或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

社労士勉強進捗[1月度]

2006-01-31 06:17:04 | 150 社会保険労務士
年頭に宣言しましたが、8月の本試験を目指して社会保険労務士の受験勉強を始めてます。当面の目標は3月末までの第1クールの完了。即ちテキストと過去問を使って、まずは全体を理解すること。当面憶えることは念頭にないので楽かと思いきや、これがかなりしんどい。中小企業診断士と違って、まさに細かな“記憶系”。

これまで具体的に終了したのは、上の写真の労働基準法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、雇用保険法、労働保険の保険料の徴収等に関する法律の5つの領域。平たく言えば、サラリーマンの労働時間、就業規則とか有休休暇、会社を病気で休んだり、会社をクビになったりした時にもらえる労働保険や普段支払っているその保険料等々について。

中小企業診断士では表面をサラっと触れただけでしたが、社労士では個別の法律毎に深堀りが必要。それが現状では浅く理解できた程度。それにしてもややこしい。もっとシンプルな法律にできるんじゃないの?というのが正直な感想。まあ一般の人には難解に作ってあるから社労士が必要になってくるんでしょうけど。やはり”お役所が作った法律“って感じ。疲れます。

勉強していて面白かったのが、昨年の1月に改正された児童の労働時間。労働基準法では、15歳未満を児童、18歳未満を年少者、20歳未満を未成年者と呼んでます。それで児童は午後8時以降の労働は原則禁止。ただし厚生労働大臣が認める場合には、特例で午後9時まで延長可。

最初特例は必要はないんじゃないかと思ったけど、舞台の子役とかコンサートの合唱団を考えると、確かに8時じゃ早いよなあ、平日の夜のイベントにクライマックスで出演するとなるとやっぱり9時まで必要かなあ、なんて考えると納得できる。でも一方でこんな特例ばかり作るから複雑になるんだろうな、とも思うし。なかなか難しいですね。

LD回顧(8)[ウィンザー城]

2006-01-30 06:26:33 | 800 観光
確か日曜日に見に行ったのが写真のウインザー城。ロンドンから西へ車で1時間ぐらい。最初遠いし時間もないのになんでまたそんな所にと思ったけど。行って良かった。そのぐらい雄大でした。

現存する城としては、世界で最も大きく歴史が長いんだとか。ウィリアム征服王が築城したのが1070年だから、900年以上の歴史。バッキンガム宮殿が、エリザベス女王が平日に公務を行う“オフィス”であるとすれば、この城は休日に客ももてなす“迎賓館”であり、女王陛下が週末を過ごす“家”。実際にそうらしく、まさに現役ですね。

城の中に入ると、鉄砲等の武具甲胃や家具、照明といった王族の歴史を物語る品がたくさん展示してありました。その中で一番印象に残ったのが食器。これは素人の私が見ても高級品って分かるぐらい素晴らしかった。特にティーカップは持って帰りたくなるくらい。骨董品鑑定のTV番組「なんでも鑑定団」にでも出品したらすごい値段がつくんじゃないかな。

食器で思い出したのがウエッジウッド(Wedgewood)。たぶんこのお城の中にもあったんだと思います。上の写真はお土産で買って帰ったレプリカ。クリームのような、なめらかなウエッジウッドブルーと呼ばれるペールブルーが特徴。英国の手軽なお土産って意外になくて。それでティーカップのセットでもと思ったけど高価で手が出ませんでした。(笑)

下の写真はウインザー城で撮ったパノラマ写真。改めてみるとやっぱりスケールが凄いなあ。今回は特別サービスで、横がモニター画面一杯に拡がるサイズにしてあります。(クリックすると拡大します。)雄大さを体感して下さいね。


フォーライフ(2)

2006-01-28 08:22:20 | 020 小説「フォーライフ」
◆湯郷温泉
湯郷は岡山の山間にある小さな温泉街。岡山市内を散策した後ここに着いたのは夕方。貴美子は嬉しそうだった。お互いなかなか時間が取れなかった。それだけに楽しみにしていたのだろう。

