祝! 藤子・F・不二雄大全集 第4期刊行決定

 本日は、藤子・F・不二雄大全集の配本日。この日、公式サイトと新刊への挟み込みチラシで、現在刊行中の第3期につづく第4期の刊行決定が発表された。いや、実にめでたい。
 ここ最近、藤子ファン仲間と会うと、ほぼ必ずと言っていいほど「4期はどうなるんだろう」と言う話になっており、ここ半年ほどは「4期」が藤子ファンの挨拶になっていたような気がする。それだけ、みんな4期に期待していたし、刊行されるかどうか気になっていたのだ。
 この全集は、第3期(100巻目)までで、『ドラえもん』をはじめとする有名どころの作品は、ほぼ刊行されており、あとは初期作品しか残っていない。はっきり言って4期はよほどのマニアでないと買わないだろう。それでも4期の刊行を決めた小学館には、深く感謝したい。

 それでは、具体的にどんな作品が第4期で刊行されるのだろうか。気になったので、第1期の刊行開始を知らせるチラシを引っ張り出してきた。このチラシには「藤子・F・不二雄全作品ページグラフ」と言うグラフが載っており、各作品のおおよそのページ数がわかる。そこから、第3期までに未収録の作品と、そのページ数を抜き出してみた。


 ・ロケットけんちゃん(1,200ページ)
 ・とびだせミクロ(700ページ)
 ・ロケットGメン(500ページ)
 ・すすめぴろん(400ページ)
 ・星の子ガン(300ページ)(※A先生との合作)


 これらが、第4期のおもな作品群と言えるだろう。仮に、1冊300ページとして計算すると、上記のタイトルだけで9~10冊は出せる計算になる。あとは、『Fの森の大冒険』で紹介されている「初期合作」「初期名作物」「初期時代物」「初期絵物語」「初期メディアミックス」に含まれる各作品が入るはずだ。
 それにしても、『ロケットけんちゃん』のページ数がこんなに多いとは、驚きだ。初期の代表作の一つと言ってもいいだろう。『すすめぴろん』は、手塚治虫先生の後を継いで描かれた『ぴろんちゃん』の続編。元作品の『ピロンの秘密』はテレビドラマ化されているが、あまり知名度は高くないか。

 と、4期の予想めいた事をしてみたが、現時点では仕様(価格帯、平均ページ数、刊行ペースなど)が明らかにされていないので、きっちりした予想はしにくい。詳細は9月25日の3期最終配本時に明らかになるようなので、それを待ちたい。
 ただ、マニアックなラインナップになるのは間違いないから、一冊あたりのページ数の減少もしくは価格帯の上昇があるのではと覚悟はしている。あくまで個人的予想だが、もしかしたら石ノ森大全集のような一括購入のみになる可能性もあるのではないだろうか。まあ、第3期まで付き合ったのだから、最後まで付いていくつもりではあるが。
 小学館と全集スタッフに望むのは、出来るだけ完全収録に近づけて欲しいと言う事だ。これに尽きる。全集完結後に未発掘作品が見つかったとかなら仕方がないが、現時点で把握できている作品は出来る限り4期で収録していただきたい。そういえば、「殺し屋のお正月」みたいなナンセンス超短編漫画はどこに入るのだろう。まさか、このまま未収録と言う事はないだろうし。ちなみに、『手塚治虫漫画全集』も4期が完結編となったが、刊行開始時のチラシで「感動を一つ残らずお届けする、堂々のフィナーレです」と謳っていたにもかかわらず、未収録が多数出る結果となってしまった。F全集はこういう事にはならないと、いいのだが。

 とりあえず、今日はこのくらいにしておこう。まずは、素直な気持ちで4期決定を祝いたい。


 ところで、第3期ももうすぐ終わりなので、第1期~第3期までを通巻の巻数順に並べて本棚に入れてみた。



(一番下の段は新書判しか入らない)


 これでなんとか100巻までを収納する事は出来ないかと思ったのだが、一冊だけどうしてもあぶれてしまう。第100巻『UTOPIA 最後の世界大戦/天使の玉ちゃん』が問題だな。いっそのこと、この巻だけ額にでも入れて飾っておくか。ページ数も少ない事だし。
 それにしても、専用本棚はロールスクリーン違いで二種類とは驚きだ。ただでさえ高価格なのに、一体何を考えているのか。
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変わりゆくTBSアニメフェスタ

