2013年夏の東京旅行(2)

前回からの続き)

 東京タワーをあとにして、東京ビッグサイトに向かった。私にとって、2年ぶりの夏コミ参戦だ。
 とりあえず暑さ対策としてはドリンク1L(500mLペットボトル×2本)とタオルは用意したものの、それだけでは大した効果はなかった。1Lの水などすぐに飲んでしまったし、タオルだけではカバーしきれない汗がだらだら出て、夏コミのハードさをあらためて思い知った。建物の外を歩いている時は直射日光が激しくて、いったい何の修行かと思ってしまった。それでも、今日は目的物が少なかったのでほぼ並ぶことなく済んだ。企業ブースへ行くときに、各ブースに並んでいる人がまとめられているスペースがあったが、横から見ていて本当に悟りが開けそうだなと思ってしまった。

 一通り目的物をゲットした後は、コミケ会場を後にして…の前に、ビッグサイトから国際展示場駅への間に出現していたかき氷屋でかき氷をいただいた。私の記憶に間違いがなければ、同じグループが2年前にも店を出していたはずだ。シロップかけ放題が豪華に感じたのを、よく覚えている。あまりに熱かったので、今回は二杯も食べてしまった。この暑さなら商売繁盛だっただろうけど、こういう店をやっている人たちが、普段はどうしているのか実に不思議だ。毎日、どこかのイベント客狙いで色々なところへ行っているのだろうか。


 夜は、藤子ファンが集まってのオフ会。私自身も、いったん今回のコミケ参加が絶望的になる前に、オフ会をやろうと目論んでいたのだが、仕事のスケジュールが変わった時点でオフ会の開催自体を諦めていた。
 したがって、今回のオフ会開催に際して、私自身はなにもやっていない。今回のオフ会が開催できたのは、お二人の方のご尽力があってのことだ。つまり、お二人で知り合いに呼びかけて参加者を集めて、店のあたりをつけて実質の幹事をやってくださったわけだ。さらに言えば、参加してくださった方がいらしゃったからこそ開催できた会であるのは言うまでもない。みなさま、ありがとうございました。
 ちなみに、参加者は私を含めて6人。じっくり全員で語り合うには、このくらいがちょうどいいのかもしれない。もちろん、人数の多い会はそれはそれでにぎやかで、また違った雰囲気でいいものだが。ともかく、色々な話が出来て実に楽しかった。時の経つのがあっと言うまで、いつの間にか22時を回っていた。そのままでは分かれがたく、時間もないのに皆カラオケに行きたがる始末。結局、1時間だけカラオケをして解散したのだった。ちなみに、私が歌ったのは「風のマジカル」と「ゲゲゲの鬼太郎」(吉幾三版)の2曲。我ながら、よく分からない選曲だ。「風のマジカル」は、さすがにキーが高くて厳しかった。
 オフ会に関しては、詳しく書こうと思えばまだまだ書けるのだが、あえてここまでにしておく。こういう集まりは、あくまでその日その時に集まった人のものであって、あまりホイホイと内容を盛らすようなものではないと思うからだ。最近は、一部でオフ会レポートを詳細に漫画に描くのが流行っているが、あれも参加者全員が承知しているなら、それはそれでいいと思う。逆に言えば、一人でもいやがる人がいるなら、公開すべきではないと思う。



 と、言ったところで8月10日はおしまい。明日の事を頭に思い描きながら、寝床に着くのだった。



★8月11日

 朝10時、起床。完全に寝過ごした。予定では、遅くとも8時には起きて、準備しつつプリキュアを観て朝食を取り、9時までには宿を出るはずだったのだが。昨日一日、色々と歩き回って、よっぽど疲れていたのだろう。
 5分で着替えと支度を済ませて、電車に飛び乗った。寝過ごしたことは仕方がないのだから、焦ってもどうしようもない。結局、11時過ぎにはビッグサイトに到着した。私にとっては昨日より今日がコミケの本番なので、気合いが入っていたはずなのだが、睡魔と疲れには勝てなかったと言うことか。