ポピースプリングスはこの温泉街のちょうど真ん中にある。古びた和風の家屋が多い中でモダンな建物は際立っていた。リゾートを感じさせる外観、洒落た部屋、そして屋外ジャグジーと充実したスパがこのホテルの特徴。1Fにあるレストランで本格的なコース料理を楽しんだ後、ほろ酔い気分で入ったジャグジーは思ったより広くてゴージャズ。見上げる秋の夜空が美しかった。貴美子はさっき飲んだワインのせいかやや紅潮していた。

翌日近くのオークレットゴルフクラブで二人でゴルフ。抜けるような快晴。そよ風が気持ちいい。平日だったせいか客もまばら。二人のためだけのゴルフ場。意外に貴美子はゴルフが上手かった。赤とんぼが秋の風情を感じさせた。

帰りの高速道路。疲れたのか貴美子は隣で寝ている。寝顔が可愛い。つかの間の2日間を思い出しながら、この関係はいつまで続くのだろうと、ハンドルを握りながらふと植田は思った。

◆不思議なメール
美和子は知らない相手からメールが届いているのに気がついた。開いて見て驚いた。たまに見ているブログ「ライフタイム」のオーナーから。そこはジャズアルバムの紹介中心でなかなか趣味が良く気に入っていた。何回かコメントしたこともある。

「なんだろう?」とメールを開くと、「誰だか分かります?実は美和子さんのこと知ってるんですよ。またメールします。それでは。トニー。P.S.素敵なブログ。いつも拝見してます。」 短い文章だった。

「どうして私だって分かったんだろ?」すぐに相手のブログを調べてみたが、住所が神戸というだけでそれ以外は分からない。ブログはすこぶる真面目だしメールにも不信なところはない。美和子は不安は感じなかったが相手が誰なのか気になった。記憶を辿ってみたが思い出せなかった。

フォーライフ(1)

2006-01-28 08:13:16 | 020 小説「フォーライフ」
◆プロローグ
「おい、フォーライフって知ってる?」
「それって、オダギリジョーが宣伝している消費者金融の名前だっけ?」
「違うよ、それはライフカードだろ。2枚目にあれやられちゃかなわないなあ。」
「今話題のライブドアの関連会社じゃないの?」
「それはマネーライフ。バカだなあお前ら。伊坂幸太郎のミステリー小説のタイトルだよ。」
「おまえ輪をかけてイカれてるな。それはラッシュライフ。俺はもう読んだよ。」

「吉田拓郎が大昔に作ったレコード会社が、なんかそんな名前だったような気がする。」
「その人って前にテレビの“堂本兄弟”でギター弾いてた頭の髪の薄いオジさんだっけ?」

「そんな古い話じゃないよ。えーと、確かレーザーラモンHGのギャクで・・・。」
「ライフ、フォー!かよ。それありえない。けど、イケてるかもな。」

公園のベンチのあたりから学生達の話声が聞こえた。若い奴は楽しそうだな、と感じながら自分が今聴いているのは日本人ジャズピアニスト、山本剛の「ライフ」(1976年)。ひょっとして”ライフ”つながりか、と妙な親近感が湧いた。考えてみれば、いい歳をした中年が平日の昼間に公園の側に車を止めて、大昔のジャズ、それも夜にホテルのバーで聴くようなカクテルピアノを聴いてるなんて誰も想像できないだろうな、と思った。

山本剛は南青山の「Body & Soul」でよく聴いた。アクは強いが日本人離れした歌心とノリが素晴らしい。彼が米人のベース、ドラムと録音したこのアルバムは大のお気に入り。やっぱり、リズム隊はロイクに限るよなあ、と思った途端に流れ始めた曲がミシェル・ルグランの”これからの人生(What are you doing the rest of your life)”。

なんだこれも”ライフ”つがりか、と広之の顔から苦笑いがこぼれた。

山本剛 ライフ(紙ジャケ)

小説執筆開始

2006-01-28 08:04:54 | 020 小説「フォーライフ」
突然ですが、今日からこのブログで小説を書き始めます。というのも前に紹介した伊坂幸太郎の小説「ラッシュライフ」を読んだら、なんかだ触発されちゃって。応援してくれるブログ友達もいたりして。まあこの際なんでもやっちゃえ、途中でやめてもいいじゃん、なんて軽いノリ。あくまでお遊びということでよろしくお願いします。

