或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

社労士勉強進捗[5月度]

2006-05-31 06:24:58 | 150 社会保険労務士
5月も今日で最後。8月末の本試験までちょうど後3ヶ月。まさに追い込みの時期。先週の土曜日の午後、気合いを入れて「広島わしらの勉強会」へ。参加者は20名程度。スタッフの現役社労士の方々が作成した演習問題を制限時間内に解き、解説を受けるというスタイル。これがいい刺激に。

今回のテーマは“国民年金法”。正誤問題が36問あって、採点すると正解が20問で正解率が56%。前回が確か30%ぐらいだったから、進歩はしている。でもね、前の席の方は正解率が90%。凄い。ひっかけで間違えたというレベル。後でしょうもない質問に丁寧に答えてもらったりして、ホント感謝。一人で勉強していると、ちょっと説明を受けるとなんでもないことでも、ムダに時間をかけて悩んでしまうことが多い。だからこういう場があるのは助かります。

それで今の自分の実力じゃ、模擬試験を受けるにはまだ早すぎると思ったので、予定を変更して、過去問や横断整理を中心とした学習をもう1ヶ月続けることに。勉強会も、来月が大物の“厚生年金保険法”なので、良い区切りにもなるし。

話題になったのが、中小企業診断士と社労士の勉強の関わり。結論から言えば、労働基準法と労働安全衛生法の一部、そして労働一般の半分ぐらい。割合で言うと、全体のせいぜい2~3%ぐらい、勉強領域でクロスしているのは。まあ、全くの別モノと考えた方がいいですね。

それで社労士の勉強が役立ったことがひとつ。実は親父が入院したため、税金、国民健康保険等の支払いに支障が。親父が金回りを全て仕切っていたからオフクロじゃ全然分からないらしくて。有給休暇を取って、病院や役所、銀行へ手続きを。かなりややこしいんだけど、これが実によく分かる。初めて親父の家計の全貌も知ることができたし。いつかはと思っていたけど、ちょうど良かったなあ。

藤田嗣治

2006-05-30 06:09:04 | 300 絵画
今日はGWシリーズの第10回。旅行の4日目で最終日。わざわざ娘達より帰るのを1日延ばした理由は、東京国立近代美術館に行きたかったため、と言えばカッコいいけど、カミさんが息子の部屋の掃除をしたかったのが一番の理由。でもこれが正解。部屋の散かり様とユニットバスの汚れ様はハンパじゃなかった。なんかいるだけで病気になりそうだったから。(笑)

午前中になんとか済ませて、午後から美術館へ。ここは初めてだったし、見たい絵もたくさん。それと、たまたま“生誕120年 藤田嗣治展”をやっていたのでタイミングも良かった。入館して驚いたのは回顧展の客の多さ。もうどの絵の前にも黒山の人だかり。前の日にGWの渋滞をいやと言う程味わっていただけに、またかよと、この日もちょっと憂鬱になりましたね。

そのムードを吹き飛ばしてくれたのが、いわゆる彼の“乳白色の世界”。今回は、彼が東京美術学校(現東京芸大)の学生の頃から、晩年まで、時代順に系統だって見ることができ、その充実ぶりは凄かった。なにせ海外からレンタルする程の力の入れよう。その中で印象に残っているのがこの時代。今回改めて感心したのは黒の使い方。若い時からこの色が好きだったようです。

観終えて感じたのは、藤田は不遇だったってこと。海外で評価が高すぎたゆえ、日本では毛嫌いされて。あげくの果てに、戦争画を書いたばかりに戦犯扱い。“私が日本を捨てたのではない。日本に捨てられたのだ。”という言葉に、彼の無念さが凝縮されています。ちょっとパリでハメを外し、酒池肉林のどんちゃん騒ぎをやっただけなのに。出る杭は打たれるんだなあ。

