“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

◆科学技術書<新刊情報>◆「昆虫はすごい」(丸山宗利著/光文社)

2014-09-26 11:21:19 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:昆虫はすごい

著者:丸山宗利

発行:光文社

 私たち人間がやっている行動や、築いてきた社会・文明によって生じた物事 は、ほとんど昆虫が先にやっている。狩猟採集、農業、牧畜、建築、そして 戦争から奴隷制、共生まで、彼らはあらゆることを先取りしてきた。特に面白いのは 繁殖行動。相手と出会うため、あの手この手を使い、贈り物、同性愛、貞操帯、 子殺し、クローン増殖と何でもアリだ。どうしても下に見がちな私たち の思考を覆す、小さな生物のあっぱれな生き方を気鋭の研究者が大公開。

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■科学技術ニュース■農研機構とかずさDNA研究所、世界で初めてナスの全ゲノムを解読

2014-09-26 11:20:59 |    生物・医学

 農研機構とかずさDNA研究所は、共同でナスの全ゲノム (生物の設計図) の解読に世界に先駆けて成功した。

 海外では、同じナス科作物の中でもトマト、トウガラシ、ジャガイモの研究が先行して行われていたが、ナスは、これらの南米を起源とする多くのナス科作物と違い、アジア原産の野菜であり、日本の各地で特徴的な地方在来品種が栽培されているなど、我が国にとって重要な作物になっていることから、今回の取組が進められていたもの。

 今回、ナスの全ゲノムの配列を解読するとともに、約4万2千個の遺伝子の存在を明らかにし、病害抵抗性に関わる遺伝子や機能性成分の合成などに関わる遺伝子を多数見いだした。

 今回明らかとなった遺伝子の情報を活用したり、今後、得られたゲノム配列情報をもとに、未だ解明されていない遺伝子の機能を明らかにしたりすることで、例えば広く流通しているF1品種や地域に定着している地方在来品種に、病気に強い特性や食品としての機能性の高い特性などを持たせる新品種開発の加速化につながる。

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