或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

fILOFAX

2010-10-27 05:44:41 | 540 モノ
つい先日ホント久しぶりにシステム手帳を購入。理由は長年愛用してきたファイロファックス製の皮の痛みが激しく、ベルト部分がいつ切れてもおかしくない程の限界に達したから。かつてブログの記事にしたよなと調べてみると、この手帳を1986年に買っていた。つまり20年以上もの長い間ずっと大事に使ってきたということ。なんか我ながら素晴らしいと感動したりして。

すぐにどれが良いかと調査を開始。といっても街に出かけた時にロフトや東急ハンズでシステム手帳のコーナーを覗いてみたりしていたのだけど、どうもピンとくるのがなくて。それでお得意のネット通販とヤフオクの両方を探索。その前に自分としてどんなのが欲しいのか頭の中をまず整理。それはほぼ決まっていて黒色の皮製のシンプルなもの。まさにワンパターン。

ところが時代は変わり、希望に合致する商品は少なかった。その中で候補に挙がったのが、同じファイロファックスのバイブルサイズが2種類。ギルフォードとメトロポール。どちらもジップタイプ。前者は本皮で後者は皮風ビニール。システム手帳は会社の内外を持ちまわすので、雨に濡れたりしても雨が入り込まない方が良いかなと。最終的な決め手はデザイン。

ギルフォードは表紙に曲線部分があって、なんかイマイチかなと。それとかなり大きいみたいだし。次は何処で買うか?楽天での最安価格が8千円前後に対してヤフオクでは5千円。これは勝負ありと早速入札。商品が届いて実物をチェックしたけど、ほぼ想定どおり。実にシンプル。皮風ビニールが安っぽいかなと心配したけど、艶がややキツイ印象はあるもののまずまず。

しかしファイロファックスがこの値段で買えるとは。円高の威力というのは恐ろしい。なんたって1ドル80円だもの。今のうちに海外の高級品を購入したり、行きたい所へ行っておかなくては。なんて言いながら、まだまだ円高が進行したりして。そうなると日本の景気そのものがマジでヤバくなってそれどころじゃなくなりそう。それにしても数年前には想像できない円高だよな。

ギルフォード ジップ  メトロポール ジップ

アオリイカ

2010-10-25 05:50:04 | 400 釣り
自分のホームグラウンドである瀬戸内海では、四季折々で様々な魚を釣ることができ、ホント1年中飽きがこないのだけど、ここ数年、自分の中で最も楽しみにしているのがアオリイカ。この土曜日に友人達と今シーズン初めての釣行へ。友人の知り合いが追加で4人確保できたため、今回は乗り合いではなくチャーターに。料金が3千円も安いのでとても助かったけど。

数年前に初めてアオリイカ釣りにチャレンジした時に持っていたエギの数は2~3個。それが今じゃ20個近くになっている。先日なんかは、別の友人が釣具店のエギのバーゲン情報をメールしてくれて。通常800円ぐらいする奴が499円。これは買うしかないと”大人買い”を。レインボー、金テープ、赤テープの種類毎に、紛失しても良いように全てバックアップ用にと2個揃えて。

準備万端で出航したのだけど、天気はまずまずなのに風が強く波が少し高かった。まずは周防大島周り。ところがまったくアタリなし。沖家室島周辺に移動すると何パイか友人がコウイカを釣り上げたけど食いが渋い。自分はその時点ではボウズ。こりゃヤバイかなと思った頃に風がやや和らいできたので、アオリイカ釣りの定番ポイントである水無瀬島へ。

さすがこの辺りは風が強く、おそらく釣りができる限界だったかな。釣れてくれよと第1投を。するとオモリが着底してすぐにアタリが。いきなりかよと驚きながら電動リールでゆっくり巻き上げると水面にまぎれもない本命のアオリイカの姿が。タモですくってとりあえず記念撮影したのが上の写真。胴長20cmの中型。この1年間ずっと待ち焦がれていただけに嬉しかった。

それからがサプライズ。友人達が苦戦する中で、何故か自分にアタリが集中。最後の流しでゲットした胴長24cmをはじめとしてトータル10パイ。友人達はせいぜい2~3パイで中に数人ボウズも。普段めったに釣り客を褒めない船長から、「スゴイねえ、イサキに続いてアオリも開眼したねえ」との言葉が。自分的にはロッド、ハリスの長さ、誘いのマッチングだと思っているけど。

