ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

恐るべき企み(19)

2008年12月27日 | 日記
いったん動き出した「弾丸列車」は火の玉と化し
走り出した。昭和の大戦の戦時下、空襲警報のな
る中を、グラマンの機銃掃射やB29の爆弾の雨
を潜り抜け、東海道・山陽道をひた走り、各地の
軍港へ物資を届けた。機関士は昼夜、飯も食わず
に、石炭をくべたという。
その名の通り、いったん発車するとこれを止める
ことができるものは、どこにもいないのだ。

午後の1番ホールは運の悪いことにパー5、ロン
グコースなのだった。左ドックレッグの打ち上げ
のホールに、先の組も手こずっている模様だ。
午後のハーフ42という調子の良いキタックさん
が、ここだけは7打。テラさんはハーフ53のう
ち、ここで10打も叩いている。いかにこのホー
ルに手間取ったかわかるだろう。

リズムを崩したのは先の組だけでない。その前を
ゆく110の王コンペと無関係の組が、難航し時間が
かかっていたのだ。
3組がこのホールの中に居た。次の組の会長さん
ご夫婦やのんちゃんは、ティーグランドで今か今
かと前が空くの待っていた。

広いゴルフ場がこれほど混むなら、もう一度食事
をしなおせるんじゃないかと思うのだが、スター
ト室の兄ちゃんが判断したことなので仕方ない。
110の王コンペよりヘタな組に午後の先導させると
は、いったいどうしたことか。

ほなさんはトイレ行きたいなぁと思いつつ、混む
ホールの時間つぶしにと、右のフェアウエイバン
カーに入れたりしながら前進、さらにこの忙しい
時にグリーンでも3パットし、ホールを終えた。
もう時間は迫っていた。
それで、テーラー毎度さんに、
「あのー、トイレに行ってきます。すまんこって
すが、次のホールで必要なクラブを、それぞれが
持って移動してくれませんか。お願いします。」
と言った。

皆は慌てて、それぞれのクラブを下してくれた。
そして、
「ゆっくりでいいからね。」
と優しい言葉までかけてくれたのだった。
なんと良い人たちだろう。

迷惑をかけないために、次からは「紙おむつ」を
装着して参加しようと堅く心に誓った。
「ほな」という名から「紙おむつの戦士」へと、
ハンドルネームに変えることになるだろうか。ゴ
ルファーにもっともフィットな紙おむつの研究も、
そのうちにやってみたいと思わせてくれるほど、
メンバーの心根は優しく、心の襞に沁みたのだっ
た。
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