“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「プロになるためのSpring入門」(土岐孝平著/技術評論社)

2023-10-27 09:30:59 |    情報工学



<新刊情報>



書名:プロになるためのSpring入門~ゼロからの開発力養成講座~

著者:土岐孝平

発行:技術評論社(Software Design plusシリーズ) 

 同書は、Spring(Javaのオープンソースアプリケーションフレームワーク)を基礎から体系的に学習し、単にSpringに触れたというレベルに留まらず、実際の開発現場で即戦力になるスキルを身に付ける内容。各章にはハンズオンを用意しており、読者は手を動かしながら理解を深めることができる。大きく「基本編」と「詳細編」の2つのパートで構成される。「基本編」は、細かな部分に踏み込まずに、Springの機能を全体的に掴んでもらう内容。「詳細編」は、細かい部分も含めて、実際の開発現場で即戦力になるための知識を学習する。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「中国が日本に挑む自動車覇権」(高橋琢磨著/日本評論社)

2023-10-26 09:42:33 |    輸送機器工学



<新刊情報>



書名:中国が日本に挑む自動車覇権~トヨタはEV化を乗り切れるか~

著者:高橋琢磨

発行:日本評論社

 世界の自動車市場はEV(電気自動車)化へと急速に進んでいる。米中が先陣を切る中、大きく出遅れた日本企業の巻き返し策とは。【目次】 序 章 トヨタの社長交代に見る日本の自動車産業の危機 第1章 EV化への潮流:CASE呪縛の下でのドミナントデザイン 第2章 「中国製造2025」でハイライトされたEVへのシフト 第3章 戦略部品「EV電池」での経営:BYD 第4章 新規参入者テスラが果たした役割と自動運転への展望 第5章 新たなEV需要開拓の任になう小粒の諸侯経済 第6章 経済発展がもたらす新たな市場 第7章 真のゼロエミッション車を求めて 第8章 EVが拓く自動車市場の新たなジオテクノロジーの地平
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●科学技術ニュース●TOPPANと富士通、医療ビッグデータ事業の拡大に向けて協業

2023-10-26 09:41:55 |    情報工学
 TOPPANホールディングスと富士通株は、次世代医療基盤法における医療ビッグデータを活用した研究開発の推進や、新たな産業・事業の創出による健康長寿社会の実現を目指して、医療ビッグデータ事業を共同で推進するために、2023年10月18日に業務提携契約を締結した。

 同提携により、匿名加工された電子カルテデータベースにTOPPANホールディングスが保有する分析技術と富士通が保有するデータクレンジング技術を組み合わせることで、より高精度な医療ビッグデータの分析と、研究開発や診療を支援するサービスの提供を推進する。

 さらに今後は、匿名加工された電子カルテデータをはじめとする、あらゆる医療・健康データの利活用を共同で進めていく。

 今回の提携によって、データ分析に活用する匿名加工された電子カルテのデータ項目や量を増やし、両社の医療データの活用ノウハウとデータプラットフォームを連携させ、より高度な分析の実現と製薬企業や医療機関向けの分析サービスの提供を目指す。

 両社は、医療機関およびJ-MIMO(一般財団法人日本医師会医療情報管理機構)と連携し、電子カルテに格納される医療情報に加えて、退院時のサマリー、看護記録、手術記録など、これまで利活用されていなかったデータ項目を収集し、分析に活用する項目および電子カルテデータの量を増やす。これにより、より詳しい患者の状態を把握することで、患者一人ひとりにおける個別化医療の実現に貢献する。

 両社は同提携に基づく取り組みを推進し、電子カルテデータに関する解析研究を共同で進めることにより、健康寿命の延伸と持続可能な社会の実現に貢献していく。<富士通>
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●科学技術ニュース●NEDO事業で富士通、世界初、5G無線子局用ミリ波チップで最大4ビームの多重技術を開発

2023-10-26 09:41:31 |    通信工学
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ポスト5G情報通信システムの開発(委託)」で富士通は、第5世代移動通信(5G)基地局の無線子局(RU)において、一つのミリ波チップで最大4ビームを多重できる技術を開発した。マルチビーム多重(偏波多重を除く)に対応した5G向けミリ波チップの開発は、世界で初めて。

 従来はミリ波チップ一つで1ビームを生成していたため、RUが大型化し消費電力が増加する課題があった。

 今回開発した技術を実際の基地局に適用した場合、従来型のRUを用いて4ビーム多重での電波発射を実施した場合と比較すると、2分の1以下の装置サイズで10Gbps以上の高速かつ大容量通信を実現できる。

