或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

柳川

2015-09-30 05:33:12 | 800 観光
宮島水中花火大会の翌日、夏休みの後半に出かけたのが福岡。今回の狙いは、そこから西鉄で約1時間のところにある柳川。さすがに年に数回ペースで福岡へ遊びに行っていると、福岡及びその周辺のほとんどの観光地は網羅してきていて。いつかはと思っていた大宰府を今年春に訪問したものだから、ネタ切れ状態になっていた。そんな時に脳裏をかすめたのが柳川。

決め手は柳川が“うなぎ”で有名だったこと。土用の丑にうなぎを食べていなかったせいもあって、これは夏バテ防止に持ってこいだなと。当初は初日に柳川を観光し、翌日福岡でぶらぶらという予定だったけど、ちょうど台風13号が九州を北上していて、昼前に福岡へ着いた頃に大雨になって。これでは観光なんて無理ということで、その日はずっと福岡でのんびり。

お楽しみは、およそ10年振りに訪ねた吉富寿司。店に入ると、大柄で美人のおカミさんの姿は見えなかったけど、その代わりに若い美人の板さんが目の前で調理していた。変わったのはそのくらいで、相も変らぬ大将の女性偏重のおもてなしに苦笑いしながら、彼が握る飛び切り美味しい握りを堪能した。ここは毎年来なくちゃいけないと改めて自分に言い聞かせたかな。

翌日は台風も去って絶好の観光日和。11時過ぎに西鉄柳川駅に到着すると、名物の川下りを案内していて。駅の窓口でチケットを買い、連絡バスに乗って数分で小月乗船場へ到着。10名ぐらいが乗り込むと船頭がおもむろに船を出して。それから1時間強、船頭の名所紹介の名調子や唄の上手さもあって、とにかく人を飽きさせない。のんびり柳川の景色を楽しんだ。

終点である六騎に到着する直前で、左手に見えたのが鰻で有名な「元祖本吉屋」の支店。昼食時だったので下船してそのまま店へ。川を見下ろす特等席へ案内され、名物の“せいろ蒸し”を注文。座敷に座り、ビールを飲みながら、窓越しに川下りの船を眺める。まさに日本の風情。その後で白秋記念館をさらっと見学。あっという間だったけど、大満足で帰路についた。




鑑定士と顔のない依頼人

2015-09-23 05:26:44 | 350 映画
TSUTAYAで見つけて気になっていた映画。全部で10本ぐらい置いてあったけど、いつも全巻レンタルになっていた。それから数ヶ月、ようやくDVDを借りて観てみると、なんというか、久しぶりに映画を鑑賞して感動したという満足感に浸れた。こんな感覚は久しぶり。既にそれから2週間ぐらい経っているけど、未だにその余韻が消えていないから。

2013年のイタリア映画で、原題は「The Best Offer」。ミステリーでありながら恋愛でもある。監督・脚本は、ジュゼッペ・トルナトーレで、音楽はエンニオ・モリコーネ。主人公は、地位も名声もある63歳の美術品の鑑定士で、オークションでハンマーをふるうオークショニアでもある。ただし異常な潔癖症で、人生で一度も女性とつきあったことがないという重度のオタクでもある。

ただし単にオタクというだけでなく、知り合いの画家とグルになって、本物の作品を偽物と鑑定し、安く自分で手に入れては不当な荒稼ぎをしているというワルでもある。そんな彼の唯一の楽しみが、著名な画家による女性の肖像画の収集。豪華な自宅の一室を隠れ部屋にし改造し、数百点を超える作品を四方の壁いっぱいに並べている、それが上の画像。

物語は、両親の遺品をオークションで売却して欲しいと連絡してきた若い女性と出会うところから始まるのだけど、監督の腕が良いのか、飽きることなくラストまで連れて行ってくれて。素晴らしかったのがモリコーネの音楽。親しみやすいメロディー等は皆無で、いわゆる玄人向け。特に琴線に触れたのがメインテーマ[YouTube]で、マーラーを意識した音造りが渋かった。

余韻が消えていないのは、今の自分との共通点がいくつかあるから。独身、独り暮らし、絵画が趣味、頑固、友人が少ない、極めつけは60歳を超えているのに20代の若い女に溺れる、そしてその結末は...。なんかねえ、でも不思議に悲哀は感じなかったなあ。逆にほのかな幸福が匂ってきたりして。まあ、単なる自己肯定かもしれないけど。この作品に出合えて良かった。

