ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

恐るべき企み(18)

2008年12月26日 | 日記
去年の記憶では、午前より午後が難しいホールの
連続になるはず。だからこの1番目のホールは無事
に済ましたいと思った。

第一打は予定したより左に飛んだが、大きく外れ
はしていない。これならなんとかボギーペースで
と考えた矢先、第二打地点で待っていると、無情
にもお腹の中が、急に生産活動をはじめだしたよ
うな、不気味な動きがした。

あれ?この感覚は不味い!
食後の「音入れ」ではまったくその兆候がなかっ
たから、今日はなんとかクスリが効いてくれたも
のと思っていたのに、それは気のせいか。
それとも、さっきの腹の動きが、気のせいか。
どうなのだ?

心の中で、これへの対処、議論がはじまる。
「かつては、こういう状況で停まることはあった
ではないか。」と楽天家の者。
「必死の想いでトイレでしゃがんだら、空砲の長
~い音だけだったこともある。あれで腸の長さが
わかったよ。」と冷やかす者。
「数ホール行けば茶店のトイレがあるし、終了ま
でもたったの2時間じゃないか」と冷静に判断する
者。

しかし不安はさらなる不安を招き、内臓の動きを
活発にしてゆく。胃の辺りのすっぱい酸はどんど
ん降下していっているようだ。
「大変だ!火の玉弾丸列車が動き出した!」
と自分の身体を一番知っている一人が叫んだ。

すると、口々に言う者の中から一人がすっくと立
ち上がり、
「このホールが終わったら、皆に迷惑かけようが
勇気を出して戻るべきだ。」
と結論を出した。もう誰も異論を唱える者はいな
かった。

そしてその者は、
「このホールの終了まで待とう。コンペを棄権す
ることになるが仕方ない。」
と締めくくった。あとには静寂だけが残った。



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