kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

不確実性

2020-01-30 07:55:26 | 日記
年明けから24日までに信用買い残高は2162億円増加し2兆4399億円
となり昨年3月以来の水準まで増加しました。米中通商協議が一次合
意に達して世界経済の回復を期待する投資家は下げ局面で逆張りの
買いを入れたようです。

信用買い残高が増加するのは個人投資家の買い余力や買い意欲の強
さを示すものという見方と相場が低迷した場合の戻り売りを警戒し
なければならないという見方があります。新型コロナウィルスの蔓
延が現時点では止まらず影響は小売りや観光業だけでなく企業活動
にも及ぶ可能性が指摘されています。全体像がハッキリするのはま
だ先の話です。

24日時点から日経平均は2.5%程度下落していますから評価損は当
程度膨らんでいるでしょう。結果的に2万4000円前後に大きな戻り
売りの壁を作ってしまった可能性が高いかものしれません。日本株
の上値を買い進んでくれるのは海外投資家以外見当たりません。海
外投資家の買いが復活しなければ再び2万4000円が壁になり調整は
長引きそうです。

29日付の経済紙には中国からの旅行客のキャンセルで東南アジア各
国の観光業は大きな損失が発生していると伝えています。中国の経
済発展は海外旅行ブームを巻き起こし渡航先の国々の経済を潤して
きました。近年日本同様観光客が急増したことで負の影響もまた大
きくなっています。

東南アジア各国は日本の自動車企業のダイのお得意先です。また各
地の経済成長に伴って日本の紙おむつや洗剤など日用雑貨品の市場
としても近年注目されています。観光業の不振が経済の足を引っ張
り消費が低迷することで日本企業の業績の足枷になる可能性もあり
ます。

現時点では終息の時期が見渡せず具体的にどの程度経済の下押しに
繋がるのかも分かりません。業種や個別企業に対する影響が具体的
に分かるのはもっと先です。市場は不透明感を嫌います。全容がハ
ッキリするまでは短期筋による売買でまだまだボラティリティの高
い状態は続きそうです。

新型肺炎の広がりで経済への影響は避けられなくなりました。どこ
まで感染者が広がるのか、終息の目途は何時立つのか。現在は何よ
りも人命が大事なので経済への影響が大きなニュースにはなってい
ませんが、いずれ市場のその問題と向き合うことが避けられません。
新型肺炎蔓延という不確実性が大きいだけに決算発表で今期の数字
が固まり来期増益が期待できるというシナリオは少なくとも修正が
必要です。
コメント
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