸の際に板輿(みこしのような乗物)に乗り換えた場所(たぶん)だという石碑と案内板があった。

 

↓ 同じ林町の「美濃錦」を醸す「渡辺酒造醸」(創業明治35年・1902)の黒壁の蔵(建築詳細不明)

 


 

 

やきそば・お好み焼 スズキ

岐阜県大垣市廓町3-51

 

( 大垣 おおがき 鈴木 お好み焼き おこのみやき モダン焼き やきそば 焼そば 焼きそば 近代建築 町屋 商店 酒蔵 みのにしき )

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幸味亭 @岐阜県大垣市

2019年02月18日 | 岐阜県(西濃)

岐阜県大垣市での昼食。駅から歩いて行ける距離で大通りに面していながら、今まで入ったことのなかったとんかつ屋「幸味亭(ゆきみてい)」。裏の駐車場に車を停めて店内へ。店の中は長いL字のカウンター席とテーブル席が3つほど。先客がビールをやっていたが、残念ながらこちらは運転のある身…。ランチの設定でもあるのかなと思ったら休日はやっていないようなので、普通に「とんかつ定食」を注文。年配の主人が「ヒレかロース、どちらに?」と訊いてきたので「ロース」でお願いした。とんかつ屋なのに品書きに「ぎょうざ」(ん?「ぎゅうざ」?)があるのは何でだろう…(そういうイレギュラーな品が気になって食べたくなる性分)。静かに調理が始まり、女将さんが付け合わせなどの皿を準備。主人のとんかつの調理が終わる頃に合わせて女将さんが大きな飯碗にごはんをよそい始めた。飯碗が大きく量が多そうだったのであわてて遮り、小さい茶碗にして減らしてもらった。

揚がったばかりの大きなとんかつに包丁が入れられ、カウンター越しに渡される。付け合わせは千切りキャベツ、トマト、きゅうり、そしてポテサラ。味噌汁と漬物も。ソースは別の小鉢に入れられている。かつをひと切れつかみ、ソースをつけていただく。衣はカリッと硬めで揚がっていたが皿に直置きなのであまり長持ちはしない。ソースはかなり酸味の強いとんかつソース。脂身がしっかりとあり、その甘さとソースの酸味が合わさって旨い。ただこのソースの強い酸味は食べ進めるとだんだん効いてくる。ご飯と味噌汁、付け合わせで口をリセットしながらいただいた。次は「みそかつ」にしてみようかな。(勘定は¥1,000)

 


 

↓ 古い食堂「鶴丸」のある林町の通りの郵便局の隣に今まで気付かなかったタイル壁の素敵な建物があった(建築詳細不明)。屋号が木製の文字看板なのだが残念ながらいくつも欠損していて読むことは出来ない。この通りには風情ある町屋の建物がまだ何棟も残っていた。

 

 


 

幸味亭

岐阜県大垣市宮町1-37-1

 

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サンコック @岐阜県大垣市

2019年02月11日 | 岐阜県(西濃)

岐阜県大垣市の中華レストラン「サンコック」の本店へ。揖斐川町にも店舗があるようだ。ずっと前から店名は知っていたが初訪問。昼営業開始時間ちょうどくらいに店に向かうと店前の駐車場はすぐにいっぱいに。看板から店構えから内装から、明るく清潔な”正調中華ファミリーレストラン”という感じで綺麗な店内。店員も多く、やはり家族連れの客が多い。入ってすぐのカウンター席に案内されメニューを眺める。こちらセット料理が豊富なのだが、店員の符丁のような呼び方がそのままメニュー名になっていて面白い。一番人気は「Cなし」(=天津飯+汁なし担々麺)だとか。セットが値打ちだろうことはもちろん想像出来たが、午後が終わってしまいそうだったので単品で「天津飯」を注文した。席から厨房の様子が見えるが広くて綺麗でシステマチック。手際良く次々と調理がされている。

