仙太の「雑杷ひとからげ」

「工房仙太」の新作紹介及び日々の雑想を連ねています。(ショップ http://k-senta.com/)

スティックオーナメント

2019年04月02日 22時38分37秒 | 新作
ドラムをやっている知り合いから「杉でスティック作ってくださいよ~。」と頼まれていました。ただの話のタネだと思って、「あ~、それもええね~。」と適当な返事をしていたのですが、次に会ったときにまた頼まれたので「あ、本気やったんや!」



冗談だと思い込んでいたのにはちゃんと理由があって、杉の木は柔らかいので細くして強い衝撃を与えると折れやすいのです。つまりドラムスティックには最も向いていない木だと言えます。なんでもその方は杉のファンで、部屋の飾りにするという。そういうことなら喜んで!と作ることにしました。



(桜)

木工旋盤は持っていますが、こんなに細いものは機械に取り付けることができない。なのでカンナで削りました15mm角に挽いた材をひたすらガシガシと。でも、やってみるとこれがなかなか楽しい。概ね丸くなったものをベルトサンダーで削って、最後は手磨きで仕上げます。先のチップを作るのがちょっと手間かかりますが、慣れればベルトサンダーを駆使して案外うまくいきます。丸型とティアドロップ型の2種類。私は丸型が好きですが、ティアドロップ型の方がスティックらしく見えますね。



(栃)

塗装はウレタンです。家具などはオイル塗装をすることが多いですが、スティックはウレタンでてかてかにしておかないと滑って使いにくいので。
油性のウレタンは艶出しにはピカイチですが、乾きが遅い。下手すると1週間くらいべたつきが残ります。その点水性ニスは乾きが早いのはいいのですが、木に「濡れ色」がつかないのが難点です。そこで一計を案じました。まず油性ウレタンを塗って1日置く。そして水性ニスで上塗りする。こうすれば1~2時間でサラサラになります。



(欅)

実は先日、実際に使ってみました。いざ作ってみたらどうしても使ってみたくなって京北のバンド「Squonk」の練習で欅を試してみました。結果は…。折れることはなかったですがちょっと軽い。
杉・桧は強度の関係で実用には向きません。広葉樹ならその点は大丈夫ですが、栃(トチ)、欅(ケヤキ)は軽すぎて、バカスカ叩くタイプの私には使いにくいです。メープルのスティックを使うジャズドラマーの方ならいけるかもしれない。

とにかくなかなかいいです。仙太の新作にします!
K様、ありがとうございました!




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