或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

静物画

2008-09-30 05:59:00 | 300 絵画
いつも利用している図書館は役所の建物の1Fにあるのだけど、そこの2Fはギャラリーになっていて、いつも何かしら展示が行われている。たまに有名作家のキチンとした企画展が有料で開催されるけど、たいがいは地元の同好会や学校の発表会で無料。場所的に図書館からすぐということもあって、最近では気軽に入場してはさらっと見て帰るのが習慣になっている。

この間も借りていた本の返却のついでに立ち寄ると、70歳前後の男女数人が受付で楽しそうに会話をしていて。同好会でのよくある光景。正直あまり期待せずに入ってみると、やはりシロウトっぽい筆致の絵がほとんど。ところがその中の数点の静物画に目が止まって。よく見ると全部が同じ作者。「一枚欲しいな」と思いながら出ようとすると受付から楽しそうな話声が。

何故かテンションが高くなり、引き返して思わず重鎮らしい男性に声をかけてしまった。「すいません、絵とか売ってもらえるのでしょうか?」。唐突な申し出に少し戸惑いながらも、「おそらく大丈夫と思うけど、どの絵?」と聞かれて作者の名前を告げると、「ああ、××ちゃんね、今度話をしておこうか?」と嬉しい返事。結局名刺を渡して連絡を待つことに。

数日後携帯へ電話があり作品を見せてもらう約束を。住所を聞くとなんと車で5分ぐらいのご近所。指定された日時に行くと、そこには小奇麗なアトリエが。「こんな市街地にアトリエだなんて贅沢だなあと」と思いながらチャイムを押すと中からラフな格好をした30過ぎぐらいの学校の先生っぽい女性が。話を聞くと、ちゃんと美大を卒業していて、学校の先生だったこともあるとか。

それから油彩画を何枚か見せてもらい、譲ってもらったのがF8号のこれも静物画。これといって特徴はなく、絵画教室なんかでお手本として出てきそうな画風だけど、アクセントとしての白の使い方と発色が気に入っている。その柔らかさにどことなく南薫造に似た雰囲気を感じたかなあ。額なしだったので自分の好みでオークの木目調を新調したけど。

これをきっかけに地元の画家から直接購入するパターンが増えそう。

祝J1昇格

2008-09-26 05:53:01 | 450 スポーツ
火曜日の秋分の日に行われた愛媛FCとの試合に勝利し、サンフレッチェ広島のJ1昇格が決まりました。ずっと首位を独走していたのでそろそろかなとは思っていたけど、決まりそうだということで娘が広島ビックアーチへ観戦に行ったのでいよいよかなと。決まった今は素直に嬉しいというか、それ以上にホッとしたというのが正直な気分。とりあえずオメデトウと言いたい。

ネットを見ていると”屈辱の降格が決まってから290日”という見出しが。脳裏をかすめたのが昨年12月に行われたJ1の入れ替え戦で京都パープルサンガとの試合。普通にやれば勝てるはずなのに皆が金縛り状態に陥っていて。負ける時というのはこんなものなんだろうなあと。これで2度目かよと、ひょっとして2度と復帰できないのでは、なんて落ち込んだのを憶えている。

そんな中で印象的だったのが現キャプテンの佐藤寿人の試合後の言葉。絶対に1年で復帰してみせると。J2降格でファンが一番心配したのは主力選手の移籍。当時日本代表のレギュラーだった駒野やオリンピック代表の柏木等、どうなるかと心配したから。渦中の1人である佐藤がすぐに残留を宣言し他のメンバーをまとめ引っ張っていったのは実に頼もしかった。

それで、巡り会わせだなと感じたのは、昨年J2降格が決まったのが広島ビックアーチで、今回j1昇格が決まったのも広島ビックアーチ。共にホームグラウンド。やはり因縁というのはあるんだなあ。それにしてもやきもきさせてくれた。勝手にドラマにしてくれるというか。まあ結果オーライだけど。ハラハラドキドキのアクション映画を1年かけて1本観たと思えば良いかもしれない。

久保が帰ってきたし、年初にゼロックススーパーカップで優勝はするし、最後はJ1昇格。試合後に広島のローカル局の特番に佐藤ら中心選手が出演していたけど、皆心底嬉しそうだったなあ。来年はJ1で是非とも優勝争いをしてもらいたい。