程なくして「天津飯」が登場。このブログではあまり記事にしていないがオムライス好きな自分はもちろん天津飯も大好物。こちらの「天津飯」は玉子の上からかかった餡に醤油の入っていない塩餡だ。町の中華料理の店をはじめ、いわゆる大陸中華や台湾中華の店でも醤油餡が多く、かなり”分かり易い味付け”のことが多いので、一時は塩餡の店ばかり探して食べていた時期があった。塩餡でも透明だったり濁っていたりと色々だがこちらは後者。玉子の部分はごくシンプル。スプーンで垂直に掘り下ろし、餡と玉子とご飯を一緒に口に放り込む。火の通りもちょうど良く、過不足ない出来上がり。旨かった。ねぎの入った中華スープも付いてきたが、こちらも優しい味付けで好感が持てる。次こそセットを頼んでみよう。「炒天津飯(=天津炒飯)」や「オム炒飯」も気になるなァ。(勘定は¥500)

 

中華料理 サンコック 上面本店

岐阜県大垣市上面4-54-1

 

( 大垣 おおがき サンコック上面本店 サンコック本店 中国料理 ラーメン 担々麺 担担麺 天津飯 中華ファミレス )

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飯田 (3) @岐阜県大垣市 (※閉店)

2018年11月22日 | 岐阜県(西濃)

岐阜県大垣市のJR大垣駅を出て東に向かって商店街を歩いていくとその端にあるお気に入りのお好み焼き屋「飯田」(と呼んでいるが店名はどこにも書いてない)。昼過ぎ頃から店が開く、お母さんが1人でやっていらっしゃる店だ。界隈は日曜休みの店ばかりなので、日曜でも開いているのはよそ者にとっては有難い。暖簾が掛かっていたので店に入るが電気が落としてあった。お母さんの姿が見えたので「いいですか?」と声をかけるとすぐに電気を点けてくれた。まずはビールを。お母さんに「ビール貰うよ。」と土間の冷蔵庫から出そうとすると「こっちが冷えとるで出すわ。」と調理場の冷蔵庫からアサヒのドライ大瓶を取り出して、最初の1杯は注いでくれた。

以前から頼んでみたかった肉類をお願いする。「砂肝」と「レバー」。お母さんが冷蔵庫からそれぞれを出し、鉄板に火を入れて準備。鉄板に転がした砂肝は塩胡椒のみの味付けで蓋をして蒸し焼きに。量はしっかりと1人前。平皿に盛られたそれをつまみながらビールを流し込む。添え物は千切りキャベツ。「レバー」はややしっかりめに火を入れ、これも平皿に。同じく味付けは塩胡椒のみ。ちょっと塩加減は強め。こんな若輩にも丁寧な言葉で受け答えして下さるお母さんとしばしの世間話。そういえばいつ来てもその佇まいに虜になってしまっていた向かいのうどん屋(日の出食堂)の建物がとうとう取り壊されていたことを尋ねると、7~8年前までは営業していたのだそう。どこもかしこも取り壊した後には駐車場にしかならないので「この辺もつまらん町になってまった。」と嘆いていらっしゃった。ついでにこの店はいつからと尋ねると「45年くらい。」とのこと。まだまだお元気そうなので大丈夫。次は「焼めし」を頼もうっと。(勘定は¥1,200程)

以前の記事はこちら (1)(2

※閉店されました

 


 

↓ こちらも前を通るたびに写真を撮ってしまう素晴らしい佇まいの高屋町の食堂「玉屋食堂」跡。

 

 


 

飯田 (飯田お好み焼店)

岐阜県大垣市錦町6

 

( 大垣 おおがき 大垣駅 飯田 いいだ お好み焼 お好み焼き おこのみやき 焼そば 焼きそば やきそば やきめし 錦街商店街 近代建築 麺類食堂 大衆食堂 )

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中華園 @岐阜県大垣市

2018年09月05日 | 岐阜県(西濃)

