「まんが水戸黄門」最終回再見

 近所のDVDレンタル店に行ったら、新作コーナーに「まんが水戸黄門」が全巻揃いで並んでいた。
 DVD-BOXが出る事は知っていたが、レンタル版もリリースされたとは、ちょっと驚いた。そして、何本か既に借りられている事に気付いて、さらに驚いた。ちゃんと、需要があったのか。

 私はと言うと、久しぶりに最終回を観たくなったので、とりあえず最終巻の第15巻を借りてきた。
 「まんが水戸黄門」は、中学生の頃にテレビ愛知で土曜日朝7時より再放送していた時に毎週観ていたのだが、普通の話で終わったため、翌週に別のアニメが始まってから「先週が最終回だったのか!」と気付いた事を覚えている。


 最終回は、ラストシーンがみんな仲良く踊っている場面だったことだけをはっきりと覚えていたのだが、どんなストーリーだったのかは全く記憶になかったので、今回十数年ぶりに観てみて、あまりに奇天烈な内容にひっくり返りそうになった。

 まず、サブタイトルは「鈍兵衛の命をかけた恋」。全然最終回らしくない。
 鈍兵衛というのは黄門様一行と一緒に旅をしている犬で、人間語を喋って二足歩行もできる。これは、アニメ的な誇張表現なのかもしれないが、実際に画面を観る限りでは、人間ともきちんと会話が成立しているようだ。
 「まんが水戸黄門」世界では、鈍兵衛だけでなく他の犬も喋れるようだし、黄門様も悪大名や悪代官を懲らしめるだけでなく、妖怪退治などもやっているので、現実の江戸時代とは異なる一種のパラレルワールドと考えた方がいいのだろう。

 そして、「まんが水戸黄門」における黄門様最後の旅の目的地は、なんと琉球。特に目的があったわけではなく、単なる諸国漫遊の一環らしい。アニメスタッフとしても、最終回だから日本全国を一通り回らせておこうと考えていたのだろうか。
 他の地方と同じような大名がいるあたり、きちんと時代考証を行っているとは思えないが、前述のように現実の歴史とは別の世界と考えておくべきか。

 内容は、鈍兵衛が旅の一座の雌犬に恋をして、その犬のピンチを命懸けで救おうとする、と言う展開が一応サブタイトルから考えると本筋と思われる。しかし、鈍兵衛の恋の行方より、一座の座長のおっさん(元忍者)のものすごいアクションや、見せ物で大岩を持ち上げるためだけに力だすきを使う格さんなど、見どころ・笑い所が満載。
 クライマックスの大名達との戦闘では、黄門様自身も見事な体術を披露しており、主人公の面目躍如と言ったところか。

 ラストシーンは、大名達も一緒にみんなで楽しく盆踊り。
 締めで、メインキャラ達が「みなさん、ごきげんよう。また、会いましょうね!」と言っており、再放送を観ていた時は全然気が付かなかったが、どうやらこれがお別れの挨拶だったようだ。ともかく、自分の記憶に間違いがなかった事がわかってよかった。色々な意味で、素晴らしい最終回だった。



立って喋るどころか踊る犬たち



感動(?)のラストシーン



 なお、このDVDはジャケットに「放送当時を再現」と記載されており、少なくともOPは効果音入りで製作にテレビ東京が入った後期版になっていた。ただし、EDは後期版ではあるが、収録されている4話ともスタッフ・キャストのテロップが全く同じで、明らかに使い回しだ。
 さらに、次回予告は現存する18話分が映像特典として最終巻にまとめて収録されている。現状ではこれが精一杯なのだろうが、「放送当時を再現」とわざわざ大々的に書くほど素材が揃っているとは言い難い。まあ、個人的には最終話が観られただけで満足だ。ナック作品は本編が全話残っているだけでよしとすべきだと思う。


 それにしても、今頃になってこの作品が全話DVD化されるとは思わなかった。これも、「トリビアの泉」で取り上げられた効果だろうか。個人的には、決してヒット作ではなくても、それほどマイナーな作品とも思っていなかったので、「トリビア」で取り上げられた事自体が意外だったのだが。
 ちなみに、「まんが水戸黄門」は、実は今回が初のDVD化でない。ネタアニメの好きな人には有名かも知れないが、怪しげな「アニメの王国」シリーズとして、全2巻で第4話までが一応DVD化されていた。中途半端な収録内容の上、2話収録のクセに画質がキッズステーション並で、まともな商品ではなかったが。



