おやじ特別便

ひまじんおやじの日常

百川

2014-02-27 10:23:49 | アート・文化
【今日の 6代目三遊亭圓生18番】


子どものころから落語が好きでそのまま大人になった。

だから今でもたまに落語を聞く。
ネットが普及する前はもっぱらレコードであったが
近頃はユーチュブで画像つきの噺を聴けるので
ご機嫌な世の中になったもんだと思っている。

ワシの一番の気に入りは噺家でいうと5代目志ん生だ。
あの子供っぽい話し方と言うか江戸っ子そのものの雰囲気が好きである。
そんなこと言ってもずっと前にくたばっちまったのでライブでは聞けないが




志ん生とはまったく味わいが異なるが
6代目の圓生もベストテンに入る噺家である。
今日はその圓生の「百川(ももかわ)」と言う噺について。

6


◆あらすじ:(落語にあらすじもないもんだが、とにかく噺のすじ)例によってウィキから無断借用

①老舗の料理屋『百川』に奉公人としてやって来た田舎者の百兵衛。
かなり田舎の訛りがひどく、主人も挨拶を聞き、内容を理解するのに苦しむ。
そんなところに、お客様からの呼び出しがかかったため、主人は不安に思いつつ
百兵衛にご用件を聞くついでに挨拶をしてくるように言う。

②お客様のところへ出向いた百兵衛であったが、案の定、訛りが酷いために
「あたくし、しじんけのかけぇにんでごぜぇまして(私、主人家の抱え人でございまして)…」という言葉を
「私、四神剣の掛け合い人でございまして…」という風に聞き間違われてしまう。

③実はこのお客の源兵衛達は、以前祭りで四神剣を借用してたのだが、金銭で困り、
あとで出せばいいだろうとそれらを質に入れてしまっていたため、慌てふためき
なんとか言いくるめて百兵衛に帰ってもらおうとするが
当然百兵衛の発言と噛み合っていないため百兵衛が帰る訳がなく、
またこの百兵衛がまたヌケた奴であり、「顔は潰さないので…」という言葉を
文字通りに捉えてしまったため、源兵衛達は困ってしまう。

④そんな中、くわいのきんとんを丸呑みさせることで、
こちらの具合も飲み込んでもらおうというアイデアが浮かび、
百兵衛も悪戦苦闘しながら何とかその頼みを聞いたはいいが、
水が欲しくなったため、いったん主人の下へ戻ることにする。

⑤そんな状況で戻ってきた百兵衛を見て主人は
ガラの悪い客が変な訛りに目を付けてからかったんだと思い、
もう一度訛りを抑えて言ってくるようにいい、またお客のところへ向かわせる・・・・・・・


とまあこんな具合の
訛がきつい田舎者とそそっかしい江戸っ子の魚河岸の連中とのやり取りの
すれ違いのおかしさが全編にあふれ出ている傑作である。

志ん生も良いが圓生も。
昭和の名人と言われる所以である。
「落語ってホントにいいですね」

乞御視聴。
志ん朝もええで。スノッブだけど






家のリフォーム 9

2014-02-26 11:06:37 | 日記・エッセイ・コラム
【今日の 責任施工】

朝一番から天井の下地の石膏ボードを貼る。
厚さ12mmの石膏ボードは”石膏”と言うだけあって一枚がとても重いのだ
何キログラムあるのかしらんが相当な重さで
ワシでは持ち上げられないほどだ。

大工は一人で天井に貼り付けて、ぴたりと位置を確かめて
あらかじめ用意しておったビス打機で天井の野縁と言う木材に打ち付けていく。

P2260952  

ワシが一人でよく持ち上げられるねと聞くと
「うんっ!て言えば出来ますよ」だって。
「うんっ!」で出来ればなんでもできるなあ。そんなことねえよ。

◆古い家(今も残る和風別館のことな)を建てたり、昭和57年の台風災害で家を修復した時には
大工が家の近所の親しい兄貴分のような大工だったせいもあるが
手伝いをした。「そこを持っててくれ」とか「あれを取ってくれ」とかいろいろとこまめに働いた覚えがあるが

今回のリフオームではワシが手伝おうか、持っててやるよと言っても遠慮 やんわりと拒否をする。「一人で出来るからいいです」
何でかなあと考えたが。

結論は、事故の責任があいまいになるからだと思う。
下手に手だししてワシが怪我でも負ったら
それはひとえに大工なり請負側の責任になるからだ。

これを「責任施工」という。かどうかは知らないが
とにかくそういうことであると思う。

かくして暇な(そうでもないけど)ワシは、ギャラリーに徹しているのだ。
息抜きのための口は出すけどもな。

息抜きに終わればいいが、人によってはそれも邪魔だと思うかもしれん。
発注者側も気を使うのだ。
・・・・・・・・えっそうでもない?・・・・・・・・それがワシの生き方だ。フン