真夏の大垣市を自転車で散策中、道路にあった案内板に「ここは美濃路です」と表示があった。美濃路は東海道と中山道を結んだ脇往還と呼ばれる街道。なるほど道路の舗装がいわゆるアスファルトと違って白っぽくしてある。界隈に何か名残が見つけられるかもしれないと炎天下ウロウロしてみた。そこで昼飯にえらんだのがここ「中華園」。一帯はスナックなどの残滓は見つけられるものの現役の店の数は多くない。店は少々雑多な感じでカウンターが5席ほどと小さいテーブル席が2つあるだけのこじんまりとした造り。お母さんが1人でやっていらっしゃる。ラミネートした品書きの他にも扇に書かれた品書きが壁に貼ってある。「チンシャオロース」「エビピラーフ」〔ママ〕という文字が微笑ましい。ご飯物が食べたかったので「かいこう飯」を注文した。お母さんが中華鍋を振るって調理が始まる。

しばらくして渡された「かいこう飯」は一般的なものが出てくると思いきや、醤油の色の付いていない”塩餡”で出てきたのでニンマリ。鶏胸肉も唐揚げの場合が多いがこちらでは揚げてない。大陸系中華店は押しなべてどこも同じような物しか出てこないが、日本の中華、しかも古い店にはこういう面白さがあるからやめられない。他には白菜やきくらげ、それに飾り切りのしてある人参が入っていた。熱々をレンゲですくい上げ、わしわしと喰らっていく。なかなか旨いゾ。これまた熱々のもやしスープを挟んで、鼻から鼻水と汗を垂らしながらいただいた。次に来たら食べるものは決まっている。もちろん「エビピラーフ」。ところで看板の”菜飯”って?…。(勘定は¥650)

 


 

↓ 有名な老舗和菓子屋「つちや」とうだつを挟んで建つ隣の印章屋「碧雲堂印舗」(建築詳細不明)もなかなか年季が入っていそうだ。

 

↓ 松尾芭蕉の「奥の細道」結びの地として知られる船町の川湊にある明治時代に再建された「住吉灯台」(明治20年・1887・建造)。ここから桑名宿まで船が出ていたのだ。

↓ 何度も通っている道なのに今まで全然気が付かなかった煉瓦造りの倉庫(建築詳細不明)。アパートの同敷地内に隣接しているのでわざわざ残したのだろう。何に使っているかは分からないがアパートの大家の所有かな。

 

↓ 日本家屋に洋館がくっついた戦前に流行したタイプの建物(建築詳細不明・場所失念)。門構えも立派だ。

 

↓ 何とも可愛らしいアパートが建っていた。橘町の「橘マンシオン〔ママ〕」(建築詳細不明)。角丸の窓、階段部分の丸窓、バー手摺り、アーチ型の入り口(低い!)など、とてもポップなビル。「名古屋渋ビル研究会」に紹介したいナ。

 

 


 

中華園

岐阜県大垣市竹島町80-2

 

( 大垣 おおがき ちゅうかえん 中華料理 中国料理 鶏球飯 カイコー飯 とんかつ 餃子 菜飯 ラーメン 中華そば ギョーザ 近代建築 美濃路 脇街道 )

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朝日屋 (3) @岐阜県大垣市

2018年08月30日 | 岐阜県(西濃)

酷暑の中、かつては色街(旭遊郭)だったという大垣市の藤江町近辺を遺構や名残を探しながら自転車でウロウロ(←まるで不審者)。数は多くないが残った建物や、街の雰囲気を感じながら走って探索範囲を拡げると「朝日屋」の店の前に出た。まだ午前10時過ぎだったが暖簾が掛かっている。そうか10時開店だったか。どうせ朝食も採っていないし、強い日差しで暑いしと暖簾をくぐることに。自分だけかと思いきや、すぐに車が停まって客が中へ入っていく。しかも先客まで居た。テーブル席に腰を下ろして注文したのは「酢なし中華」。調理を待っている間にも次々と客がやってきて、自分のテーブルもすぐに相席になった。朝から人気だなァ。