Zona ITALIA

2008-09-23 06:29:16 | 600 グルメ
この日曜日の夜は久しぶりに家族3人で外食へ。珍しく娘が言い出したので何事かと思ったら、カミさんの誕生日が近いからお祝いをしようと。うーん、忘れていた。いつもは憶えているのに。ちょっと冴えなかったりして。何処にしようかと相談していたら、カミさんがイタリアンを食べたいと言い出して。それで娘の勧めもあってわりと近場の「Zona ITALIA」(ゾーナ・イタリア)へ。

ここは診断士の勉強をしていた頃に月例勉強会でランチを食べに来たことがある。予約を取ろうとして電話したけど満席だったので遅めに行って待つことに。娘の指示に従って車を走らせながら急な坂道を登っていく途中でようやく道を思い出して。店に着くと席待ちのはカップルが数組だけだったので読みどおりとニヤニヤ。案の定ものの10分ぐらい待っただけだった。

人気店だけあってさすがに混んでいるなと思いながら案内された席は、店の最も奥でオープンテラスになっていた。前回来た時には気づかなかった。この辺りでは一番の高台だけに眼下に広島市街が見渡せて眺めは最高。ちょうどこの日は午前中に雨が降っただけに空気が澄んでいて、街の灯りがひときわ鮮やかだった。聞くと、夏場はずっとオープンにしているけど、あと数日で終わりとのこと。その意味でもラッキーだった。確かに半袖だと少し肌寒くて夜はすっかり秋めいていたから。

食事中に店内をあれこれ見回してみたけど、広々とゆったりとしたフロアにシンプルな家具とテーブルウエア。席数もかなりのもの。これはよくある広島の店じゃないよなと、そのセンスの良さに感心して。翌日調べると、メープル・シティという名前の会社が経営していた。そこで驚いたのが系列の店舗。よく行くところばかり。市街地にある「カノーバ・カノーバ」とか、家の近所にある「SAKANAYA]とか。なるほどね、内装の雰囲気は少しずつ違うけど洗練されているという点では通じるものがある。

広島も捨てたものじゃないなとちょっと見直したかも。

成績証明書

2008-09-19 06:32:54 | 900 その他
社労士の試験が終わって約1ヶ月。自己採点の結果では原則アウトだけれど、救済措置という特別ルールがあるがために合否はビミョウ。11月の合格発表まで合否が分からないという生殺し状態が続いている。救済に関していろんな資格学校で予想をやっているし2chでも盛り上がっているので、それらを見るのが楽しみと言えば楽しみ。冴えないけど当事者の特権かな。

そんな中で、もし合格していたら?なんて甘い期待もしていて、その場合次はどうしようと考え始めてしまった。診断士、社労士と続いていささか疲れぎみだけど、資格オタク化しつつあるのも確か。そんな時にTACで税理士講座のオリエンテーションがあるのを知って、暇だったので行ってみた。というのも、やはり中小企業の相談相手は、まずは身近な税理士だから。

会場に行くと、既に来年度に向けた講座が開始されていたこともあり参加者は自分ひとり。だからオリエンテーションがすぐに個別相談コーナーに早変わり。薄々はそうかなと思っていたけど、税理士のハードルの高さをなんとなく実感できた。とにかく5科目全部合格するまでに最低5年はかかりそうだし、しかも資格を得るにはその後2年間の実務経験が必要になる。

こりゃ会社で経理をやっているとか、税理士事務所に勤めているとか、そういう特殊な人間に限定の資格なんだな、と思いながら帰りの電車の中でパンプレットを読んでいると、受験資格が目に止まって。「大卒文系で、しかも法学部や経済学部等の卒業者だけ、ただし特例として他の学部でも法学か政治学の単位をひとつでも取得していればも可...」といった内容。

「どうだったっけ?」、と思ってみたもののウン十年前の話だから記憶がない。それでWEBを見て手続きして送ってもらったのが大学の成績証明書。封筒に”本人開封無効”なんて注意書きがあったけど、そんなもの無視。恐る恐る中を見ると、ラッキーにも教養時代に法学概論1単位と経済学概論2単位を取得していた。担当教授の名前をみると思い出してきたから不思議。