素晴らしいラインナップの「アニメの王国」DVD



 私自身ネタアニメは大好きなので、「アニメの王国」は安価で見つけるたびにちょくちょく買っており、中でも一番のお気に入り作品はこれ(↓)。






 この「チャージマン研!」の魅力についても、日を改めてじっくりと語ってみたい。
 本当に、ナック作品はネタアニメの宝庫だ。
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「ひだまりスケッチ特別編」DVDと「超ひだまつり」

 予約していた「ひだまりスケッチ 特別編」DVD限定版が、本日到着した。
 私にしては珍しく、本編を(半分)観る前に買ったDVDだ。テレビシリーズは全話観ているが、今回の特別編はBS-iのみの放映だったので、視聴環境のない我が家では観られなかったのだ。






 ただ、全然観ていないわけではなく、前編にあたる第1話は8月に開催された「TBSアニメフェスタ2007」で既に観ていた。それで、これなら第2話のためにDVDを買ってもいいと思い、注文しておいたのだ。今回は、発売がBS-iの放映から一週間後と早かったので、DVD入手まで焦らされる事がなくて有り難かった。

 とりあえず、未見の第2話「11月27日 そこに愛はあるのか?」を観たが、夏の話だった第1話とはうって変わって季節は冬で、話の雰囲気・方向性も変わっていたが、こちらも面白かった。いずれ、第1話も含めてコメンタリー付きでまた観よう。



 さらに、特別編DVDだけではなく、来月開催されるイベント「超ひだまつり」のチケットも買ってしまった。TBSアニメフェスタでの「ひだまりスケッチ」ステージも面白かったし、「これが最後のイベント」と言われて、ぜひ行きたくなったのだ。

 チケットは、ネット先行販売分を購入したのだが、私にとって都合の悪い事に、販売・購入方法はBS-iの特別編番組内での告知だった。
 BS-iを観られないのは仕方がないので、とりあえず事前に出来る限りの情報収集を行った。そして、チケットが「アニメイトTV通販」のサイトで発売される事を確認して、BS-iの放映直前にログインしておき、並行してBS実況に張り付いて情報が出るのを待っていた。おそらく、チケット情報は第1話と第2話の間か、もしくは番組終了時のどちらかに告知されて、番組終了直後に販売開始されるのではないかと予想していたのだが、もし本編中にテロップで流されでもしたらタイミングを外してしまいかねないので、番組を観られないのに実況ログを延々とチェックし続けてしまった。
 実際には、告知は第1話の終了後に流れて、直後の午前1時より販売開始された。私はBS-iは観られないのでチケット購入に集中できたが、リアルタイム視聴しつつチケットも買いたかった人は、2話目を集中して観られなかったのではないだろうか。なぜ番組終了後の発売にしなかったのか、ちょっと疑問だ。

 ともあれ、実況で情報を得て、販売開始から10分ほどで無事にチケットを購入できた。
 「アニメイトTV通販」の名前を聞いた時は、今年1月の「涼宮ハルヒの激奏」チケット販売時の悪夢が頭をよぎったが、今回は深夜の発売で、しかも情報源がBS-iに限られていたせいか、「激奏」のように全然先に進まないような事はなく、多少サイトが重いと感じる程度だった。今思うと、本当に「激奏」の時は異常だったのだろう。


 そんなわけで、来月18日は横浜へ行く予定が出来た。
 仕事の都合で年末の冬コミは参加できない可能性が高くなってきたので、これが今年最後の関東行きになるかもしれない。せっかくだから、一泊して東京にも足を伸ばすとするか。
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アニメつれづれ(at 2007.10.21)