運ばれた「酢なし中華」は見た目普通の中華そばと変わらない。湯気が全く立っていないのはスープも冷たい中華そばだから。スープはほとんど油が浮いておらず、麺も具も冷たい。いわゆる”冷やし中華”と区別するためにこのネーミングになったのかな。スープはビッと塩分が効いていて、汗を流して自転車を漕いでいた体に滲み渡っていく。温かい麺ではあまり感じなかったのだが、この麺旨いなァ。冷やされてコシも出ているのだろうが、ちゃんとアシ(伸び)もあってツルンとした口当たりがとても良い。水面には他にチャーシュー、小さく軟らかいメンマ、カマボコ、刻みネギ。チャーシューは切り出してそのまま冷たいスープに浮かんでいるので脂の部分がどうしてもアレだが、暑い夏にぴったりの冷たい麺を、いいタイミングで食べることが出来た。(勘定は¥520)

以前の記事はこちらこちら

 


 

↓ 店の向かいにもべんがら塗りの建築が(建築詳細不明)。道を挟んだはす向かいの建物も角面が囲われていて分かり辛いが2階を見るとそういった類の建物だったように見える。

 

↓ 藤江町に残る遊里らしい建築(建築詳細不明)。現在も住宅として使われていて、緑色に塗られた壁と丸窓、軒下に付けられた照明などが綺麗に残っている素晴らしい建物。

 

 

↓ 一方こちらは上の建物のすぐ近くにある崩壊寸前の建物(建築詳細不明)。壁面にべんがら塗りが微かに残るものの放置されていたらしく、後は崩れ落ちるのを待つのみか…。

 

↓ かなりの大店だったと思われる建物(建築詳細不明)。瓦屋根ののった塀、べんがら塗りの2階壁面、玄関の唐破風の細工も精緻を極めている。ぴったりとくっついた隣の棟にも別の破風が。こういう建物がずっと続いていたのだろうか。

 

 

↓ 後から出来たバイパスを横切って西へ渡ったところにある建物(建築詳細不明)。こちらの唐破風も細工は素晴らしい。ただ大きい建物の西側はちょっと傷みが激しいようだ。

 

 


 

名代手打 朝日屋

岐阜県大垣市東長町40

 

( 大垣 おおがき あさひや 麺類食堂 大衆食堂 手打専門 かつ丼 カツ丼 中華そば ラーメン 丼ぶり 近代建築 遊郭 妓楼 遊郭跡 赤線 三業 )

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里山きさら @岐阜県揖斐郡揖斐川町

2018年07月16日 | 岐阜県(西濃)

朝早くバイクで家を出て、揖斐川町の古い建物を見に行く前に朝食に向かったのは「里山きさら」。ジビエを扱う店で”シャルキュトリー・レストラン”と名乗っている。どんな意味だろうと調べてみると「シャルキュトリ(charcuterie):食肉加工品全般の総称」らしい。こちらで肉を加工しているという意味だろうか。以前に岐阜市の郵便局近くで入ったそば居酒屋と関係があるようだ。店に入ると朝早いにも関わらず何組もの先客がいた。近所の方らしきジーサンバーサンのカップルもいらっしゃる。店内のテーブルはほぼ埋まっていたので男性店員に「よろしければ外でも。」と案内された。やや曇り空なのが残念だが、目の前に田んぼと畑と小山が広がる気持のいい席。

ド田舎だけどスピーカーから洒落たボサノヴァ・ジャズが結構な音量で流れている。せっかくの田舎風景で畑の上ではひばりが鳴いていたのでBGMはもう少し小さい音か、無しでもいいかも(笑)。こちらにはモーニング・サービスがあるのだが、何とジビエがいただける。もちろん訪問したのはそれ目当て。種類は2つ。「Jibier Morning」と「Casse-Croute(カスクルート)」。前者にはトースト、玉子に鹿のソーセージとハムが付き、後者は自家製パンのサンドイッチ。選んだのはカスクルート。テリーヌとハムが選べるのだが、尋ねるとハムはあっさりしているので風味を味わいたいならテリーヌをとのこと。なのでもちろんテリーヌでお願いして、飲み物はコーヒーを注文。

