円高と株価の関係

急激な円高とニューヨーク市場の大幅安で20日の東京市場はどんな展開に
なるのでしょうか。19日（月）のニューヨーク市場がどんな展開になるかに
よりますが、円相場と株価は連動することが多いので86円台の円高では
下値模索が続く覚悟は必要です。日本の輸出産業は対ユーロよりも対ドルに
対してのほうが遥かに影響は大きいというのが通説です。

しかし、円高に対しては電機、精密や自動車業界は以前に比べて格段に収益
の影響度は低くなっています。むしろニューヨークの株安で世界的にリスク
を取れなくなった外国人投資家が円高の分、利益確定売りがしやすくなる日
本株を売ることによって東京市場の下落に拍車がかかることの方が心配です。

いずれにしても来週はニューヨークが1万円を維持できるか、円高というよ
りドル安がどこまで進むのか。東京市場の株価を占う意味で重要です。欧州
のストレステストは気になりますが米国の景気動向に市場の関心が向かいつ
つあり決算発表はさほど全体のトレンドに大きな影響を及ぼさない可能性が
あります。

米国は国内の景気動向が不透明であり、輸出を伸ばそうと思えば行き過ぎな
ければドル安はそんなに悪いことではありません。しかし日本にとっては
この円高基調が定着するとちょっと下値模索が続きそうです。余程の事が
ない限りは9100円前後では下げ止まると思いますが、強いて言えば先週
インテルの好決算を好感して大幅に上昇したので円相場の動向によっては
どうなるか分かりません。ここは成り行きを見守るしかないと思います。