 先週に続いて、土曜日は鶴舞中央図書館で調べ物を続けた。

 今回は、主に1970年代のアニメ放映状況をチェックしたのだが、昔のテレビ欄は色々と興味深くて、つい見入ってしまう。大山ドラが始まった1979年に、東海テレビで「ゲゲゲの鬼太郎」第1作を再放送していたのを発見して、この時期まで白黒アニメの再放送があったのかと驚いたが、よく見ると同時期にCBCで「鉄腕アトム」を早朝に放送しており、白黒であっても人気作はまだまだ再放送の機会があったようだ。
 また、1974年に中京テレビで旧ドラ=日本テレビ版ドラえもん(最近はこう書かないと、大山ドラを旧ドラと呼ぶ人もいる)の再放送があった事を今更ながら発見した。本放送時より記載スペースが広いので、ある程度気になっていた事がチェックできた。これは思いがけない拾い物だ。

 目当ての調査は概ね済んだのだが、これをまとめるのに結構な時間がかかりそうだ。来週末は用事があるので、今月中の公開は無理かも知れない。
 とりあえず、今日は「東海地方アニメデータ集」の「全国ネットからの枠移動事情」に、たまたま見つけた「ゴワッパー5 ゴーダム」の記述を追加しておいた。ローカル枠へ移動した一番古い例となるが、この頃はアニメ雑誌も創刊されていないので、関東と東海以外の地区の放映状況が確認できないのは、ちょっと困る。
 まあ、原作付きアニメなら原作の掲載誌に、オリジナル物でも子供向けヒーロー雑誌に放映局一覧等が掲載されていただろうから、その気になればある程度は調べられる。「ゴーダム」は「雑誌連載:たのしい幼稚園、おともだち、冒険王」なので、いずれこれらの雑誌をチェックしてみよう。


 さて、話は変わるが、三重テレビで放映中止になってしまった「こどものじかん」第1話をネット配信で観た。
 思った通り、かなり多くの規制がかけられており、どうやら地上波放送版と同じ内容のようだ。中には、数秒にわたって画面全体が隠されてしまう場面もあり、「規制あり」の予備知識無しで観たら放送事故と勘違いしてしまいそうだ。
 とりあえず、内容的に地上波で問題のありそうな部分はほぼ全て観られなくなっており、これを中止にしたテレビ埼玉と三重テレビは、ちょっと過敏に考えすぎだ。とは言え、こんな「不完全版」を見せられてもイライラしてしまう。気軽に観られる地上波ならともかく、わざわざ手間をかけて画質のよくないネット配信で観るほどの物ではない。
 作品の出来は結構いいので、DVDが出るのを待って完全版を観た方がよさそうだ。近所のレンタル店に入るといいのだが。

 また、喜多村英梨繋がりで、先週AT-Xで放送された「こはるびより」も、ようやく観た。
 実に頭の悪いアニメ(ほめ言葉)で、何も考えずに楽しめる作品だった。キタエリの歌うOP主題歌もなかなかの電波ソングでいい感じ。AT-Xはこれを放送できる局なのだから、年齢視聴制限の件でもめたとは言え「こどものじかん」が放送できないのは不思議に思えてしまう。地上波版そのままなら視聴年齢制限は要らないだろう。


 と、最近は前述のように単発OVAを視聴する時間的余裕も出来ている。10月から、毎週視聴する新作アニメを減らしたからだ。今までなら「これはそのうち面白くなるかも」と、少々無理して視聴継続していたレベルの作品を、今期から思い切って1話で観るのを止めるようにしたら、かなり楽になった。
 過去作品を観る余裕も出来て、「ゲゲゲの鬼太郎」第1作も、ようやく視聴済み話数が3分の2を越した。来月の第4作DVD-BOX発売までに、全話観てしまいたい。
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三重テレビに軽く失望

 三重テレビで放映されるはずだった、アニメ「こどものじかん」の中止が正式に三重テレビの公式サイトで発表された(右側最下段)。
 「こどものじかん」公式サイトにも、「放送に関するお詫び」と言う一文が掲載されているが、まるっきり三重テレビのサイトからのコピペだ。担当者もこの件については、よほど疲れているのだろう。