展示はなかったけど、いつだったか雑誌で特集されていて思い出したのが、フランス国籍を取得し、晩年を過ごしたパリ郊外の自宅。いい感じなんです。家そのものからテーブル、小物に至るまで。全て藤田、いやフジタワールド。彼のセンスの良さが滲み出てる。ここが波乱万丈の人生の最後にたどり着いた場所かと思うと、感慨もひとしおでした。

藤田嗣治「異邦人」の生涯藤田嗣治「異邦人」の生涯

女と男のいる舗道

2006-05-29 06:54:59 | 350 映画
映画には疎いのですが、前に紹介した伊坂幸太郎の小説、“死神の精度”の中で出てくる、「微妙な嘘というのは、ほとんど誤りにちかい」というセリフに興味が湧いて、その元ネタ映画、「女と男のいる舗道(VIVRE SA VIE)」(1963年)を観てみました。よく行くレンタル屋にマニアックなのがたくさん置いてあるので捜してみたら、案の定ありました。ただしビデオだけ。

監督は、この業界では有名らしいジャン=リュック・ゴダール。この作品も1962年のヴェネチア国際映画祭の審査員特別賞を受賞。とにかくモノクロで映像が古めかしくて。なんと音楽がミシェル・ルグラン。彼が初めて映画を担当した作品なんだとか。期待して聴いたけど、同じテーマ音楽がパラパラ出てくるだけで、たいして印象に残らなかった。

女優志願の娘が、安月給のため生活が続かず、男に誘われ一夜を共にした代償として金を受け取る。それが癖になって売春を始め、そのうちポン引きと出会っていい仲になり、娼婦としてプロフェッショナルになっていく。ところがそのポン引きとの関係も冷えきり、刹那的に日々を過ごす。そして最後には・・・。という安物のドラマでよくあるストーリー。

圧巻は、主人公の娼婦が、カフェで偶然隣合わせた老いた哲学者と語り合う場面。歯が浮いて口から出てしまいそうなセリフを並べてみると、「言葉は愛と同じだ、それ無しには生きられない」「話すことはもう一つの人生だ」「嘘も思考を高める一つの手段だ、誤りと嘘の間に大きな差はない」「微妙な嘘というのは、ほとんど誤りにちかい」「真実は誤りの中にもある」。そして極めつけが、「愛は常に真実であるべきだ、愛は人生の真実だ、だから愛は解決になる」、なんてね。

やってくれますね。久しぶりだなあ、こんなのは。娼婦と哲学者の会話、そこに人間の普遍的な真理を表現したかったのでしょうか?なんか学生運動とか反戦フォークを思い出すなあ。ジャズ屋にはとんと関係のない世界。でもね、この年になると、こういうセリフを女性相手に喋ってみるのもまた面白いかなあと。プレイとして。けっこう刺激的かも。(笑)

女と男のいる舗道女と男のいる舗道

フォーライフ(18)

2006-05-26 06:26:11 | 020 小説「フォーライフ」
◆無伴奏ヴァイオリンパルティータ
佐藤にとって今日は特別な日。奈緒美との初デート。この間ホテルでの新製品の展示会に奈緒美が来てくれて以来、すっかり二人は打ち解けている。そんな中、出張の日が、たまたま奈緒美の休日に重なり、一緒にコンサートに行くことに。

久保田巧(くぼた たくみ)のヴァイオリン独奏。プログラムは、バッハの無伴奏ヴァイオリンパルティータ全曲。実はちょっと前に、たまたま入ったCD屋で彼女のアルバムをジャケ買いしていた。その愁いを帯びた顔の表情と、えんじとグリーンのくすんだ色調に魅了されて。聴いてみると、欧米の巨匠のようなテクニックやスケール感はないものの、淡々とした、ていねいなフレージングが素晴らしく、最近の愛聴盤になっている。