東京国立博物館

2010-10-20 06:10:22 | 300 絵画
記事にするのを忘れていたけど、東京出張の合間に出かけたのは国立西洋美術館だけじゃなくて東京国立博物館も。なにせ2時間以上あったので暇をつぶしかねて。もともと博物館というのはあまり行かないのだけど。ここは上野の森の奥に位置していて、国立西洋美術館からは歩いて5分程度。雨だったからか、途中にある公園の噴水の周囲には人影がなかった。

館内に入ってまず驚いたのは外国人が多いこと。おそらく客の6、7割はそうだったような。国立西洋美術館とは対照的。やはり外国人というのはコアな日本文化に興味を持つんだなあと。目つきが物珍しそうなのでなんとなく分かる。その意味では浮世絵とか、かつて西洋に紹介されて一大ブームにもなったことがあるから、日本に来るぐらいの人間には当然なのかも。

ただし自分的にはイマイチ興味をそそられる作品が少なくて。その中で、これは凄いのだろうとなと納得したのが室町時代に描かれた上の写真の狩野元信「商山四皓竹林七賢図屏風」。墨画なのだけど、その迫力には圧倒されるものがあった。平安時代きらびやかで派手な色使いから打って変わって、いわゆる黒と白の世界。そういえば、雪舟もこんな雰囲気だったような。

実はここも国立西洋美術館と同様に、基本的に写真撮影が可能。ふと思ったのは、他の日本の美術館や博物館もフラッシュを禁止した上で写真撮影を許可してくれればいいのになと。そうすればいつか写真を眺めながら訪問を懐かしむことができるのに。海外ではほとんどOKなのに日本だけがNGというのもいかがなものか。売店で写真集を売りたいということなのかなあ。

それで博物館を後にしながら、ふと感じたことがひとつ。館内や敷地内にセンスの悪い宣伝のノボリを建て過ぎ。せっかくの歴史を感じさせる景観が台無し。外国人が多いのだから、その辺りは学芸員がキチンと目を配って日本らしさを守って欲しい。


Transcend MP330

2010-10-17 08:02:11 | 530 オーディオ
先日ネット通販で新しいDigital Music Playerを購入。台湾のTranscend製のMP330で内蔵メモリは4GB。これまでずっと使ってきたのがソニーのウォークマンなのだけど、充電したばかりなのに少し音楽を聴いただけでもう電池の消耗表示が出るという状況が頻繁に発生し始めたので、こりゃそろそろ電池が寿命だなと。まあこの手の充電式の宿命とも言うべきだろうけど。

最新のソニーの商品を調べると、USB直結タイプは1種類のみで、デザインがイマイチ。こりゃ困ったなとソニー以外にも狙いを拡大して価格コムで売れ筋をチェック。すると出てきたのがTranscendという初耳のメーカー。ちょっとどうかなと思ったけど、決めては値段。これがたったの3千円。黒いありきたりのデザインの外観も自分の好みだったこともあり迷わず決定。

商品が届いて実際に眺めると、確かにプラスチックの塗装といい、なんか安っぽい。ただしデザインや使い勝手はまずまずで、値段を考えると許せるかなと。付属のイヤホンは使わず、これまで使ってきたソニー製のチョイ高級品との組み合わせで聴いた肝心の音質は、これもやや安っぽい。イコライザで調整してようやく我慢できるレベルに。安物だから仕方ないか。

それで毎日通勤で使っているのだけど、サイズが大きくもなく小さくもなく、シャツのポケットにすっと入る。重量が想像以上に軽く、邪魔にならない。携帯電話とも真っ黒同士でファッション的にも統一感があっていいじゃんと、だんだん気に入ってきて。

そうそう、ウォークマン用の音源はMP3なのだけど、管理ソフトはソニーのSonicStageしか使えなかった。逆に今回の製品にはそれが使えなくて。そこで新たな管理ソフトとして選定したのがアップルのiTunes。無料でダウンロードして実際に使ってみると、これが断然使いやすい。CDをMP3で録音できるのは勿論、フォルダ管理もシンプルなのでプレーヤーとの相性も良くて。それならiPodを買った方が良かったかなとも思ったけど、なにせずっと高価だから。まあ当面はこれで我慢するつもり。

Transcend MP330

西条酒まつり

2010-10-16 08:04:11 | 800 観光
先週の日曜日は、ここ数年来行ってみたいと思い続けてきた「西条酒まつり」へ。西条というのは広島県東広島市の地方名で、古くから酒処として有名。この祭りは毎年10月に開催されているのだけど、2日間で約20万人もの人出があるということで、かなり大規模なものだとは感じていた。前日は雨の中の釣りでイマイチだったけど、翌日はカラっとした秋晴れで絶好の日和。