 「こどものじかん」は、三重テレビでは先週木曜の11日深夜より始まるはずだったが、その数日前に突如テレビ埼玉が放映を取りやめた事に影響され(と思われるが、このあたりの説明はないので、あくまで憶測)て、三重テレビは放映開始二日前に11日の放映を休止。その後、扱いは「未定、検討中」となった。
 そして、一週間かけて出した結論が「放送とりやめ」。KBS京都とチバテレビは予定通りに開始したので、これを受けて三重も今週からは放送するのではないかと期待していたのだが、考えが甘かった。

 京都と千葉で放映された第1話は、酷いほどの規制まみれであるらしい。そこまでして無理に地上波で放送する意味があるのかと言う疑問は沸くが、それはそれとして、そこまで酷い物ならネタとしてぜひ三重テレビでも予定通り放送して欲しいと思っていたので、残念だ。
 視聴するだけなら19日から開始されるネット配信で問題ない。おそらくこちらも地上波同様の規制ありなのだろう。ただ、わざわざ地上波向けに規制をかけているのだから、どうせなら地上波で観たかった。

 ちなみに、三重テレビの予定していた時間帯は木曜日の27時5分から。東海テレビの「ひぐらしのなく頃に解」(27時27分~)が裏番組となるはずだったのだが、こちらも東海テレビでは第12話以降は無期限放映見合わせ中。これでは、木曜の27時台は呪われているのかと思ってしまう。東海テレビはいつまで検討を続ける気だ。
 当初、10月からアニメ三被りになるはずの時間帯だったが、現在まともに放映されているのはテレビ愛知の「Myself;Yourself」のみ。この「Myself;Yourself」も、前番組の「School Days」は地上波では最終話が放映されないままAT-Xだけでうやむやになってしまており、枠としてはしこりを残した感じだ。


 先月の「School Days」最終話放映中止以降、前述の東海テレビ「ひぐらし」休止&埼玉の打ち切り、「こどものじかん」埼玉&三重の放映取りやめと、今まで割と好き放題だったように見えたU局アニメにも、とうとう規制の波が襲来してしまったようだ。
 「School Days」と、その直後の「ひぐらし」第12話休止(東海テレビ・KBS京都)までは、事件発生直後だっただけにある程度やむを得ないと思ったが、10月に入ってからはテレビ局側が過敏になりすぎているように見えてしまう。
 「こどものじかん」中止に関して、テレビ埼玉はこのように理由を説明しているが、そもそも制作側も当初は事態を把握していなかったくらいなのだから、本当にこんな理由でとりやめたのか疑わしく、いかにも後付け臭い。三重テレビも「昨今の社会情勢を鑑みて検討を行った結果」と、具体的な理由には触れておらず、「臭い物に蓋」をしたいのではないかと思わざるを得ない。


 また、「こどものじかん」は当初発表の4局でも少ないと感じたのに、結局放送するのはチバと京都の2局だけ。これで、商売としていいのだろうか。
 tvkやテレビ愛知、サンテレビなど視聴者数の多いU局アニメ常連局がことごとく入っていないが、少なくともテレビ愛知に関しては前期より若干深夜アニメの本数が減っているのだから、枠が無いと言う事はないはずで、おそらくこれらの局からは放映を断られているのだろう。
 さらに、AT-Xは年齢視聴制限の有無でもめて、放映とりやめ。結構当てにしていただけに、これも痛い。AT-Xで、地上波同様の内容を予定していたのか、規制の緩いバージョンを用意していたのかも気になるところだ。


 今回の埼玉と三重の判断が妥当なのか、また本当に地上波で流すべき内容なのか、とりあえずはネット配信で第1話を観て、判断したい。
 三重テレビは、ローカル臭の漂いすぎた自社制作番組やローカルCMは味があっていいし、自分の視聴環境で唯一観る事の出来る独立U局なので、出来る限り応援したい。今回の件で三重テレビに対する印象は少し悪くなったが、私にとって観ていて面白い局なのだ。
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「東海地方アニメデータ集」新コーナー制作中

 昨日は「チンプイ」DVD-BOX発売記念として、久々の藤子アニメオールナイト「藤子・F・不二雄祭り」が開催されたが、今回は諸般の事情で参加は見送った。詳細は控えるが、「オールナイト」という形式が、参加へのネックとなってしまった。
 もし、これがオールナイト上映ではなく、昨年の「エスパー魔美」イベントのような内容を「チンプイ」に絞った形式だったら、おそらく参加したと思う。昨年はスケジュールが合わず、「魔美」の方も行っていないのだが。