京都コンサートホールは北山通りに面していて、府立植物園のすぐ側。会場のアンサンブルホールムラタと呼ばれる小ホールは、席数が約500で、独奏や室内楽を聴くにはちょうどいい広さ。開演30分前に、二人がタクシーを降りて会場に入ると、もう客席はほとんど埋まっていた。

「私、結婚してからクラシックのコンサートに来るのは初めてよ」「えっ?音楽好きじゃなかったの?」「好きだけど、夫がジャズ一辺倒だから。昔ピアノを弾いていたの」「へえー、カッコいいなあ、でも分かんないんだよね、ジャズって」「実は私もなの、なんだか難しくって」。そう話をしていると、開演のブザーが鳴り、ステージに久保田が現れた。ほっそりした体型に、赤のドレスがよく似合う。そうか、彼女は奈緒美さんに似ていたのか、と佐藤は心の中で思った。

演奏が始まると、ヴァイオリンの美しい音色がホールに響く。ライブならではの緊張感もあってか、佐藤は胸が熱くなっていた。そして最後の曲、有名な2番ニ短調の演奏が始まると、とめどもなく涙が溢れてきた。奈緒美は、そんな佐藤の顔を横目でじっと見ている。

「いや、今日は恥ずかしいところをみせちゃったなあ」「あら、そんなことないわ」「いや、普段人前で泣くなんてことは絶対にないんだけど」「そんなに感動したの?」「うん、それもあるけど、奈緒美さんと一緒だったから、最初からテンパってたのかなあ」

二人はホールの外に出て、舗道を歩いた。佐藤は、奈緒美に対して特別な感情を持っているのが自分でもハッキリ分かった。

◆サウナ風呂
片瀬は悩んでいた。浮気をするようにしむければいいという、真由美の悪魔のような一言。それが頭から離れない。妻に不満はない。出張から疲れて帰宅した時は、いつも優しい笑顔で迎えてくれる。料理も上手い。和服が似合うところも気に入っている。日本の“和み”を感じさせる女として尊敬もしている。しいて止めて欲しいのは、少女漫画に熱中しすぎるぐらいか。

いっそのこと真由美と別れようか、と思ったりもしたが、プロ相手じゃなく、40歳を過ぎて初めて素人の女を知った片瀬には、今すぐ別れられる程、冷静になれるはずがなかった。若い時に遊んでいないと、こういう時にはかなりヤバイ。

「全然気にすることなんかない」と“強気”の自分がけしかける。「いや、後が大変だよ、奥さんに全部話して謝してもらうべきだよ、今しかないよ」と“弱気”の自分が横から泣きついてくる。

「浮気も着せ替えケータイみたいなもんで、その時々で適当に楽しめよ、いい刺激になると思えばいい」「半年ポッキリ楽しんで、スカっとやめろよ、それならバレないし、男の甲斐性ってもんだ」、とロバート・デ・ニーロのモノマネをしているお笑い芸人TERUが得意とする、葉巻を持った手のひらを上に向け、目じりを下げるポーズを取りながら、“ノー天気”の自分が、なだめに入ってくる。

額に汗がにじんできた。体が熱くなっている。悩みすぎて体の具合もおかしくなったのかと頭を抱えた。すると頭皮がずるっと動いた。「なんじゃこりゃー」と松田優作風に叫んだところで我に帰った。

片瀬は自分がハマームと呼ばれるトルコ式のサウナに入っていること、それにカツラをつけていることを忘れていた。すぐにアートネイチャーの新製品“ヘア・フォーライフREX”の位置を手で修正。幼児系女子プロゴルファー横峰さくらの父親、通称“さくらパパ”が最近CMで宣伝していたので衝動買いしたが、どうもフィットしていないと思いながらサウナを出て休憩ルームへ。

ちょうどオダギリジョーが出演しているライフカードのTVCMが流れていた。2枚目のくせに変に3枚目ぶる、あのチャラけた演技が、愚直な自分には気に入らない。「そう言えばさっき現金がなくて、そんなカードを使ったな」、と“フォーライフ(For Life)”と印刷された別の会社のキャッシングカードを思い出した。「ワイフじゃなくてライフか、まあどっちもいろいろややこしいな」と、独り言をつぶやいた。


