マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

きっと、うまくいく

2014-02-01 12:25:04 | 映画ーDVD

ーきっと、うまくいくー3 IDIOTS

2009年 インド 170

ラージクマール・ヒラニ監督 アーミル・カーン(ランチョー)カリーナ・カプール(ピア)R・マドハヴァン(ファラン)シャルマン・ジョシ(ラージュー)

 

【解説】

インドで製作された、真の友情や幸せな生き方や競争社会への風刺を描いたヒューマン・ストーリー。入学したインドのエリート大学で友人たちと青春を謳歌(おうか)していた主人公が突然姿を消した謎と理由を、10年という年月を交錯させながら解き明かしていく。主演は、ボリウッド映画の大スターであるアーミル・カーン。『ラ・ワン』のカリーナー・カプールがヒロインを務める。抱腹絶倒のユーモアとストレートな感動を味わうことができる。

 

【あらすじ】

行方不明だったランチョー(アーミル・カーン)が街に戻ってくると聞き、ファルハーン(マドハヴァン)とラージュー(シャルマン・ジョシ)は母校に向かう。10年前、三人は名門大学の学生だった。真っすぐなランチョーは異議があれば学長にすら物申し、好きなことに打ち込んでいた。しかし、ランチョーと学長の娘・ピア(カリーナー・カプール)が接近したことから、3人は卒業目前で退学を言い渡されてしまう。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

これはチョーオススメ作品。

こういう映画に出会うために、日々たくさん映画を見てる気がする。

とにかくすごい。

インド映画の集大成、最高峰じゃないかしら?

夫も大絶賛。

スピルバーグも大絶賛しているらしい!!

 

始めっから、インド映画らしい無理無体。

飛行機に乗り込んだばかりのファルハーン(マドハヴァン)に、なにやら電話がかかって来た。

離陸するんだから、携帯切らなあかんでしょう、と思っていたら、ファルーンは心臓マヒを起こしたみたいに倒れてしまった。

飛行機は引き返し、ファルーンは車椅子で運ばれていく。

目を開けて、やおら、立ち上がったファルーン。

あとは、一目散に逃げる逃げる。

 

旅行客とだましてリムジンを捕まえると、まずはラージュー(シャルマン・ジョシ)のマンションに寄り、ラジューを拾って母校の工科大学へ。

その屋上で待っていたのは、探していた親友ランチョー(アーミル・カーン)ではなく、憎き宿敵、チャトゥルだった。

チャトゥルは、ランチョーの居場所を見つけたと言う。

「自分はランチョーと出世競争をして、10年後の9月5日にここで会おうと約束した。その約束を果たすんだ!!」

3人は、チャトゥルの車でランチョーがいるという町へ向かった。

 

ファルーンたちが大学生だった頃、ファルーンとラージューとランチョーは尞が同室ですぐに仲良くなった。

ランチョーは不思議な学生で、成績抜群なのに、いつも先生が叱るような言動をして、教室から退室させられていた。

一方、ファルーンとラージューは、成績最低で、この3人は学長にまで目をつけられる劣等生だった。

これが原題の「3 IDIOTS」3バカと呼ばれる。

 

優等生のチャトゥルは、いつもランチョーに負けて1番が取れないことが悔しくてならなかった。

 

学長は学力至上主義者で、成績がよくて、良い会社に入り、出世する生徒を作り出そうとしていたが、3バカは、学長の神経を逆撫ですることばかりやっていた。

 

あるとき、ランチョーは学長の娘ピア(カリーナ・カプール)と出会い、二人は恋をする。

 

☆ネタバレ

インド映画らしい、歌とダンスシーンも満載。

170分と長丁場ですが、まったく飽きることはありません。

これでもか、というほど事件があり、そのたびにランチョーは「All Izz Well(All is Well=うまくいく)」という魔法の言葉を唱えて、スーパーマンのように解決していきます。

 

もともと工学は苦手で、動物写真家になりたかったファルーンに、両親を説き伏せる勇気を与えた。

貧困の中でラジューをエリートにしたい、と過度の期待をかける家族のプレッシャーから解放して、ラジュー本来の実力を取り戻させた。

 

そして、天敵のような学長も、ランチョーの人間力に感服する出来事がありました。

 

ランチョーは工科大学を主席で卒業しました。

しかし卒業式の後、ランチョーはこつ然と姿を消したのです。

ピアはもちろん、親友たちがどんなに探しても、ランチョーは見つからなかったのです。

 

そして、10年後の今、ランチョーが見つかったと言う。

着いたところは、丘の上のお屋敷。

この屋敷の主人の葬式が盛大に行われていた。

跡継ぎの男がランチョーだと言う。

しかし、それは似ても似つかぬ別人だった。

 

その男が言うには、探しているランチョーはこの屋敷の庭師の息子で、小さい時から近くの学校に潜り込んで勉強していたが、ある日おとなに見つかりばれてしまった。

しかし、その少年のあまりのできの良さに、屋敷の主人が学校へ行くことを許し、工科大学へも、学位を取るために息子の身代わりとして送り込んだのだった。

 

そして、地方の小学校に探しているランチョーがいることがわかった。

「ピアも知っているのだろうか?」

ピアに連絡したら、いまから結婚式だと言う。

それはたいへん!今からなら間に合うと、チャトゥルを縛り上げて、ピアの元へ。

結婚式場からピアを連れ出して、ランチョーのいるという小学校へ。

果たして、ピアたちはランチョーに会えるのか?