 今回の目的のサークルは東に偏っていたので、東→企業→西の順に回った。
 出遅れたにしては、欲しい本はほぼ手に入れたので首尾は上々…だったのだが、帰宅して本を確かめてから大変なことに気が付いた。汗で手提げカバンが蒸れて、入れておいた本の一部が水分を吸ってしまったのだ。夏コミは何度も参加しているが、このような状態になったのは初めてなので、かなりショックだ。今年の夏を甘く見てしまったと言うことだろうか。来年からは、水気対策も完璧にしなければ。いい勉強になった。


 さて、目的の本+αは、ほぼ買えたのだが、買った本の絶対量が少ないのがちょっと不満だった。と、言うわけで、ビッグサイトを後にして神保町に向かった。目的は、SF・ミステリに強い某古書店だ。いつも、なにがしか買える物があるので、東京に来たときは大抵寄っている店なのだが、今回も2冊ほど欲しい本があった(正確に言うと「予算の範囲で」が頭に付く。予算が関係なければ、欲しい本だらけの店だ)ので、購入。
 これで、ちょっとは欲求不満が解消されたが、まだ足りない。次に中野へ向かい、さらには秋葉原へも行って、本を購入して、やっとすっきりした。ようやく、新幹線に乗って帰途につくことが出来た。翌日が休みだったから問題ないとは言え、我ながらアホだと思う。これ以上疲れてどうするというのだ。

 結局、自宅へ付いたのが22時45分。新幹線は速いが、それでもやっぱり東京は遠いなあ。帰り際に色々と回ったりするからこうなるわけだが。
 ともかく、内容の濃い二日間だった。東京でお会いした皆さま、ありがとうございました。次にこういう旅行をするのは、年末だろうな。まずは、白黒『パーマン』DVD化がポシャらないことを祈って、この記事を終わる。
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2013年夏の東京旅行(1)

 8月10日・11日と、コミケなどに合わせて東京へ行って来た。

 昨年は諸事情により断念したので2年ぶりの夏の東京だったが、今回は「行ってから」だけではなく「行くまで」にも色々とドラマがあった。それをここで書くとグダグダとした仕事のグチになってしまうので簡単に言うと、一週間ほどの間に「予定に振り回された」のだった。
 夏にこれだけのことがあるのかと言うような大型案件が一度は入りそうになったのだが、結局はなくなってカレンダー通りに10日・11日は休めるようになったのだが、それが確定したのが前日の9日なのが困ってしまうところだ。そのため、一時はやる気をなくしていたコミケカタログのチェックやその他の準備を無理矢理一晩で済ませての、あわただしい東京行きとなった。

 と、結局割とグダグダと書いてしまった。とにかく、今回はここ何年かの中でも印象に残る東京行きとなったので、久しぶりにブログに旅行記を書いておくことにする。では、まずは10日から。



★8月10日

 気が付いたら朝だった。時計を見ると6時半。昨日、旅行の準備をしているうちに寝落ちしてしまったらしい。携帯のバッテリーが25%になっていたのであわてて充電。その他色々やっているうちに、7時半になった。東京タワーに10時に着くための、予定通りの時刻に出発できた。

 新幹線に乗り、品川に到着。地下鉄を乗り換えて到着した今回の最初の目的地は、ここ。







 東京タワー。私にとっては、人生初だ。「修学旅行は?」と思う方もおられるかもしれない。事実、中学校では一つ上も一つ下も修学旅行は東京だった。しかし、なぜか私達の学年だけ、東京ではなく静岡県の韮山町だったのだ。当時は教師達の嫌がらせとしか思えなかったし、実際に今になって修学旅行について思い出せるのは「韮山だった」と言うことのみ。教師達はオリジナリティを発揮したかったのかもしれないが、はっきり言って旅行中も皆しらけきっており、実にばかばかしい修学旅行だった。
 話がかなり横にそれてしまったが、何はともあれ人生で初めて、東京タワーにやってきた。もちろん、目的はここで開催されている「生誕80周年記念 藤子・F・不二雄展」の観覧だ。入り口から、早くもドラえもん2体がお出迎えしてくれている。







