TSUTAYAで見つけて気になっていた映画。全部で10本ぐらい置いてあったけど、いつも全巻レンタルになっていた。それから数ヶ月、ようやくDVDを借りて観てみると、なんというか、久しぶりに映画を鑑賞して感動したという満足感に浸れた。こんな感覚は久しぶり。既にそれから2週間ぐらい経っているけど、未だにその余韻が消えていないから。
2013年のイタリア映画で、原題は「The Best Offer」。ミステリーでありながら恋愛でもある。監督・脚本は、ジュゼッペ・トルナトーレで、音楽はエンニオ・モリコーネ。主人公は、地位も名声もある63歳の美術品の鑑定士で、オークションでハンマーをふるうオークショニアでもある。ただし異常な潔癖症で、人生で一度も女性とつきあったことがないという重度のオタクでもある。
ただし単にオタクというだけでなく、知り合いの画家とグルになって、本物の作品を偽物と鑑定し、安く自分で手に入れては不当な荒稼ぎをしているというワルでもある。そんな彼の唯一の楽しみが、著名な画家による女性の肖像画の収集。豪華な自宅の一室を隠れ部屋にし改造し、数百点を超える作品を四方の壁いっぱいに並べている、それが上の画像。
物語は、両親の遺品をオークションで売却して欲しいと連絡してきた若い女性と出会うところから始まるのだけど、監督の腕が良いのか、飽きることなくラストまで連れて行ってくれて。素晴らしかったのがモリコーネの音楽。親しみやすいメロディー等は皆無で、いわゆる玄人向け。特に琴線に触れたのがメインテーマ[YouTube]で、マーラーを意識した音造りが渋かった。
余韻が消えていないのは、今の自分との共通点がいくつかあるから。独身、独り暮らし、絵画が趣味、頑固、友人が少ない、極めつけは60歳を超えているのに20代の若い女に溺れる、そしてその結末は...。なんかねえ、でも不思議に悲哀は感じなかったなあ。逆にほのかな幸福が匂ってきたりして。まあ、単なる自己肯定かもしれないけど。この作品に出合えて良かった。
鑑定士と顔のない依頼人 [DVD]
2013年のイタリア映画で、原題は「The Best Offer」。ミステリーでありながら恋愛でもある。監督・脚本は、ジュゼッペ・トルナトーレで、音楽はエンニオ・モリコーネ。主人公は、地位も名声もある63歳の美術品の鑑定士で、オークションでハンマーをふるうオークショニアでもある。ただし異常な潔癖症で、人生で一度も女性とつきあったことがないという重度のオタクでもある。
ただし単にオタクというだけでなく、知り合いの画家とグルになって、本物の作品を偽物と鑑定し、安く自分で手に入れては不当な荒稼ぎをしているというワルでもある。そんな彼の唯一の楽しみが、著名な画家による女性の肖像画の収集。豪華な自宅の一室を隠れ部屋にし改造し、数百点を超える作品を四方の壁いっぱいに並べている、それが上の画像。
物語は、両親の遺品をオークションで売却して欲しいと連絡してきた若い女性と出会うところから始まるのだけど、監督の腕が良いのか、飽きることなくラストまで連れて行ってくれて。素晴らしかったのがモリコーネの音楽。親しみやすいメロディー等は皆無で、いわゆる玄人向け。特に琴線に触れたのがメインテーマ[YouTube]で、マーラーを意識した音造りが渋かった。
余韻が消えていないのは、今の自分との共通点がいくつかあるから。独身、独り暮らし、絵画が趣味、頑固、友人が少ない、極めつけは60歳を超えているのに20代の若い女に溺れる、そしてその結末は...。なんかねえ、でも不思議に悲哀は感じなかったなあ。逆にほのかな幸福が匂ってきたりして。まあ、単なる自己肯定かもしれないけど。この作品に出合えて良かった。
鑑定士と顔のない依頼人 [DVD]