マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ALWAYS 三丁目の夕日'64

2012-01-27 14:40:33 | 映画ー劇場鑑賞

ALWAYS 三丁目の夕日'64

2011年 日本

監督=山崎貴 原作=西岸良平 キャスト=吉岡秀隆(茶川竜之介)堤真一(鈴木則文)小雪(茶川ヒロミ)堀北真希(星野六子)もたいまさこ(大田キン)三浦友和(宅間史郎)薬師丸ひろ子(鈴木トモエ)須賀健太(古行淳之介)小清水一揮(鈴木一平)染谷将太(ケンジ)マギー(精肉店・丸山)温水洋一(自転車屋・吉田)神戸浩(電報局員)飯田基祐(中島巡査)ピエール瀧(氷屋)蛭子能収(電気屋)正司照枝(産婆)森山未來(菊池孝太郎)大森南朋(富岡)高畑淳子(奈津子)米倉斉加年(茶川林太郎)

 

【解説】

ALWAYS 三丁目の夕日』『ALWAYS 続・三丁目の夕日』に続く、昭和の東京を舞台にしたヒューマン・ドラマの第3弾。昭和39年の東京の一角で、東京オリンピックや新幹線開通に沸く住民たちの姿を映し出す。三丁目の住民たちをシリーズではおなじみの吉岡秀隆や堤真一、小雪などが演じ、森山未來や大森南朋などの新キャストが集結。メガホンを取るのは、VFXの第一人者でもあり、本シリーズのほか『SPACE BATTLESHIP ヤマト』などを手掛ける山崎貴。最新のVFXで再現された懐かしい風景に加えて、心温まる人情や活気なども含めた昭和の空気を心ゆくまで堪能したい。

 

【あらすじ】

昭和39年、日本中が高度経済成長と東京オリンピックに沸く中、東京・夕日町三丁目はいつものように住民たちが和気あいあいと暮らしていた。小説家の茶川(吉岡秀隆)は間もなく新しい家族を迎えようとしており、鈴木オートの則文(堤真一)も事業を軌道に乗せ、三丁目中が活気にあふれていた。しかし、そんな中転機を迎える人もいて……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

第1作目は日本アカデミー賞総なめの話題作でしたが、原作を知っている私にとっては、あまり面白い映画とは言えませんでした。

そして、2作目も…。

 

でも、乗りかかった舟ですから、3作目も見に行きました。

そしたら…。

 

これは、原作から離れて、オリジナル脚本になっているようですね。

それがよかったと思います。

 

舞台も、前作から5年経った昭和39年。

日本は高度経済成長のまっただ中。

折しも、東京オリンピックが開催され、三丁目も活気に溢れています。

鈴木オートを経営する則文(堤真一)は、妻トモエ(薬師丸ひろ子)の内助の功もあり、商売は順調、オリンピックを見るためにカラーテレビを購入しました。

 

一人息子の一平(小清水一揮)は、高校生になって、エレキギターを弾き、近所から苦情が出ています。

従業員の六子(ろくちゃん=堀北真希)に加えて、ケンジ(染谷将太)という新米従業員も雇っいました。

 

鈴木オートの向かいで駄菓子屋をやっている茶川竜之介(吉岡秀隆)は、少年雑誌に小説を書きながら、妻のヒロミ(小雪)と養子の淳之介(須賀健太)と暮しています。

ヒロミは店先で立ち飲み屋をやり、淳之介は東大を目指せるほど優秀で、竜之介にとっても自慢の息子でした。

そしてさらにおめでたいことに、ヒロミは間もなく出産を控えていました。

 

茶川家のみなさん

 

☆ネタバレ

ろくちゃんは毎朝おめかしをして出かけていきます。

誰か、いい人ができたようです。

 

竜之介の連載小説は、新人の作家が台頭してきて、いまにも打ち切られようとしています。

そこへ、「チチキトク」の電報。

ヒロミに促されて、勘当された父(米倉斉加年)に会いに行きますが、やはり二人はけんか別れ。

やがて、「チチシス」の電報がー。

 

ヒロミと二人で参列したお葬式で、父の愛情を知るのですが、時すでに遅し。

父との和解はできませんでした。

 

自分を脅かしている新人作家が、あろうことか養子・淳之介だったことが判明。

そこで竜之介の取った行動は、あまりにも父と似ていました。

不器用な奴です。

 

もう一つの柱はろくちゃんの恋愛と結婚。

こちらも意外な結果が待ち受けているのですが、まあ、ストーリーはほどほどに。

 

 

この作品、原作を離れてやっとパワーアップしたなと思いました。

笑えて泣ける映画に仕上がっていることと、前の作品にはなかった、脇役たちの充実ぶりと、セリフの良さが光っていました。

 

昭和39年を描き出すCGもとても良かったと思いました。

そして、国民が一丸んとなって努力した結果、日本はGNP第1位の国に成長していくのです。

時代としても、一番パワーがあった時代でしょう。

 

空を見上げてみんなが微笑んでいるラストシーン。

見つめているのは希望だったのでしょう。

すごく象徴的なシーンで、心に残りました。

 

あのころ溢れていた前進のエネルギーが、今はどこにも見当たらないのはどうしたことでしょう。

あのころのあの人たちは「努力の後には希望がある」と信じていたはずです。

どこで失ってしまったのか。

 

消費税増税と言う前に、日本が今なぜこんなになってしまったのかを、この映画を見て考え直したいものです。

何を失って、何を得たのか。

きっと、すごーく大事なものをなくして、どうでもいいものだけが残ったんですね。

もしかしたら、あのとき希望に見えていたものの正体が、実は希望じゃなかったのかもしれませんね。

 

 



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (杏子)
2012-01-27 19:56:26
原作を読んでいないので、私は一作目から楽しく観てきました。
ところでこの物語の主軸は鈴木オート一家?茶川一家?まぁ、どちらでもいいのですが(^^;
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杏子さんへ (マダムよう)
2012-01-28 09:42:13
第1作目は鈴木オートかなと思っていましたが、2作目は茶川さんでしたよね。

3作目も、茶川さんでしょうね。
でも、突然お父さんが出てきて、それも田舎のお金持ち風で、私はちょっと謎でしたね。

茶川さんの家は建て増ししたと言うから持ち家ですよね。
ということは、彼が買ったということよね。
貧乏キャラなのに、たとえ下町でも一軒家を持っているって?
私は、あの家で生まれ育って、両親が亡くなったと思っていました。
若い時に、家を買っていたのね。
なんかねえ。


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おもしろいね (mimiちゃん)
2012-01-30 08:40:49
日本が右肩上がりのエネルギーにあふれていたころが、懐かしく思い出される映画だったね。この映画に出てくる人は全員がいい人だから、楽しくみられるわ。
今、都内で東京タワーをこんな感じでみられるところは超一等地だから、鈴木オートも茶川家も、今は大金持ちになってるよね、というのがこの映画を見た後必ず我が家で交わされる会話です(笑)
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mimiちゃんへ (マダムよう)
2012-01-30 10:21:28
ははは!
面白い感想やね。

でも、町工場である鈴木オートも、茶川家も、もうないやろね。
バブルの地上げにあったでしょうね。

そのお金を元手に、マンション経営でもやっているかもね。
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