2023年の終わりに

 とうとう、2023年が終わるまであと2時間ほどとなった。毎年恒例の一年のまとめを、今年も書いておきたい。

 今年は、ごく個人的な事情で、かなり色々とあった一年だった。
 とくに秋から年末にわたって色々な病院に通うことが増えたのは、自分でもちょっとどうかと思っている。それだけ、私も歳を取ったと言うことだろう。体にも、かなりガタが来ているなあ。


 趣味の方では、やはり色々とあった一年だった。

 藤子・F・不二雄先生が今年の12月1日で生誕90周年となったこともあって、今年も藤子・F・不二雄作品は出版ラッシュだった。なかでも、『藤子・F・不二雄 SF短編コンプリート・ワークス』普及版と限定版のダブル刊行は、正直言って「そこまでやるか」と感じてしまった。とくに、限定版の「コデックス装」は誰のこだわりなのかは知らないが、本当に必要だったのだろうか。他に、コデックス装を採用したマンガの単行本となると、『手塚治虫アーリー・ワークス』くらいしか知らないぞ。
 とは言っても、限定版に初版限定の小冊子(SF短編の初出版などを収録)を付けると言われてしまうと、買わざるを得ない。なんだか、小学館に藤子作品を人質にとられているみたいだ。

 そして、藤子不二雄A先生は亡くなられて一年が経ち、年末にようやく『藤子不二雄AメモリアルBOX』が刊行された。傑作集と未収録作品集の2冊組みだ。傑作集の方は『怪物くん』の最終話や『ブラック商会変奇郎』の第1話などで初出時のカラーを再現しているし、未収録作品集ではコミックエッセイとして名高い『パーマンの日々』が33話(全64話中)収録されているなど、見どころは多い。
 その一方で、既に中央公論社の愛蔵版ブラックユーモア短篇集に収録済みの『魔太郎が翔ぶ』を「初収録」と言ってしまうのはどうかと思った。まあ、この『魔太郎が翔ぶ』も、扉絵をカラー収録してくれたのはよかったが。
 ともかく、このメモリアルBOXが『藤子不二雄A大全集』につながってくれれば、こんなに嬉しいことはない。そうなるように、BOXが売れればいいなあ。

 藤子作品以外のマンガや小説などに関して言うと、単純に「本」というくくりだと雑誌込みで今年一年で550冊ほど購入しており、これはここ数年で最大の量となった。
 どうしてこうなったのか考えてみると、新刊も古書も「本は一期一会」という気持ちが強くなったためじゃないか。つまり「今買わないと、次にいつ出会えるかわからない」といったある種の脅迫観念じみた考え方だ。そのため、これまでよりも本を買う時に財布のひもが緩みやすくなったのではなかろうか。

 テレビアニメについては、色々と日々の仕事や雑事をこなしていると、どうしても視聴できるのは1クールに10本程度に限られる。
 と、言うことは1年に40本だ。アニメファンの視聴量としては、それほど多くない方か。前も言った気はするが、これに加えて気になる過去作品も観ていっているので、なかなか時間のやりくりが大変だ。
 そんな中、今年は劇場用アニメ映画もけっこう観た年だった。年末に観たせいもあるが、とくに「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」や「映画 窓ぎわのトットちゃん」の印象が今は強い。年末以外だと、『青春ブタ野郎』シリーズの2本もよかった。
 「けっこう観た」と言いつつ、振り返るとベスト10を作れるほどには観ていないな。それでも、私にとっては多い方だったのだ。

 と言ったところで、そろそろ締めるか。
 来年は、どんな年になるだろう。とりあえず、年明け早々には『ウメ星デンカ』DVD-BOXの再発版が届くはずだ。この『ウメ星デンカ』と『ジャングル黒べえ』のDVD-BOX再発も、藤子・F・不二雄先生ご生誕90年の恩恵のひとつだな。
 来年こそは、この波に乗って『新オバケのQ太郎』のソフト化を望みたいところだが、はたしてどうなるだろう。

 それでは、皆さま良いお年をお迎え下さい。
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