 それでは、昨日は何をしていたかというと、久しぶりに鶴舞中央図書館で「はなバルーン倶楽部」内の「東海地方アニメデータ集」新コーナー作成のための資料調べを行っていた。
 「ドラちゃんのおへや」の方も、実質的にデータベース以外の更新が滞っているのだが、今の気分としては「東海地方アニメデータ集」の方が意欲が強く沸いているので、仕方がない。これだけインターネットが普及した現在、「誰かが公開しているだろう」と思って探してみても、見つからないデータは案外あるものだ。地域限定のアニメ放映事情のような、需要が少なそうなデータをまとめる人はあまりいないと言う事か。
 そんな訳で、東海地区の過去のアニメ放映状況で前々から気になっていた点を調べてみたのだが、思ったより時間がかかって、昨日だけでは終わらなかった。次の土曜日も引き続き鶴舞図書館で調査を続けて、今月中にはまとまった形で公開したい。

 新コーナーの内容はとりあえず伏せておくが、図書館で資料を調べているうちに「手塚治虫のドン・ドラキュラ」が無性に観たくなって、今日になって近所のレンタル店でDVDを借りてきてしまった。こう書けば、勘のいい人は昨日何を調べていたか、だいたい察しが付くのではないだろうか。
 ちなみに「ドン・ドラキュラ」は本放送以来なので約25年ぶりに観たが、色々と突っ込みどころの多い内容だった。とりあえず、キー局では19時から放映していた番組で、原作通りとは言え「イボ痔」を連発するのはどうかと思う。食事しながら観ていた家庭もあっただろうに。この作品は、全話観終わってから感想を書いてみたい。


 このように、「東海地方アニメデータ集」の新コーナーはまだ公開できる状況ではないが、とりあえず「東海地方最速放映アニメ一覧」と「全国ネットからの枠移動事情」は更新して、後者には「らんま1/2」「キャプテン翼J」「ふぉうちゅんドッグす」を追加した。
 また、「ふたり鷹」と「魔境伝説アクロバンチ」の2作品も、19時台から平日夕方に枠移動していたので同様に追加しようと思って調べたところ、東海地区では両作品とも枠移動後もキー局と同時ネットで放映されていた。他地区でも同様であれば、平日夕方とは言え「ローカル枠への移動」ではなく、コーナーの趣旨からは外れてしまう。今回は保留としておき、いずれ昔のアニメ誌で他地域の放映状況を調べた上で、同時ネット局が減少しているようであれば載せたい。


 それにしても、先程も書いたが、地方におけるテレビアニメの放映事情を扱ったコンテンツを持つサイトは、あまり多くない。
 私自身、非常に興味を持っている事柄なのだが、突っ込んで調べるとなると地元の東海地区で手一杯だ。私のサイトでも扱っているが、地方は打ち切りや枠移動など、あまり有り難くない方面でのネタは色々とあるはずだ。各地でそれぞれ地元の事情を調べて、コンテンツを公開する人が出現する事を期待している。
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読売テレビ月曜19時は「ヤッターマン」新作

『ヤッターマン』、生誕30周年でゴールデンタイムに復活!(ORICONSTYLEより)


 読売テレビ月曜19時の枠は、来年1月から「ヤッターマン」のリメイク版に決定した。
 以前、「ヤマト」やら「ルパン三世」やら「ハイジ」のリバイバルをやりたいと言っていたのは何だったのだろう。そして、この企画は一体いつから動いていたのか。読売テレビ+タツノコプロの組み合わせも、「ヤッターマン」の復活自体もあまりにも唐突な事で、「タイムボカンシリーズ」ファンとしてもコメントに困る。

 それに、今回はあくまで「タイムボカンシリーズ ヤッターマン」のリメイクであり、新キャラクターによる「タイムボカンシリーズ」の完全新作では無いという点が、引っかかる。
 完全新作としては、2000年にテレビ東京系で放映された「タイムボカン2000 怪盗きらめきマン」が不発に終わっており、この作品は現時点でDVD化すらされていない。
 1990年代末からのアニメ雑誌を見ると「きらめきマン」はかなりの時間をかけて準備していた事が伺える。それだけ力を入れて作った新作がコケてしまったのだから、今度は一番知名度が高い「ヤッターマン」をもう一度と考えたくなるのは理解できる。


