或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

うなぎ

2005-05-30 22:16:31 | 600 グルメ
GWにお茶の水「NARU」にジャズのライブを聴きに行く前に、近くでなにか美味しいものを食べたいなと思って予約して行ったのが、写真の神楽坂にあるうなぎ専門店「たつみや」です。

神楽坂は初めてだったのですが、なかなか風情がありますね。狭い道路を登っていき、こじんまりしたお店に6時に入るともう満席。とりあえずビールを注文して、カミさんと二人でお新香をつまみに軽く飲んでましたが、なかなかうな重が出てきません。有名店なので注文してから焼くのかなあと思いながら、結局出てきたのは7時を回ってから。なんと注文してから1時間です。(笑)

これだけ待たせるのだから絶対に美味しいはずだと、うな重の蓋を取ってびっくり。うなぎが薄くて小さく痩せてること。あなごじゃないかと思いましたから。(笑)

しかも食べてみると、タレが東京風の味付け?で辛くて、私達の味覚からするとイマイチ。小粋なお店の雰囲気に、忙しそうで愛想のないおねえさんの応対が何故かマッチしていて、これはと期待が大きかったのにちょっと残念。ライブドアグルメではランキング上位だったのになあ。特上を注文しなかったからかなあ。(笑)

実は私が住んでいる広島はうなぎ不毛の地で、美味しいうなぎを食べさせてくれるのは、柳橋「こだに」という専門店がただ1軒だけ。いつももっぱらテイクアウトでお世話になってます。下の写真は先週の土曜日の夜に食べた蒲焼です。

それじゃこれまでのピカイチはというと、大昔に本場浜松の「佳川」で食べたのが、うなぎが柔らかくて口の中で溶けていくって感じで最高でした。

こだに(包装紙)こだに(蒲焼)


ピカソ(3)[青の時代]

2005-05-29 06:49:34 | 300 絵画
前回簡単に紹介しましたが、初めてのパリ滞在から約1年後の1901年2月、共同生活をしていた親友のカサヘマスが、失恋の果てに衝撃的なピストル自殺で若い命を落とします。それを機に、ピカソは“青”を基調とした絵を描き始めます。これがいわゆる有名な「青の時代」です。

どん底の貧しさの中で、彼はパリのカサヘマスが借りていたアトリエにこもり、取りつかれたように絵を書きつづけます。なんとその頃、自殺の原因となった友の失恋相手ジェルメーヌと関係を持ったそうです。そしてその年の冬にバルセロナに戻って、世の中の底辺で暮らす貧しい人々も描き始めます。この時期の彼にとっての“青”とは、人間の苦悩と孤独の色だったようです。

図書館でいろいろとこの時代の作品を見ましたが、よく知られている作品だけでは分からなかった、彼の気持ちのすさみ具合がひしひしと伝わってきました。性を露骨に誇張した作品とかもあり、もうエロではなく完全にグロの世界に入ってますね。享楽的な私には、ちょっと引いてしまう作品が多いんです。(笑)

そこでモスクワの国立プーシキン美術館にある、写真の「サバルテスの肖像(Portrait de Jaime Sabartes“Le bock”)」(1901年) を紹介しておきます。この時代の他の作品にはない、悲しみの中にもけだるさと穏やかさがあって好きですね。実は池田満寿夫もこの作品がお気に入りだったみたいです。

そうそう、このシリーズを始める時にピカソと女性との関係に注目していくと言いましたが、どうもそれだけで記事にした方が良さそうですので、このシリーズが終わった後、別途“ピカソと女”シリーズを設定したいと思います。

絵画写真の引用元:「ON-LINE PICASSO PROJECT」(http://csdll.cs.tamu.edu:8080/picasso/)

NARU

2005-05-28 08:19:39 | 200 ジャズ
GWに東京に遊びに行って私が観光だけで済む訳はなく、東京見物が終わった夜、カミさんと二人でお茶の水のジャズクラブ「ナル(NARU)」にライブを聴きに行きました。最近ボーカルを聴いてなかったので、大野えりが出演するこの店にしました。

初めてでしたが、こじんまりして雰囲気がなかなかいい店ですね。ビックリしたのは満席だったこと。大野えり本人も驚いたのか、「GWなのに私の歌なんか聴きにきて、皆さんよっぽど...」、なんて皮肉を言ってました。(笑)

それで最初ピアノトリオだけの演奏が始まって嬉しくなりました。というのも曲目が私の大好きな「Tarde」。ミルトン・ナシメントの作曲で、真夏の蜃気楼のようにこの世からの倒錯感溢れるバラード。私のお気に入りのアルバム、ウェイン・ショーターの「Native Dancer」(1974年)の中で一番好きな曲なんです。

