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●科学技術ニュース●四国電力、東京農工大学など、発電菌の働きを利用した「微生物燃料電池」の実証試験開始

2024-09-03 09:32:52 |    ★バイオニュース★
 四国電力、東京農工大学大学院工学研究院の研究グループ、RING-e、伊方サービスの四者は、2024年9月より、愛媛県内のみかん園地において微生物燃料電池に関する実証試験を開始する。

 微生物燃料電池は、土壌微生物「発電菌」の働きを利用して発電するクリーンエネルギーとして、実用化に向けた研究が進められている。

 土壌微生物「発電菌」は、自然界の土壌に広く存在しており、植物が光合成により作り出す栄養を吸収し、分解する際に電子を放出する特性を有している。

 「発電菌」の特性を利用する微生物燃料電池は、電源のない屋外でも永続的に電気を生み出すことが可能となる。

 こうした新技術に着目した東京農工大学では、微生物燃料電池の発電効率・安定性の向上に向けた技術研究に取り組んでおり、同大学発のベンチャー企業 RING-e を設立し、 実用化・商用化を目指している。

 今回の実証試験では、四国電力、東京農工大学、RING-e が連携して、伊方サービスが運営する愛媛県八幡浜市・伊方町のみかん園地に微生物燃料電池を設置し、実際の農地における発電状況を確認する。

 四者は、今回の実証結果を踏まえ、微生物燃料電池を電源とした気温や土壌水分量等を計測するセンサーや農場をモニタリングするカメラ等を設置し、農業のスマート化・ 省力化に取り組むとともに、防災などさらに幅広い分野での活用を目指す。<四国電力>

【実証試験の概要】

内 容:農地における微生物燃料電池の発電状況の確認
期 間:2024年9月~2025年3月末 【8月29日 微生物燃料電池の設置】
場 所:伊方サービスが運営するみかん園地(八幡浜市・伊方町)

四国電力:実証試験の企画立案
東京農工大学:微生物燃料電池に関する技術研究、試験データの分析
RING- e:微生物燃料電池の製作・提供
伊方サービス:園地の提供、微生物燃料電池の管理
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