或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

他人吉

2011-05-30 05:44:05 | 600 グルメ
たまには奮発してと、家族でそれなりの値段がする料理を食べてはみるものの、年を取って舌が肥えてきているせいか、フツーなお味にはよく出くわすけど、これはやるなと思わせる料理には滅多にお目にかかれない。おそらく何か一工夫施された、なるほどと思わせる味を求めているのかなと。そんな時に、あの店にもう一度と訪れたのが「他人吉(たにきち)」。

安芸の宮島の対岸にあって超有名な穴子飯の「うえの」の姉妹店。場所的には、「うえの」のすぐ隣。入口が何処にあるか分からないので、店の存在そのものを知っている人が少ないかも。ここは家族で数回、法事で1回使ったことがある。2階に個室がいくつかならんでいるのだけど、法事の時は4部屋ぐらいをぶち抜いて使っていた。雰囲気的には大正ロマンって感じ。

実は当日の昼間に予約を取ろうと今年に入って4、5回は電話したかな。案の定、全て満席で断られていた。それがGW明けの日曜日になんとかもぐりこむことができて。懐石コースが3,500円と4,500円の2種類と言われたので後者を。店に7時頃着いて案内されたのは、最も奥側の部屋。3人にはちょうど良い広さだった。それから食前酒からデザートに至るまで数えると全10品。

それぞれに嗜好が凝らしてあって。例えばお造りのツマ。大根にみょうがや大葉が混ぜられているのだけど、その量が控えめで上品。だけどしっかりと風味が感じられた。プロの職人の仕事だなあと。それからも変化に富んだ味付けが飽きさせない。そして上の写真が定番の穴子飯。大きな釜になんとも言えない風格がある。ワインで酔いがまわっていたせいもあり嬉しくなってきて。

満足感に包まれながら店の外にでると、宮島行きのフェリー乗り場ほ方向から柔らかい海風が吹いてきた。家から30分圏内のご近所なのにプチ観光気分。もし自分が広島の観光案内をして欲しいと言われたら、昼間の宮島は勿論だけど、夜の食事は、まずこの店にするだろうなあ。それくらいオススメ。その場合に重要なのは早めに予約をすることなのは間違いないけど。


初ラウンド

2011-05-21 08:34:35 | 450 スポーツ
先週の土曜日はゴルフコンペに参加。実はその日が今年の初ラウンド。最近はもっぱら釣りなので、ゴルフは完全に”つきあい”状態。とは言え、別に嫌いになった訳じゃなくて。まあ何年やっても上手くならないし、健康のために運動するのには良いかもしれないけど、釣りのように魚を後で食べられるといった現実的なリターンがないので投資対効果的に魅力が低くて。

一応GW中に1度練習に行ったけど、調子はまずまず。まあ練習場の調子なんて、これまでの経験から言えば、ほとんど実際のラウンドの結果とは無関係だから、単なる精神安定剤的な意味合いしかない。ちなみに当日の朝もゴルフ場に付帯している練習場へ。最初の10発ぐらいは、ほとんどまともに当たらずゴロばかり。まあ自分の技術レベルなんてそんなもの。

それでいざスタート。ドライバーの当たりは良かったものの右に押し出してOB。なんか最初から裏にハマったかなあとヘコんだけど。その後はなんとか持ち直して前半が48。言い訳になるけど、当日のルールはノータッチ。しかるにまだ春先だから、フェアウェイと言えどもライの状態が悪い場所が多く、ベアグラウンドから打つショットが多かったのは確か。軽い言い訳だけど。

前半で50を切ったので気を良くしていたけど、後半はラウンド途中で飲んだビールが体にまわり始めて。ダブルボギーやトリプルボギーのオンパレード。こりゃ軽く100はオーバーするなと覚悟はしたけど。それで最終ホールは打ち上げのミドル。バラつきのあったドライバーだけど、その日のベストショットが。残り130ヤードぐらいの絶好のポジションからのセカンドは、グリーンの右に外れて。しかし寄せがワンピンに。自信なく打ったパットが運良くカップイン。ということで上がりでなんとかパーセーブ。

スコアを数えると51でトータル99。なんか嬉しかったというか、ホッとしたというか。さすがに100オーバーだと今年じゅう憂鬱になりそうだったから。ということで風が強くて”にわか花粉症”にかかったりもしたけど、天気も快晴で楽しかったかな。


南京

2011-05-16 05:52:52 | 800 観光
先週は出張で中国へ。前回は何が悪かったのかよく分からないけれど極度の下痢に陥った。これが完全にトラウマ状態。今回はその再発防止のために歯みがきまでミネラルウォーターでやるといった徹底ぶり。これでなんとか体調は崩さずに済んだかな。しかし上海の空気の汚さや水道水の臭さ、あるいは煙草や交通の無法状態を含めて、どうも中国の印象が良くなくて。

そんなイメージがやや和らいだのが南京への出張。日本よりかなり暑い上海で昼食を取っている時、現地駐在者から明日訪問する南京はもっと暑いとの情報が。なんでも武漢、重慶と合わせて”中国の三大ストーブ”と呼ばれているとか。なんかいやな予感がしたのだけど、それに反して翌日は心地よい風が吹くさわやかな天気に。それは暑いと思われた南京も同じだった。