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仕上がった天井
大工はきっとくたくただろう。

調べたところ、吉野石膏の標準的なボードの重さは、
3×6尺もの厚さ12.5mmで13.4kgだって。
薄くて面積が広いから、持ちにくさも相まって、重いぞこれは





家のリフォーム 8

2014-02-25 17:59:09 | 日記・エッセイ・コラム
【今日の 洋室】

天井の下地作りの巻

P2250954

先週までの年配 ベテランの大工に代わり
今週からは若い フレッシュな大工が来ている。

ベテランも大胆かつ繊細な技を見せているが
フレッシュの方も、今時の若い衆には珍しく丁寧な仕事を見せる。
有難いことである。

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和室(客間)の天井下地完成。


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洋室(居間を拡大)の天井下地完成。
壇蜜材 断熱材も設置。

連れ合いは洋室のことを洋間と言う
分るけど”洋間”って言い方古くね?






お前の方が転ぶ

2014-02-24 09:53:39 | ニュース
【今日の 元総理の言葉】

森なにがしが「何とか頑張ってくれと思って、みんな浅田さんを見ていたが、見事にひっくり返っちゃいましたね。あの子、大事な時には必ず転ぶんですよね。なんでだろうなと。」20日の講演会で発言したそうだ。

このニュースはあっという間に日本中を駆け巡ったのでみんな知っていると思う。
が、だよ、
この人は、もっと何回も(言葉で)転んでいる。

◆2001年2月10日、ハワイ沖で高校生を乗せた愛媛県籍の漁業実習船えひめ丸が米原潜に衝突され沈没、9人の不明者を出した事件で、ゴルフを楽しんでいた首相は連絡を受けた後もプレーを続行、賭けゴルフを続けていた。

◆(衆院選世論調査で、態度未定の人が4割近くあることに触れて)
「そのまま関心がないといって寝てしまってくれれば、それでいいんですけども、そうはいかないでしょうね」
(2000年6月20日、新潟市での演説で)

その他、思い出せば枚挙にいとまがない。
大事な時に必ず転ぶのは・・・・・お前だ

でも、政治家の言葉には重みが無くて
「真意が伝わらなかった」で済んじゃうもんなあ。

今度の件だって何とかかんとか言って、結局ごまかしちゃうんだもんなあ。
あきれるけどしようがねえ。


政治家は言葉で生活しているんだとワシは思う。
その言葉の重みの無さって・・・・・

◆これを書いてて思ったが「再発防止に努めます」って言葉、今はやりだな。
 再発防止をどのようにしたか言ってくれないか?
 まあこりゃあ上の文に関係ないが。





家のリフォーム 7

2014-02-23 17:36:09 | 日記・エッセイ・コラム
今日は日曜日なので大工が休み
休むのは労働者の重要な権利なので
休むの歓迎。ワシだって土日は休んでいたっけよ。

昨日までの様子

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昨日は”なげし”(長押:柱同士の上部などを水平方向につなぎ、構造を補強するために、柱の外側から打ち付けられるもの。中世以降は、大径材の不足により断面が変化して次第に部材が薄くなったため、構造的な意義は乏しくなり、もっぱら装飾的な部材になった。ウイキより)

解説が長いこと。
まあ、その辺は読み飛ばしてくれて結構だ。

和室の床の間と、その横の押入れは解体しないので長押は残す。
それ以外の場所にある長押は撤去しなくちゃならん。
残すところと撤去するところ。繊細な仕事が要求される。
大工が一番最後に解体をする段取りにしたようだ。

見ているとそりゃもうたいへんな仕事。
ほぼ半日掛けて細かくやっていた。

それが終了して、床のピアノ補強の仕事も済んだので解体は一段落。

午後は床へ墨付けをする。
これは出来あがる予定の壁や敷居などの位置を現場に細い墨の線を引く仕事だ。
設計図通りに引いていくが、設計図では表せない個所や図面で勘違いしたところなど現地へ線を引けばその間違いが分るのでこれが肝心なのだ。

この大工は、1尺幅のフローリングの板の位置まで一枚一枚墨を付けていた。
これなら絶対に施工誤差が出来ないだろう、勘違いも起きないだろう。
丁寧な仕事をしているのであった。


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今日はゆっくり休んで明日の月曜日から張り切って仕事するように。いいね。