 また、RUチップ数を削減したことで、RU一つあたりの消費電力を従来比で30%削減できることを確認した。

 富士通は、2023年8月から同技術を搭載した基地局装置の開発を開始し、グローバル市場でのミリ波の普及推進と通信事業における脱炭素化に貢献していく。

 NEDOは、同技術をはじめ、今後もポスト5Gに対応した情報通信システムの中核となる技術を開発することで、日本のポスト5G情報通信システムの開発および製造基盤の強化を目指す。

 富士通は、2023年8月から本技術を搭載した基地局装置の開発に取り組み、2024年度中に同事業で開発したビーム多重技術を適用したRUの商用展開をグローバルで開始するが、その後、基地局の親局(CU/DU)製品にもビーム多重技術を適応し、2025年度よりグローバル提供を開始する。<新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ビジュアルでわかる 信号処理入門」(井澤裕司著/技術評論社)

2023-10-26 09:41:08 |    情報工学



<新刊情報>



書名:ビジュアルでわかる 信号処理入門

著者:井澤裕司

発行:技術評論社 

 同書はイメージの持ちにくい信号処理に対し、著者自作による詳細なカラー図面のビジュアルを駆使して工夫をこらした、初学者向け解説書の決定版。信号処理についてほぼすべての領域をカバーしている。また、数式の変形過程を省略せず詳しく示しているので、自力でトレースしやすいであろう。例題もたくさん掲載しており、独習においても実力をつけるのにもってこい。具体的に同書の特徴を整理すると、次の3点になる。(1)アナログ信号処理とディジタル信号処理の関係性を明らかにする(2)振動を回転に拡張し、3次元空間から俯瞰したカラー画像で表す(3)複素関数の観点から整理し、幾何学的な構造・イメージを提示する
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「空間の名づけ」(塩崎太伸著/NTT出版)

2023-10-25 09:59:30 |    建築・土木



<新刊情報>



書名:空間の名づけ~Aと非Aの重なり~

著者:塩崎太伸

発行:NTT出版(建築・都市レビュー叢書 第7弾)

 2022年住宅建築賞受賞の建築家、初の思索的エセー。建築論・都市建築表象論に内省的問いを投げかける。20世紀初頭からはじまるモダニズム建築は、産業革命による建築の工業化を背景に、鉄、ガラス、コンクリートを素材に、機能性・合理性を重視する標準的なスタイルをもった建築物を世界中に生みだしたが、それは建築物のみならず、建築言語の刷新あるいは標準化でもあった。なかでも、「空間」という言葉がその受け皿となり、広く流布したが、しかしその使われ方は一様ではなく、実際にはさまざまな建築家たちがそこに異なるアイディアを仮託することで、多義的な、ときに曖昧な意味を持つようになった。他方で、その建築言語は、設計者/施工者/住まい手の分離を前提とするという特徴をもっており、つくる側/つかう側という分断を不可避的に生みだした。その亀裂は、モダニズム建築が世界を均一化していく過程で、より深まっていった。こうした分断をまえにして、「空間とは何か?」「空間になぜ名前があるのか?」「空間になぜ私たちは名を与えるのか?」という原初的な問いにあえて立ち戻りながら、つくる側とつかう側の「重なり」をあらためて探求する。
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●科学技術ニュース●クルーズ、GM、Honda、日本での自動運転タクシーサービスを2026年初頭に開始予定

2023-10-25 09:59:07 |    輸送機器工学
 GM クルーズホールディングスLLC(クルーズ)、ゼネラルモーターズ(GM)と本田技研工業(Honda)は、日本での自動運転タクシーサービスを2026年初頭に開始するために、サービス提供を担う合弁会社の設立に向けた基本合意書を締結した。関係当局の承認を経て、2024年前半の設立を目指す。

 今回提供する自動運転タクシーサービスは、クルーズ、GM、Hondaで共同開発した自動運転専用車両「クルーズ・オリジン」が指定場所まで迎えにくるところから、目的地に到達するまで全て自動運転で行われ、配車から決済まで全てスマートフォンのアプリで完結するタクシー配車サービス。

 クルーズ・オリジンは、運転席の無い自動運転車両であり、対面6人乗りによる広い車内空間と自家用車のようなプライベート空間を実現している。

 ビジネスパーソンの移動時間の有効活用や、家族や友人たちともっと楽に安心して楽しみながら移動できるなど、さまざまなお客様へ新たな移動体験を提供する。
 
 この自動運転タクシーサービスを、2026年初頭に東京都心部で開始予定。

 まずは数十台からスタートし、500台規模での運用を見込んでいる。その後、順次台数を増加させ、サービス提供エリアの拡大を目指す。

 3社は自動運転タクシーサービスによる新しい価値を提供するとともに、タクシーやバスの乗務員不足など社会課題の解決にも貢献していきたいと考えている。このサービスの実現に向け、自治体や交通事業者などさまざまなステークホルダーのみなさまとの連携をさらに強化していく。<ホンダ>
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●科学技術ニュース●産総研、バス・タクシー・トラックの運輸事業者から電動商用車の運行データ受け入れを開始

