ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

初遠征(8 tomomi丼さん登場) 

2007年02月28日 | 日記
あっ、しまった!!
ほなさんは心で叫んだ。でももう遅すぎる。
ほなさんのドライバーの「カーン」という打音は、
他人にはわからないが、「あかーん」と聞こえる。
そうなのだ、まさしくこの音がするときは、あか~
んのだ。よいときは、乾いた金属音がするのだった。

打たれた球は、右の斜面、林の方にまっしぐらつっ
こんでいった。いわゆる、ひっかけだ。行ってはい
けないといわれると、必ず行ってしまう癖がある。
未だに第二反抗期が終わらない。

「初OBじゃ。テーラーさんのお決まりのOBを
代わりにやりましたので、みなさんお気楽に」とい
いつつ、ほなさんは頭をかいた。
NARASETUさんはオーバースゥイングながら、右の方
でもフェアウエイよりへ。テーラー毎度さんは、左
のOBゾーンの手前へボールを運ぶ。

tomomi丼さんは、
「私は女の子だから、レディースティから打たして」
と女の子(こ)を強調し懇願するが、テーラーさんは、
「(男子と同じ)白ティーから打て」
の一点ばり。やさしいNARASETUさんでさえ、
「白から打っても、オレはかなわんしなぁ」
と言う。
よほどこの女子は飛ばし屋なのだろう。白ティから打
つ女性をほなさんは知らなかったから、ここはだまっ
て見物することに決め込んだ。
するとテーラーさんが
「まぁ最初だけ白から打ってみぃな」
と、その場をとりなしたので、tomomi丼さんも納得。

tomomi丼さんは、2、3度、ビュンビュンと音をたてて
振り、準備万端。やがてアドレスから、振り下ろした
ドライバーは大きなスゥイングで弧を描く。遠心力い
っぱい、最大限のところでボールに当たった。
「キーン、んnnnn」
余韻をのこして、ボールはまっすぐ上っていった。ほ
なさんはあまりのすごさに、高く上っていくボールを
見失なってしまった。テーラーさんも、
「あれどこへいったんかいな」

ほなさんは、
「カッコイイ!惚れるわ、そのスゥイング」
と思わず感嘆の声をあげると、
「惚れてもいいわよ、カモーン」
とtomomi丼さん。tomomi丼さんは気風の良い、いなせ
な男前でありました。

いやはや男どもが白ティにこだわったのが分かりま
す。白ティよりかなり前にある赤ティ(レディース)
なら、絶対、じぇーったい、かないませんて。よーく
わかりました。
テーラーさんが、
「今日からおまえは、tomomi戦車に改名じゃ~」。
戦車のごとく力強い球を打つからなんでしょうね。
女の子には可愛そうですが、ドライバーで打たれた球
を見たら、納得してしまいますわ。

このホール、NARASETUさんが期待の2オンに成功。だ
が残念にも3パットの5。テーラーさんも5。ドライ
バーで一番飛んだtomomi丼さんは、パットがうまくい
かず6となりました。

え?
ほなさん、あんたはどうだったかって?
よく聞いてくださった。OBかと思われたティーショ
ットは、斜面を跳ね返り、なぜか?フェアウエイ
のセンターに落ちてきてたんですよ。

こんなのハジメテ、、、。(できればかわいい女の子
風に言って欲しいですな。)
「いやぁ、こりゃツイテルぞ。こんなこともあるもん
だ。」と気分よく第二打を打つと、グリーン手前。
3オンし、無難に2パットで収め、大正解の5であり
ました。
今日はなんかついてるぞ、そんな予感。
ホントかしら?

初遠征(7 スタート)

2007年02月28日 | 日記
500円なりの朝食を済ませ、準備万端で車のところへ
いくと、フロントガラスが凍りついていた。徳島でも
凍るが、ガラス全体が凍るような根性はない。ここの
方が寒いんだな、やっぱし。

NARASETUさんが迎えにきてくださるので、暖機運転をし
ながら待つ。緊張してるのか、またトイレ。今朝はこれ
で二回目だから、これで在庫一掃だ、と思っても、頭と
下(シモ)のゆるいほなさんは、油断できないのだ。食
べたそばから、飲んだとたんにモヨオス。こんなの私だ
けかと思ったら、そうでもなく、親子ほど違う二十歳の
女子社員でもそうなんだと。ふたりで話して、お互い勇
気付けられ、大いに盛り上がったことがことがある。
「パンツ下ろせば、いつだってできる、あっはっは」が
われわれの合言葉だ。(今じゃセクハラ?)

8時すこしまえ、NARASETUさんがやってきた。
「後ろ、着いてきて」と誘導してくれる。カーナビの指示
とまるで反対の方角へ、NARASETUさんのブルーバードは走
る。県道は朝のラッシュの時間帯だ。どこも混んでいた。
やがてのどかな田舎の風景が多くなり、1時間15分後に
高富GCへ到着した。

こじんまりした、清潔感のあるクラブハウスだ。駐車場
から入った受付が、2階か3階になっている構造で、階
段を降りたら、レストランがあった。NARASETUさんが朝
のコーヒーを誘ってくれたが、またもよおしてもいけな
いので、遠慮した。なにせ今日はゴルフができる、勝負
、勝負の日なのだ。

階段の下から、外へ出る。2,3台のカートが並び、その
向こう側に練習グリーンがあった。パターの練習など、
まったくやったことがない。いやそれでもゴルフをしはじ
めた頃は、練習機を買ってきて少しやっていた。やらんと
いかんのよね、今頃言っても遅いけど。
だから練習グリーンで少し練習する。あまりたくさんやる
と、かえって不安になるから、まっすぐ転がるかどうか、
それだけ確認した。ボールがまっすぐ転がること、ほな
さんレベルならこれで十分。距離感は、日ごろから練習
しないと養えない。

テーラー毎度さんが、スポーツドリンクを持参して到着。
tomomi丼さんもやってきた。「丼」とか「戦車」とかの
ハンドルネームで呼ばれていたから、そういう風貌を描
いていたが、普通の体型のひとで、よく笑い、人あしら
いがうまい感じだ。

スタートホールは、「WEST」と告げられた。
クラブハウスからの道を降りてすぐ、1番ホールのティ
グランドだった。1番ホールは355ヤード(パー4)。
以前は、口火を切るテーラー毎度さんが、決まったように
OBからスタートしてくれるので、みんな助かっていたん
だけどと、NARASETUさんは緊張が解けるような解説をして
くれた。

この場面、みたことがあるぞ、とほなさんは思った。ライ
オンウッズの去年のコンペを撮った、スライドショーで見
たんだ。あのときは「こんなひとたちがゴルフをしている」
とパソコンを眺めていたのに、今日はそこで自分がゴルフ
をしている。なんて不思議なことなんだろうと思った。

いよいよだ。
朝の一発目は、だれもが緊張する。くじの棒を引いたらオ
ナーは、ほなさんになった。
打ち下ろしのホールで、まっすぐ下のほうにグリーンが見
える。今日は右側のグリーンを使うという。
先の組がグリーンへの寄せを試みていた。
NARASETUさんは、このコースの特徴とボールの落とし所を
ことこまかく指示してくれた。
右側は山の斜面。竹林になっている。左側はOBだ。

前は空いた。
いよいよだ。
この日のために使う新品ボールをティーにのせ、やおら
アドレスをとる。親父ギャクの応酬を楽しんでいた周り
が、シーンとなった。張り詰めた空気の中を、ほなさん
はドライバーを振りおろした。
カーン!