仙太の「雑杷ひとからげ」

「工房仙太」の新作紹介及び日々の雑想を連ねています。(ショップ http://k-senta.com/)

杉一枚板テーブル 納品!

2017年05月19日 22時16分08秒 | オーダーもの
 できました!もう納品してきました!

 漆は思ったとおりいい仕上がりです。やはりこれに勝る塗料はない。オイルなどと比べると確かに塗る手間はかかりますが、この仕上がりなら手間かけた値打ちは充分にある。
 表は5回塗っています。塗れば塗るほど良くなるのかもしれませんが、あまりウレタン塗装みたいにてかてかになっても困る。鈍~い艶が出ているくらいがいいのではないかと思っています。

 

 いい杢が出ています。おそらく木の株元の部分だと思われます。見る角度によって浮き上がって見えたり奥まって見えたり…。見ていて飽きません。
 
  
     天板(杉) ; カモノセログ (右京区京北)
     脚(桧) ; 田中木材 (右京区京北)
     柿渋   ; 渋新 (河原町二条)
     漆    ; 鹿田喜造漆店(麩屋町仏光寺)

 オール京都で固めました!

 ご注文ありがとうございました!

杉一枚板テーブル 柿渋塗り

2017年05月10日 22時33分01秒 | オーダーもの
 研磨が終了。着色にかかりました。いつもの柿渋です。

 柿渋は自然の塗料であり、着色は勿論、防水・防虫・防腐効果をあわせ持つという無敵の着色剤ですが、長期間置いておくとゲル状に凝固するという難点があります。その点河原町二条の「渋新」さんの柿渋は固まりにくいような気がする。さすがは江戸時代から続く老舗といったところでしょうか。
 一升瓶を持っていくとおばさん、もしくはおじさんが店の奥の大きな木樽から柄杓(ひしゃく)と漏斗(じょうご)で入れてくれます。別にペットボトルでもいいんですが、一升瓶を持って買いに行くという行為やシチュエーションに風情があっていいのです。
 いつまでも続いてほしいと願うばかりです。

 

 脚はこれです。立てればテーブル、寝かせば座卓という2ウェイタイプ。一見安定悪そうですが、これがなかなかどうして天板を置くとしっかりします。天板が重ければ重いほど安定するようです。

 着色ができたらいよいよ仕上げの塗り。広葉樹の板ならオイルでもけっこういい光沢になりますが、杉、桧などの針葉樹はイマイチ艶が出ないので漆を塗ることにします。さてその仕上がりや如何に!

杉一枚板テーブル

2017年05月04日 21時49分48秒 | オーダーもの
 この2枚の板は共木(1本の同じ木からとった板)です。これでテーブルを2台作りましょう、という贅沢なご注文。ありがとうございます!


 
 いくら杉でもこのくらいのサイズになるとさすがに重いです。元の長さは2.7mくらいあって、これを1.5mにカットしたわけですが、仕事場が狭いのと、何度も動かすのが大変だという2つの理由からトラックの荷台に置いたままで裁断しました。



 これでやっと1人でも運べるようになりました。
 これをこれから削って磨いて柿渋で染めて…。最後の塗装はとっておきのものを考えています。

 いいものになりますように。