ということで受験資格は一応あるみたいだけど、自分向けじゃなさそうなので他を思案中。

続・死神の精度

2008-09-17 06:25:22 | 350 映画
この間TSUTAYAに行った時、借りるのをすっかり忘れていたのが金城武主演の映画「死神の精度」(2008年)。いつもはたいがい旧作コーナーしかうろつかないので、新作コーナーのど真ん中に置いてあったこの作品に気づかなかった。最近じゃ一番待ち遠しかった作品。勿論その訳は、伊坂幸太郎の作品の中でも好きな最上位の部類に入る同名小説が原作だから。

とは言いつつ読んだのがだいぶ前だから、ストーリーを細かく憶えている訳でもなく、観ながら思い出したというのが正しい。少し前に同じパターンで「アヒルと鴨のコインロッカー」(2007年)があって、原作との違いがありながらも映画として楽しめたので、今度はどんな感じに仕上がったのだろうと興味津々だったのは確か。それにしてもこのところ伊坂作品の映画化が多い。

それで見終わった感想だけど、「うーん、こうなっちゃったか。」というクールな落胆ってところ。でも憤りとか、そんなんじゃなくて意外にサバサバしていている。原作はアバウトだったし読み手のイマジネーションに頼るところが多くて、逆にそれが魅力だったのだけど、まあこんな解釈もあるのだろうなと。シャレと小ネタを切り捨てて、ひたすらヒット狙いで仕立てたって感じ。

まあ自分と監督や脚本家の感性の違いなんだから仕方がない。人それぞれだから。自分的にはもっと遊びが欲しかった。金城武のように直球のイメージじゃなくて、斜に構えたオダギリジョーの変化球で。しかもスライダーとかシュートじゃなくてナックルとかチェンジアップとか、そういうイカサマ系の球で。要は原作にそこはかとなく漂うけだるさとゆるさが足らないということ。

唯一イメージに合致したのが、富司純子演じる老婆が住んでいる海辺の床屋。木造でアーリーアメリカン調のこじんまりした古びた家屋。壁や柵の白い塗料が剥げて木の肌がところどころ露出している。まあひとつぐらいはいいところがないとね。

アヒルと鴨のコインロッカー 単行本アヒルと鴨のコインロッカー 単行本   DVDDVD


死神の精度 単行本死神の精度 単行本   DVDDVD

Georg Solti

2008-09-13 06:40:33 | 210 クラシック
このところ暇にまかせて執りつかれたように聴いているのが、ゲオルグ・ショルティが指揮した交響曲全集。マーラー、ブルックナー、ベートーヴェンと並ぶとけっこうなボリューム。実は全て今年ヤフオクで手に入れたもの。というのも最初のマーラー以外は全て廃盤になっているから。バラでは売っているけど全集の方がね、割安だし場所もとらないし、CDラックも満杯だし。

集めるきっかけはブルックナーの交響曲第9番。綿密な解釈と細部にわたり統制されたシカゴ交響楽団の演奏が、とかくマクロ的流れとスケール感を基準に評価してしまうこの曲に対して、ミクロ的というか、別の楽しみ方を教えてくれた気がする。

ざっと彼について説明しておくと、ハンガリーのブタペスト生まれで元々はピアニスト。1942年にはジュネーブ国際コンクールで優勝したほどの腕前。指揮者として有名になったのは1969年にシカゴ交響楽団の音楽監督になってから。1991年にバレンボイムに座を譲るまでの約20年間在籍。ここ以外にもウィーンフィルとのワーグナーの楽劇等、録音の数は圧倒的に多い。

でも昔は食わず嫌い。一番の理由はルックス。なんか根性が曲がったネチネチしたスケベなオッサンのイメージが強かったから。やはり指揮者というのは芸能人と同じでルックスは重要かなと。そうそう、最近で言えば女性指揮者として頭角を表している西本智美。どうみてもタカラヅカの男役系。指揮がどうのこうの言う前に、彼女ならジャケ買いする奴も多いだろうなと。

