或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

広島みなと 夢 花火大会

2015-07-30 06:14:31 | 890 広島
先週の土曜日は、友人と二人で、この時期に毎年恒例で開催されている「広島みなと 夢 花火大会」へ。とてもお洒落なネーミングなのだけど憶えにくいので、地元では“宇品の花火大会”と呼んでいる。クルーザーを保有している自分にとって、これと8月に開催される宮島の花火大会は、絶対に外せない大事なイベント。まさに指を数えて待つ感じかなあ。

このところの台風続きで心配だった天気も、数日前から晴れの予想になっていて。朝、目を覚ました時には少し雲がかかっていたけど、徐々に快晴に変わっていった。友人を昼過ぎに迎えに行き、二人で最近できた近所のショッピングモールへ行き、食材を物色。最初は船上でバーベキューでもと考えたけど、そんな暇もなさそうなので惣菜で済ませることに。

彼女のリクエストで刺身、焼鳥、スモークドビーフと買い込んだけど、豆腐サラダも食べたいと言い出したので、アボガドやレタスを買って家に戻り、レシピを見ながら胡麻ドレッシングまで手作りし、タッパーに入れて完成。携帯用の小さめのクーラーに板氷を入れて食材を敷き詰めたら準備完了。あっという間に夕方4時を過ぎたので、いざ港へ。

愛艇に乗り込み、およそ30分で宇品港へ到着。驚いたのは、船の数が例年に比べて少なかったこと。そのうちと思っていたけど、結局そんなには増えなかった。最近プレジャーボートによる海難事故が多いらしく自粛要請がかかっていたからかも。開始時間の夜7時になっても周囲が明るく、日の入りは7時半ぐらいだったかな。結局始まったのが8時前。随分待たされた。

それからおよそ1時間、様々な花火が夜空を彩った。まさに夏の風物詩。夜風が気持ちよく、食事を楽しみながらの、至近距離からの観賞は最高だった。冴えなかったのがデジカメの写真。連写モードもトライしたけどイマイチ。逆にスマホで撮影していた彼女の写真は出来がすこぶる良くて。この記事の写真も彼女が撮影したもの。ちょっと悔しかったような。

日和崎尊夫

2015-07-13 05:27:49 | 300 絵画
高知旅行への1泊旅行の2日目も、朝からあいにくの雨模様。四国の梅雨を実感しながら、何処へ行こうかと。二人とも有名な観光名所は経験済みだし、雨中で屋外はつらいということで、とりあえず高知県立美術館へ。シャガールを多数所蔵し楽しみにしていたのだけど展示数が少なく、企画展の現代作品が展示スペースの大半を占めていた。

ちょっと期待ハズレで、そろそろ帰ろうかとしていた時に出会ったのが、日和崎尊夫の木口木版画。その精緻な造形と、特徴的な模様が醸し出す不思議な世界に魅了されて。じっと眺めていると、自分の体に鳥肌が立つ前の、いつもの絵画に感動した時の体の変化を感じた。これは凄いと思っていたら、自分の眼の前に「KALPA 夜」(1972年)が。これはヤバかった。

作品を見終えて感動に浸っていると、フロアの隅にTVコーナーがあり、そこで放映していたのが日和崎を特集した日曜美術館のビデオ。1998年の作品で、後で調べると、Eテレ「見つけよう、美」の中にオンデマンドデータとして保存されていた。タイトルは、「新日曜美術館 闇に刻まれた宇宙 ~日和埼尊夫の木口木版画~」。これでぐいぐいと彼の世界に引き込まれて。

1941年高知市の生まれ。武蔵野美術学校卒業後、1964年に帰郷し、廃れていた木口木版画技法を独学で身につけた。1966年には日本版画協会新人賞、1967年には日本版画協会賞を受賞。1992年食道癌のため50歳で永逝。無類の酒好きで、普段は大人しく口数も少なかったようだけど、酒が入ると性格が豹変。大声を出したり踊ったり、相当酒癖が悪かった様子。

あっと驚いたのが、ビデオの中で彼が晩年使っていた「白椿荘」という名前のアトリエの映像が出てきた時。土佐市宇佐町竜の太平洋を望む山中に建てられていて、今自分が探している家の立地条件や雰囲気にピッタリ。雨が上がり、美術館を後にして、桂浜から須崎までの間、車で宇佐のローカル道を走ったのだけど、残念ながらアトリエを見つけることは出来なかった。

三翠園

2015-07-12 08:46:49 | 800 観光
先週の土日は、四国に住んでいる友人と二人で高知へ。2ヶ月に1回程度ぐらいの頻度で会っていて、いわば旅仲間。前回がGWの九州での唐津、有田の焼物祭りツアー。これまでずっと広島に来てもらっていたので、今回は自分が四国へ行くことに。高知はおよそ1年ぶり。前回は別の友人と四万十川、高知、鳴門と四国を時計と反対まわりに周遊。振り返れば懐かしい。

今回は友人が土曜日の昼過ぎまで仕事があるということで、愛媛県の西条市で16時半の待ち合わせ。宿を予約したのが6月上旬だったと思うけど、7月に入れば梅雨も終わりかけているかなと考えたのが甘かった。例え広島はそうであっても、梅雨前線は四国に停滞することが多く、場所によってはけっこう強く降る、なんてことを、友人から後で話を聞いて知ったから。

当日の昼過ぎに広島を出発する時はどんよりした曇天。だけど、しまなみ海道を渡る途中で小雨がちらつき始めて。渡り終える頃には強い雨に変わっていた。幸い友人を拾って高知に入っても、そんなに強くはならなかったけど。およそ1時間半で目的地である三翠園(さんすいえん)へ到着。ここは市街の中心にあり、この辺りでは珍しく天然温泉が湧いている老舗の旅館。

予約しておいたのが禁煙の”和ローベッドツインルーム”。3年前にリニューアルした時に改築されたらしく、このタイプだけ禁煙と明示してあった。案内されたのが本館12階で、横に広い窓から眼前に鏡川を見下ろせる最高のロケーション。とりあえず名物の温泉へ。たまたま屋外の露天風呂で広い湯船を独り占めでき、庭を眺めながら、少しぬるめの湯を満喫したかな。

その後が、お待ちかねの夕食。食事会場へ行くと、既に多くの男性のグループや家族連れが。意外にカップルが少なかったような。最初に出てきたのがお造りの盛り合わせ。もちろんお目当ては鰹。うすく炙ってあったけど、活きが良くて美味しかった。それから料理と一緒に地元の冷酒を順番に楽しんでいると、すっかり酔いがまわり、気分は最高。高知の夜が更けていった。