 

というお話。

インド映画お約束の歌とダンスも最高。

青春映画みたいに友情物語が爽やか。

二人の恋愛シーンもユーモアいっぱい、ラブコメみたい。

 

でも、エリート主義から落ちこぼれて、傷ついて自殺する学生。

カースト制度の中で勉強できる環境にいない子供たち。

そういう弱い立場の若者の問題意識を持って描いているところが、この映画のすごいところでした。

 

キャストも素敵。

これは、これは、すごい映画に出会ってしまった!!

 


奇跡のリンゴ

2014-02-01 11:30:15 | 映画ーDVD

ー奇跡のリンゴー

2013年 129

監督=中村義洋 キャスト=阿部サダヲ(木村秋則)菅野美穂(木村美栄子)池内博之(もっちゃん)笹野高史(深津)伊武雅刀(三上幸造)畠山紬(雛子)渡邉空美(咲)小泉颯野(菜ツ子)原田美枝子(三上葺子)山崎努(木村征治)

 

【解説】

『ポテチ』の中村義洋がメガホンを取り、『舞妓 Haaaan!!!』の阿部サダヲと『ジーン・ワルツ』の菅野美穂が夫婦を演じた感動作。石川拓治原作のノンフィクションを基に、夢物語だといわれていたリンゴの無農薬栽培を成し遂げた農家の苦難の道のりを映し出す。笹野高史や伊武雅刀、原田美枝子や山崎努らベテラン俳優たちが豪華共演。実話をベースに描かれる、地道な研究から奇跡を成し遂げた家族の波瀾(はらん)万丈の生きざまに感極まる。

 

【あらすじ】

1975年、秋則(阿部サダヲ)は青森県弘前市で妻の美栄子(菅野美穂)と共にリンゴを栽培していた。彼は、年に十数回にわたり散布する農薬が原因で皮膚に異常をきたしてしまい、寝込むこともある妻の体を心配して無農薬でリンゴを育てることを心に誓う。だが、農薬を使わないリンゴ栽培はその当時「神の領域」ともいわれ、実現するのは絶対無理だと思われており……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品の主人公、木村秋則さんは有名人なんですね。

画像検索したら、たくさん出てきました。

歯のないお口で笑う顔が印象的な方ですね。

 

この作品は、事実が元に作られているだけあって、なかなか説得力もあり、キャストもよく楽しく見られました。

リンゴ農家のご苦労、常識や常道を覆すことの大変さなどが、伝わってきました。

木村さんが、ここまで頑張られたのも、妻への愛情、家族への思いがあったからなのですね。

 

リンゴ農家の次男として生まれた秋則(阿部サダヲ)は、高校卒業後東京で会社員として働くが、ある収穫時に帰省して、同じくリンゴ農家の一人娘美栄子(菅野美穂)とお見合いをして木村家の養子に入った。

 

リンゴの育て方はとても難しい。

外国からリンゴが入って来たときは日本全国で作られたが、その難しさにどんどん諦めていった。

その中で残ったのが弘前。

津軽人持ち前の粘り強さで、リンゴを特産物に育て上げた。

 

しかし、リンゴを立派に育てるためにはたくさんの農薬がいる。

美栄子は農薬アレルギーで、農薬をまくたびに辛い思いをしていた。

秋則は、そんな妻を気遣い、農薬なしでリンゴを育てる研究を始めた。

 

しかし、その道は険しかった。

畑を手放し、冬は出稼ぎに出かけ、一家はどんどん貧乏になっていった。

村八分にもなった。

それでも、舅の征治(山崎努)は協力を惜しまず、家族も秋則を信じていた。

 

秋則は、そんな中でどんどん追いつめられていった。

異常な行動が目立ち、ある日とうとう、死ぬことを思い詰めて山の中へ入っていった。

そして、そこで目にしたものは…!

 

☆ネタバレ

無農薬リンゴがいいか悪いかと言う話ではありません。

木村さんはただ、農薬アレルギーの妻を苦しませるのがしのびなかったということなんだろうと思いました。

 

娘の雛子が「なんのために貧乏して来たんだ!」と父を叱咤するシーンがありますが、この無謀とも思える挑戦を支えたのも家族でした。

舅の征治も、娘見栄子のために努力している木村さんを止められなかったのでしょう。

 

成功物語なので、安心して見てられますが、1歩間違えば自殺もあったのですから、怖いお話とも言えます。

 

キャストと演出に救われて、とてもいい作品に仕上がっていました。

おいしいリンゴが食べたくなる、素敵な作品でした。