21日に1万6017円まで下げた東京市場は原油相場の反発と29日の捨て身の
緩和策で年初からの下げ幅の半分の1500円戻しました。黒田バズーカ3はNY
市場さえも株高に導き結果からいえば1月相場の救世主になりました。日本株
と為替相場との連動性は高く円相場が120円を回復し一段と円安が進むようで
あれば何とか企業業績にプラスに働き追い風です。
しかし海運3社の決算や鉄鋼大手の決算で顕著になった中国景気減速に伴う
影響は予想以上に大きいようです。それに加えスマホ変調で好業績の代表だ
った電子部品の一角やファナックなどの業績に急ブレーキがかかってきました。
鉄道や通信の内需系銘柄には好業績を発表する企業がありますが序盤戦の
決算を見る限り日本株式会社全体では業績の下振れは避けられない状況です。
円安は好材料ですが中国経済に明るさが戻らなければ株高の持続性には疑問
符が付きそうです。
そんな中で値嵩株で指数上昇のリード役だった先物御三家の株価は昨年秋以
降不振を極めています。ソフトバンクはライバル2社の業績や株価が比較的底
堅く推移しているのに対して一人負けの状態です。直近の1ヶ月で比べてもドコ
モはプラス1.5%、KDDIはマイナス4.5%、ソフトバンクはマイナス14.2%です。昨
年の高値と比べればさらに差は大きくなります。ソフトバンク株の低迷のもっとも
大きな理由は2012年の巨額M&Aの結果が出ていないことと国内事業でもかつ
ての勢いはありません。
同様にファーストリテイリングはマイナス9.9%同業のしまむらがマイナス6.5%製
造販売といった業態の似通ったニトリがマイナス5.7%です。特にファーストリテイ
リングは7月高値61970円からは38%も下落しています。半年間の下落が如何に
大きいものかが分かります。季節要因と値上げによる顧客離れが共鳴する形で
高成長イメージの強かったファーストリテイリングの大きな失望に繋がりました。
ファナックはこの3社でもっとも下落率が大きく年初からは35%、2015年4月28日
の高値2万8575円からはマイナス45%とほぼ半値という惨状です。ファナックの
下げが突出しているのはキャッシュリッチの会社に対する株主還元強化期待の
追い風が業績と関係なく株価を急騰させたこと。業績の牽引役だったスマホ製
造向けのロボドリルの不振が29日の13%近い急落を引き起こしたからです。
3社とも高成長がウリで高いPERを今までは正当化してきましたが業績不振が
根深いものだということが広まるにつれてかつての輝きを失いました。高成長
銘柄の代表といった形容詞が紙面に踊っていたのはつい1、2年前です。
目先筋は指数寄与度の高いこれらの銘柄を集中的な買い上げることでいとも
簡単に日経平均を操りました。あれだかの人気銘柄がここまで低迷するとは
株式市場の移り変わりの速さを感じます。
緩和策で年初からの下げ幅の半分の1500円戻しました。黒田バズーカ3はNY
市場さえも株高に導き結果からいえば1月相場の救世主になりました。日本株
と為替相場との連動性は高く円相場が120円を回復し一段と円安が進むようで
あれば何とか企業業績にプラスに働き追い風です。
しかし海運3社の決算や鉄鋼大手の決算で顕著になった中国景気減速に伴う
影響は予想以上に大きいようです。それに加えスマホ変調で好業績の代表だ
った電子部品の一角やファナックなどの業績に急ブレーキがかかってきました。
鉄道や通信の内需系銘柄には好業績を発表する企業がありますが序盤戦の
決算を見る限り日本株式会社全体では業績の下振れは避けられない状況です。
円安は好材料ですが中国経済に明るさが戻らなければ株高の持続性には疑問
符が付きそうです。
そんな中で値嵩株で指数上昇のリード役だった先物御三家の株価は昨年秋以
降不振を極めています。ソフトバンクはライバル2社の業績や株価が比較的底
堅く推移しているのに対して一人負けの状態です。直近の1ヶ月で比べてもドコ
モはプラス1.5%、KDDIはマイナス4.5%、ソフトバンクはマイナス14.2%です。昨
年の高値と比べればさらに差は大きくなります。ソフトバンク株の低迷のもっとも
大きな理由は2012年の巨額M&Aの結果が出ていないことと国内事業でもかつ
ての勢いはありません。
同様にファーストリテイリングはマイナス9.9%同業のしまむらがマイナス6.5%製
造販売といった業態の似通ったニトリがマイナス5.7%です。特にファーストリテイ
リングは7月高値61970円からは38%も下落しています。半年間の下落が如何に
大きいものかが分かります。季節要因と値上げによる顧客離れが共鳴する形で
高成長イメージの強かったファーストリテイリングの大きな失望に繋がりました。
ファナックはこの3社でもっとも下落率が大きく年初からは35%、2015年4月28日
の高値2万8575円からはマイナス45%とほぼ半値という惨状です。ファナックの
下げが突出しているのはキャッシュリッチの会社に対する株主還元強化期待の
追い風が業績と関係なく株価を急騰させたこと。業績の牽引役だったスマホ製
造向けのロボドリルの不振が29日の13%近い急落を引き起こしたからです。
3社とも高成長がウリで高いPERを今までは正当化してきましたが業績不振が
根深いものだということが広まるにつれてかつての輝きを失いました。高成長
銘柄の代表といった形容詞が紙面に踊っていたのはつい1、2年前です。
目先筋は指数寄与度の高いこれらの銘柄を集中的な買い上げることでいとも
簡単に日経平均を操りました。あれだかの人気銘柄がここまで低迷するとは
株式市場の移り変わりの速さを感じます。