【今日の 昔の仕事】
先日WIDE君からいただいた桜の幹を処理した。
WIDE君の近所に住む人が息子の誕生記念に植えた桜だそうだ。
しかし、30年以上も経って大きくなってしまったので困って切ることにしたそうだ。
根っこに近い幹なので重い、25kgほどあるやも知れぬ。
これからこれを細かく割って燻製のための薪に加工するのだ。
素人が切り出したので、幹のあちこちから鋸を入れてあり、スパッと切断してないので『坐り』が悪い。切り出した人の苦労がしのばれる。
坐りが悪いと材料が安定しないため、斧を振りかぶって割れないのだ。
しかも、根っこに近い部分なので木目がグチャグチャになってる。ワシのような『竹を割ったような性格』なら楽なのだが・・・・
だから簡単な横の端っこからだんだんと小さく割りながら核心に近づく方法を試みたがうまくいかない。
電動の丸鋸もためしたが、5cmほどの切断深さでは苦労と危険が多い割りに効果が少ない。
斧を当てて石頭ハンマーで斧を叩くことにした。斧が木を割りながら入っていくが、途中でこれ以上進めなくなると今度は『楔効果(くさびこうか)』で斧が抜けなくなる。
そんなこんなで時間ばかりかかって、汗ばかり出て「いっそのことゴミに出そうかしん」と何度もあきらめかけたが、
わざわざ川越し市の方から車で我が家に持ってきてくれたWIDE君の友情を考えると、捨てちゃいかんと考え直してじい様は頑張ったのだ。
ここまで割るのに10時から始めて、連れ合いが「お昼ですよ」と声をかけられる時間になってしまった。
午後は気持ちを入れ替えてさあ頑張ろう。
ここまで大割り出来れば、あとは鉈(なた)で細かくするだけだがなにせ数が多い。
4時ごろに出来あがりました。
これで数年間は桜の枝を捜して堤防や公園を歩くこともしないで済むだろう。
(自分に)お疲れ様。
薪割は、子供のころから手伝わされていて、結婚してからも数年間は風呂が薪だったのでワシの仕事であった。
当時は家が貧しいことの象徴的な作業だったが、風呂はガスに変り、今はエコキュートと言う不思議な機械が沸かしてくれる。
今、薪割という作業は、家の中に薪ストーブがあるお金持ちの証拠みたいなことに変ってきた。
ワシにはストーブこそ無いけれども、昔を思い出しながらの薪割は結構好きである。ただし、腰が痛い。
確か、さだまさしの歌にあるなあ。