フォーライフ(17)

2006-05-26 06:25:05 | 020 小説「フォーライフ」
◆黒田清輝
広之は、自分の画廊で1枚の油絵を見ながら、妻を誘惑してくれないかと頼んできた片瀬の顔を思い出していた。

実は二人は同じ大学の出身。片瀬は工学部で、広之が文学部。総合大学といっても、理系と文系の学生は、クラブでも一緒でない限り知り合いになる機会は少ない。出会ったのは、教養部1年の時。十数年前に大学設置基準の大綱化に伴い、教養部が廃止されたため、今では幻の学部。教養部の2年間は、理系の人間が文系の講義を受けに来ることも珍しくなかった。

当時片瀬は深層心理に興味を持っていて、文系を対象に設定された講義を受けにきた。そのうちグループ討議をすることになり、4人ずつに分けられて。顔を見たのはその時が初めて。いかにも理系で頭の固そうな雰囲気。広之が所属する軽音楽部のバンドでドラムを叩いていた同級生がいたので、たまたま同じグループに。

こんないきさつだから、半期の授業が終わればグループも解散、メンバーともそれっきりというのが普通だが、このグループは今でも続いている。それはマージャン仲間になったから。授業が終われば必ず雀荘に行ってマージャンをした。負けるのは、いつも決まって片瀬。テンパると、顔の表情に露骨に出るし、手が小刻みに震えだす。実に分かりやすかった。

卒業しても、年に1、2回は集まっている。ただしつきあいはマージャンだけ。勤務先ぐらいは知っていたが、年賀状を出す訳でもなく、それだけのつきあいと言っても過言ではなかった。そんなある日、片瀬から電話が。話を聞いてビックリした。最初は神戸の女と別れたほうがいいと忠告したが、結局しぶしぶ引き受けた。今は舞い上がっているので、一度痛い目に会った方が後々いいかもしれない、いざとなれば自分が出て行って収拾すればいい、そんな考えもあった。

それで驚いたのは、美和子が美人だったこと。華道教室が終わった後、ビルから出てくるのを待ち伏せ、和服姿の彼女を初めて見た時に、ちょっと複雑な気持ちに。学生の頃からそうだったが、女を外見で選り好みするタイプ。冴えない相手だと、どうしても手抜きで雑になる。その点は問題ないと安心したが、逆にこっちがのめり込みはしないか、それが心配になった。

それと、もっと驚いたのは、彼女が最近手に入れた油彩画「婦人肖像」の女性によく似ていたこと。黒田清輝の作品で、有名な「湖畔」と同じ照子夫人がモデル。100年も時代が違うんだぞと自分に納得させるのに少々時間がかかった。

◆ABC理論
芦屋で植田と会った数日後、久しぶりに夫婦がそろった休日の朝。マンションの台所で、貴美子は朝食を作っていた。天気が良くて爽やかな朝なのに、どうもあの夜のことが頭から離れない。

「おい、何かボーッとしてないか?」「ううん、別に。そろそろできるわよ、ダーリンの好きなホットケーキ。きょうは蜂蜜たっぷりにしてあるからね」「お前に朝飯作ってもらうなんて、いつ以来かなあ、久しぶりだよな」「そうかな、けっこう作ってあげてる気がするけど・・・」、と朝刊を読みながら話かけてきた亭主に、強気で笑顔を返した。

「この記事、面白いよ、心理学についてのコラムなんだけど」「どういうの?」「いやね、なんか目からうろこっていうか、いろんな物の考え方があるんだなってね」「もったいぶらないで教えてよ」。亭主は記事の内容をかいつまんで説明してくれた。「簡単に言えば、“人は、物事によって悩まされるのではなく、物事をどう捉えるかによって悩むものだ”、なんてところかな」

