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続、この国の風景その2

2011年12月04日 | Weblog
大阪が映し出した風景

 11月27日の大阪府知事、市長のダブル選挙の結果を受けて、翌日のテレビの報道番組は久しぶりに活気づいた。菅政権末期では、いつその首が落とされ、後継総理に誰がなるのかとの興味が報道番組を引き立てていたけれど、野田政権では話題性に乏しく、TPPも増税、年金問題もなぜか色褪せていた。

 そんな中、政治の世界に久しぶり劇場型ヒーローが登場し、しかも「独裁だ」「口先だけだ」、挙句氏素性まで云々されたけれど、結局大阪秋の陣を大差で勝ち切ったのだ。私はほとんどこの手の週刊誌を読まない。橋下氏曰く、「バカ文春」に「バカ新潮」は、見出しだけしか見ていない私が言うのも憚られるけれど、その通りではないか。この国のジャーナリストの質の低下を如実に物語るものでしかない。

 ロクに勉強もせずに大学を出た連中が、出版社にでも入るかレベルで入社し、やがて社内で勢力を得て、のさばっている程度のものではないのか。どこにも似たレベルで幅を利かせている連中が居る。上に居る連中はわれわれ世代の戦後の三代目。部下さえ叱れない連中が多い。

 でなければ、何でこのたび橋下氏の父君などの経歴を上げ、足を引っ張ろうとしたのか訳が分からない。単に庶民の関心のレベルを低く見積もって己自身のレベルで記事を作ったのではないか。もっとも利権に絡み、それを奪われたくない連中の差金との説も有力ではある。

 反橋下陣営を支援した自民党も民主党も共産党も、幹部は総退陣しないといけない。完全に庶民の信を失っている。府知事選でさえ擁立した候補が大差で敗れたのだ。各政党府連のやったこと、一大阪地方の問題ではなかろうと思う。

 後付けで「現在の閉塞感云々」と分かったようなことを言っているけれど、戦後の高度成長期に形作られた官僚組織や政治形態が、完全に時代遅れとなり、大きく変革しなければならない状況にあることを心底に認識していない。自身の保身と目先の利益しか考えない為政者や役人が多いのではないか。だから政権交代してさえ、却って状況は悪くなった。もう根本から変えるという強い意志が必要で、従わない官僚や地方公務員は民間企業に移ればいい。使い物にはならないだろうけれど。

 橋下氏が猛った「暴力団結構毛だらけ、坊っちゃんに何が出来る!」その通り。日本の政治もジャーナリズムも死の床にあるのではないか。

 麻生政権の折、当時の麻生首相が仕事を終えてくつろぎの時間を過ごすバーにテレビのリポーターが訪れ、こんな庶民感覚から遠い高級な場所で、彼は酒を飲んでいるといった報道をする。馬鹿ではないかと思ったものだけれど、そうでもして政権交代させたかったのだろうが、そして現れた宇宙人総理がどうであったか。その次は?コメントさえする気に成らないではないか。いかに扇動した連中の罪の深さが知れようというものだ。そして今もあっけらかんと彼らは報道に従事している。

 北に北方四島、韓国との竹島問題あり、北朝鮮との拉致の問題、そして南に中国がまず狙いを付ける尖閣諸島。そしてこの国の経済状況は悪化の一途。新しい政権が何か一つでも好転させたか。この国の風景を悪くしている元凶は寄せ集めの、何もまとめ切らない、皇室行事より党内優先、売国奴とさえ揶揄される人物の多い集団の現政権にあることは明らかであり、野党自民党も腑甲斐無い。

 橋下氏の情熱の焔があらためて映し出したのは、この国のみっともない政治を巡る風景であった。
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