JR西条駅を降りると、そこはすでに観光客でごった返していて。案内のパンフレットを見ながら酒まつりのメイン会場である中央公園へ。沿道には屋台がずらりと並んでいて賑わっていた。なるほどね、単なる酒まつりじゃないんだ。公園に着くと入場チケットを求める長蛇の列。仕方ないと並んでいると、横にいたおじさんが「もう、有名な美味い酒は残ってないよ」と話しかけてきて。

聞いて分かったのが、酒まつり会場には全国の酒が集まっていて、1800円の入場料でそれらが飲み放題なんだとか。といってもあくまで試飲なんだけど。入場料の元がとれるだけ飲もうとすると相当の酒量になるらしい。もともと自分がこの祭りに来た理由は、地元の蔵元の見学。「それならメイン会場より、蔵元をまわった方がいいよ」というアドバイスをもらって方針を変更。

すぐに駅方向に引き返して蔵元ツアーへ。まず最初は賀茂鶴。この夏にこの蔵元の一滴入魂を飲み続けてきただけに親近感がある。敷地は観光客でいっぱい。さっそく吟醸酒の試飲コーナーへ。つまみに焼き鳥を買い、飲んで食べての居酒屋状態。すぐ傍で地元のTV局がレポートをしていたりしてお祭り気分一色だった。5種類も試飲したらホロ酔いのいい気分に。

結局、賀茂鶴、福美人、賀茂泉、亀齢、西條鶴、白牡丹と6箇所の蔵元を訪問。日本酒の製造工程を見学した時には、今年春のスコットランドの蒸留所巡りが脳裏をかすめて懐かしかった。途中で御茶屋本陣跡や円通寺も見学したりして観光気分も満喫。帰りの列車に乗る頃にはかなり酔いがまわっていたかな。ともあれ、好天にもめぐまれて念願の酒まつりを満喫したなあ。


タチウオ

2010-10-11 06:45:21 | 400 釣り
この土曜日に友人と船釣りへ。狙いはタチウオとウマヅラハゲ。例年だと船からのタチウオ釣りは年が明けてからが本番なのだけど、今年はこの時期によく釣れているという情報があり、それならばと行くことに。今回は友人3人とその知り合い1人とで合計5人。こうなるとほとんどチャーター状態なので、誰に気兼ねする訳でもなくてとても気楽。ただし心配だったのが天候。

”雨男”という言葉があるけど、友人の1人がまさしくこれ。今回もたまたま彼が船の予約をしたのだけど、案の定雨模様。というか、釣行で雨が降る時は、ほとんど彼が予約した時だけ。港に向かう別の友人の車の中で、やっぱりかという顔で2人が苦笑いしたような。だけど雨がそんなには強くなさそうだったのが救いだった。久しぶりに利用した遊魚船でいざ大黒神島へ。

そこには既に数隻の船が集結していた。ただしそんなに釣れている感じでもない。メタルジグで釣りを開始したけどアタリはほとんどなくて。結局2時間ぐらい粘って友人が1~2本、自分はボウズ。というかアタリが一度もなかった。それから別の場所へ移動。そこでジグから冷凍サンマを使った餌釣りへ変更。これが功を奏して指4本クラスを3本ゲット。総じて不調だった。

結局タチウオを諦めて昼からはウマヅラハゲに対象魚を変更。だけど何度場所を変えてみてもアタリなし。船長の話では、っ魚影がほとんどないらしい。こりゃヤバイかなと最後の場所へ着いてしばらくすると、ようやくアタリらしきものが出始めて。それから30分間ぐらいだったかな、入れ食いになったのは。それまでが冴えなかっただけに俄然皆の目の色が急変して。

結局自分は30cm~38cmのウマヅラハゲが10匹。終わってみればイマイチだけどなんとか形を作った格好。その晩の食卓は勿論これらの魚。ウマヅラハゲの薄造りとタチウオの炙り。そしてウマヅラハゲの水炊き。それに以前紹介した日本酒の「一滴入魂」の冷酒。中でも上の写真のタチウオの炙りは、料理用バーナーの使い方が分かってきたせいか、もうほとんど料亭の味。とにかく皮から染み出た脂とその旨味とやや固めの食感が最高。これだから釣りはやめられないと再認識したかな。