ピアノを弾いていた大口純一郎は、ブラジル音楽も好きなんだとか。実は若き日の彼が参加したアルト・サックスの大友義男のアルバム「Oh! Friends」(1976年)を持ってます。当時ライブでも聴いた憶えがあります。とても優しく端正なピアノ弾きという印象で、年月を経て聴いた今回も昔の雰囲気そのままでしたね。

この後に出てきた大野えりは、名前は知ってましたが聴くのは全くの初めて。ショートカットで派手な髪の色には度肝を抜かれましたが、歌はテクニックも十分でなかなかキュートでした。

ということでこの日の店の選択は正解。ジャズボーカルを久々に堪能しました。

ナル(入口)ナル(出演者)


Native DancerNative Dancer

ボビー・デアフィールド

2005-05-26 22:28:15 | 350 映画
今日はビデオの話です。これを手に入れるのに大変手間と時間がかかりました。(笑)

タイトルは、アル・パチーノ主演の「ボビー・デアフィールド(Bobby Deerfield)」(1977年)。皆さん知らないだろうなあ。「追憶」のシドニー・ボラックが監督したこの映画は興行的には失敗で、アル・パチーノの映画としても、「狼たちの午後」(1975年) 「ジャスティス」(1979年) 等に隠れて目立たなかったようです。

実はこの間レコードプレーヤーが復活して、LPのジャケットの掃除をしていた時、写真のこの映画のサントラ盤を見つけたんです。音楽がデイブ・グルーシン担当だったので当時観にいきました。ほとんど音楽の興味から映画に入ってますね。(笑)

すごく懐かしくなりAmazonで調べてみると、ビデオも廃盤でDVD化もされてません。言わば”幻の映画”ですね。どうしても観たくなりネットを捜していると、ebayという米国のオークションサイトで下の写真の中古ビデオを見つけました。それを米国に駐在しているカミさんの兄貴に頼んで購入してもらい、GWに帰国した姪を経由して受け取ったのが数日前です。

内容はレーサーの主人公が、マルト・ケラー扮する女性に惹かれるが、彼女は病気でラストでは死んでしまうという悲しいラブストーリー。取り立てて派手なシーンはないものの、グルーシンのうっすら哀愁の漂う音楽がマッチしていて、大人の雰囲気がいい感じでした。特にラスト近くで二人が写真を撮ってもらう場面があるのですが、近づく死におびえながら、互いの愛を確かめ合う表情がなんとも言えません。まさに私好みの映画です。

グルーシンは、「卒業」(1967年)、「グッバイガール」(1977年)、「トッツィー」(1982年)等たくさんの映画音楽を担当していますが、私はこのボビー・デアフィールドの音楽が一番好きですね。

 

月例勉強会[5月度]

2005-05-25 23:27:09 | 100 中小企業診断士
先週の日曜日の昼間、いつものMさんと定例の勉強会を開催しました。今回のトピックスは、お互いの最近の勉強状況についてです。

Mさんは模擬試験を自宅受験したそうです。私は4月から通信講座を始めましたが、GWで3ヶ月の遅れをようやくリカバリーできました。ただ添削の結果は散々で基礎知識の不足を痛感してます。適切なキーワードがまだまだすっと出てこないので、もう一度1次テキストの見直し等で復習をするつもりです。

勉強の前に、広島市の南端の出島という所にある、写真の創作料理店「伍点食」(go_ten_jiki)で昼食をとりました。どこにしようか迷って娘に相談したら、ここを紹介してくれました。

それで行ってみてビックリ。倉庫が立ち並んだ殺風景な地区の一角で、けっこう捜しにくかったです。そこに古い倉庫を改装した建物があって、店内はロフトっぽい感じでした。イタリアンベースの料理が売りで、味はまずまず。ただこの店は夜向けかも。昼間はどうしても周りの景色や建物の外観がはっきり見えすぎて、ちょっとシラけちゃうんです。(笑)

そうそう、Mさんがピアノのソロアルバムを捜していたので、キース・ジャレットの「The Melody At Night, With You」(1999年)を紹介しておきました。聴きやすくてシンプルなので勉強のお伴には絶好ですね。キースのソロでは、ゴスペルの匂いの強い処女作の「Facing You」(1971年)が印象に残ってます。そういえば当時ソロがブームになりましたね。

