或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

ドトール

2013-06-30 07:22:52 | 600 グルメ
この2週間は3日間ずつの出張漬け。週3日間出張するということは、残りの2日間で準備が必要ということで、普段と比べて結構忙しかったりする。特に今回は朝早い新幹線で出発したのでキツかった。最初は6時の広島始発。朝6時の新幹線に乗ろうとすると、自宅近くのJRの駅を5時23分に発車する始発電車に乗ることになる。これで広島駅に着くのが5時42分。

もちろん朝食なんて食べる暇はなかった。だけど駅に着いて新幹線の改札をくぐり、サンドイッチでも買おうかと売店方向へ進んでいてビックリ。フロアの一番奥にあるドトールコーヒーがもう営業していた。こりゃラッキーだなと、すぐに店に向かったのだけど、10人ぐらいの列が出来ていて。列車の発車までの時間が少ないので買えるかどうか心配だったけど、ぎりぎりでゲット。

注文したのが380円の朝セット。アイスコーヒーに玉子とレタスのサンドイッチが付いたもの。普通の売店で缶コーヒーとかと食べ物を買うのと変わらない価格設定。実はお目当てがこの店のアイスコーヒー。いつだったか、同じような出張の時に飲んでその美味しさにちょっぴり感動したのを憶えている。コーヒーらしいコクのある風味が明らかに缶と違うのが分かる。

それじゃコーヒーにこだわっているのかと言われると、ほとんど無頓着。かつては豆を買って飲む前に挽いてとかいう時代もあったけど、最近ではインスタントでも何でもござれ状態。というのも自分の場合コーヒーは食事の時のドリンクでしかないので、それだけ味わって飲むということがないから。正直な話、スタバとかドトールとかこれまで数回ずつぐらいかな、利用経験は。

その次の8時の出発の時には、学習効果もあってか1本前の在来線を利用。余裕だと思っていたら、これまた前回以上の列が出来ていて。できたら店内でと考えていたけど、結局テイクアウトになってしまった。いざ席に座りすぐにコーヒーを飲む。通常はSサイズだけど、追加料金を払ってMサイズに。うーん、美味しい。お気に入りのアイスコーヒーをしっかり堪能したかな。

蒼園

2013-06-26 05:23:24 | 900 その他
甥の結婚式で名古屋へ行った時のおまけ話を。出張でいつも使っているのはリクルートがやっている旅行のポータルサイト「じゃらん」。空いているホテルがすぐに分かってとても便利。それと宿泊するとポイントが貯まるし。だけど普段は出張にしか使わないからポイントを捨てることが多い。今回は久しぶりにプライベートで利用。宿泊したのは名古屋伏見モンブランホテル。

ちょうどポイントが7,800円分貯まっていて、ホテルの料金が税込みで7,800円。こんな偶然もあるのかとビックリしたけど。場所は伏見の交差点から南へひとつ筋を入ったところ。ホテルは想定通りで、狭いけど自分好みのスッキリ系でモダン。朝食も美味しくて、なかなか良かった。それでホテル周辺を歩いていてふと気づいたことが。この辺りって、なんか懐かしいなと。

しばし遠い過去の記憶を探り、かすかに思い出したのが、かつて学生時代にバイトをしていた喫茶店「蒼園」。確かこの付近にあったはずだと。チェックアウトをする時に尋ねてみると、「つい最近まで”リストランテ蒼園”というイタリアンレストランがありましたけど、韓国料理屋に代わってますね」との回答が。教えてもらった場所へ行ってみると、だんだんと記憶が戻ってきて。

「そうそう、確かにここだよ、このぐらいの間口だった」と懐かしさがこみ上げてきて。今はどうか分からないけど、当時は席数で言えば30ぐらいはあったかな。もちろん喫茶店としては大きかったと思う。友人からの紹介でバイトを始めたのがいつだったかは憶えていないけど、500円という当時としては肉体労働を除けば最高レベルの時給に惹かれて。いや、楽しかった。

オフィス街なので、昼休みにOLが大勢でよく来ていたなあ。休憩時間にはカウンターの奥に隠れて座ってドリンクを飲ませてもらったし。そうそう、無料で昼食の弁当も付いていた。慣れてきてダラダラしていたらチーフから説教を受けたこともあったし。なんてことが次々に脳裏をかすめて。あれから30年以上経った同じ場所に自分がいる。なんだか妙にドキドキしたかも。