内容はアルバート・エリスが唱えるABC理論を引用したものだった。出来事(A)を、自分のビリーフ(B)というフィルターを通して受けとめた結果、自分特有の感情や行動パターン(C)が起きる。
A=Affairs(Activating Event)=出来事、
B=Belief(ビリーフ)=思い込み、信じ込み
C=Consequence=結果、結果として起きる感情や行動

貴美子はその話を聞いて考えた。A=この前の芦屋での夜、植田のBMWに乗っている時、亭主に似た男を道で見かけた。B=あれは亭主に違いないと思い込んでいる。C=バレたらやばい、もしそうなったらどうやってごまかそうかと心配している。

しかしその時、亭主も同じようなことを考えいているとは夢にも思わなかった。A=出張先で、パンフレットを持ってきていないことに気づき、急拠芦屋の本社に戻った時、事務所の側で女房に似た女がBMWに乗っているのを見かけた。B=あれは女房に違いないと思い込んでいる。C=もし女房だったらどうしよう、もしそうだったらどうすればいいのかと心配している。

「なんか、よくあるよな、思い込みって人間って心配症だから」「かもね、ちょっと気持ちを切り替えれば、心配しなくて済むのにね」「そうそう、もっと気楽に生きなきゃ、それが人生をうまくやる鍵かもな」「そう、その方がハッピーだし、あはは」、そんなアバウトな話をしながら、二人はくすくす笑い始めた。久しぶりに話が噛み合っている。今日はいい日だとお互いが思った。

コンポーネントステレオからは、スティービー・ワンダーの名盤「Key of life」が流れていた。

Songs in the Key of LifeSongs in the Key of Life

湘南・鎌倉

2006-05-24 06:35:40 | 800 観光
今日はGWシリーズの第9回。旅行3日目の午後は、第2の目的地、湘南、鎌倉へ。冴えない話なので先に言っておきますが、実は渋滞でたどり着けず、お目当ての鶴岡八幡宮や大仏を見ることができませんでした。

小田原まではほとんど渋滞もなく、西湘バイパスに入ってもスムーズ。こりゃ良かったと思ったのもつかの間、大磯に差し掛かった時にいきなり。とにかく車が流れない。その時車中から写したのが上の写真。サーファーが多かったなあ。それで迂回しようとしても、土地勘がないから道を間違えっぱなし。それでもどこか1ヶ所はと、淡い期待を抱いてひたすら鎌倉方面へ。

最終的に諦めたのは、大仏まで1kmに迫った地点。確か夕方4時頃。県道を走っているとラジオから渋滞情報が流れてきて。もう鎌倉周辺のオンパレード。東西南北どの方面もダメ。しかも車が全く動かなくなって。おそらく大仏周辺の駐車場待ち。万事休す。ゲームオーバー。横浜の中華街で予約しておいた飲茶コースの夕食も全てパー。情けなかったなあ、この時は。

なんとも言えない脱力感に覆われながら、皆から冷ややかな目で見られる中を、来た道を引き返して藤沢駅へ。自分とカミさん、息子以外は、JRを使って新横浜駅へ。時間的に新幹線の発車までそんなに余裕はなかったらしいから、この判断は正解。娘からケータイで無事駅に着いたと連絡があった時は、とにかくホッとした。

それからは、“もうどうにでもなれ”なんて思いで、1号線の渋滞にあえて突入。さすがに最初の1時間は混んだけど、その後は割とスムーズ。なんとか渋谷に到着。ゲン直しに美味しい物でも食べようと、わざわざ書店で調べて代官山の焼鳥屋に行ったけど、これが大ハズレ。もう踏んだり蹴ったり。夜遅く息子のアパートに着いた時には、まさに“泣きっ面にハチ”状態でした。(笑)