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宮島水中花火大会

2015-09-21 05:34:19 | 890 広島
北海道旅行の記事で投稿が遅くなってしまったけど、広島地区において、7月末の広島みなと花火大会と双璧をなしているのが今年の8月11日に開催された宮島水中花火大会。これに自分のクルーザーで出かけるのが毎年恒例となっている。なんて言いながら昨年は都合で行けなかったけど。北海道旅行から帰ってきた翌日だったので、少々お疲れモードだった。

打ち上げ場所は、嚴島神社大鳥居の沖合400mにある海上の打上げ台船。実はこれが2ヶ所あるところがミソで、大鳥居側では低くて小さめ、沖側では高くて大きめと、宮島沿岸から眺めると、大鳥居の後ろにこれらの花火が重なって見えるように工夫されている。一般客が近寄れるのは沖側だけ。というのも大鳥居側は、水深そのものが3mぐらいしかなく入れないため。

花火の開始時刻が19時40分と決められていたので、18時過ぎに現場へ到着。自分が係留している廿日市ボートパークから、およそ20分ぐらいだから、ホントご近所。既にプレジャーボートや漁船が集結していて、なんとか禁止区域を定めているブイのすぐ後ろへ船を止めることができた。だけど困ったのが、ブイが潮で流されたこと。10回以上も移動せざるを得なかったから。

場所を押さえた後は、その日の夕食の準備。友人と二人で準備して出かけたのだけど、彼女から船上で焼肉を食べたいとのリクエストがあったので、事前にカセットボンベ式の焼肉専用卓上コンロを購入。結果的にはこれが正解で、狭いデッキだけど、ちょうど二人の間にコンロを置いて、そこでいろいろと食材を焼いて食べながら、花火を楽しむことができた。

夕食が終わる頃には、潮の流れの影響で、船首が大鳥居の方に向いたので、屋根に上がって花火を鑑賞。彼女がその時にとってくれた悩殺ポーズを撮影したのが上の写真。うーん、ちょっとヤバイ。場所が良かったせいか、自分達の前には障害物が全くなく、寝転がった視線の先には、空いっぱいに拡がる花火が。これはねえ、まさに贅沢の極みって感じだったなあ。

同窓会

2015-09-19 09:36:20 | 200 ジャズ
少し前に娘からLINEで、「シルバーウィークに名古屋へ行くよ」との連絡があって。初孫がもう9ヶ月目に入ったということで、亡くなったカミさんの妹の家に旦那と一緒に遊びにいくとのこと。ちょうど自分は出張していて、金曜日の午後に東京から広島へ帰るだけの予定だった。これは名古屋で途中下車して、翌日娘達に合流すればちょうどいいじゃん、なんて考え始めて。

となると金曜日の夜に、久しぶりに大学時代の悪友達と飲む良い機会だなと、自分のFBをいつもチェックしてくれている友人へ打診を。するとOKとの快い返事が。しかも他にもう2人の参加を調整してくれていて。東京で15時過ぎの新幹線に乗り、名古屋へ着いたのが17時。ホテルへチェックインし、シャワーを浴びて、いざ待ち合わせの居酒屋「座座 本店」へ。

18時ぴったりに店へ入ると、友人が出迎えてくれた。とりあえず2人で飲み始めて。自分は、せっかくなので名古屋名物をと、味噌のどて煮、味噌カツ、手羽先、さらには三河湾の大アサリと、かつて食べ親しんだメニューがずらり。いや、美味しかった。そのうち残りの2人も参加して、大学時代の思い出話や、他の悪友達の最近の状況等の話に花が咲いて。

かなり酔いがまわった頃に、自分から「ジャズを聴きに行こう」と誘い、タクシーに乗って東桜へ。実は事前に、新幹線の中でその日の夜のライブの予定をネットで調べていると、前にこのメンバーで行ったことがある「Caballelo Club」でピアノトリオが予定されていることを見つけて。しかもそのベーシストが、かつて大学時代に仲良しで一緒に演奏していた仲間だった。

店へ入ると、ちょうど1stステージが終わる頃。ウン十年振りに出会ったせいか、なんか妙に感激したなあ。彼も自分のことを憶えていてくれて。2ndステージでは知っている曲のオンパレード。皆が上手くて、ほぼ満席の客も大いに盛り上がった。サプライズは帰り際。店の方が同窓会というと記念撮影をしてくれて。それが上の写真。改めて眺めると、皆ジジイになったなあ。