なんでも皇太子ご夫妻がキースがお好きなようで。来日コンサートにも行かれたそうです。キースの音楽が雅子妃のリフレッシュにつながれば良いのですが。

スタンドサイン入口


フェイシング・ユーフェイシング・ユー

The Melody At Night, With YouThe Melody At Night, With You

コート・ダジュール

2005-05-24 22:00:45 | 800 観光
JMさんの”JMB連携TB企画第41弾/Feel Like Traveling”へのエントリーです。”あなたの考える旅の行き先とそれにぴったりな音楽をセレクトしてください。“というのが今回のお題です。

最初いままでに行った所の話をしようと思ったのですが、やはり行ってみたい所の方が切実さがあるかなと頭に浮かんだのが、南フランスのコート・ダジュール(Cote d'Azur)です。

コート・ダジュールは「紺碧の海岸」と呼ばれ、南フランスの東側にあるニースを中心とした地中海沿いの地域を指します。仕事で西側のトゥールーズには行ったことがあるのですが、東側は残念ながらまだなんです。下の写真はコート・ダジュール各地のフリー画像です。(写真はクリックすると拡大します。)

ニースにはマティス美術館とシャガール美術館、アンティーブにはピカソ美術館、ヴァンスにはマティスゆかりのロザリオ教会、ル・カンネにはボナールのアトリエと、ここは絵画好きの私にはたまりません。

それだけに、これだけ多くの画家を魅了した景色をこの目で見てみたいですね。上の写真はワシントンDCのフィリップス・コレクションにあるボナールの「コート・ダジュール(Cote d'Azur)」(1923年)で、明るい日差しと、遠くに地中海を望む風景がとても素敵です。2007年春には、ここに彼の美術館が開館するみたいなので、それに合わせて行けたらなあと思ってます。

そうそう肝心の音楽なんですが、イヴァン・リンスの「A Doce Presenca」(1995年)を紹介しておきます。私の最近一番のお気に入りで、全曲が全てソフト&メローで官能的。けだるさと哀愁でとろけそうです。このアルバムを聞きながら地中海を眺めるなんて、まさに至福の時じゃないでしょうか。

絵画写真の引用元:「The Artchive」(http://www.artchive.com/)



A Doce Presenca De...A Doce Presenca De...

メバル

2005-05-23 22:34:27 | 400 釣り
先週の土曜日の夜、友人に誘われて遊魚船でメバルを釣りに行きました。出港が夕方5時で、帰港が夜中の1時。こういう釣りを業界用語で“半夜釣り”と言います。

実は先月同じメバル狙いで別の船で昼間釣行したのですが、結果はボウズ。遊魚船でボウズは珍しいことで、恥ずかしくてとても投稿できませんでした。(笑)

出航前の船長の話によると、3月20日に発生した福岡沖地震とその余震の影響で、ここ数ヶ月メバルの食いが悪いらしく、特に昼間は全く釣れずお客に悪いので、夜だけにしているとのこと。魚はいても昼間は警戒して餌を食べないようです。

昨晩もけっこう釣れたとの話に期待は膨らみ、山口県の大島沖で釣った結果は大漁で、釣果は上の写真のメバル23匹でした。写真の左端の列が28~30cmの大型、右端の列が20~22cmの標準サイズです。良型をこれだけ数多く釣ったのは初めてで、大満足で帰宅しました。

昨晩刺身と煮付けにして食べましたが、久しぶりのメバルは身がプリプリして美味しかったです。活きが良い魚は、身の骨離れが実にいいんです。箸でちょっと触るだけ身がポロっと取れちゃう。(笑)

最近メバルは魚屋に並ぶ数が減っていて値段が高騰してます。20cm弱ぐらいのものでも1匹300円ぐらいしているので、乗船料1万円は今回は高くなかったですね。途中一時雨がぱらっと降りましたが、風もなく、思ったより寒くもなく、久しぶりに最高の釣りになりました。

遊魚船(後)遊魚船(横)釣竿


東京見物(9)[終りに]

2005-05-22 07:16:49 | 800 観光
今日はこのシリーズの最終回です。たった1日の観光ネタで、あれよあれよと記事を9回も投稿してしまいました。(笑)

今回カミさんと私の広島←→東京間の往復に、私の希望で珍しく飛行機を利用しました。でもやはりいつもの新幹線が正解だったかも。乗り換えがいらないし、本とかもゆっくり読めるし。実質所要時間(4時間半)はほぼ同じですが、広島空港までの高速料金(1450円)やガス代、空港の駐車料金(1日500円)、羽田からの交通費分は飛行機が割高でした。

ただ私は長時間イスに座ってるのが苦手で、飛行機だと乗り換えで逆に気分が紛れるから好きなんです。JALの誕生日割引とか特別なディスカウントが利用できる時は飛行機がいいかもしれません。