しばらくして「カスクルート」が木製のプレートでお洒落に運ばれてきた。軟らかめのバゲットのサンドイッチで、分厚いテリーヌと共にレタス、キュウリ、トマトが挟んである。味付けは軽く、バゲットは大口を開けた状態なので食べづらいことこの上ない(笑)。ある程度解体つつ上手くひと口で入るようにしていただく。鹿のテリーヌが旨い。香辛料の効きは強くなく、鹿肉ならではの濃厚な風味が口に拡がる。ただ挟まれた野菜類がその味の印象を薄くしてしまう気もするので、思い切ってテリーヌのみにして野菜はサラダで添えてもいいかも。苦めのコーヒーはカップの残り方をみるとエスプレッソ・マシーンかフレンチ・プレスで淹れているだろうか。モーニングとしては値段は安くないが、なかなか面白い朝ごはんだった。ランチや夜も興味があるし、店ではソーセージなども売っていたが、それはまた別の機会に。(勘定は¥1,030)

この後の記事はこちら

 


 

↓ 揖斐川町で目当ての重厚な建物「フォート光画堂」を訪ねるも、つい最近壊されたようで建て直しが始まっていた…、残念。ショックは大きかったが気を取り直して近所の古い建物を再訪。古い商店街に残る「所薬局」(建築詳細不明)

 

 

↓ こちらも薬局「石原薬局」(建築詳細不明)。店頭のガラスショーケースなどが時代を感じさせる。日本建築だが横に回ると2階の一部に下見板張りの壁が残っていた。はて?

 

 


 

 

シャルキュトリー・レストラン 里山きさら

岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲長瀬1272-1

 

( 揖斐川町 いびがわ町 さとやまきさら 㐂更 喜更 ジビエ 鹿肉 シカ肉 モーニング 喫茶 ランチ 蕎麦 五平餅 近代建築 光画堂解体 )

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MAMEYA (2) @岐阜県大垣市

2018年07月11日 | 岐阜県(西濃)

以前、大垣に寄った際にコーヒー豆を挽いてもらった自家焙煎の店「MAMEYA」。この日も大垣近辺を散策したが、ちょうどコーヒーが無くなっていたのでまた寄ってみた。駐車場にバイクを入れただけでいい香りが漂ってくる。店に入ると先客が1人。それでも焙煎機がフル稼働だったので、すでに電話で注文が入っているようだ。前回の豆(グアテマラ産)の感想を女将さんと喋っていたら、何となく同じグアテマラ産の別の種類を勧められたのでそれに従う。この日は「グアテマラ・サンドライ」。焙煎を待っている間に提供されたこの日の試飲はニューギニア産の「マウントハーゲン」。口当たりが軟らかく、香りは強くないが後味が甘く感じる。ゆっくりと飲んでいると、後客や電話の客の注文が聞こえるのだが、みんなの拘りがスゴイ。

まだ自宅では挽いていないので、店でペーパードリップ用に挽いてもらったものを帰ってからすぐに開封、試飲。挽いてもらったばかりなのでこんもりとした泡立ちの勢いが違う。やや深煎りで焙煎香は強く酸味は少なめ。苦味は強く、後口はすっきりとしている。もちろん旨くて満足したのだが、やはり前回と同じ傾向の味(←たぶんこれが自分の好みなんだろう)。どうせ家でもほぼ毎日ガブガブ飲むので、もう少し冒険して全然違う地方の豆を試してみても良かったかな。(勘定は¥1,058)

前回の記事はこちら

 


 

↓ 引き続き中山道の赤坂宿(大垣市)を散策。築250年(!)という「鹿光堂」(建築詳細不明)。以前に来た時にはもう少し人の気配があったのだがもう使われていないのかな。屋根の歪みはレンズの歪みではありません。

 

↓ そのまま垂井宿(不破郡垂井町)まで足を伸ばす。現在は休憩所として使われている旅籠「垂井宿お休み処(旧・長浜屋)」。こちらも築200年以上だとか。その後平成まで酒屋として営業していたのだそうだ。

 

↓ 「長浜屋」のはす向かいにある土蔵造りの長屋(建築詳細不明)。もちろん土蔵大衆食堂は既にやってはいないが(天ぷら屋は不明)、どんな造りだったのか見てみたいなァ。

 