支笏湖

2015-09-15 05:31:05 | 800 観光
北海道旅行の3日目である最終日は、午前中に支笏湖を観光した後で千歳へ出て、そこから新千歳空港へ戻ることに。登別温泉から山を下り、登別東ICから道央自動車道へ入り、およそ30分走り、苫小牧西ICで降りて国道を北上。さらに30分ぐらい山道を走ると目的地である支笏湖へ到着。想像と違ったのは、洞爺湖に比べて観光地として、やけに地味だったこと。

道沿いに車を止めて湖を眺めることができるようなサービスエリアは皆無だし、そもそも路肩へ車を止めることができるような幅の道路でもなかった。観光地なんだから、道路を造る時にもうちょっと工夫すればと思うぐらいサービス精神が皆無。そのせいでもないだろうけど、人影もまばらだったような。だけど、いざ車を降りて近づくと、湖水は信じられないぐらい透明だった。

極めつけはその後。湖畔をぐるりと周遊しようと車を走らせていたら、なんと途中で行き止まり。調べると、道そのものがなかった。湖の周りに道がないのは初めて。ローカルならまだしも、観光名所の支笏湖だったので驚いたなあ。結局Uターンするしかなくて、途中で休暇村へ立ち寄り、ちょっと散策したぐらい。ということで、最終日の観光があっという間に終わってしまった。

それから北海道道16号を東へ進んで千歳へ。アウトレットにちょっと立ち寄り新千歳空港へ。絶対に食べようと思っていた松尾ジンギスカン「まつじん」で昼食を取った後、フライトまで時間があったので、空港内の土産物フロアを探索。驚いたのは店の数。はっきり言ってもの凄い数だった。活気もハンパなくて。ひょっとして日本の空港でダントツトップの規模だったような。

JAL3406に乗り、15時25分に出発して広島空港へ到着したのが17時25分。あっという間に終わったって感じだけど、当初の予想から大きく外れたのが気温かな。やはり北海道は涼しかった。たまに寒かったぐらい。昨年が沖縄だっただけに、よけいにそう感じたのかも。今は、お土産に買ってきた毛ガニとホッケの干物で、いつ北海道パーティーをしようか思案しているところ。


登別温泉

2015-09-14 05:29:50 | 800 観光
今回の北海道旅行は、函館が最初に決まったけど、他については後で決めた。いろいろ考えて、やはり何処か温泉で1泊したいなと。それですぐに脳裏をかすめたのが登別温泉。というのもツムラが販売しているバスクリンの温泉セットをなにかの景品でもらったのだけど、日本の名湯をもじったバリエーションの中に登別温泉があったのが鮮明に記憶に残っていた。

洞爺湖からオロフレ峠を越えるという、麓から登っていく通常のルートとは逆だったせいか、ちょっと戸惑ったけど、川沿いにある、こじんまりと落ち着いた旅館「清水屋」へ到着。部屋へ通されて驚いたのが、エアコンがついていなかったこと。夕方はまだしも、さすがに真夏だと日中は暑いんじゃないのかなと担当の仲居さんに聞いてみると、やはり暑いらしかった。

まずは温泉に入らなきゃと、連れと二人で1Fへ。男湯と女湯が時間で交代制になっていて、もちろん自分は男湯へ入ったのだけど、壁が年季の入った木が積み重ねられていて黒光りしていた。照明が暗めだったせいもあって、鄙びた温泉の雰囲気がプンプン。その奥にあったのが上の写真の露天風呂。客は幸い自分ひとりだったので、白いにごり湯をゆっくり満喫できた。

部屋に戻り、エアコンがないので窓を全開にしたのだけど、小川のせせらぎの音が下方から聞こえてきて、それは風情があった。その後は、お待ちかねの夕食。北海道では、毛ガニは夏が旬ということで、料理もそれが中心のものを選択。部屋食の膳にずらりとカニ料理が並ぶと、連れののテンションが上がったなあ。カニは特別に大好きだとその時に知ったけど。

翌日も朝食前に温泉でゆっくりした後で、旅館から車ですぐの名所である地獄谷へ。ここはクッタラ火山活動によってできた爆裂火口跡で、数多くの噴気孔があり、煙と匂いに圧倒された。登別温泉は、ここから引っ張ってきているということで、まさに温泉の源。「鬼の棲む地獄」との例えがあり、鬼が温泉のマスコットになっていて、巨大人形とかのモチーフになっていた。


