【今日の 腹立つ】
それは一通の銀行からのはがきから始まった。
色々と書いてあるが、要はマネーローンダリング防止のための調査だということだ。金融庁から言われてやっているのだ。(想像)
金融庁と言うと「倍返しだ!」でお馴染みだな。半沢だあ。
ワシのところにはがきを寄越して何を調べたいのかと言うと
ワシが代表者になってる隣組の貯金のことについてだ、隣組のお金は、それまで銀行に関係なくて、現金を集めてお菓子の空き缶に入れておいた。
ワシが隣組長(一年ごとの輪番)になった時、渋銀の口座を作って近代的な管理方法に変更したのだった。
その時に、隣組は法人格でないので口座が作れないためにワシが隣組の代表者となったのだ。もう何十年も前のことである。
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今回ワシの所にはがきが来たのはこの預金の調べだ。
はがきにログインIDが記載されていて、それを使って渋銀のコンプライアンス・リスク統括部に入れという
暗証番号を決めろという、なお暗証番号は、英文字大小と数字と記号をすべて使って8文字以上で作れという。ああ面倒くさい。
さすが金融庁と渋銀の組み合わせだ。
えらく考えてやっと決めて入力すると、渋銀からメールが来た。
◆
ここからお客様情報の入力が始まったのだが
何度やっても進まない
「住所欄は全角で記入して下さい」のところで、ワシは素直に自分の住所を記載したのだが、ダメ表示が出る。
確かに全角で入力したのだよ、それが証拠に住所が漢字で表記されている。(これ普通)
初めに戻らされて何度やっても住所欄に来ると同じ表示で、それ以上の入力が出来ない。
昨日の午後は数時間これに没頭して、あきらめた。シゾーカ弁で「やっきりする」と言う。
あした渋銀に電話して文句言ってやる。
◆
今朝9時を待って電話しようとしたが
待てよ、もう一度トライしてみっか?電話で怒鳴っても、ワシが間違っていたら「恥ずかしいことになる」かもしれん。
清々しい朝の気分で再度トライ
件のところに来るがやっぱりダメ、ワシは考えた。
そうだ、来たはがきの住所欄には、住所の町名と地番の間にスペースがあるぞ
これでやってみた。
オー進んだ。良かった。
昨日の段階では電話で「担当者がワシんちに来てワシのPCでやってみろ!」と息巻いて言おうと思っていたが、スペース一個の問題だったんかい。
◆
入力を進めていくうちに笑ってしまう事態となった。
住所や氏名やメルアドなどはまあ無難にいったが
当行とのお取引についてお聞きします。
★外国の重要な地位を占める方ですか? 答え:いいえ
★事業の運営内容は? 答え:隣組の会費の徴収です
★活動の資金源は? 答え:隣組員からの会費です
★海外との直接の取引はありますか? 答え:ありません
★取引があった場合の相手国は?北朝鮮・イラン・シリア・ウクライナ・キューバのどこか? 答え:ありません
★弊行との取引目的は? 答え:隣組の会費を徴収し、自治会の会費に充てるため
★事業主体は国・地方自治体からの許認可を取得する必要がありますか? 答え:ありません
★解答者様の役職は? 答え:その時に隣組長だったため
以上のような真剣な質問がたくさんあった。ここに書いたのは記憶。
おいおい、こんなん隣組の代表者に真面目に聞いてる?
わずか年間数千円の、しかも一年に一度、年度初めしか動きのない通帳だぜ。
渋銀も金融庁も、もっとどこかの時点で訊く相手、調べる通帳を選択しねえのかよ。
答えている間に金融庁受けのする答えをしたくなったぜ、
例えば「会費のうち一軒当たり500円は北朝鮮に送金しています」なんてね。
それか「資産は表には全部で1万円の表示だが、実はスイスの口座にに数兆円の裏金がケイマン諸島を通じてストックしてあります」なんてさ
・・・・・・・・でこれを調べてなんなのさ。
調査に用いたエネルギーがもったいないわい。お互いに。