2月1日にはプロ野球のキャンプインです。パリーグは2年連続日本一のソフト
バンクが今年も本命のようです。黄金時代を迎えている球団とは裏腹に親会
社のソフトバンク株の低迷は深刻のようです。2015年末時点で6139円だった
株価は26日現在4849円、年初からの下落率は21%です。勿論日本株全体が
年明け以降大幅に下落した影響もありますがソフトバンク固有の問題も大き
いようです。
ソフトバンク株がもっとも勢いよく上昇したのは2013年です。2012年に2000円
から3000円のボックス相場でした。2012年10月米国の通信キャリア3位のスプ
リント買収の報道が伝わると巨額買収による財務懸念から当初は売り込まれる
場面もありましたがボーダフォンから買収した携帯事業を立て直した孫社長の
経営手腕が評価され株価はそれまで上値の壁だった3000円を突破したことから
弾みがつき翌2013年はほぼ一貫して上昇トレンドで推移し12月27日には9320円
の高値を付けました。この時点で時価総額は10兆円を越え首位のトヨタについで
2位まで上り詰めました。
もっとも振り返ってみればこの時がソフトバンクの絶頂期だったようです。2014年
には年初から軟調な動きで下値7000円上値8000円のボックス相場を1年8ヶ月近
く続けることにあります。8月に下値抵抗ラインの7000円を割り込んだ後は一時的
に反発するもそれまでの下値7000円が壁となりました。12月初旬以降は見事な右
肩下がりで20日には終値ベースでも5000円を割り込む場面が増えこの水準で下げ
止まれるかどうかの正念場です。
ソフトバンクの下げ材料は大株主のアリババ株の下落で含み益の減少もあります
が一番の原因は巨額な資金を投入したスプリントの業績低迷が続いていることで
す。3位から4位に落ちたこともありリストラを強化して一段の固定費削減をはかっ
ています。一般的にはリストラ強化で業績立ち直りが期待でき株価は好感する場合
が多いのですが市場の評価はリストラしか業績改善の方法がないという悲観的な
ものです。米国のジャンク債市場では経営環境の厳しさを嫌気してスプリント債が
売り込まれていることもマイナス材料です。
ソフトバンクの経営は巨額な借り入れを使った企業買収で業容を拡大してきました。
買収した事業が利益を生みソフトバンク本体が10兆円を越える借り入れにも拘わら
ず市場の信任を得てきました。ところがスプリント再建には予想以上に難航し市場
の期待は大きく後退しました。そこに米国が緩和モードから利上げ局面に移るとリス
ク資産には逆風が吹き投資先のアリババやインドのネット通販企業への投資で含み
益が減少するという逆風に晒されています。市場はその巨額な借り入れに懸念を示
すようになりました。
結局市場が当初期待したソフトバンクがスプリント買収でグローバル企業として飛躍
する計画が一転お荷物になりソフトバンク本体への成長期待が大きく後退したのが
下げの背景にあるようです。ニュースには出ていませんが成長期待の剥落から海外
投資家の売りが続いているのではないでしょうか。一時はあのサードポイントが将来
性を見込んで保有したこともありましたからそれだけ失望も大きかったのでしょう。
孫社長はスプリント再建には自信があるようですが市場からのシグナルは手厳しい
ようです。スプリントの経営が軌道に乗せられるのかソフトバンクの浮上はその一点
にかかっているようです。
バンクが今年も本命のようです。黄金時代を迎えている球団とは裏腹に親会
社のソフトバンク株の低迷は深刻のようです。2015年末時点で6139円だった
株価は26日現在4849円、年初からの下落率は21%です。勿論日本株全体が
年明け以降大幅に下落した影響もありますがソフトバンク固有の問題も大き
いようです。
ソフトバンク株がもっとも勢いよく上昇したのは2013年です。2012年に2000円
から3000円のボックス相場でした。2012年10月米国の通信キャリア3位のスプ
リント買収の報道が伝わると巨額買収による財務懸念から当初は売り込まれる
場面もありましたがボーダフォンから買収した携帯事業を立て直した孫社長の
経営手腕が評価され株価はそれまで上値の壁だった3000円を突破したことから
弾みがつき翌2013年はほぼ一貫して上昇トレンドで推移し12月27日には9320円
の高値を付けました。この時点で時価総額は10兆円を越え首位のトヨタについで
2位まで上り詰めました。
もっとも振り返ってみればこの時がソフトバンクの絶頂期だったようです。2014年
には年初から軟調な動きで下値7000円上値8000円のボックス相場を1年8ヶ月近
く続けることにあります。8月に下値抵抗ラインの7000円を割り込んだ後は一時的
に反発するもそれまでの下値7000円が壁となりました。12月初旬以降は見事な右
肩下がりで20日には終値ベースでも5000円を割り込む場面が増えこの水準で下げ
止まれるかどうかの正念場です。
ソフトバンクの下げ材料は大株主のアリババ株の下落で含み益の減少もあります
が一番の原因は巨額な資金を投入したスプリントの業績低迷が続いていることで
す。3位から4位に落ちたこともありリストラを強化して一段の固定費削減をはかっ
ています。一般的にはリストラ強化で業績立ち直りが期待でき株価は好感する場合
が多いのですが市場の評価はリストラしか業績改善の方法がないという悲観的な
ものです。米国のジャンク債市場では経営環境の厳しさを嫌気してスプリント債が
売り込まれていることもマイナス材料です。
ソフトバンクの経営は巨額な借り入れを使った企業買収で業容を拡大してきました。
買収した事業が利益を生みソフトバンク本体が10兆円を越える借り入れにも拘わら
ず市場の信任を得てきました。ところがスプリント再建には予想以上に難航し市場
の期待は大きく後退しました。そこに米国が緩和モードから利上げ局面に移るとリス
ク資産には逆風が吹き投資先のアリババやインドのネット通販企業への投資で含み
益が減少するという逆風に晒されています。市場はその巨額な借り入れに懸念を示
すようになりました。
結局市場が当初期待したソフトバンクがスプリント買収でグローバル企業として飛躍
する計画が一転お荷物になりソフトバンク本体への成長期待が大きく後退したのが
下げの背景にあるようです。ニュースには出ていませんが成長期待の剥落から海外
投資家の売りが続いているのではないでしょうか。一時はあのサードポイントが将来
性を見込んで保有したこともありましたからそれだけ失望も大きかったのでしょう。
孫社長はスプリント再建には自信があるようですが市場からのシグナルは手厳しい
ようです。スプリントの経営が軌道に乗せられるのかソフトバンクの浮上はその一点
にかかっているようです。