洞爺湖

2015-09-08 05:38:03 | 800 観光
大沼で昼食を済ませた後で、次の目的地である洞爺湖へ移動。旅行前には分からなかったけど、千歳と函館はかなり離れている。これは大沼と洞爺湖も同じ話で、道央自動車道を使って大沼公園ICから虻田洞爺湖ICまで2時間近くもかかった。山道を抜けるとようやく洞爺湖へ到着。午前中にけっこうハードなスケジュールをこなしたこともあって、ちょっとお疲れモード。

とりあえずのんびりできる場所へということで、湖の周りを洞爺国道230号線伝いで時計回りに移動し、事前に調べておいた月浦へ。ここは映画「しあわせのパン」(2012年)のロケが行われたカフェ「ゴーシュ」がある場所。道に迷いながらも、なんとか狭い田舎道を進んでいくと素晴らしい景色が眼前に。この眺めを味わうために洞爺湖に来たと言っても過言ではないくらい。

とにかく静かで落ち着いていて、しかも広大かつ雄大。まさに大自然って感じ。大沼でもそう感じたけど、北海道の自然はスケールが違うなと。車から降りると、湖畔からの爽やかなそよ風が気持ちよくて。せっかくだからカフェに入ろうかと連れを誘ってみたものの、あっさり断られてガックリ。でも後で調べると、店内での撮影が禁止だったそうで、なんか諦めがついたような。

すっかり心身がリラックスした後に立ち寄ったのが、そこから車で5分程度の所にあるレークヒルファーム。ここは洞爺湖の西岸の丘の上にあって、2008年に開催された北海道洞爺湖サミットの本会議場となった、ウィンザーホテル洞爺の入り口に位置している。カフェレストランの周囲には、自然の中に造られた牧草地や花畑があって、多くの観光客で賑わっていた。

その後で、その日の宿がある登別温泉へ。道央高速道へ戻るのでは能がないと、あえて国道453号線から道道2号線を通り、オロフレ山を越えるルートを選択。道路自体は整備されていたけど、さすがに山道でくねくねと。だけど登りきった辺りからの洞爺湖の眺めは格別だった。結局登別温泉の宿に着いたのが夕方5時過ぎ。とても密度の濃い一日だった。



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大沼

2015-09-07 05:18:41 | 800 観光
北海道旅行の2日目の朝、函館市内を観光した後、函館新道を使って大沼国定公園へ移動。知らなかったけど、新日本三景というのがあって、そのひとつにノミネートされているらしい。ちなみに他は、静岡県にある三保の松原と、大分県にある耶馬渓。正直なところ、あまりメジャーじゃないような。だけど期待していなかった分、その驚きは大きかったような気がする。

函館市内から、およそ30分ぐらい山岳道を車で進むと大沼公園駅へ到着。ここは大沼と小沼のちょうど中間に位置している。当日の朝、時間も少ないし何処へ行こうかと思案した末に決めておいたのが小沼の散策。というのも、ちょうどこの時期に睡蓮の花が見頃とガイドブックに載っていたから。車で行けるところまで細い道を進むと、ちょうど小沼が見える辺りへ到着。

この日は天気が不安定で、晴れたかと思うと、すーっと霧が出てきてどんよりした空が拡がるという具合。散策道を歩いていると視界に入ってきたのが白い睡蓮。ようやく出会えたなと。だけどそれは、ほんのプロローグだった。さらに進むとくすんだ視界の中に白い斑点のようなものが多数あることに気づいて。それが睡蓮だと分かった時には、あまりの驚きに鳥肌が立った。

広い湖面のいたるところに睡蓮が咲いている。おそらく数万とか、そんなオーダー。逆に日曜日の昼前だというのに観光客はまばら。1時間ぐらい散歩したけど、結局2人だけだったかな、出会ったのは。だから、霧に包まれているせいもあったけど、大自然の中に二人だけという特別なシチュエーションをつくりだしてくれて、それはそれは幻想的な世界だった。

興奮さめやらないままに昼食を取りにランバーハウスに立ち寄り、森に囲まれたテラス席で定番のステーキを堪能。しかしスケールが桁違いに大きい北海道の自然を目の当たりにしたって感じ。それにしても、この辺りは緑が圧倒的で、高級リゾートという雰囲気が漂っていた。いつか晴れた日にボートでのんびり遊覧してみたいなあとも思ったっけ。