とは言いながら一応コンセプトはあります。オ・ト・ナの男と女の物語…。でもストーリーは現時点全く白紙の状態。気の向くまま。だからどんな人物を登場させるか、どんなシチュエーションにするかなど今から勝手に作ります。実は自分が考えるだけじゃなくて、他の人のブログの記事をヒントに膨らませて行こうかなと。ある意味他力本願。良く言えば“インタープレイ”。

そうそう忘れてました。タイトルは「ラッシュライフ」の向こうを張って「フォーライフ」。(笑)

路線としては、ジャズと絵画をふんだんに織り交ぜ、アガサ・クリスティのストーリーの緻密さを追求し、三島由紀夫のエロチシズムを匂わせながら、村上春樹の“知識やけにひけらかし系”と伊坂幸太郎の“哲学的うんちく多すぎ系”の雰囲気を漂わせつつ、久保田二郎の高貴と低俗が同居する“お馬鹿さ”を発揮していく。最終的には読者に、この作者って高田純次とか大竹まこと系の人?とやんわり感じさせる、そういう小説を目指したいと思います。

写真は将来書籍化された時?のための本の表紙のイメージ。ちょっとやりすぎかも。(笑)

今までの記事と同じようにアップしていくつもり。乞うご期待です。

ピカソ(12)[楽園主義]

2006-01-25 06:18:00 | 300 絵画
今日がピカソの最終回。晩年の後編。1952年にジャクリーヌ・ロックと知り合い、1953年にはフランソワーズ・ジローと二人の子供と別離。そして1961年にはジャクリーヌと結婚。正式な結婚としてはオルガに続いて2度目。南仏の楽園で悠々と生活を楽しんだ後、1973年にニース近郊のムージャンで死去。享年91歳。まさに大往生ですね。

1968年には有名な「エロチカシリーズ」と呼ばれる347点の膨大な連作版画を204日間で制作。年老いても凄いバイタリティ。それも男と女のあやしい世界。86歳にもなって。(笑)

この時代の作品を見ていて気づいたのは、亡くなる数年前ぐらいからは人物画、人物像、とにかく人間を被写体とした作品が多くなっていること。なんか最後はとりつかれたように描いてます。彼の中の人間に対する思いが大きくなっていたんでしょうね。

代表作として下の写真の、フランスの国立近代美術館にある「デミジョンのある風景(Nature morte ala dame-jeanne)」(1959年)と、ピカソエステート保有の「アトリエ(L'atelier)」(1960年)。そして私のお気に入りは上の写真のバルセロナのピカソ美術館にある「ピアノ(Le piano)」(1957年)。これは作品の出来映えというよりも、私との“ピアノ”つながり、そして彼の原点であるバルセロナにこの作品がある、ということで、特別に惹かれてしまいました。

振り返れば今回のシリーズは、女性の話や関連した作品をあえて避け、油彩画に集中した形でなんと12回。第1回が4月ですから1年弱。長かったなあ。若い頃の記事が懐かしい。それにしても画風が多彩。女性も多彩。凄すぎます。男としてはホント羨ましい限り。(笑)

またいつか“ピカソと女”シリーズを紹介するつもりなので期待しておいて下さいね。

全絵画写真引用元:「ON-LINE PICASSO PROJECT」(http://csdll.cs.tamu.edu:8080/picasso/)

「デミジョンのある風景」
(1959年)
「アトリエ」
(1960年)

Miles at Fillmore

2006-01-24 05:57:25 | 200 ジャズ
今日はちょっと嬉しい話。地域雑誌の広告を見ていて知らないレンタル屋の名前を発見。何処だろう?と思って娘に聞くと最近できたらしい。調べると昨年オープン。ちょっとヘンピな場所にあるので気づかなかったなあ。

行ってみると結構大きい。だけどジャズコーナーはショボかった。せっかく来たんだから何か借りようと思って見つけたのが、マイルス・デイビスの「Live at the Fillmore East」(1970年)の2枚組。NYでのライブ。飛び上がって喜びました。LPは持ってるけど擦り切れ状態。有名なマイルスだから買わずにレンタル屋をいろいろ探してたけど、何故かこれだけはなかった。

