アニメの関西弁について・その2

 昨年の8月、当ブログで「アニメの関西弁について」と言う記事を書いた。何気なく、軽い気持ちで書いた文章だったので、いまだにコメントが付くのには驚いている。やはり、アニメ(に限らず、ドラマなども含めて)における、いい加減な関西弁が気になっている人は多いようだ。

 今更この件を蒸し返したのは、昨日放送された「おジャ魔女どれみ ナ・イ・ショ」の第10話「結婚の約束 幼なじみのないしょ」を観たせいだ。サブタイトル通り、あいこの幼なじみ絡みのエピソードなので、回想シーンも含めて大阪弁キャラがたくさん登場する。一人か二人ならともかく、あまり人数が多いと、普通のテレビシリーズならば大阪弁が出来るかどうかにこだわらずに、レギュラー声優が兼ね役で声を担当しても不思議ではないところだが、「ナイショ」では細かいところにもこだわっていたようで、私が聴いた限りでは全員まともな大阪弁を喋っていた。
 出演していた声優は、自称あいこの婚約者・アンリマー役がサエキトモ。松岡由貴&サエキトモの大阪弁コンビなので「アベノ橋 魔法☆商店街」のあるみ&サッシそのまんまだ。他に、あいこが大阪にいた小一時代のいじめっ子役が比嘉久美子、永吉由佳、陶山章央。アンリマーの両親が水内清光、熊谷ニーナ。この中では陶山章央と熊谷ニーナくらいしか知らなかったのだが、一応調べてみたら、残りの人も関西出身だった(永吉由佳のみデータ発見できず)。

 こうなると、あいこの父(声・津久井教生)がニセ大阪弁であるのが非常に残念。津久井さんが、なんとか大阪弁らしく喋ろうと努力していることは伝わってくるだけに、聞いていてつらい。テレビ版の時から思っていたが、最初のキャスティングの段階で、どうにかならなかったものか。

 それにしても、「おジャ魔女どれみ ナ・イ・ショ」は、どの話も面白い。もちろん、話ごとに出来のよし悪しはあるが、間違いなく平均レベルはテレビシリーズより高いと思う。さすがは、スカパー!PPV作品だけのことはある。このような作品を、普通に地上波で毎週観られるのは非常に有り難いのだが、今のところABCと名古屋テレビのみの放送で、全国ネットではないのが残念だ。しかも、ABCは春休みの集中放映で、週一回のレギュラー放送扱いは名古屋テレビのみ。他の地方でも、今後放送されればいいのだが、テレビ朝日などはABC発の番組(「ナイショ」はABC制作ではないが)を冷遇する傾向にあるから、難しいかもしれない。なにしろ、「探偵!ナイトスクープ」すら打ち切った局なのだから(現在「ナイトスクープ」は、関東地区ではtvkで放映)。

 ちょっと関西弁から話がそれてしまった。ともかく、以前の繰り返しになってしまうが、「ナイショ」10話並みとはいかないまでも、少なくともレギュラーの関西弁キャラは、関西弁ネイティブな人に声を担当させて欲しいものだ。春の新番組で関西弁キャラと言えば、「おねがいマイメロディ」の藤崎真菜がいるが、声を担当している杉本ゆうが大阪出身なので、安心して聴いていられる。このような傾向が、他の作品でも続くことを期待したい。
コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )