“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

◆科学技術書<新刊情報>◆「エキゾティックな量子」(全 卓樹著/東京大学出版会)

2014-09-24 10:33:44 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:エキゾティックな量子~不可思議だけど意外に近しい量子のお話~

著者:全 卓樹

発行:東京大学出版会

 「粒子は波である」「確定は確率的不定である」「不可知は完全な知である」――奇怪で不可思議で美しい、私たちの世界をつくる量子力学。その考え方の基本と量子生物学や宇宙論・情報理論などの話題のテーマを、物理と哲学と文学を絶妙にからめたユニークな文体でつづる。

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■科学技術ニュース■筑波大とNIMS、同一の光子を放出する単一光子源を固体中に多数作製

2014-09-24 10:26:15 |    化学

 筑波大学磯谷順一名誉教授、物質・材料研究機構(NIMS)光・電子材料ユニット寺地徳之主幹研究員らは、ダイヤモンド中のカラーセンターの一つであるSiV-センターを、高純度・高結晶性ダイヤモンド薄膜成長時に、極微量の濃度に制御して導入し、単一光子源として作製することに世界で初めて成功した。

 このダイヤモンド薄膜の極限成長技術によって、結晶内に明るく安定な単一光子源を、結晶中の離れた位置に多数作製することに成功した。

 さらに、結晶中の離れた位置に作製された単一光子源からは、2光子間で最大91%の大きな発光スペクトル重なりを実現した。

 これらの結果は、量子干渉を用いる量子光学、量子コンピューティング、量子情報ネットワークといった応用へ、固体中の単一光子源を用いるための重要な一歩として期待される。

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