箱根 ポーラ美術館

2006-05-23 06:19:02 | 300 絵画
今日はGWシリーズの第8回。旅行の3日目。箱根ということで、どうしても立ち寄りたかったのが、仙石原にあるポーラ美術館。まあ自分がプランしたので、強引に旅程に入れたけど、念願がかなって嬉しかったなあ。ここはオープンが2002年9月。ポーラグループのオーナーだった鈴木常司氏が、40年余をかけて収集したコレクションがベース。総所蔵点数は約1万。凄いですね。

美術館は、箱根の頂上付近のメインの道路からちょっと外れた場所にあって、木立に囲まれてなかなかの雰囲気。建物がモダンで洒落てたなあ。トイレがまた広くてゴージャス。憎いですね。ここって高級ホテル?かと思ったから。

当日やっていた特別展が、上の写真のポスターの“ピカソの5つのテーマ”。彼の作品を時代順に5つのカテゴリーに分けて紹介。ピカソはこのブログで特集したこともあり、自分でも詳しいと思ってたけど、初めて知った作品や情報も多く、奥が深かった。印象が強かったのが“青の時代”。ブルーの色合いの深さを再認識すると共に、この時代の強い情念をひしひしと感じました。

その特別展の後に見たのが常設展。時間がなくて駆け足でしたが、すごい充実ぶり。特に印象派と日本近代洋画あたりは、とても幅が広い。こんな山奥に、こんな素敵な美術館があるなんて、ある意味もったいないけど、逆にある意味とても贅沢。朝来て、夕方帰る、その合間にカフェでランチでも取りながら自然を楽しむ、なんてスローライフが欲しいなあ。

行ったのはここ1ヶ所だけど、箱根には“彫刻の森”とか、他にも美術館が目白押し。5、6ヶ所はあった気がします。カップルで美術館めぐり、なんて企画もいいんじゃないかな。それで残念だったのは、富士山が見えなかったこと。芦ノ湖に期待して行ったのですが、ちょうど曇ってきて結局見えずじまい。せっかく箱根までいったのに。これだけは悔やまれます。


Believe

2006-05-22 06:33:05 | 220 POPS
今日は久しぶりにJ-POPの話。だいたいJ-POPとは普段から無縁なので、たまに娘がコンサートに行った話をしても、録画している音楽番組をチラ見しても、最近じゃ知ってるアーチストがほとんどいないという哀しい状況。でも、たまには琴線に触れる曲もあるわけで、そういう時には、数少ない親子の共通の話題になったりします。

最近知ったそんな1曲が、女性ヴォーカリスト、AIの唄う“Believe”。知ったきっかけが面白い。あるTVの歌番組で、ちょいエロ系お笑いタレントの友近が、確か長崎でロケをして屋外で歌っていたのがこの曲。パロってる中にも、友近って、その辺のヘンな歌手より全然うまいなあ、曲もなかなかいいじゃんと思って。最後まで聴くと、これはもうツボ。感動してました。(笑)

4月に始まったTV番組「医龍」の主題歌だと娘に教えてもらい、さっそく録画してラストで流れるオリジナルをチェック。何処かで聞いたことがある声だと気づいて。ボズ・スキャッグスの”We're all alone“に似ているフレーズがあったので、前にヒットした”Story”を憶えてました。

いいですね。ちょっと古いけど、MISIAの“Everything”以来かなあ。こういうR&Bの直球系ラブバラードに弱いんです。彼女は唄がうまいし、何と言っても声質と英語のアーティキュレーションが日本人離れしている。調べるとロス生まれで、日本人とスペイン系米人の血が流れているとか。幼少の頃に日本に戻った後、また渡米してゴスペルとかやってたみたい。なるほどね。

それでこの休みにシングルをレンタル。気に入ったのは中に入っていた上の写真のイラスト。星がいっぱい。セルジオ・メンデスが作曲した“So many stars”が入ったアルバムを、たまたまいろいろ聴いていたので、なんかつながってるなあと。この曲はまた別の記事で紹介しますね。

