ーシングルマンーA SINGLE MAN
2009年 アメリカ
トム・フォード監督 クリストファー・イシャーウッド原作 コリン・ファース(ジョージ)ジュリアン・ムーア(チャーリー)マシュー・グード(ジム)ニコラス・ホルト(ケニー)ジョン・コルタハレナ(カルロス)
【解説】
ファッションデザイナーとして成功を収めたトム・フォードが、かねてより熱望していた映画監督として初メガホンを取った人間ドラマ。「ベルリン物語」などの著者クリストファー・イシャーウッドの小説を基に、亡き愛する者のもとへ旅立とうとする中年男性の最期の一日を感動的に描く。主人公の大学教授を演じるのは『マンマ・ミーア!』のコリン・ファース。彼のかつての恋人を、『ブラインドネス』のジュリアン・ムーアが演じる。絶望の底で孤独に苦しむ主人公が見つける、何げない幸福が胸に迫る。
【あらすじ】
1962年11月30日。8か月前に愛する人を失ったジョージ(コリン・ファース)は、この日で人生を終わらせようと、死の準備を着々と整えていた。ところが大学での講義は熱を帯び、いつもならうっとうしい隣の少女との会話に喜びを抱く。そして遺書を書き上げたジョージに、かつての恋人チャーリー(ジュリアン・ムーア)から電話が入り……。(シネマトゥデイ)
【感想】
トム・フォードの初監督作品。
トム・フォード=ファッションデザイナー。1994年からは、グッチのクリエイティブ・ディレクターとして活躍。グッチのクリエイティブを統括しながら2000年、イヴ・サンローランおよびグッチグループ全体のクリエイティブ・ディレクターにも就任。現在は自らの名を冠したブランドを主宰している。CFDA賞ほかファッション業界における数々の賞を受賞。(ウィキペディアより)
ファッション業界で実績を残してきた監督だけあって、ほんとうにセンスのいい映像でした。
主人公のジョージ(コリン・ファース)が暮らすお家、家具、落ち着いた雰囲気のお部屋。
スーツの着こなしもとても素敵でした。
コリン・ファースって、本物の英国紳士だわー。
こんなにバランスのいい、モデルのような人だったんだー。
なんて、コリン・ファースへのイメージもすっかり変わってしまいました。
そして、ジョージの元彼女で今は親友のチャーリー(ジュリアン・ムーア)の家もお部屋も家具もドレスも素敵でした。
だけど、内容は、私にはとても難しいものでした。
☆ネタバレ
ゲイの大学教授のジョージが、16年間共に暮らした愛人のジムを、突然の交通事故で失い、8ヶ月経ってもその喪失感は増すばかり。
「死」を思い詰めた1日の話でした。
「死」を決意して見る世界ー朝日は住宅地のお庭を輝かせているし、隣の子供たちもとても元気。
8ヶ月前にジムの訃報を聞いて取り乱して訪ねたチャーリーとも、いい距離の友達関係が続いています。
今夜はディナーに呼ばれていました。
明らかにゲイとわかるカルロス(ジョン・コルタハレナ)が、ジョージに好意を持って援助を頼むが、受けることはできませんでした。
ジョージの決心は変わらなのいです。
チャーリーとの楽しいディナーも終わり、ふたりでダンスをして楽しく過ごしますが、やはりチャーリーは過去の人。
今の悲しみを埋めることはできません。
チャーリーと別れて、ジムと出会ったバーで一人で飲み直し。
そこへ、自分を慕う学生ケニー(ニコラス・ホルト)が近づいてきた。
一緒に飲み始め、意気投合する二人。
夜明けとなり、ケニーが自分を心配してくれていることを悟り、自殺するのを思いとどまったジョージだったが…。
私にはこのジョージの悲しみの深さが理解できないので、難しいと感じましたが、映像がとても美しいので、案外女性向きの映画かもしれません。
男の感傷…かな?
ケニー、なかなかの美形青年だなあとうっとり見ていたら、なんと、私の大好きな映画「アバウト・ア・ボーイ」の主人公の少年だった!!
まあ、あの子、こんなにきれいな青年に成長したのね!!
びっくりでした。
ケニー役のニコラス・ホルト