
誰かがfacebookで「好きな漫画ベスト10」というのを書いていたので自分はどうか考えてみた。
大友克弘「AKIRA」、萩尾望都「百億の昼と千億の夜」、いしいひさいち「がんばれタブチ君」、松本大洋「鉄コン筋クリート」、柴門ふみ「ps.元気です俊平」、石森章太郎「リュウの道」等々に混じって清原なつの「花岡ちゃんの夏休み」というのが頭に浮かぶ。
他の作品に比べてこれだけが明らかに軽い。絵も明らかに少女マンガっぽい。何故?内容は全く覚えてないが、良かった印象だけが残っている。
どこかにあったかもしれないと思い、探してみたら見つかった!なんと、清原なつのの単行本は「花岡ちゃん~」以外に5~6冊も出てきた!よっぽど「花岡ちゃん~」の印象がよかったのだろう。どれどれ、と読み返してみた。
何しろあれから30年以上経っている。その間いろんな目に遭ってきたしそれなりに酸いも甘いも経験してきたはずだからいくらなんでも感じ方も変わってるだろうと思ったが…。
「花岡ちゃんの夏休み」はやはり良かった。読み返してみると話の展開、登場人物のセリフなど、よく覚えていたのに驚く。かなり繰り返し読んだとみえる。
そして、何故強く印象に残っていたのががわかった。主人公の花岡ちゃんに共感するところが大きかったのだ。
自分より賢い人、自分より物事をよく知ってる人に遭遇し、自分がいかに馬鹿で何も知らない人間かということに打ちのめされる花岡ちゃんにめちゃめちゃ共感した。そして困ったことにそれは30年経った今も全く変わっていない。あの頃より成長していることがあるとすれば、「上には上があるもんだ。」と割り切れるようになったことくらいか。それが成長といえるのかどうかは疑問ではあるが。
それにしてもベスト10のあと3つをどうしよう。
諸星大二郎、近藤ようこ、佐藤史央、ひさうちみちお、藤原カムイ、いしかわじゅん、浦沢直樹、手塚治虫、等々…。決められません。