このアルバムには私の青春が詰まってます。ジャズを芸術として新しい創造を追い求めていた頃の。話題作「Bitches Brew」(1969年)のコンセプトを受け継ぎ、ライブで昇華させたエレクトリック時代の最高傑作。と同時に狭義のジャズミュージシャンとしての終焉。彼が最もラジカルな時期で、やや難解で録音もあまり良くなく、一般の方にはちょっと聴きづらいかもしれませんね。

このアルバムの何が凄いかと言うと、インタープレイのスリルとスピード。メンバー全員が真剣で立会いをしてるような。切れ味がこの上なく鋭い。技と技、センスとセンスの応酬。特にジャック・デジョネットのドラミング、そしてチック・コリアのエレキピアノとキース・ジャレットのオルガンの絡みは、今聴いても身の毛がよだつぐらい。御大マイルスとサックスのスティーブ・グロスマンのソロもこの上なく熱い。ある意味でジャズが目指した一つの究極の姿がここにはあります。

上の写真はアルバムの裏面。右下のマイルスの姿って今見てもホントかっこいい。久しぶりに聴いたけど、今の音楽には求めようとしても求められない、まさにあの時代だから生まれた緊張感。ゾクゾクしてきて。昔を思い出しました。こんな音楽やってたよなあ。いい時代だったなあって。

Bitches BrewBitches Brew

Live at the Fillmore EastLive at the Fillmore East

続・携帯電話

2006-01-23 05:45:13 | 540 モノ
昨年末に携帯電話を買い替えました。最近ようやく操作に慣れた感じ。船釣りに行って、家に帰ってケータイを防寒具の内ポケットに入れたまま洗濯。気づいたのは翌日の朝。“あれ、ケータイどうしたっけ?”といろいろ考えて、“もしかして”と捜してみたら洗濯機の中。後の祭り。取り出してみてガックリ。電源が入らないんですから。当たり前。(笑)

実は2年前の買い替えも“釣り”がらみ。磯で釣りをしていて水溜りにチャポン。“こりゃカミさんにまた怒られるなあ”なんてビビリながら、“データはバックアップしてあったような”と部屋を捜すとDoCoMoマークのフロッピーを発見。“そうか、夏にカミさんのケータイの機種交換をした時に、ショップで暇つぶしに作っておいたんだ”と地獄で仏の気分。

悲喜入り混じりながら近くのDoCoMoショップへ。どの機種にするかだけど、年を取ってきたせいでもないけど、どうも派手なのは受け付けません。丸っこいデザインもダメ。だからすぐに写真のN701iに決定。これだけ外観がそっけないのも珍しい。でもシンプルで私の好みにピッタリ。

バックアップデータをロードして店での手続きは完了。早速家に帰ってカスタマイズ。画面は黒にしちゃいました。ホント黒好き。黒好きって封建的で頑固な男性に多いらしいですね。服も黒ばっかり。ブログのデザインもそんな感じかなあ。たまには気分転換のために変えたいとは思うけど、どうもしっくりくるテンプレートがないんですよ。やっぱり頑固かも。(笑)

それで実際に使ってみて一番落ち込んだのが、テキストメモはバックアップの対象外だったこと。銀行の口座番号、家族の生年月日、自動車のナンバー、クレジットカードのナンバー等の重要な情報を入れといたんだけど全部パー。結局PCに再入力してメール転送してカット&ペースト。修復にほぼ丸一日かかってしまいました。いつもながら買い替えって大変ですね。

ラッシュライフ

2006-01-20 06:20:32 | 010 書籍
今日は最近読んだ若手人気作家、伊坂幸太郎のミステリー小説「ラッシュライフ」(2002年)の紹介。興味を持ったのは、本のタイトルが私の好きなジャズのスタンダードの曲名だったから。ビリー・ストレイホーンが1949年に書いて、当時ナット・キング・コールが歌ってヒット。その後ジョン・コルトレーンの名演「Lush Life」(1957年)やジョニー・ハートマンの競演アルバム「John Coltrane & Johnny Hartman」(1963年)で更に有名に。