なんて言いながら誤解されては困るけど、最終的には指揮者のルックスは評価の対象外。もっと言えば演奏会での立ち振る舞いも。つまり本番までにどうオケにどう注文をつけ訓練したかが重要だと考えている。その意味ではオケの実力を引き出すというより、どれだけ自分のやり方を押しつけたか、その徹底度合い。その点ショルティは嫌われるぐらいしつこかったらしい。

それで全集の評価だけど、マーラーとブルックナーはオススメ。前者は決定版のひとつ。録音も秀逸でミクロ的アンサンブルとしての交響曲が堪能できる。逆に冴えないのがベートーヴェン。この全集は2回目の録音なのだけど、とにかく統制が取れていない。それ以前にベートーヴェンにドライで現代的な米国のオケの音色が馴染まないというのが大きいのかも。

Mahler: The SymphoniesMahler: The Symphonies Bruckner: The SymphoniesBruckner: The Symphonies

犯人に告ぐ

2008-09-09 06:08:11 | 350 映画
残暑ボケなのか、どうも気分がピリっとしない毎日が続いていて、久しぶりに映画でもみるかとTSUTAYAに行ってぶらぶらしてみたものの、さほど興味を引くような作品が見当たらない。「でも、何か見ないとなあ...」、なんて妙なプレッシャーを感じたので仕方なく借りたのが豊川悦司主演の「犯人に告ぐ」(2007年)。最近とんと推理小説にご無沙汰だよなと思って。

ストーリー的には、よくある刑事モノ。神奈川県警の警視・巻島が少年誘拐事件の捜査で犯人を取り逃がす。その翌日誘拐された少年が無残な遺体となって発見され、巻島は責任を取って地方へ左遷される。犯人が見つからないまま6年が経ち、さらに被害者は増え捜査が難航する中で、巻島に事件捜査のリーダーとしてのチャンスが再び巡ってくるというもの。

後で知ったけど、この映画の原作は雫井脩介の同名小説。2005年に第7回大藪春彦賞を受賞した作品。そう言えば前に「虚貌」(2001年)を読んだことを思い出して。映画はそこそこ面白かった、少なくとも半ば過ぎぐらいまでは。でも犯人逮捕とラストが取ってつけたみたいでどうもしっくりこなくて。全体として良い緊張感が漂っていただけに急に安っぽくなったのが惜しい。

評価できるのがトヨエツ。全体を通して落ち着いた確実な演技が渋くて光った。でもね、自分の中で多少混乱してしまって。というのもこの夏一番のお気に入りであるキンチョールの宣伝がチラついちゃって。例の「今夜はどっちのキンチョールがええんや?」「ヤラシイわあ~」「ヤラシイやろ」というやつ。トヨエツとそこら辺によくいるオバちゃんの掛け合いがとにかく最高。

それにしても金鳥のCMの”C調”さは凄いなあ。他にも団地の奥さんの会話で外人が出てくる「虫コナーズ」もほぼ同じノリ。日本の中高年のオバさん像をあれだけリアルに表現できているところが素晴らしい。それで金鳥つながりで思い出すのが、昔一緒に仕事をしたアレンジャーの先生のリハーサル中のやりとり。冬の寒い日で、歌手の女の子が「緊張しています」と嘘っぽく泣きついたら、「キンチョー(緊張)は夏」とマジメな顔でピシっと叱ったのだけど、これが可笑しくてオオウケだった。

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Maos de Afeto

2008-09-04 06:29:14 | 220 POPS
イヴァン・リンスが作曲したお気に入りの紹介シリーズの今年第2弾。日本語訳は”暖かな手”で、彼のバラード曲の中ではとりたてて有名じゃないけど、とりわけ彼らしく究極のバラードと言うべき曲で、自分的には好みの最上位。せつなさ、やるせなさの極みというか、こういう曲はリズムなしで、ピアノかギターの弾き語りで好きなだけタメを作って泣きを入れて唄って欲しい。