ひつまぶし

2013-06-25 05:12:33 | 600 グルメ
愛知県美術館で久しぶりに絵画を楽しんだ後は、ついにと言うか、とうとうと言うか、念願だった名古屋名物の“ひつまぶし”を食べに「あつた蓬莱軒」へ。最初は熱田神宮の近くにある本店へということで、聖地へ行けると楽しみにしていたのだけど、親戚がクルマで来る都合で、栄の松坂屋新館の中にある支店へ急拠場所を変更。美術館からは歩いて15分ぐらいだった。

南館の10階へエレベータで上がると、そこはレストラン街で、飲食店に囲まれるように大きな広場があって。そこにずらりとセットしてあったのが入店を待つためのベンチ。これが複雑に入り組んでいて、何処から何処へどうつながっているのかすぐには分からなかった。だけど座って並んでいた人々が蓬莱軒へ入るのを待っている客だというのはすぐに分かったけど。

11時の開店直後に到着したのだけど、既に百人ぐらいは待っていたかな。日曜日ということを考慮しても、信じられないぐらいの数。ジジイやババアばかりかと思いきや、意外に若いカップルが多かった。観光客ばかりかと思いきや、そんな風でもなかったし。2時間近く待ってようやく店内へ。想像した程ではなかったけど、かなり広かった。意外だったのがメニューの多さ。

だけど皆が注文したのは、迷いなく名物の“ひつまぶし”。食べ方が書かれたプレートがテーブルに置かれていて、それによれば、最初はそのまま、次に海苔やわさびをトッピング。さらにはお茶を注いでお茶漬けに。そして最後はそれら三通りの食べ方の中で最も気に入ったものをと。まずはそのまま口の中へ。うん、美味しい。だけどそれ以上でもそれ以下でもなかった。

うなぎが強めに焼かれていて香ばしい。トッピングもまずまず。お次が楽しみにしていた上の写真のお茶漬け。これがねえ、期待していただけにイマイチ。少なくとも鯛ほどは茶漬けにマッチしていた気がしなかったから。それとご飯と鰻の両方共に量が多くて。こういうのは少なめの方がありがた味があって良いのではないだろうか。とは言え、そこそに満足して店を出たけど。


プーシキン美術館展

2013-06-23 06:20:08 | 300 絵画
甥の結婚式の翌日は名古屋で遊んで帰ることに。親戚が集まる前に出かけたのが愛知県美術館で開催されていたプーシキン美術館展。サブタイトルはフランス絵画300年。美術館は久しぶり。ここは前に一度来たことがあったので、場所を迷うことはなかった。開館すぐの10時過ぎにエレベータでビルの10階に上がってびっくり。チケット売場に百人ぐらいの列ができていて。

プーシキン美術館ってそんなに有名だったっけと思いながら自分も列に並び、ようやくチケットを手に入れて展示室へ入ると、かなり混雑していた。親戚と11時に待ち合わせた関係でゆっくりする訳にもいかず、ロココや古典主義はほとんど飛ばして印象派の部屋へ。マネ、モネ、セザンヌ、ゴッホ等、有名どころの作品が多数展示してあったけど、出来はイマイチだったかな。

そんな中で、さすがと感心したのが、目玉らしいルノアールによる「ジャンヌ・マリーの肖像画」(1877年)。背景のピンクというか肌色と、ドレスのくすんだ深いグリーンのコントラストが素晴らしい。極上の色彩感覚。ルノアールって、こういうのを描かせたら上手い。それと、彼の肖像画の特徴なのだけど、被写体女性の瞳がまっすぐこちらを向いていてドキっとくる。自分が絵画にハマるきっかけがこれだったから。これでモデルが美人だったら最高なんだけど、なんていうのは自分勝手すぎるか。

あっという間に会場を見て周ったけど、どれも大作というより佳作ばかり。情けない話が、プーシキン美術館がモスクワにあって、サンクトペテルブルクにあるエルミタージュ美術館と並びロシアの2大美術館だったとは知らなかった。本国から持ってきていないのかもしれないけど、それもこのレベルだと、やはり旧ソ連より米国の方が圧倒的に金持ちだったってことかな。

そんなことを感じながら最後の展示室に入った時にサプライズが。シチューキンのコレクションからピカソの作品が数点飾られていたのだけど、どれも出来がすこぶる良くて。特に印象に残ったのが上の画像の「マジョルカ島の女」(1905年)。青の時代から薔薇色の時代へ変わっていく途中の作品。構図、タッチ、色使い、被写体の表情等々、観ていて鳥肌が立ってしまった。


