“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

◆科学技術書<新刊情報>◆「天気と気象100」(饒村 曜著/オーム社)

2014-09-11 13:12:20 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:天気と気象100~一生付き合う自然現象を本格解説~

著者:饒村 曜 

発行:オーム社

 天気や気象は、私たちの日常生活に恩恵を与えることもあれば、逆に災害をもたらすこともあり、常に何らかの影響を及ぼしている。そんな身近な天気・気象だが、日々の技術進歩や災害警報、気象現象について、知らない事や知られていない事、曖昧なままにしている事がまだまだ多い。同書では、天気と気象についての疑問を100の項目に分け「最新のデータ」や「写真・イラスト」等を交えて、分かりやすく、徹底的に解説している。

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■科学技術ニュース■横浜市立大学など、軟骨前駆細胞からヒト軟骨を再生する手法を開発

2014-09-11 13:11:55 |    生物・医学

 横浜市立大学と神奈川県立こども医療センターの研究グループは、ヒトの耳介より採取した軟骨前駆細胞から、従来全く着目されていなかったアイデアで、ヒト軟骨を効率的に再生する手法を開発した。

 同研究では、まず、成体では血管のない単純な組織である軟骨においても、発生や再生の初期段階では血管が一時的に存在することを見出した。

 さらに、以前同研究グループが世界で初めて同定したヒト軟骨前駆細胞と、臍帯より分離した血管内皮細胞を組み合わせて、血管様構造を有する立体組織を自律的に誘導することの可能な革新的な三次元共培養法の確立に成功した。

 同法によって生み出された立体組織は、免疫不全マウスの生体内に移植することで一時的な血管化が再現され、飛躍的な効率でヒト軟骨へと成熟することが示された。

 同研究により、軟骨のように単純な組織の再生においても、血管をはじめとする複数種の細胞間相互作用が重要であるという意外な知見を明らかにした。

 今後、全世界で100万人以上存在すると考えられている頭蓋・顎・顔面領域の先天奇形や、外傷による組織の変形などの疾患治療に有益な、全く新たな軟骨再生医療の実現が期待される。

 

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