東京の宿泊で利用したのはホテルサンルート品川シーサイド。出張なら間違いなくアクセスの良い同じチェーンの五反田にするのですが、今回は旅行だし、日経トレンディのホテルランキングでトップになったと聞いてここにしてみました。

料金はコーナーツインが一人約9千円で、新築で部屋もキレイで良かったのですが、不満点が二つ。やはりアクセスが悪い。それと期待していた高層階からの眺めも、上の写真のようにイマイチ。台場やレインボーブリッジは遠くてほんのかすかで、すぐ前の大井埠頭の火力発電所や工事中のクレーンしか目に入らなかったんです。(笑)

そうそう、羽田空港でお土産に買った追分だんご本舗の「よもぎ」という草だんごは美味しかったです。これまで食べた東京土産でピカイチでした。

でもまあ振り返ってみると、天気は良かったし、カミさんの親父さん孝行もできたし、私の念願もかなったりで、かなり満足してます。(笑)

ホテル(ベッド)ホテル(ドレッサー)草だんご


東京見物(8)[お台場]

2005-05-21 07:57:52 | 800 観光
今回の東京見物で最後の名所、お台場です。想像はしてましたが、それにしてもフジテレビの本社ビルへの入場者の多いこと。番組と同じセットでの撮影コーナーやグッズ販売コーナー等があって、TV好きの子供や若者には大人気でした。観光客の格好や話す言葉から、もうほとんどが私達と同じ”お上り組”と分かりました。(笑)

個人的にちょっと拍子抜けだったのは海浜公園。シチュエーションはいいのですが、田舎に住んでいる私からみると海が汚すぎました。遠めに見るのはいいとしてもね。ビーチの砂がキレイなので逆に違和感がありました。

次に自由の女神。これは最初から期待しちゃいけなかったのですが、こんなに道路のすぐ側にあるとは思いませんでした。やっぱり遠目に見える方がいいですよね。ですからニューヨークのような景色を想像するとハズします。

最後にレインボーブリッジ。橋そのものはカッコ良くて、品川に戻る途中で橋の上から写真が撮れると期待してました。しかしこの橋は実は2階建てになっていて、上が首都高で下が一般道。ですから一般道を通った私達は、暗い天井が見えるだけで、あの織田裕二主演の映画「踊る大捜査線」の”レインボーブリッジを封鎖せよ”の気分を味わえなかったんです。残念。(笑)

帰り道で思ったのは、フジテレビあってのお台場だなってことです。最近こういった新開発の商業集積が盛んに開発されていますが失敗する所も多い。でもここはフジテレビという広告塔とイベントマネージャーがついているので、他と差別化できていいなあと思いました。行った当日も、本社ビルの周りでしっかり番組の収録をやって客寄せしてましたから。

自由の女神レインボーブリッジ


踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!

バラ

2005-05-19 22:20:31 | 900 その他
娘がコンサートの関係でもらった花束に、数本鮮やかな濃い赤色のバラが入ってました。花瓶に飾ってますがいい感じです。(上の写真)それと最近ようやく我が家の花壇のミニバラが咲きました。(下の写真)

このミニバラが咲くとようやく春が全開モードに入ります。ただ心配なのは害虫が多いことです。ナツツバキの幹や葉に、なにやら小さな白い綿のかたまりのようなものを多数発見してびっくり。どうもこの影響で葉の成長が止まっている枝があるみたいです。

近所の園芸ショップに相談すると、カイガラムシという害虫だということが分かりました。それですぐに塗布剤を購入して手当てをしました。でもしつこい害虫らしく退治には根気が要りそうです。

それとこれは昨年ぐらいからなのですが、ミニバラの葉にも黒い斑点が出る黒斑病が目立ち始めました。なんか病気の葉が落ちる前に集めて処分するとか、かなり大変そうです。調べてみると、この病気は屋外で植えたバラには100%発生するらしいですね。

ということで、綺麗な花にはトゲがあるじゃなくて、綺麗な花には害虫や病気があるってことを実感させられてます。やはり花でも人間でも、綺麗なものの周りにはいろいろとやっかいなものが集まってくるんですかね。(笑)

“バラ”つながりで、ヘンリー・マンシーニの名曲「酒とバラの日々(The days of wine and roses)」が入った、オスカー・ピーターソンの名盤「プリーズ・リクエスト(We get requests)」(1961年)を紹介しておきます。正直言って彼はあまりにピアノが上手すぎて、嫉妬からか普段あまり聞かないんですけど、バラ(?)が側にあるようなリッチな気分の時にはいいかもしれません。(笑)



プリーズ・リクエストプリーズ・リクエスト