 しかし、最近のタツノコプロはリメイク作品でも芳しい成果を出していない。
 その典型的な例が1997年に放映された「マッハGOGOGO」のリメイク版で、今の「ポケモン」と同じテレ東木曜19時枠で始まったものの、半年で水曜18時30分枠に移動となり、何故か「タイムボカンシリーズ」的な時間旅行物にテコ入れされたあげく、枠移動後は1クールで終了になってしまった。1990年代後期のタツノコプロ迷走を象徴する作品にだったと思う。
 この「マッハ」新作の後にタツノコが制作した地上波テレビシリーズ作品は、前述の「怪盗きらめきマン」のみで、BSやCSの短期シリーズやOVAはいくつか制作しているものの、21世紀に入ってからタツノコの名はほとんど他社制作作品の下請けとしてしか見かけなくなってしまっていた。「タイムボカンシリーズ」から入って1980年代を中心にタツノコ作品に親しんでいただけに、寂しい状況だった。

 そこへ、今回の「ヤッターマン」リメイク版の話が入ってきたのだが、正直言ってどんな作品になるか、非常に不安が大きい。
 読売テレビの月曜19時枠は、OP・EDは作品と関係のないタイアップ曲まみれの時間帯であり、その体制が続くとすれば、山本正之による主題歌はまず期待できない。
 次に、登場キャラが変わらないとして、声優はどうなるのか。キャラと声の知名度から考えて、おそらく三悪の声優はオリジナルのまま、それに滝口順平氏は「きらめきマン」にも出ていたのでドクロベエも続投は期待できるが、ヤッターマン1号・2号やオモッチャマなどは総入れ替えになりそうだ。
 また、ナレーターの富山敬氏は故人であり、どうしても新しい人を起用するしかない。「きらめきマン」では滝口氏が黒幕のドグリンと二役でナレーターを務めていたが、「ヤッターマン」となるとドクロベエのイメージが強すぎるので、ナレーター兼任は難しいだろう。

 さらに、オリジナル版が放映された1977~79年と、現代との表現規制の違いも問題になりそうだ。
 昔のような景気のいい爆発やドクロ雲、ドロンジョのオッパイポロリなどが、現代ではどのような描写になるのか。また、タイムボカンシリーズに不可欠な時事ネタやアドリブ満載の掛け合いは可能なのか。個人的には、アドリブを廃した事が「きらめきマン」失敗の最大の要因だと思っているので、ぜひ復活させて欲しい。


 そして、一番気になるのは、軌道に乗るまで読売テレビが我慢できるかどうか、だ。
 タイムボカンシリーズのどの作品にも言える事だが、序盤1クールを過ぎる頃まではスタッフ・声優とも試行錯誤が続く時期でギクシャクしているところもあり、本格的に面白くなるのは2クール目に入ってからだ。「ヤッターマン」は2年1ヶ月も続いた作品なので、2年目に突入してからはスタッフ・声優ともさらに悪ノリして、抜群に面白くなっていた。
 だから、半年で放映が終わった「イタダキマン」と「きらめきマン」は、真価を発揮する前に終わってしまった不幸な作品だと言える。もちろん、短期終了するにはそれなりの理由はあり、特に「イタダキマン」2クール目の迷走っぷりは、観ていて痛々しく感じるほどなのだが。
 ともかく、本気で現代のこの時間帯に「ヤッターマン」をヒットさせたいのなら、最低でも1年(実質放映話数は40話弱くらいか?)は我慢する必要があると思うが、「結界師」の左遷を目の当たりにすると、読売テレビにそんな忍耐力があるとは考えにくい。