2023-10-25 09:58:26 |    ★炭素ニュース★
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、グリーンイノベーション基金事業で自家用車に比べ稼働率が高く二酸化炭素(CO2)排出量が多い商用車のカーボンニュートラルに向け、電動商用車の導入と同時に商用利用時のエネルギーおよび運行効率を最適化するデジタルトランスフォーメーション(DX)の構築を目指して「スマートモビリティ社会の構築」に取り組んでいるが、今回、その一環として、産業技術総合研究所(産総研)は、バス・タクシー・トラックの運輸事業者から、当該DXの構築に必要な電動商用車の運行情報・電池などの車両データや充電・水素充填(じゅうてん)利用情報などのデータの受け入れを開始した。

 今後、同プロジェクトで産総研は、より一層大量データの受け入れを進めつつ、受け入れたデータをもとに、より高精度な運行管理と一体的なエネルギーマネジメントシステムを構築する。

 なお、個別最適を軸にした各種システム構築の取り組みは各国で進んでいるが、同プロジェクトによる社会全体の最適化に向けた実証が進めば、世界に先駆けた取り組みとなり得る。

 同プロジェクトにおいて、データ提供を開始した事業者は以下のとおり。

 【データ提供を開始する事業者またはコンソーシアム】

 バス:関西電力株式会社(幹事)、大阪市高速電気軌道株式会社、株式会社ダイヘン、株式会社大林組、東日本高速道路株式会社 タクシー:GO株式会社(旧社名:株式会社Mobility Technologies)トラック:Commercial Japan Partnership Technologies株式会社 今後、さらに他の事業者も順次提供を開始していく予定。

 今後、NEDOは、同プロジェクトで、運行データの管理・分析を通じて運行管理シミュレーションの最適化技術や充電・水素充填インフラ設備の評価手法開発、電力情報データの整備などに取り組む。商用車のカーボンニュートラルに向け、電動商用車の導入と同時に商用利用時のエネルギーおよび運行効率を最適化するDXの構築を目指し、より一層大量のデータの受け入れを進める。個別最適な事業者を軸にした各種システム構築の取り組みは各国で進んでいるが、同プロジェクトによる社会全体の最適化に向けた実証が進めば、世界に先駆けた取り組みとなり得る。<新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「続 制御工学のこころ」(足立修一著/東京電機大学出版局)

2023-10-25 09:58:03 |    電気・電子工学



<新刊情報>



書名:続 制御工学のこころ~モデルベースト制御編~

著者:足立修一

発行:東京電機大学出版局

 制御理論について、なぜそのような理論が誕生したのか、その理論が意味するところは何か、つまり「そのこころは?」について、初学者向けに分かりやすく解説。制御に関する様々な理論に関して、お互いの関係を意識しながら重要なポイントを絞った。同書では、現代制御を中心としたモデルに基づく制御、すなわちモデルベースト制御をテーマとした。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「半導体ビジネスの覇者」(王 百禄著/日経BP)

2023-10-24 09:58:01 |    電気・電子工学



<新刊情報>



書名;半導体ビジネスの覇者~TSMCはなぜ世界一になれたのか?~

著者:王 百禄

解説:鈴木 一人

訳者:沢井 メグ

発行:日経BP

 TSMCはどうやってインテル、サムスン電子を追い抜き世界一になれたのか?ここ数年で、TSMC(台湾積体電路製造)は、世界各国の政府や企業、メディアの注目を集めるようになった。その一挙一動は、世界の主要産業のサプライチェーンを安定的に運営できるかどうかにも影響を及ぼす。同書では、TSMCの強みはどこか、なぜそれほど強いのか、競合他社がなぜこの先10年間でTSMCに勝つことが難しいのか、その理由を明らかにする。【目次】 序文 日本の読者の皆さんへ 第1章 護国神山、TSMC 第2章 TSMC誕生の歴史 第3章 モリス・チャンとは何者か 第4章 TSMCの七つの競争優位性 第5章 TSMCの技術開発秘話 第6章 今後10年を展望する 解説 経済安全保障時代にTSMCは台湾の「護国神山」になれるか? 鈴木一人(東京大学公共政策大学院教授)
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