↓ 街道が折れ曲がったところに建つ旅籠「亀丸屋」(安永6年・1777・建造)。鉄砲窓や鶯張りの廊下、刀置き台や隠し階段がそのまま残っているのだそうだ。スゴイ。※残念ながらもう営業は止めてしまわれたとか。

 

 


 

オーダー焙煎 MAMEYA

岐阜県大垣市三塚町469-4

 

( 大垣 おおがき マメヤ 珈琲 コーヒー コーヒー豆 珈琲焙煎 豆工房 コーヒーロースト 近代建築 旅籠 旅館 垂井宿 赤坂宿 中山道 中仙道 宿場 )

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井筒食堂 @岐阜県大垣市 (※閉店)

2018年07月03日 | 岐阜県(西濃)

大垣市の北公園野球場の横にある「井筒食堂」へ。中休みが無いので使いやすい麺類食堂だ。創業は昭和42年(1967)だそう。ご夫婦でやっていらっしゃる。暖簾をくぐるとテーブル席が6つのみのこじんまりとした店内で、間口の狭い古い食堂ではよくある鏡が壁面に並んでいる。少し遅い昼下がりだったが先客は数組。壁には品書きの札が下がっていて、こちらは岐阜の古い食堂で散見される”天ぷら中華”(こちらでは”天ぷらラーメン”)があることでも知られている。さて何を頼もうか…「オムライス!」(←マンネリ)。調理場は小窓の奥なので様子は見えないのでテレビを見ながら出来上がりを待つ。

しばらくして平皿に盛られた「オムライス」が登場。やや強めに焼かれた薄焼き玉子で包まれているオールドスタイルのオムライス。もちろん上からはケチャップがたらされている。添えられているのは赤い福神漬。中はチキンがたっぷりと入ったケチャップライス。味付けは濃くないので、たらされたケチャップでちょうどいい感じになって旨い。ケチャップの銘柄はよく分からないが少し甘めのケチャップのような気がした。サクサクっと完食。次は丼物か、大衆食堂では見かけることの少ない「にしんそば」にしてみようかな。(勘定は¥650)

※令和2年5月に閉店されました

 


 

↓ 久しぶりに美濃赤坂方面へ足を延ばす。赤坂宿の旧街道沿いに建つ豪華な「清水工業(株)」の邸宅(建築詳細不明)。広い敷地の中には洋館らしき建物も。

 

↓ 「赤坂港会館」のはす向かいにある日本家屋に応接の洋館が隣接する建物(建築詳細不明)。戦前に流行した典型的な”お金持ち”スタイル。

 

↓ まるで鉛筆画のような枯れた味わいを見せる「矢橋タバコ店」(建築詳細不明)。木戸にはめられたガラスも歪みのある昔のガラスのまま。

 

↓ ベンガラで塗られた壁が特徴的な「竹中邸裏門(赤壁)」(建築詳細不明)。開いていたので中が見えたが広い駐車場が見えるだけだった。

 

↓ 美濃赤坂といえば大理石の生産で全国に名を知られる「矢橋大理石(株)」。広い敷地の中に建つこの瀟洒な建物は「旧・矢橋大理石商店・南陽倶楽部」(大正13年頃・1924・建造)

 

↓ 同じ敷地内に建つ洋館「東館」(建築詳細不明)。こちらはハーフティンバー(柱などが装飾的に現しになっている)様式。

 

↓ 工場の敷地内には建造年は不明だが、かなり古いと思われる下見板張りの建物があちこちに残る。

 

↓ 修繕されているのであまり古くは感じられないが歴史のある「榎屋旅館(旧・中山道赤坂宿脇本陣跡)」(江戸時代・建築詳細不明)。いつ頃まで営業していたのかな。

 

 


 

井筒食堂

岐阜県大垣市見取町1-5-14

 

( 大垣 おおがき いづつ食堂 井筒 大衆食堂 麺類食堂 天ぷら中華 中華そば ラーメン 赤坂宿 中山道 中仙道 旧街道 閉店 廃業 )