 この後、様々な場所にドラえもんが登場して、全部で80体になると言うので、最初は全部撮影してやるぞと意気込んだのだが、入場してすぐの所にある「55/80ひろば」(どうでもいいが、「5/8チップス」を思い出す)に、ズラッと55体並んでるのを見て、やる気がなくなってしまった。すでにかなり暑くなっており、子供がたくさん群がっている中で、一体一体撮影する気力はなかった。
 と、言うわけで、広場ではざっと全体を見た写真を撮ったのみ。もれているドラがかなりいると思う。







 さて、肝心の原画展示だが、率直に感想を言うと目新しさはなかった。藤子・F・不二雄ミュージアムの第二展示室に1月まで展示されていた「連載第1回」の特集が、原画のチョイスもほとんど同じで展示されており、それにいくらかの原画を追加したと言う感じだ。
 もちろん、藤本先生の原画は素晴らしいので、「同じもの」と言うことに目をつぶれば、見応えはあるのではないかと思う。と言うか、そもそもこの展覧会は、ミュージアムにまでは行ったことはないが、藤子・F・不二雄に興味はあるというライトな層に向けた展示なのではないだろうか。そう言う人には、ぜひじっくりと観ていただきたい。

 そんな中で、ライト層にもマニア層にも見応えがあると思われるのが、順路の最後に展示されている漫画家や声優などのサイン色紙だ。漫画家は、主に小学館・集英社系の人が描いているが、ちゃんと藤子不二雄A先生の色紙もあるところは素晴らしい。各人趣向を凝らして面白い色紙を描かれているが、特に印象に残ったものを挙げるとすると、やなせたかし先生になる。非常に独創的なドラえもんが描かれており、他の追随を許さないユニークさだ。
 また、間違いなくマニア向けだと言えるのが、肉筆回覧同人誌『少太陽』の展示だ。何といっても、全ページが読める状態で展示されていると言うのが素晴らしい。ただし、全ページを読もうと思うとかなり首が疲れることは請け合いだが。これに関しては、実物を見て判断してください。私は、途中で読むのは諦めました。

 そして、全展示を観終わってから、グッズ売り場へと入った。さすがにここはグッズを売っているだけだろうなと油断していたら、この日一番のサプライズがあった。白黒版アニメ『パーマン』の1話分を315円でスマホにダウンロードして観られるというサービスがあったのだが、その横にさりげなく「白黒版『パーマン』2014年に全話DVD化決定!」(記憶のママ。実物はちょっと言い回しが違うかも)と書かれていたのだ。
 この報に驚いたのもさることながら、不思議さもあった。私がこのF展に行った日は初日でも何でもなく、これまで藤子ファン・マニアが何人も訪れているはずなのに、少なくともネット上にこの情報はなかった。みんな、見逃したのかもしれないし、8月9日以前は告知自体がまだ無かったのかもしれない。ともかく、これが多分ネットでの第一報です。
 まあ、あんなにさりげなく書かれていたら、見逃す人が続出しても仕方がない気はする。しかし、これは大ニュースだ。漫画の単行本ではセリフの修正でごまかせる「あの設定」を、はたしてそのまま出せるのか。セリフ消去などなしできちんと全話入るのなら、多少高くてもこれは買うぞ。金額的な比較の対象にすべきは白黒版『怪物くん』かな。あのくらいの値段ならいいのだが。



 そんなこんなで最後に大きな驚きが待っていたF展を観終えて、東京タワーの大展望台へ。なにしろ、人生初の東京タワーだから、展望台へ登るのも初めてだ。予算の都合で今回は大展望台(地上150m)だけにしたが、登った感想は「こんなもんかな」と、言うところ。まあ、めちゃくちゃ高いとは感じなかった。スカイツリーにでも登れば、もうちょっと違うのかな。
 ちなみに、この大展望台にも80体のドラのうち2体がいるので、コンプリートを目指す人は登らなくてはならない。ここに写真を載せてもいいが、シークレットと言うことにしておきましょう。

 と言ったところで、一日目(前半)は終わり。最初は一日一エントリにしようと思っていたのだが、東京タワーで思ったよりも長くなってしまったので、ここで分けることにする。
 次回は、10日(後編)~コミケ・オフ会~を、お送りする予定です。
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