StoryStory

BelieveBelieve

箱根 富士屋ホテル

2006-05-19 06:20:26 | 800 観光
今日はGWシリーズの第7回。旅行の2日目の夕方、今回の旅行の目的地である箱根に到着。高速を箱根口で降りると、これがかなりの渋滞。いやあ参りました。有名な温泉地だけのことはあります。それで大幅に遅れて着いたのが、大平台にある観光温泉旅館。あえて名前は言いません。何故かって?想像以上に冴えなかったから。(笑)

やはり1ヶ月前から探して、しかも安い宿というと、あんなものかなあという印象。一応露天風呂もあったし食事もまずくはなかったけど、雰囲気とセンスがどうも。まあ家族旅行なので良しとしましょう。

でも楽しかったことがひとつ。娘と小学・中学が一緒だった友達と夕食を共にしたこと。彼女が勤めているのが、宮の下にある写真の富士屋ホテル。広島からどうしてはるばるこんな所にと、最初聞いた時は驚いたけど、一流ホテルに勤めたくて希望したそうで、なかなか根性があるなと感心。彼女も親戚以外が来たのは初めてということで、とても喜んでました。

翌朝、ホテルを案内してもらったら、さすがに明治11年開業の歴史と伝統が感じられアンティークな雰囲気がむんむん。ティーラウンジで食べたのが、定番のアップルパイ。なかなかのお味。特注の食器類も渋かった。その後に散歩したのが庭園。入場料を取れるぐらい広くて立派。見学だけに来る客も多いとか。お土産で買って帰ったフィナンシェも美味しかったなあ。

驚いたのは、ホテルの入口横のスペースでやっていた絵画の展示即売会。入るといきなりシャガールや萩須高徳の版画、林武の油彩画等が無造作に並べてあって。お値段も数百万円レベルがざら。ちょっとした個人美術館並み。買うんでしょうね、ここに泊まるような客なら。お金と機会があれば、是非またいつかと思わせるホテルでした。


横浜ベイサイドマリーナ

2006-05-17 06:09:59 | 800 観光
今日はGWシリーズの第6回。旅行の2日目の午後、自由が丘で昼食を取った後でレンタカーで向かったのが横浜。道を間違えたら、偶然レインボーブリッジの上を通過。迷った挙句に横浜ベイサイドマリーナへ。旅行専門誌で特集されていたので、ここに決定。1998年にオープンした、郊外型大規模アウトレットモール。三井不動産が展開している6ヶ所のアウトレットパークのひとつ。関東と関西に各々3ヶ所あるんだとか。

行ってみて納得したのがメジャーブランドの多さ。ナイキ、アディダスからシップスまで、有名どころがかなり揃ってましたね。海外のアウトレットと造りもよく似ている。笑えたのがナイキ。米国のショップと、フロアの広さ、商品の置き場所まで、恐ろしいぐらい同じ。っていうかたぶん設計図が同じ。まさに店舗のグローバル展開って感じ。

モール内では女性陣と別れて行動。私は息子と2人。息子はお目当てのショップが決まっているみたいで、あちこち見ないで5、6店舗に集中して選んでました。それで何か買ってやるからと最初に言っておいたのに、結局何も買わずじまい。なんだかこだわりがあるみたいで、自分の好みにちょっとでも合わなければ、買わなくていいと。

カッコいいですね。親子なのに、どうしてこんなに違うんだろ。イケメンで控え目で優しくて思いやりがあって、もし自分が女性だったらつきあいたいだろうなあ、マジで。たぶん親父を見て、こうはなりたくないと思ったんでしょうね。(笑)

結局自分用のジャケットを1枚だけ買った後、暇つぶしにぶらついたのがアウトレットに隣接したマリーナ。いいですね、海は。天気も良かったし。クルージングしたら爽快だろうなと思っていたら、女性陣がたくさん買物袋を抱えて帰ってきました。