MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

死んでなんかいません

2007-08-30 00:18:51 | 音楽

秋川雅史氏の「千の風になって」が

8月20日付けオリコンチャートで

累積売り上げ100万枚を突破した。

最近、シングルのミリオン自体、そう多くなく、

昨年のKAT-TUNの「Real Face」以来

1年3ヶ月ぶり、クラシック系歌手としては

初の快挙だそうだ。

なぜ、そんなに「千の風…」は

ヒットしたのだろうか?

確かにサビの「千の風に~」のところは

流れるようなメロディに歌詞がぴったりで

思わず口ずさんでしまう。

しかし、テノールであまりにきれいに

歌われると、感情が伝わりにくいようにも

思えたのだが…

詩は作者不詳の英語詩を新井満氏が

訳したものである。

大切な人に先立たれた人たちにとっては

癒され、救われる気持ちになる詩だ。

ただ、「朝」と「夜」、「秋」と「冬」に「私」は

現れるが、「昼」や「春」や「夏」にはどうなる?(細かすぎっ)

それはさておき、

江原啓之ではないが、死んだ後もその人は

残された家族のすぐそばにいるの?

どこに居ようと、その人は「あの大きな空を吹きわたって」

自分たちを見守ってくれている?

果たして肉親を失った人々が、それほど共感を

覚える歌なのだろうか。

そんな思いの先週、自分の父親が死去した。

前から覚悟をしていたせいか、

いざその日を迎えても悲しみは

思ったほど強くはなかった。

予想どおり?葬儀場で、

「千の風に…」の曲が流れ、

それからというもの、そのメロディーが

頭にこびりついてしまった。

歌詞を覚えていなかったので、

ネットで歌詞を再確認してみたが、

その内容とは異なり

自分には父がずっと遠くに行ってしまったとしか

思えなかった。

「いつも傍で私たちを見守っていてほしい」という

気持ちは、もうしばらく経ってから

感じるものなのだろうか?

そんな願いは、死者とのつながりや、

死者への思いの強さで違うものなのかも知れない。

というわけで、結局、

この歌がミリオンヒットした理由を、

肉親を失うという経験をしたMrKにも

理解することはできなかったが、

すさんだ日本社会において

このような重厚な歌がヒットしたのは

よいことと言えるだろう。

あの「たらこ・たらこ・たらこ」のヒットより

数段意味のあることだと思う。(キューピーさん、すみません)

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