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鶴岡屋第三支店 @岐阜県大垣市

2018年06月18日 | 岐阜県(西濃)

東大垣駅近くに残る全国でも希少な「ねじりまんぽ」を再度観察に。小さな駅にバイクを置いて歩いて近辺を散策。過去既に見ている場所だが、駅側から歩いていくとちょっと新鮮。ついでに揖斐川に架かる重要文化財「旧・揖斐川橋橋梁」まで行くとなぜか半分だけ再塗装されていた。

そこから昼飯にバイクで向かったのは静里町にある麺類食堂「鶴岡屋第三支店」。本店はもちろん久瀬川町だが、”第三”ということは第二もある。実は以前に第二支店も第四支店も現場まで行ったことがあるのだが(←ヒマか)、西大垣駅前の第二支店はすでに建物が無く、長松町の第四支店は閉店したようだった。こちら第三支店は本店よりもかなり大きい建物に見えるが、暖簾をくぐって中に入ると店舗部分はそう大きくない。本店に勝るとも劣らない人気ぶりでほぼ満席。その後も次々と客が入ってくる。テーブル席に腰掛け品書きを眺める。といってもやはり鶴岡屋といえば「かつ丼」。決め打ちで来ていたので「かつ丼」を注文。本店は”上”にすると目玉の玉子がのるが、こちらは品書きの写真にとじ玉子がのった写真が載っていたので本店と仕様が違うようだ。

注文してからあっという間に配膳される。丼ぶりの上にのったかつは3切れ。厚みはあまりなく脂身の少ない部位のよう。本店と同じ組み立てかどうかは分からないが”あのタレ”にどっぷりと浸かっている。ソース味とも醤油味とも言えないしっかりと濃くて甘酸っぱいタレ。旨いのだがタレが多めで、ご飯が軟らかめの炊き上がりということもあって、ややバランスが悪い。漬物と出汁感薄めの味噌汁を挟みながら平らげた。他の客を見ていると本店と違い「かつ丼」ばかりということもなかったので、次は違うものにしてみようかな。(勘定は¥850)

本店の記事はこちら

 


 

↓「甲大門西橋梁(こうだいもんにしきょうりょう)」(明治20年頃・1887・建造)。どうして”まんぽ”というのか知らないが、煉瓦がねじったように積まれているのが特徴。中に入ると不思議な感覚になる。これを明治時代の職人がひとつひとつ積んでいったかと思うと感慨深い。

 

 

 

↓ えらく桁の低い「乙大門西橋梁」(甲大門西橋梁と同時期の建造と思われる)。すぐ近くなのにこちらはねじられていない煉瓦拱渠(こうきょ)。線路に対して直角だからなのかな。

 

↓ 樽見鉄道樽見線の小さな「東大垣駅」近くにはJR東海道線が並走しており、ここから北へ分かれていく。1両編成の電車がのんびりと時間合わせ。

 

 ↓ 揖斐川に架かる国の重要文化財「旧・揖斐川橋橋梁」(明治19年・1886・建造)。歩行者と自転車専用の橋だが半分だけ茶色に塗り直されていた。予算の関係?権利の関係?

 

↓ 馬場町で見つけた雰囲気ある立派な門と日本家屋に隣接した洋館のある建物(建築詳細不明)。一般住宅だがすでに主は不在のようで荒れていた。

 

↓ 久しぶりに「三甲テキスタイル株式会社(旧・後藤毛織分工場)」(大正2年・1913・建造 )の横を通ったら隣に商業施設が出来ていて、駐車場から事務所棟がよく見えるようになっていた。

 

 

↓ 敷地内には道路際の倉庫(大正3年・1914・建造、写真上左)以外にも煉瓦造りの工場建物が。

 


 

 

静里 鶴岡屋 (鶴岡屋第三支店)

岐阜県大垣市静里町1133

 

( 大垣 おおがき 鶴岡屋 つるおかや 鶴岡屋支店 かつ丼 カツ丼 亜種 ソースかつ丼 たれかつ丼 麺類食堂 大衆食堂 近代建築 斜拱渠 しゃきょうきょ ねじりまんぽ )

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