読み始めるといきなり、画廊経営をしている60歳で拝金主義のエロ社長、戸田が「ラッシュライフを知っているか?」「コルトレーンの名演だ。Lush Life。豊潤な人生。」なんて場面が。この時は、この作者はこの曲での言葉の意味を知らないのかなと思いましたが、物語の後半で主役?の泥棒、黒澤が「ラッシュライフという曲を知っているか?」「飲んだくれのやけっぱち人生ということらしい」という場面があって、なんだ知ってるんだと感心。いろいろな意味があるんです、この言葉には。

この曲は哀愁が漂うしっとりとしたバラードの傑作。先の2枚と同じくらいよく聴いているのが、ナット・キング・コールの娘ナタリー・コールの「Unforgettable」(1991年)。古き良き時代を偲ばせるストリングスのアレンジも極上で、聴いていると体がとろけそう。

小説の話に戻りますが、久々の面白さ。複数のストーリーが独立して進行しながら実は互いが意外なところでつながっている。でもそれだけじゃない。現代的でクールなんだけど、この若さでなんで?と思うぐらい枯れた人生観を持っている。まあジャズで、しかも通好みの渋い曲を自分の本のタイトルにするところなんかも普通じゃない。才能を感じさせました。

上の写真は挿絵にもなっているこの本の単行本の表紙。仙台で開催中の展覧会のポスターとして登場するオランダの画家M.C.エッシャーの騙し絵「Ascending and Descending」(1960年)。輪廻のサイクルだけじゃなく、絵に描かれた細かな人間までもこの本とつながっている。伝統的な様式から感じられる旧来の道理と、虚構の騙しの道理とのコントラストが素晴らしい。

ラッシュライフ 単行本
ラッシュライフ 文庫本ラッシュライフ 文庫本

Lush LifeLush Life

John Coltrane & Johnny HartmanJohn Coltrane & Johnny Hartman

Unforgettable: With LoveUnforgettable: With Love

ふぐ

2006-01-18 05:53:51 | 600 グルメ
先週久しぶりに家族でふぐを食べに行きました。お店は家から割と近い日本料理屋、いけす処「魚心(うおしん)」。ここは巨大ショッピングモールに隣接したビルの1Fにあり、買い物帰りとかに寄るのに便利。造りがしっかりしている本格的な店で、大きないけすがあり席もゆったりとして広くてキレイ。

いつの頃からは忘れましたけど、年に1度冬に家族でふぐを食べるのがお決まりに。ここはコースが6300円。つき出し、湯引きの皮のポン酢あえ、薄造り、から揚げ、鍋、雑炊、それにひれ酒付き。広島でふぐの店にはいろいろと行ったけど、店の雰囲気、味、サービスをトータルに評価するとコストパフォーマンスではここが一番。市街地から離れていて、ある意味で穴場。

コストパフォーマンスと言えば、昨年東京でたまたま息子と食事をした五反田のとらふぐ専門店「玄品ふぐ」 。ここは大阪が本拠地のチェーン店なんだとか。ホテルに行く途中にあって駅の東口の歩道橋から直接入れるのでついつい。会社のグループの宴会とかでやたら混雑してたなあ。

食べたのは5300円のコース。店がかなり狭くて騒々しいのと、薄作りと鍋のふぐの身の量が少ないのを除けば、鮮度も良くて合格点。正直言って東京でこの値段でこれだけの物が食べられるとは思ってませんでした。前にTVで見たけど、最近は鮮魚の輸送技術が向上して、長距離輸送が可能に。チェーンで大量に仕入れるから原価も押さえられるんでしょうね。

ふぐで思い出すのは昔ちょくちょく一緒に釣りに行った知り合いの話。大のふぐ好き。瀬戸内海では特に夏場、チヌの外道としてクサフグと呼ばれる小型のふぐがよく釣れます。普通は捨てるけど、この人は持って帰る。時にはその場でさばいて刺身に。美味しいですよ、食べますか?なんてよく誘われましたが、こればっかりはねえ。死んだらシャレにならないから。(笑)