さらに気分を良くしたのがダウンタウンの街路樹。新緑の時期に背の高い鈴懸(プラタナス)の木立が道路全体を覆っていて、それは美しかった。南京は孫文が眠る地として有名だけど、プラタナスは国民党が南京に政府を置いた時代に植えたもの。なかなか洒落ているなと。街全体を一望できる紫金山に彼の墓があり、そこには中国全土からの観光客が絶えないらしい。

南京には1泊して上海に戻り、翌日の午後に帰国のため浦東国際空港へ。とんでもないアクシデントが起きたのは出発の2時間前。アナウンスの後に待っていた客が急にざわめき始めて。案内板を見るとキャンセル(取消)の表示が。後で聞いた話だけど、理由は空港が深い霧に包まれたため。なんか仕事で疲れ果ててグッタリきていたところに追い討ちまで食らった感じ。

結局アレコレ連れ回されたあげく荷物を持って航空会社が指定するホテルへ。そこは案の定、規模は大きいけど寂れたホテル。他の客達と一緒に航空会社が用意してくれた夕食を取ったのだけど、これがマズくて。自腹のビールで気をまぎらわせるのが精一杯。おまけにシャワーの出も悪かった。まさに踏んだり蹴ったり状態。なんかねえ、どうも中国とは相性が悪いみたい。


SANSUI AU-α707

2011-05-12 22:34:54 | 530 オーディオ
GWのオーディオ話の第2弾。前回はCDプレーヤーの取り替え。周波数域のバランス改善に効果はあるものの、まだまだ納得できるレベルには到達していなくて。暇に任せてネットで調べていると、自分が使っているプリメインアンプと買い替えたスピーカーの相性が悪いのではという結論に辿り着いて。というのも以前の組み合わせでは全く問題を感じなかったから。

自分なりに想定したのは、押し出しが強くて中低域が分厚いDENONのPMA-2000Ⅲと、低音がスムーズに出易いJBL4429との組み合わせでは、全体としてのバランスがどうしても低域に集中してしまっているということ。その改善にはアンプを買い替えるしか道はないかなと。それからというもの、どのメーカーのアンプがどんな特性なのかを調べる毎日が続いて。

これにはGW前の出張帰りの休日に新宿でショップを訪ね歩いたのが参考になった。JBL4429は売れ筋モデルということで、けっこういろんな店に置いてあって。これをベースにアンプを比較。とりあえずのターゲットは20万円前後の国産。デノン、ラックスマン、マランツとひと通り試聴。狙いとしては、解像度と質感が高く、締まった低音。結果的には満足できるものがなかった。

デノン、ラックスマンではおそらく現状と同じ傾向。マランツならバランスは改善されるだろうけど、中高域の艶やかさが耳についた。加えてデザインが好みじゃなくて。GWに入って広島で聴いたアキュフェーズが最も気に入ったのけど価格的にかなり高くて。大枚をはたいてスピーカーを買ったばかりなので、すぐにアンプまで手を出すというのも家計的に苦しいかなと。

そんな時に、近所のオーディオショップで見つけたのがSANSUIのAU-α707。そうか、サンスイは会社そのものがもうないんだよなと。ネットで調べると、なんか期待できそう。すぐにポケットマネーの2万円で購入。1986年製で、取り替えたCDP-333ESDと同じ世代。結果は嬉しいサプライズだった。パワーアンプダイレクトが自分の狙いにピッタリ。まさに拾い物って感じかなあ。

SONY CDP-333ESD

2011-05-10 05:42:49 | 530 オーディオ
長いGWが終わってしまった。一昨年はフランス、昨年は英国と、長期の海外旅行を存分に楽しんだのとはえらい違いで、今年はほとんど自宅に引き篭もり状態。というのも何十年か振りにピュアオーディオに目覚めてしまったから。カミさんと娘が里帰りや旅行、はたまた仕事でいない自宅は、これ以上ない自分のオーディオのための空間でもあり、時間でもあったりして。

きっかけは、記事でも紹介したスピーカーの買い替え。JBL4312から、同じJBL4429へグレードアップ。これによる音質の変化はとてつもなく大きくて、音の密度やスピードが格段に向上したし、加えて低音の押し出しが恐ろしいくらい改善された。困ったのは音域バランス。時間の経過と共に冷静さを取り戻すとバランスの悪さが気になり始めて。低音がでしゃばり過ぎる。

アンプのトーンコントロールで低音を絞ってみたものの全体のバランスの改善にはつながらない。それからが苦難の始まり。低音がでしゃばるだけでなく締まりが悪いのが我慢できなくなってきて。とりあえずできることからトライしてみようと、CDプレーヤーを、DENONのDCD-1500ARから10年以上も使っていなかったソニーのCDP-333ESDに取り替えてみた。

