「入れかえロープ物語」(脚本/大野木寛、絵コンテ・演出/古屋勝悟、作画監督/富永貞義)
原作は「男女入れかえ物語」(てんコミ42巻)。4月からのリニューアルドラでは、初めて原作と異なるサブタイトルとなった。特に、敢えて変えるような題ではないと思うのだが。「男女」と強調している点が問題になったのか。
本話は、のび太としずかが入れ替わるエピソードなので、入れ替わり後の二人がどうなるかに注目していたが、今年3月に放映された「45年後…」と同じく、体だけではなく声も入れ替わった。「45年後…」の時とは違い、二人とも声が高めで比較的似ているせいか、声が入れ替わっても違和感はなかったが、個人的には、声はそのままで声優が演じ分けるのを見たかった。始まってから2ヶ月では、まだ無理だったのだろうか。
作品的には、オチの部分で、提供などでお馴染みのBGMが鼻歌として効果的に使われていて、印象的だった。しずか(体はのび太)が、どこでもドアで止めに入るタイミングも、よかったと思う。
「ミニシアター」(絵コンテ・演出/やすみ哲夫、原画/武内大三)
原作は「よいこ」1970年9月号掲載作品(無題)。前回と同じく原画は武内大三で、絵のタッチも変わらなかったが、今回は不思議と、さほどの違和感は感じなかった。てんコミで何度も読んだ「ボールに乗って」と、近年になって図書館で読んだばかりの未収録作品では、思い入れが違うせいだろうか。
いずれにしても、せっかく毎回、実験的な作画を見せているコーナーなのだから、2回続けて同じ作画は止めた方がいいのではないか。
「まんが家ジャイ子」(脚本/高橋ナツコ、絵コンテ・演出/塚田庄英、作画監督/中村英一)
リニューアル後、ジャイ子初登場の回。前回の出木杉登場と同様に、特に説明はなかった。注目のジャイ子役は、竹内都子の二役ではなく、なんと山崎バニラ。これは、全く予想外だったので、OPで名前を見て、びっくりしてしまった。
山崎バニラと言えば、最近では「月詠 MOON PHASE」のハイジ役(「山崎雅美」名義で出演)における高い声が印象的だったので、果たしてジャイ子をどう演じるのかと思ったが、実際に聞いてみると、どうも無理矢理にジャイ子的な低めのダミ声を出しているような感じで、聞いていてつらかった。正直言って、リニューアル後の新声優陣の中では、最も強く違和感を覚えた。
これからも原作に沿って進むのならば、ジャイ子は一歩ずつ漫画家への道を歩んでいくはずなので、声の方もなんとかジャイ子として馴染めるようになって欲しい。
それにしても、原作初期のまるっきり幼児のジャイ子はなかったことにするのだろうが、「ジャイ子がギャグ漫画家を目指す」という設定は「ジャイ子の恋人=のび太」から登場したのだから、こちらを先にアニメ化した方がよかったのではないだろうか。逆にいうと、本話でジャイ子がギャグマンガの道を捨てた以上、今後「ジャイ子の恋人=のび太」のアニメ化は難しそうだ。
さて、今回の作画監督は中村英一・富永貞義の両氏。中村氏はキャラクター設計・総作画監督及び各話作監、富永氏は「宇宙開拓史」~「ロボット王国」までの劇場版の作画監督及びテレビ版各話作監として、大山版ドラの作画面の中心人物だった。アニメドラのリニューアルでキャラクターデザインが一新されたので、お二人はアニメドラから引退するのではないかと思っていた。それだけに、今回の復帰は嬉しい。
今回の作画を見ると、基本的にはキャラクターデザインを生かした作画であり、さすがにお二人ともプロだと感心させられたが、ところどころに中村タッチ(脇役少年の顔など)、富永タッチ(一部ドラの顔)が見られて、不思議な感じがした。ともかく、これからもお二人の活躍を期待したい。
原作は「男女入れかえ物語」(てんコミ42巻)。4月からのリニューアルドラでは、初めて原作と異なるサブタイトルとなった。特に、敢えて変えるような題ではないと思うのだが。「男女」と強調している点が問題になったのか。
本話は、のび太としずかが入れ替わるエピソードなので、入れ替わり後の二人がどうなるかに注目していたが、今年3月に放映された「45年後…」と同じく、体だけではなく声も入れ替わった。「45年後…」の時とは違い、二人とも声が高めで比較的似ているせいか、声が入れ替わっても違和感はなかったが、個人的には、声はそのままで声優が演じ分けるのを見たかった。始まってから2ヶ月では、まだ無理だったのだろうか。
作品的には、オチの部分で、提供などでお馴染みのBGMが鼻歌として効果的に使われていて、印象的だった。しずか(体はのび太)が、どこでもドアで止めに入るタイミングも、よかったと思う。
「ミニシアター」(絵コンテ・演出/やすみ哲夫、原画/武内大三)
原作は「よいこ」1970年9月号掲載作品(無題)。前回と同じく原画は武内大三で、絵のタッチも変わらなかったが、今回は不思議と、さほどの違和感は感じなかった。てんコミで何度も読んだ「ボールに乗って」と、近年になって図書館で読んだばかりの未収録作品では、思い入れが違うせいだろうか。
いずれにしても、せっかく毎回、実験的な作画を見せているコーナーなのだから、2回続けて同じ作画は止めた方がいいのではないか。
「まんが家ジャイ子」(脚本/高橋ナツコ、絵コンテ・演出/塚田庄英、作画監督/中村英一)
リニューアル後、ジャイ子初登場の回。前回の出木杉登場と同様に、特に説明はなかった。注目のジャイ子役は、竹内都子の二役ではなく、なんと山崎バニラ。これは、全く予想外だったので、OPで名前を見て、びっくりしてしまった。
山崎バニラと言えば、最近では「月詠 MOON PHASE」のハイジ役(「山崎雅美」名義で出演)における高い声が印象的だったので、果たしてジャイ子をどう演じるのかと思ったが、実際に聞いてみると、どうも無理矢理にジャイ子的な低めのダミ声を出しているような感じで、聞いていてつらかった。正直言って、リニューアル後の新声優陣の中では、最も強く違和感を覚えた。
これからも原作に沿って進むのならば、ジャイ子は一歩ずつ漫画家への道を歩んでいくはずなので、声の方もなんとかジャイ子として馴染めるようになって欲しい。
それにしても、原作初期のまるっきり幼児のジャイ子はなかったことにするのだろうが、「ジャイ子がギャグ漫画家を目指す」という設定は「ジャイ子の恋人=のび太」から登場したのだから、こちらを先にアニメ化した方がよかったのではないだろうか。逆にいうと、本話でジャイ子がギャグマンガの道を捨てた以上、今後「ジャイ子の恋人=のび太」のアニメ化は難しそうだ。
さて、今回の作画監督は中村英一・富永貞義の両氏。中村氏はキャラクター設計・総作画監督及び各話作監、富永氏は「宇宙開拓史」~「ロボット王国」までの劇場版の作画監督及びテレビ版各話作監として、大山版ドラの作画面の中心人物だった。アニメドラのリニューアルでキャラクターデザインが一新されたので、お二人はアニメドラから引退するのではないかと思っていた。それだけに、今回の復帰は嬉しい。
今回の作画を見ると、基本的にはキャラクターデザインを生かした作画であり、さすがにお二人ともプロだと感心させられたが、ところどころに中村タッチ(脇役少年の顔など)、富永タッチ(一部ドラの顔)が見られて、不思議な感じがした。ともかく、これからもお二人の活躍を期待したい。