国立西洋美術館

2010-10-08 05:40:56 | 300 絵画
先日は東京出張の合間に上野へ。午前中の打合せが相手の都合で早朝になったのが幸いして2時間程度すっぽり空き時間ができたのがきっかけ。あいにくの雨の中を何処に行こうか悩んだけど、特に興味を引く企画展もなかったので、まずは国立西洋美術館へ。ここは2度目。これといって思い出はないけれど、松方コレクションの凄さに驚いた記憶が残っている。

10時頃に正門から入ると、平日のせいか客はまばら。館内に入ると、想像した程は閑散としておらず、多種多様な客が興味深そうに作品に見入っていた。企画展は版画の特集で、特にインパクトもなく、必然的に常設展が中心。と言っても充実している古典モノには興味が湧かないので、それらをすいすいとパスして近代の展示室へ。ふと気になったのは移動の途中。

修学旅行か学校の課外授業と思わしき制服姿の学生のグループが結構多くて。外見からは中学生か高校の低学年といったところ。その中のひとりの女の子が手に持ったインスタントカメラをブラブラさせていて。監視員の眼前だったから、すぐに注意されるだろうと思っていたら全くその気配がない。そのうちなんとその女の子が飾られている絵の写真を撮り始めて。

これにはねえ、驚いた。美術館のルールぐらい知っておけよと。ところが監視員がそれでも注意しない。ひょっとして自分の認識が間違っているのか?という疑念が湧いたので尋ねてみた。「すいません、ここって写真を撮影してもかまわないのですか?」と。すると彼女から、「ええ、フラッシュさえ焚かなければ、外部から委託されているもの以外はOKですよ、その場合は作品の横に撮影NGのマークが掲示されています、例えばこの展示室だと、これとあそこの2枚になります」と。

うーん、知らなかった。なんか情けない。完全にノックアウト状態。海外じゃ当たり前だけど、日本で撮影可能というのは初めて、しかもこんな有名な美術館で。それからは気に入った作品を撮りまくったかな。上の写真のモネの「睡蓮」(1916年)もその中の1枚。しかしねえ、気づいて良かったなあ。もし後で分かったりしていたらショックは相当大きかっただろうから。


BODY & SOUL

2010-10-03 05:57:39 | 200 ジャズ
先週の後半、東京出張の合間に久しぶりにジャズクラブへ。お店は南青山にある「BODY & SOUL」。いつもこの店なので、今回は何処か他の店をとかなり探したのだけど、食指が動くプログラムがなかった。ブルーノート東京のラムゼイ・ルイスも気になったけど、フュージョンではなくてピアノトリオ。なんか古き良き初期のファンキージャズ狙いが見え見えだったのでパス。

ホテルから電話で確認したら2ndステージの開始時間は21時50分とのこと。すぐにタクシーで骨董通りに行ったまでは良かったのだけど、工事中等で周囲の雰囲気が昔と変わっていて店の場所が分からない。結局「ハンティング・ワールド」まで戻って店に再度電話。教えてくれたのはいつもの道順。そこに行ったはずと半信半疑で歩くと、なんのことはなく辿り着けた。

いつもの階段を降りて店内に入ると演奏が既に始まっていて。驚いたのは客の少なさ。カウンターを勧められたけど、一番奥のソファー席が空いていたので、すかさずそこへ。いつもながらこの店の音響は素晴らしい。でもそれ以上に素晴らしかったのが演奏。出演していたのはトランペットの五十嵐一生のバンド。ピアノが西直樹、ベースが俵山昌之で、ドラムスが小松伸之。

それにしても上手い、4人が4人共。現在聴くことができる最高の日本のジャズ。それからの1時間は自分にとって忘れていた至福の時間だった。少し前に新潟ジャズフェスティバルでアマチュアの演奏をたくさん聴いていて、それが記憶に残っていただけよけいに感激したのかも。心地よい音が交錯する中で、かつて自分もこの道を目指していたなあと感慨深かった。

そうそう、途中で思いもよらぬサプライズが。なんとTOKUが飛び入りで出演。もさっとしたお兄さんが歌い始めたと思ったら聴いたような声。曲がなんと”BODY & SOUL”。歌い終わると五十嵐の紹介でやっぱりTOKUなんだと嬉しくなって。次の曲ではフリューゲルホルンも披露。2003年の夏に息子と一緒にこの店に来た時に彼が出演していて、若い女性ファン立ち見状態で入店できなかったことを思い出して。ジャズクラブではあり得ない光景だったけど。あれから7年。時は流れるなあと。