すると低音がかなり締まったではないか。逆に中高域が荒くなったもののバランスの改善が嬉しくて。問題はCDのトレイの開閉ができないこと。使わなくなった理由もそれ。なんとかならないかといろいろ調べていくうちに見つけたのがヤフオクでのサービスパーツ販売。トレイをドライブするラバーベルトが2本あって、それがヘタっているのだけど、それらを単品販売していた。

すかさず2本組み800円を3セット購入。到着するやいなやベルトを交換。もちろんその前にプーリーを掃除したり、トレイの可動部にグリスを塗ったり準備は万全。するといままでびくともしなかったトレイが動き始めて。おいおい、もっと早く知っていればと笑いながらグチったけど。それから毎日使ってみて、たまにトレイが動かないけどご愛嬌かな。まずはオーディオ話の第1弾。

ちぬ

2011-05-04 06:13:28 | 400 釣り
GWの2日目の日曜日に友人達とちぬ釣りへ。ちぬとは黒鯛の関西での呼び名。場所はかつてのホームグラウンドである山口県の阿多田島沖の筏。通いつめていた頃には年間10回以上は釣行していたはず。それが最近は船釣り一辺倒になっていて、ちぬ釣りは年間1~2回程度とすっかり少なくなって。渡船が出る大竹港へ行く途中の風景が妙に懐かしかった。

船に乗ること約15分程度で目的地であるカキ筏へ。自分を含めた3人は、かつてのちぬ釣りの仲間。皆久しぶりにワクワクしながらダンゴを海中に投入。しかし全くアタリがない。友人が下調べした限りでは、10~20枚程度釣れる日もあったとか。やや不安になりながらも、しつこく待つこと1時間。ようやく友人のひとりが1枚釣り上げて。分厚い40cm前後の良型だった。

これはイケると気分が乗ってきて、すかさずその友人のすぐ横へ移動。すると自分にもアタリがきて。2回目のアタリで釣り上げたのが写真の38cm。この時期は、いわゆる”乗っ込み”と呼ばれていて、大物のチヌが釣れる時期。それから2人で1枚ずつ追加。これは今日は大漁かもしれないと期待が膨らんだ頃からアタリがばったり途絶えて。それが悪夢の始まりだった。

その日は無風で絶好の釣り日和。ところが11時を過ぎた頃から風が強まってきて。友人も帽子やクッションを飛ばされて、自分がタモ網ですくったりして。そのうちふと自分のロッドケースがないことに気づいて。しまったと思ったけど遅かった。ロッドケースは既に海中に沈みかけていて。もう20mぐらい離れていたのでなすすべがなかった。結局竿2本も一緒にサヨウナラ。鳶(とんび)に笑われたような。

2本共に予備で使っていなかったとは言え、やや落ち込んだ。ところが真打ちはそれから。帰宅して道具を洗っている時にメインで使っている"がまちぬ いかだ 中硬2.1m"の穂先が折れてしまった。相当使い込んでいたのでもうそろそろ寿命かなとは予測していたけど、まさかこの日にとは。翌日たまたまヤフオクで中古が6千円ぐらいで出ていたので落札し、ついでにメーカーに問い合わせて新品の穂先を2本注文しておいたけど。


THE WALL

2011-05-02 05:58:45 | 900 その他
先週の金曜日はGWの初日。前日遅くまで仕事をしていたので体はクタクタ。今思えば朝風呂に入ってリラックスしたのがウラにハマるプロローグだったのか。その日の昼から会社の部下の結婚式に出席するために準備を始めたのだけど、白のネクタイが見つからなかったり、祝儀袋の買い置きがなくなっていたりでテンヤワンヤ。駅まで行きながら電車に乗れなかった。

結局カミさんに市街地まで車で送ってもらうことに。困ったのは来賓としての祝辞の練習。原稿は作っておいたものの電車の中で練習すればと考えていたのでせずじまい。式場は広島市のど真ん中にある「THE WALL」。娘からの情報によれば、わりと最近オープンしたとのこと。入口の間口が狭く、歩道を歩いていても、ここが結婚式場とは誰も思わないぐらいの感じ。

館内に入って案内されたのが待合室。やはり狭い。ただし黒を基調とした落ち着いたセンスはなかなかなもの。それから最上階のチャペルへ。ここも狭い。式が終わると披露宴会場へ。ここがスペース的には最も広かった。座席表を見ながら数えてみると、当日の客は65名。通路のスペース等を考慮すると、おそらく40~50名程度がこの会場にはベストなのだろうなと。

にわか暗記にしては我ながらそつなくまとめたと自画自賛の祝辞が終わればこっちのもの。後は着飾った女性陣をチラ見しながら酒を飲んで料理を楽しむだけ。直前に顆粒のウコンを飲み準備万端。GWに入った開放感も手伝って、酔うほどに気持ちが良くなってきて。友人の挨拶に涙を流す若い新婦の横顔を見ながら、かつてそんな時代があったかなあとしみじみして。

帰宅してから食べたのが、引き出物として持って帰った”りんごのバームクーヘン”。これが想像以上に美味しかった。正直なところ嬉しいサプライズ。スタッフのこういう気遣いの積み重ねが口コミで伝わって式場の人気に影響してくるのかもしれない。