八幡坂

2015-09-03 05:44:42 | 800 観光
函館朝市で朝食を取った後は、午前中に函館市内プチ観光へ。函館港周辺から、最後は五稜郭まで、定番の観光コースを足早に回ったのだけど、日本で最初の国際貿易港という歴史が感じられた。前日の夜に函館山ロープウェイに乗った時、途中まだ明るい中で、街全体を見渡すことができたけど、なんだか神戸や長崎とよく似た雰囲気を感じたから。

まず最初は、前日の夜にも立ち寄った金森赤レンガ倉庫。港に隣接しレトロなムードが漂っていて。その中にあるスイーツの名店「ペイストリースナッフルス」で定番の”チーズオムレット”を買い、すぐに持参したクーラーへ。広島に帰ってから食べたけど、今までにないソフトな食感で、まさに濃厚なチーズが口の中でとろける感じ。これは人気があるはずだと納得したっけ。

その後で、元町にある函館ハリストス教会へ。名前のハリストスとはキリストのことで、江戸末期、ロシア主教ニコライによって日本で初めてロシア正教が伝導され、ロシアの領事館及び礼拝堂として建てられたとか。国の重要文化財に指定されていて、ロシア風ビザンチン様式の優美な建物が印象的だった。歩いている途中に出会う花々にも風情があったなあ。

印象に残ったのが、”坂”の数々。二十間坂、大三坂、チャチャ登り等、沢山あるのだけど、どれも勾配が急なのには驚いた。下から歩いて登るのはキツイ。その中で、「あっ、知ってる」とテンションが上がったのが、上の写真の有名な八幡坂。上から見下ろすと坂の下に函館港が広がっていて、その構図は自分がドラマの主人公にでもなったような気分にさせてくれた。

最後はちょっと離れた所にある五稜郭。時間がなかったので入場はしなかったのだけど、ぐるりと外堀を車で周ってみて、タワーを建てた理由が分かった。平地にあって建物が低いので、上から眺めないと五稜郭の美しさを味わえないということ。ということで、あちこち駆け足で回り、函館観光が終了。おそらくこれが最初で最後と思うと、ちょっぴり名残惜しかったかな。


むらかみ

2015-09-02 05:47:31 | 600 グルメ
北海道旅行の2日目の朝は、早起きして有名な函館朝市へ。といっても宿泊したホテルのすぐ隣が朝市で、もともとそういう場所にホテルを選定しておいた。朝8時過ぎにお目当ての「むらかみ」へ行ってみると、その日のスタートは9時半からとの看板がかかっていて。季節によって開店時間が違うみたい。それならと、ゆっくりぐるっと朝市を見て回ろうということに。

驚いたのは、これでもかというぐらい海鮮の店が軒を並べていたこと。それと客引きが多かった。連れが若い女の子だったせいもあると思うけど、お兄さんやおじさんから声のかかること。「お嬢さん、何処から来たの?今ならお安くしておくよ」、なんていうのから、「とりあえず食べてみてよ」と試食を餌に客を引き込もうとする店も多々あって。ずいぶん活気があったなあ。

それに釣られた訳ではないけど、お土産としてホッケの干物、松前漬け、ニシンの甘露煮を買ったかな。持参した小型クーラーにピッタリ収まったし。そんなこんなで1時間が過ぎたので、そろそろ良い時間と「むらかみ」を再訪。この店のウリは”ウニ”。ウニ加工会社の直営店なので、ミョウバン等の型崩れ防止や保存のための添加物を一切加えていない。

自分達の前に、既に7~8組ぐらい並んでいた。9時半になると順番に店内へ案内してくれて。ラッキーだったのは、相席とは言え、一巡目で席をゲットできたこと。想像より狭くて、30人程度で満席だった。注文したのはもちろん名物のウニ丼。だけどいろいろ食べたいという連れの希望で、ウニ丼は”小”にして、ウニグラタン、イカの刺身等をいろいろ注文した。

肝心のお味なのだけど、「甘い!」が最初の印象。こんなウニは初めて。後で調べると、普段食べているムラサキウニに対して、この店のはバフンウニで、より鮮やかで黄色というより橙色に近い。そう言えば、その日のは、有名な利尻産や礼文島産ではなく、岩手産と明記してあった。ちょっと高価すぎる気もしたけど、究極のウニを味わえたので良しとしよう。