或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

大原美術館(2)

2005-02-02 22:32:43 | 300 絵画
今日は岡山県の倉敷市にある大原美術館の第2回です。

日本にあるモネの「睡蓮」でここの作品がたぶん一番好きだと前々回お話しましたが、写真がその「睡蓮」です。(クリックしてもらうと拡大します。)どこが好きかと言えば、睡蓮のグリーンと池のブルーのコントラストがとても柔らかで、優しい感じがして癒されるからです。他の作品は池がもっと濃い色のものが多いですよね。その点でこの作品は貴重だと思います。

この「睡蓮」についてはエピソードがあります。

実は1920年に、前回お話した児島虎次郎が、パリの郊外に住むモネ (当時79歳) を直接訪問して譲り受けたものなんだそうです。彼が「是非とも作品を譲ってほしい」と熱心に頼んだところ、モネは数点の作品を用意してくれて、その時に虎次郎が選んだのがこの「睡蓮」だったということです。

この頃に、虎次郎は日本の牡丹の花の苗木を手土産に持って行ったので、フランスのジヴェルニーのモネの庭園には今もその牡丹が咲き、そして大原美術館の工芸館の中庭の池には、夏から秋にかけて、2000年にモネの庭園から株分けしてもらった睡蓮が咲くそうです。なんか時代を超えて通じ合うというか、ロマンのある話ですよね。今度行く時は、是非その睡蓮を見たいものです。

実はこのエピソードを知ってから児島虎次郎に興味を持ち、彼にまつわる場所を尋ねましたので、次回お話します。