・ジェッターマルス 第1話「2015年 マルス誕生」
(脚本/辻 真先、演出/千葉すみこ、作画監督/杉野昭夫)
今週から東映チャンネルで、待望の『ジェッターマルス』が始まった。「もう一つのアトム」として存在は知っていたものの、長年観る機会に恵まれなかった作品だ。と言うわけで、ひさしぶりにこのフォーマットで感想を書いてみたい。
まずは、冒頭のナレーションの「20世紀もあと20年ちょっとで終わりです」と言う部分に、思いっきり時代を感じてしまった。この作品が始まった当時は、21世紀もまだまだ未来だったのだなと思うと、今本当に21世紀になって本作を観ていることに感慨を覚える。現在はマルス誕生までもうあと4年まで迫ってしまっているのだから、実に不思議な気分だ。
そして、本編ではマルスが様々な感情を覚えていく=人間らしくなっていく様子が描かれており、『鉄腕アトム』本編ではさらっと流された「天馬博士によるアトムの教育」部分をじっくりと掘り下げようとしている印象を受けた。少なくとも、第1話の時点でマルスの精神年齢はアトムのそれよりははるかに低いように見える。
また、『鉄腕アトム』ではお茶の水博士はあくまで育ての親的存在であり生みの親は天馬博士だったが、本作ではマルスの体は山之上博士、電子頭脳は川下博士が作っており、実質的に親が二人いる状態になっているのは面白い。このあたり、『鉄腕アトム』とは一味違う作品にしようとしている事が窺える。今後、この二人の教育方針の違いが、マルスにどのような影響を及ぼすのか、楽しみだ。
さらに、本作はメインのゲストキャラからモブキャラまで手塚キャラ大集合という感じで、見覚えのあるキャラクターが続々出てきて、画面を眺めているだけで楽しい。東映動画制作にも関わらず、結構ちゃんと手塚絵が再現されているのも嬉しいところだ。もっとも、これはキャラ設計&作画監督を務めた杉野昭夫氏や制作協力のマッドハウスの力が大きいのかも知れないが。
今後の展開も楽しみで、長年本作の放送を待った甲斐があった。それにしても、EDの「少年マルス」は名曲だ。今までも好きな曲だったが、本編を観てみると作品のテーマをストレートに歌い上げていることがわかって、ますます好きになった。あ、もちろんOPも名曲。そう言えば、OPアニメは映像規制で残像処理が入っていたのがちょっと残念だ。
と、とりとめもない文章になってしまったので、今回はここまで。今後も、特に気になる回については取り上げていきたい。
(脚本/辻 真先、演出/千葉すみこ、作画監督/杉野昭夫)
今週から東映チャンネルで、待望の『ジェッターマルス』が始まった。「もう一つのアトム」として存在は知っていたものの、長年観る機会に恵まれなかった作品だ。と言うわけで、ひさしぶりにこのフォーマットで感想を書いてみたい。
まずは、冒頭のナレーションの「20世紀もあと20年ちょっとで終わりです」と言う部分に、思いっきり時代を感じてしまった。この作品が始まった当時は、21世紀もまだまだ未来だったのだなと思うと、今本当に21世紀になって本作を観ていることに感慨を覚える。現在はマルス誕生までもうあと4年まで迫ってしまっているのだから、実に不思議な気分だ。
そして、本編ではマルスが様々な感情を覚えていく=人間らしくなっていく様子が描かれており、『鉄腕アトム』本編ではさらっと流された「天馬博士によるアトムの教育」部分をじっくりと掘り下げようとしている印象を受けた。少なくとも、第1話の時点でマルスの精神年齢はアトムのそれよりははるかに低いように見える。
また、『鉄腕アトム』ではお茶の水博士はあくまで育ての親的存在であり生みの親は天馬博士だったが、本作ではマルスの体は山之上博士、電子頭脳は川下博士が作っており、実質的に親が二人いる状態になっているのは面白い。このあたり、『鉄腕アトム』とは一味違う作品にしようとしている事が窺える。今後、この二人の教育方針の違いが、マルスにどのような影響を及ぼすのか、楽しみだ。
さらに、本作はメインのゲストキャラからモブキャラまで手塚キャラ大集合という感じで、見覚えのあるキャラクターが続々出てきて、画面を眺めているだけで楽しい。東映動画制作にも関わらず、結構ちゃんと手塚絵が再現されているのも嬉しいところだ。もっとも、これはキャラ設計&作画監督を務めた杉野昭夫氏や制作協力のマッドハウスの力が大きいのかも知れないが。
今後の展開も楽しみで、長年本作の放送を待った甲斐があった。それにしても、EDの「少年マルス」は名曲だ。今までも好きな曲だったが、本編を観てみると作品のテーマをストレートに歌い上げていることがわかって、ますます好きになった。あ、もちろんOPも名曲。そう言えば、OPアニメは映像規制で残像処理が入っていたのがちょっと残念だ。
と、とりとめもない文章になってしまったので、今回はここまで。今後も、特に気になる回については取り上げていきたい。