 8月18日、東京の文京シビックホールで開催された「TBSアニメフェスタ2012」に行ってきた。

 この「TBSアニメフェスタ」は、毎年夏のこの時期に開催されており、私は初参加が2007年だった。豪華声優陣がバンバン登場して、新作アニメの先行上映もたくさんある豪華な内容がすっかり気に入って、その後は毎年参加している(以上、当ブログでこのイベントを取り上げるのは久々なので、一応説明してみました)。
 2007年の初参加以来、毎年特に楽しみにしているのは『ひだまりスケッチ』のステージだ。2007年に登場した作品群の中でも、『ひだまり』が特に楽しく、これがきっかけで作品単独のイベント「超ひだまつり」にも参加したくらいだ。
 今年は何と言っても、10月からシリーズ第4弾『ひだまりスケッチ×ハニカム』の放映が控えており、後藤邑子さんが病気で入院中なのでヒロ役は果たしてどうなるのか、そして主題歌はこれまでどおりのひだまり荘の4人による歌唱になるのか、更には1話の先行上映はあるのか、などなど、今回は特に『ひだまり』について知りたい事、気になる事がたくさんあった。

 そんなわけで、第一部のトリとして登場した『ひだまり』のステージ。その開始早々に披露された新主題歌「おーぷん☆きゃんばす」は、いつもの4人…ではなく、後藤さんを除く3人+marbleのmiccoさんによる今回限りの特別ユニットによって歌われた。これには、「なるほどこの手があったか」と思わされた。よくよく考えれば、ライブイベント「超ひだまつりZ」の時も、都合で欠席だった校長先生役のチョーさんパートを、miccoさんが歌っていたのだった。一番納得のいく代役だと言えるだろう。なお、正式な主題歌としては、ひだまり史上初めてひだまり荘メンバー6人による歌唱となるとの事なので、こちらも楽しみだ。
 さらに、誰もが気になっているであろう後藤さんの件については、このまま体調に問題がなければ9月から後藤さんもアフレコに参加すると言う事で、今までと変わらないひだまりが観られる事がわかり、安堵した。そう言う状態なので、当然ながら第1話の先行上映はなかったが、新主題歌に合わせてのPVを観ただけでも、十分に10月からの放映は楽しみになった。
 色々と心配していた『ひだまり』ステージだったが、終わってみれば満足できる内容だった。これだけで、今回来た価値はあったというものだ。

 それでは、他の作品はと言うと、実は今年に入ってからまともに観ていたTBSアニメがほとんどなかったために、それらの作品のステージについては、作品に絡めたネタがよくわからなかったりして、正直に言うとイマイチ楽しめなかった。具体的には、『あっちこっち』『さんかれあ』『この中に1人、妹がいる!』『恋と選挙とチョコレート』が未見だった。シリーズの前作を観ていないという点では、『To LOVEる ダークネス』も未見作品か。
 これらの作品については微妙な感じだったが、それでも声優さんたちのトークやゲームはそれなりには楽しめた。このイベントのために放送を観るというのも本末転倒なので、そう言う事はしていない。

 今回、ちょっと残念だったのは「シークレット」の作品にあまり意外性がなかったのは事だ。昨年のように、冒頭でいきなり放課後ティータイムの歌で始まったのと同じくらいのネタは仕込んで来るだろうと期待していたのだが、とりあえずオープニングは普通に始まった(向井アナが普通に出てきて「けいおんでなくてごめんなさい」と言っていた)し、その後「新作」のコーナーで紹介された作品も、すでに2期の制作決定が発表されていた『僕は友達が少ない』や、延々とPVを流したあげく、実はCSでOVAが放映されるだけだった『IS インフィニット・ストラトス』など、イマイチ驚きに欠けるラインナップだった。『IS インフィニット・ストラトス』についてはオトナの事情で言えない何かがあるようだったが、現実にまだ発表されていない以上、何もなかったのと同じだ。
 結局、第1話をまるまる先行上映したのは『武装神姫』だけで、以前は2,3本あった事を考えると、ずいぶんと少なくなったものだ。その反面、歌手や声優のライブコーナーが増えているあたり、このイベントのあり方が変わってきているのかも知れない。私も別にライブコーナーは嫌いではなく、特に『ひだまり』ステージでは毎回熱狂しているので、盛り上がる事が出来るのならライブが多くてもいいと思う。しかし、一部の不心得者(だと思いたい)が、ライブの時だけ前の方の通路に出張ってオタ芸を打っているのを見せられると、それは違うだろうと突っ込みたくなる。この点についてはアンケートにも書いておいたが、来年の改善を望みたい。
 あと、出演者についての感想を述べると、アスミスが頑張っていたのが印象的だ。『ひだまりスケッチ×ハニカム』『ささみさん@がんばらない』『武装神姫』と3作品で、全て主役級の役だったのだから凄い。


 色々と思うところはあったが、基本的には今年も楽しかった。特に、今年は運良く1階7列という前の方のいい席を取れたので、ステージが間近で出演者をじっくり観る事が出来たのはよかった。来年も、参加したい。今度は、そろそろアニメイト抽選で当たるといいなあ。
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『キャッ党忍伝てやんでえ』DVD-BOX発売!

