はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

国際児童文学館で『ドラえもん』調査

2022-02-26 14:51:50 | 藤子不二雄
 昨年12月に「「ドラちゃんのおへや」今後の方針」で宣言したように、昨年末から『ドラえもん』の初出誌調査を開始している。
 とりあえず、大阪府の国際児童文学館で、調査できる範囲のものは調査してしまい、そこで調べられなかったものは他の図書館を当たるという計画を立てている。そこで、今回は国際児童文学館での調査について書いてみる。

 まず、国際児童文学館は東大阪市の大阪府立中央図書館内にある。以前は、万博記念公園内に独立して存在していたのだが、大阪府の方針の変更により中央図書館に統合された形だ。
 この図書館の最寄り駅は近鉄の荒本駅だが、梅田方面から地下鉄に乗ると一駅だけ近鉄に乗ることになって料金が割高(一気に200円上がる)なので、私のようにせこい人は一駅前の長田駅で降りて、少し歩くのがお勧めだ。長田駅からでも、15分くらい歩けば図書館に到着できる。

 国際児童文学館を利用するにあたって、漫画雑誌を閲覧したい場合は一つ注意点がある。それは、前日までに閲覧予約を申し込んでおかなければいけないと言うことだ。これを忘れて、当日に行って頼んでも出してもらえない。幸い、ウェブから簡単に閲覧予約ができるので、目当ての雑誌をきちんと申し込んでおけばいい。
 ただし、小学館の学年別学習雑誌(いわゆる「学年誌」)は分類上は「漫画雑誌」ではないので、これにはあてはまらない。学年誌はいくらでも当日に頼んで出してもらえるので、『ドラえもん』を調べるにあたってはあまり関係がない。これは、『ドラえもん』以外の藤子・F・不二雄作品にもあてはまるのは言うまでもない。
 学年誌以外の、たとえば藤子不二雄A先生の『狂人軍』をぜひ読みたいというような場合は、前もって少年チャンピオンを予約しておかなければならないわけだ。

 実際に閲覧する場合、貸出は1回に15冊までという制限がある。この冊数であれば「『小学一年生』1983年10月号から1986年8月号まで」などと大ざっぱに頼んでも、一気に出してきて順番に15冊ずつ見せてくれる。あくまで、一度に手元に置けるのが15冊なのだ。
 閲覧した雑誌は、著作権法上で認められる範囲でコピーもできる。これは一度に何冊までできるのかわからないが、一枚の複写申込用紙には6冊分しか記入欄がないので、このくらいにしておくべきだろう。どうせ、大量に頼んでもできあがるまでに時間がかかるので、その間は動きが取れなくなる。
 複写は国際児童文学館内ではなく中央図書館の2階にある複写カウンターで、できあがったものを受け取る形だ。そこで、料金も支払う。カラーは1枚80円でモノクロは1枚25円だ。
 1980年代の『小学一年生』に掲載された『ドラえもん』は、1話あたり7ページでカラー掲載が基本となっている。7ページなら見開きで4枚となるので、カラーコピーの場合は1話あたり320円となる。『ドラえもん』の初出誌は全てコピーできればいちばんいいのだが、1話320円はけっこう金銭的にきつい。だから、『ドラえもんカラー作品集』にカラーで収録されている話はとりあえず置いておいて、てんとう虫コミックスにモノクロでしか収録されていない話を優先的にコピーするようにしている。
 よって、『ドラえもんカラー作品集』収録作品については、ひたすら初出データ(サブタイトル、ページ数、色数など)をチェックしてメモしている。作品自体は加筆もない(すべて藤本先生が亡くなられたあとの収録)ので、単行本で読むのとサイズ以外は変わらないから、データをリスト化できればいいのだ。

 ともかく、このようにして年末と三日前の2回、とりあえず調査を行った。両日共に昼過ぎに図書館に到着して半日滞在したが、ようやく『小学一年生』の調査を終えて『小学二年生』に入ったところだ。この調子だと、全ての学年誌掲載の『ドラえもん』を調査し終えるまで、あと何回通う必要があるのかまだ見当もつかないが、気長に行くしかないだろう。
 私の国際児童文学館での『ドラえもん』調査は、こんな感じだ。

映画「グッバイ、ドン・グリーズ!」感想

2022-02-20 16:08:28 | マンガ・アニメ
 昨日、映画「グッバイ、ドン・グリーズ!」を観てきた。
 ここで、その感想を書きたい。例年のドラえもん映画感想と同じく、思いっきりネタを割って書くので未見の方はご注意いただきたい


 さて、「グッバイ、ドン・グリーズ!」は、テレビアニメ『宇宙よりも遠い場所』(よりもい)のスタッフが再び結集して作られた劇場アニメだ。ただし、よりもいスタッフのうちシリーズ構成・脚本を担当した花田十輝先生だけは抜けている。今回の脚本は、花田先生ではなくいしづかあつこ監督が自分で手がけているのだ。
 なぜこのような座組になったのかはわからないが、脚本を監督自らが手がけたことで、監督が伝えたいことがよりストレートに表現された作品になったのではないかと思う。

 本作の予告編を見た段階では、どんな作品になるのかあまり予想が付かなかった。おそらく、少年たちの一夏の冒険といった話になるのではないかとは思っていたが、その程度だった。
 この予想は、半分は当たっていた。実際に「少年たちの一夏の冒険」は描かれていたからだ。しかし、それだけでは話は終わらなかった。映画の後半には少年たちは日本を飛び出して、アイスランドへと行くことになる。そこで繰り広げられたもう一つの冒険は、作品前半で描かれたドローン回収の旅と比べると、非常にスケールの大きなものであった。
 二人が確かめに行った「黄金の滝」と、その傍にあるという電話ボックスで起きた出来事については、色々な解釈ができるところだ。
 本当に、ドロップがいた時に間違い電話があの電話ボックスにかかったのか。それが起きたのだとしたら、「盲亀の浮木」に匹敵するほどの信じられないほどのものすごい偶然だ。しかし、だからこそあの場面では非常に胸にくるものがあった。
 ドローンさがしの冒険だけでも話としては成り立っているのだが、それだけで終わらせなかったことで話のスケールが地球規模に広がった。その分だけ、受ける感動も大きくなったと思う。

 ここで、前半のドローンさがしの旅についても触れておこう。
 この旅は、ドローンが放火の無実の証拠を撮影しているのではないかと言うところからはじまったもので、正直言ってちょっと情けない動機ではあるなとは思った。
 しかし、この旅を通じて三人が心を通わせる様子は非常に丁寧に描かれており、特にドロップについてはほぼ全てが後半への伏線となっていたのだから、物語の組み立てが非常に周到ではあった。
 「よりもい」にも言えたことだが、本作でも挿入歌が効果的に使われており、印象に残る。特に、ドン・グリーズの三人で歌う「Twinkle Twinkle Little Star」がよかった。

 最後まで観て、この作品からは「よりもい」にも勝るとも劣らない感銘を受けた。
 とりわけ、アイスランドの雄大な自然風景と、そこで描かれた「物語の結末」は印象的だ。そこに至るまでで、あえて描かれなかったこともある。ドロップがどうやって亡くなったのか、具体的なことは何一つ描かれていないが、この作品ではそれでいいと思う。そこまで描かなくても、十分に「何が起こったか」は伝わってくるからだ。
 それにしても、最後に電話ボックスにかかってきた電話は、いったい誰からだったのか。謎を一つ残していることになるが、そこからまた想像をふくらませることもできる。いい終わり方だった。