Struttin' / The Meters (1970)
1970年に発売されたミーターズ(The Meters)のサード・アルバム。ジャケットにも鶏が描いてあるが、いきなり鶏の鳴きマネの「Chicken Strut」から始まる。ま、馬鹿馬鹿しいのだが、なんともゴキゲンなサウンドなので、あまり何も考えず楽しめてしまう。ヴォーカル曲がいくつも入っている変化はあるが、基本的は最初のアルバムから音楽的な路線は変わっていない。で、そのヴォーカル曲はというと…、正直あんまり好きじゃないかな。アート・ネヴィル(Art Neville)がヴォーカルを担当している。ドクター・ジョン(Dr. John)のような強いアクを期待する訳ではないが、ちょっと平坦で滑らかすぎるというか、綺麗過ぎな感じ。彼ららしい複数で歌うシンガロン(Sing-along)タイプの曲だと嫌いじゃないんだけど。
”セカンド・ライン”と呼ばれるニューオーリンズ特有のタメの効いたリズムと、ファンキーなグルーヴは、絶対に打ち込みのリズムボックスからは生まれない有機的なサウンド。音楽的な理論なんて全然知らないが、たぶん5線譜などから音楽理論を語る人からしたら、かなり”デタラメな”音楽なんじゃないだろうか。でもそれこそが彼らの音楽の気持ちいいところ。このアルバムでも要のジガブー(Joe "Zigaboo" Modeliste)のドラム、レオ・ノセンテリ(Leo Nocentelli)の小気味良いカッティング・ギター、滑らかなジョージ・ポーターJr.(George Porter, Jr.)のベース、そしてアートのキーボード、と少数ながら鉄壁の布陣。
ブックオフにて購入(¥500)
- CD (1999/11/30)
- Disc : 1
- Format : Import
- Label : Sundazed Music Inc.