オリジナルは出世作「Somos Todos Iguais Nesta Noite(今宵楽しく)」(1977年)。彼もこの曲が好きなのか、セルフカヴァーも何度かやっていて、その中でも自分が最も気に入っているのが、以前にも紹介した「A Doce Presenca」(1995年)[試聴]。ことのほかくぐもったシンセの音色を含めたアレンジが素晴らしい。彼の作品の中で最も内省的でマニア好みの音作りがしてある。聴いていると、彼の音宇宙がじわじわ体の中に拡がってきて、いつの間にかその中に埋もれ身も心もホントとろけてしまう。

カヴァーは古いものが多いですね。まずはAOR系のエリック・タッグ(Eric Tagg)の「Dream Walkin'」(1981年)。リー・リトナーを中心としたウエストコーストのスタジオミュージシャンとのコラボ。アルバムの最後に入っているのがこの曲。正直言って他の曲とテイストが違い、とってつけたような印象がある。おそらくエリックの個人的な好みで強引に入れたのじゃないかな。

次がジャズ系のマーク・マーフィーの「Night Mood」(1987年)。このアルバムはアジムスとのコラボで、しかもイヴァンの曲ばかり。だからどうしても期待してしまうのだけど、エンジニアのせいなのか録音のバランスが悪いし音の加工が下手。コンセプトは素晴らしいだけに惜しい。それとマークのこぶしの効いた唄い方とアジムスのバックがイマイチしっくり馴染まないような。

唄い切れていないというのが両者に共通する感想。凝った転調が多くて難しいので、仕方ないと言えば仕方ないけど。でも二人とも、どうしても唄いたかったのだろうなあ。独特のコード進行の間奏を含めて麻薬的とも言える陶酔が味わえるだけに。

今宵楽しく今宵楽しく A Doce Presenca De...A Doce Presenca De...

Dream Walkin'Dream Walkin'   Night MoodNight Mood

真鯛

2008-09-02 06:27:17 | 400 釣り
この日曜日に友人と釣りへ。社労士の試験が終わったので気分もリラックスし、行きたくてうずうずしていて。狙いはチヌ(黒鯛)。友人が気を利かせて誘ってくれたのが嬉しかった。ただし今回はいろいろと波乱があったなあ。その原因はこの時期の天気。各地で集中豪雨が発生したし、低気圧の前線の影響でとかく不安定な状態が続いていて、週末もそんな感じだった。

当初の予定は土曜日の釣行。ところが朝3時半に目を覚ますと外はドシャ降り。全く止む気配がなかったので、こりゃ無理だなと友人に電話で連絡し、この日をキャンセル。ところがその後小降りになり、6時頃には完全に止んでいた。結局その日は曇りで夕方まではなんとか降らなかった。行っとけば良かったなあと思ったけど後の祭り。その日は悶々としながら過ごしたなあ。

それでダメ元で友人に日曜日はどうかと誘ってみると、これがOK。結局ちょうど丸1日ずらしで出発。いや良かったとホッと胸をなぜおろした。そんな安堵感に浸りながら目的地の阿多田島に到着。撒き餌のダンゴを水中に投入して釣り始めた途端、穂先がくっと曲がった。合わせると強い引きが。リールを巻き上げると釣れたのは35cmの真鯛。これには二人ともビックリ。

それからは絶好調。結局自分が45cmと42cmのチヌが2枚、23cm~42cmの真鯛が6枚、友人は34cm~41cmの真鯛をなんと10枚も釣り上げて。このポイントは真鯛がけっこう釣れるけど、これだけたくさんは初めて。帰りに船長に聞くと、前日も同じポイントで釣っていたけど、釣果はチヌが1~2枚だったとのこと。1日ずらしが結果的には正解だったかなと二人共大喜び。

帰宅してからも大物の手応えの余韻に浸っていたけど、何故か脳裏をかすめたのは過去の思い出。雨がらみでいろいろな目に遭ってきたなと。中でも特にゴルフ。幹事をやった時にちょうど今回と同じように夜中に大雨が降って。キャンセルを決めて全員に連絡した途端、急に晴れて。なんかバツが悪かった。その逆も何回かあって。車で2時間近くかけてゴルフ場に着くと、どうしようもないドシャ振り。結局何もせずにそのまま帰ったとか、ひどいのは数ホールプレイして帰ったとか。

その意味で今回は結果オーライだったけど、どうも苦い思い出が頭から離れなかったなあ。