Caballero Club

2013-06-16 07:04:42 | 200 ジャズ
昨日は亡くなったカミさんの妹の長男、まあ簡単に言えば甥の結婚式。事前にメールで打診すると、ビデオを撮影して欲しいとのことだったので、ソニーのハンディカムにとってはハワイ旅行以来久しぶりのお出ましとなった。式場はグランドティアラ名古屋。名古屋駅から徒歩5分ぐらい。早朝に雨が降っていた広島から新幹線に乗ったのだけど、名古屋はまだ曇りだった。

チャペルでの結婚式も、自席からならビデオ撮影OKでラッキーだった。もちろんプロがビデオを撮影しているのだけど、アングルが違うので両方あっても良いかなと。やや悔やまれるのが、想定はしていたけど、ビデオ撮影に熱中するあまり、ここのウリらしいフランス料理のコースを落ち着いて堪能する余裕がなかったこと。とは言え、無事に披露宴も終了し撮影も完了。

実はその後がこの日のメインイベント。卒業以来30年以上も会っていない大学時代の悪友と食事を。自分のFacebookに今年彼が投稿してきたことがきっかけ。ホテルで一休みしてから夕方になって待ち合わせの寿司屋へ行くと、懐かしい顔が眼の前に現れて。それからは、積もる昔話に花が咲いて。その喋り方といい表情といい、人間って年を取っても変わらないなと。

その後で自分がホテルで事前にサーチしておいたジャズのライブへ。最初はかつて自分も演奏したことがある「jazz inn LOVELY」にしようかとも考えたけど、同じ当日案内のページに女性ヴォーカルをやっている店があったのでそちらへ。店の名前は「Caballero Club」。場所は新栄町の東寄り。タクシーを降りて、ビルの奥にあるドアをようやく見つけて入った。

店内はライブにはちょうど良いぐらいの広さで、アンティークな雰囲気がとても落ち着けて。8時から1stステージが始まったのだけど、ピアノトリオでの2曲の後にYUKIが登場。自分的にはあくまで唄を聴くのが目的なので、別に太ったオバさんでも構わないのだけど、まさかこんなスラリとしたキレイ系のお姉さまとは。俄然嬉しくなったけど、サプライズはその後で、やや低めで柔らかな声質がまさに壺。クリス・コナーに近い雰囲気で、ピッチも良いしディクションもなかなか。早口すぎるMCを除けば、最近聴いた中ではピカイチだったかな。

結婚していた男

2013-06-09 05:58:49 | 370 テレビ
独り暮らしが始まってからは、とにかく毎日が忙しい。朝食と昼食用の弁当を以前から自分で作っていたので少しは救われているけど、これが全部カミさん任せの夫婦だと、想像を絶するぐらいに大変だろうなと。おそらく米のとぎ方すら知らない人もけっこういるだろうから。その意味ではちょっと頑張ればできるかもと、たかをくくっていたのが甘かった。けっこうつらいから。

炊事、洗濯、掃除とどれもがしんどいのだけど、炊事で言えば食べた後の洗い物、洗濯で言えば洗った後で干して乾かし、乾いた後に取り込み、その後でたたんで収納するまで、掃除で言えば、その後の分別とゴミ出しと、どれもがけっこう時間がかかる。自分的につらいのは、夜帰宅してからの炊事と、その後の洗い物。基本的に酔っ払った後の作業になるから。

とは言え、ようやくそういった家事にも徐々に慣れてきていて。例えば冷蔵庫。全品の賞味期限をチェックしてから整理整頓を。いやー、捨てたなあ、いろいろ。品数的に半分ぐらいになったかなあ。どの段に何があるかが分かったのも効いている。食器棚周りも同様に整理整頓を。そのお陰で、少なくとも食品関係については何処に何があるかをようやく完全に把握できた。

それで楽しみになっているのが休日の夕食。ちょっぴり贅沢をと、スーパーではなく百貨店にわざわざ出向いて高級食材をいろいろと見て周るようになっていて。いろいろ試しているけど、手間がかからず美味しいのがステーキ。ちょっとやみつきになっているかな。こだわりの塩とコショウをていねいに振って、両面を強火で30秒、中火1分程度焼くだけ。これがとにかく絶品。

1枚千円ぐらいのサーロイン。これに好きなクレソンとパセリを添えて完成。白の冷やしたスパークリングワインを飲みながら味わうステーキは、もう最高。脳裏をかすめるのは、TVドラマ「結婚できない男」(2006年)の冒頭のシーン。主演の安部寛が、それは美味しそうに独りでステーキを食べていた。少し違うのは、今の自分は「結婚していた男」なのだろうけど。



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