 8月8日、待ちに待っていた『キャッ党忍伝てやんでえ』のDVD-BOXが、とうとう発売された。






 思い返せば、本放送当時に各巻2話収録のVHSが10巻まで出たものの、リリースはそこで中断した。それ以降、20年以上の長きにわたって日本国内でソフト化がなされることはなかった、不遇の作品だった。
 それが、ついに全54話を収録した完全版のDVD-BOXとして発売されたのだ。くどいようだが、「とうとう」とか「ついに」などの言葉を使わざるを得ない。いや、実にめでたい。
 アニメのソフト化がDVDからBDに本格的に移行し始めている昨今、DVDでは購入をためらわさせられるタイトルもあるが、モノが『てやんでえ』とあっては、たとえDVDであっても購入しないわけにはいかない。発売が決定して、すぐに予約してしまい、それから発売日をずっと待っていた。

 と、ここまで「DVD発売」の事実に興奮するあまり、作品そのものの紹介がまだだった。
 と言っても、知っている人にとっては「何を今更」だろうし、知らない人は観てみないとわからない(=観ればわかる)作品なので、ここは一言、「90年代のタツノコギャグアニメ」なのだと言っておこう。
 タツノコのギャグ作品と言えばタイムボカンシリーズが有名だが、本作はそれとは違う新たなテイストを基本としつつ、毎回出てくる敵メカのバカバカしさ(特に、ネーミングセンスには脱帽)など、タイムボカンシリーズの流れをくむ部分も見受けられて、どこへ出しても恥ずかしくない、立派なタツノコギャグ作品となっている。個人的にも、初期話数を観て、すぐに気に入った作品だった。
 タイムボカンシリーズと同様に、回が増すごとにスタッフの悪のりが凄まじくなっていき、ナレーターの堀内賢雄氏が顔写真付きで島流しにされるというぶっ飛んだギャグまであったのは、特に印象深い。これなど、『タイムボカンシリーズ ゼンダマン』における、ナレーターの富山敬氏そっくりのキャラ「トミー・ヤマ」の登場あたりにルーツがあるのではないだろうか。
 と、私はタイムボカンシリーズが好きなので、どうしても関連づけて語りたくなってしまうが、どうかご容赦いただきたい。
 とにかく、『ドテラマン』(1986年)で一度とぎれてしまったタツノコギャグ(1987年の『おらぁグズラだど』は単なるカラーリメイクなので除く)を見事に復活させた作品だと思う。

 今回、DVD-BOXが届いて非常に興奮したが、私が最初に観たのは初期版のEDだ。
 本作は、木曜19時(現在は『ポケモン』シリーズをやっている)枠で始まったが、放送開始から2ヶ月がたって、その枠で『楽しいムーミン一家』が始まったため、第10話から火曜18時30分の枠に移動となったた。
 19時台のゴールデンタイムと18時台とではかなり尺が違うと見えて、第9話以降はEDの一部がカットされて短くなってしまったのだが、木曜19時の頃の録画は全然残していなかったので、初期版EDは観たくても観られない状況だった。サントラCDに収録されている「テレビサイズED」は初期版だったので、音は聴くことができていたのだが、映像としては観られなかったわけだ。だから、DVD-BOXで初期版EDを観ることができて、非常にうれしい。
 それにしても、てっきり枠移動した第10話から短縮版EDになったのだと思っていたら、なぜか第9話からすでに短縮版だった。どうしてだろう。地味に謎が増えたような気がする。
 ちなみに、テレ東では前述の通り枠移動先は火曜18時30分だったのだが、地元のテレビ愛知では平日の18時30分枠でアニメ再放送を行っていたため、本作は木曜朝7時20分の「アニメランド」枠での放送となったことを、付け加えておきたい。


 ところで、今回のBOXの仕様だが、全54話・ディスク9枚をコンパクトに納めているのは、収納に日夜悩んでいる身としては非常にありがたい。しかし、ディスク2枚を重ねて収納するのは、できればやめてほしかった。下になっているディスクが非常に取り出しにくい。





 それはそれとして、全体的には今回のBOXには、特に不満はない。ブックレットも充実しているし、本放映時に未放映だった第27話の予告もしっかり収録している点もポイントは高い。
 一気に観てしまうのはもったいないので、一日一話で観ていくとするか。コンちゃんゲンちゃんの掛け合いが好きなときに観られるなんて、夢のようだ。
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