 いきなりのニュースにどう反応してよいかわからず、とりあえずは思った事をとりとめもなく書いてしまった。
 まだ、メインスタッフ・キャストも明らかになっていないので、新作への不安と期待については、詳細が判明してから改めて書きたい。
 願わくば、表面的に旧作をなぞったようなリメイクではなく、旧作のいいところを活かした上で現代ならではの趣向を盛り込んだ、素直に楽しめる作品となって欲しい。これがコケたら、今度こそタツノコに後は無さそうだし。
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「やっとかめ探偵団」第1話感想

 昨日から、テレビ愛知ローカルアニメ「やっとかめ探偵団」の放映がついに始まった。


 さっそく観てみたが、期待通りにテレビアニメ史上初と言える程のリアルな名古屋弁を聞くことが出来て、これだけでお腹いっぱいになりそうだった。
 これまで、アニメの名古屋弁と言えば、語尾に「だぎゃー」「だがや」などを付けるだけの安直なものが多かった。いい加減な関西弁が多い事については以前に書いたが、名古屋弁はアニメに登場する頻度こそ関西弁より少ないものの、いい加減さは関西弁以上かもしれない。それだけに、ようやくテレビアニメでまともな名古屋弁を聞くことが出来て嬉しかった。

 一口に名古屋弁と言っても、老人から子供まで世代によってかなりの違いがある。
 本作ではそれにもこだわっており、主人公のマツばあちゃんをはじめとする老人世代はコテコテの名古屋弁だが、マツばあちゃんの孫で小学六年生の舞は、イントネーションは名古屋訛りで言葉自体は語尾に特徴がある程度にとどめるなど、きちんと現代の名古屋における世代別の名古屋弁を使い分けている。
 これも、出演者を愛知県(特に尾張地方)出身者で固めた上で、さらに方言担当のスタッフを置いているからこそ出来たことだろう。方言は、やはり地元出身者が喋るのが一番自然に聞こえるに決まっている。


 名古屋弁の話ばかりになってしまったが、本編はしっかり殺人事件が起こる本格的な推理物になっており、さらに、第一被害者の老人のスケベっぷり(風呂覗き等)や嫁との確執などがリアルに描かれており、日曜朝7時の時間帯にしては重い話でびっくりした。
 おそらく、最初から放映枠が決まっていたわけでなく、結果的にこの枠しか見つからなかったのではないだろうか。なにしろ、本来なら昨年秋に放映されていたはずの作品なのだ。
 初回から「次回に続く」で終わったので、ストーリー等の評価はまだ難しいが、第1話らしく登場人物はしっかり紹介されており、作品世界には入りやすかったし、何より全編名古屋弁と言うことで自然に視聴できるので、とりあえず次回以降も観続けたい。
 期待していた後藤邑子の名古屋弁がたっぷり聞けたのも嬉しかった。本編を観るまで気付かなかったが、杉山佳寿子&後藤邑子のコンビは、言われてみれば「ふしぎ星の☆ふたご姫」のキャメロットとレインだ。実際、後藤さんの舞の演技は、ほぼレインが名古屋弁になった感じと言って間違いないと思う。


 それにしても、本編を観て、これが他の地域で放映できなかった事に納得してしまった。これだけ名古屋弁が飛び交っていては、東京のテレビ局が放映に二の足を踏むのもわかる気がする。私は関西出身だが、20年以上名古屋に住んでいるので、すんなりと聞く事が出来たが、普段名古屋弁に接していない人が観たら引いてしまいそうだ。
 しかし、できれば本作のような正しい名古屋弁が聞ける作品こそ、愛知県以外の地域でも放映して欲しい。今後、放映局が増える事を期待している。
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2007年9-10月終了アニメ感想

 10月に入って、続々とアニメ新番組がはじまっているが、第1週スタートの作品をざっと観た限りでは、今期は視聴作品がかなり減りそうだ。
 何度も書いているが、アニメ鑑賞以外にもやりたい事・しなければならない事はたくさんあるので、「観たい」と思う番組がそれほど多くないのは、現状では有りがたい事だ。キー局・U局ともに4月期に比べて新番組の作品数自体が減っているし、そろそろテレビアニメも落ち着いて観られる時代の到来を期待している。


 その一方で、終わった作品もたくさんある。
 7月改編では終了番組の感想を書かなかったが、今回は一通り書いておきたい。最終話まで観ての感想という性質上、結末までのネタを割ってしまわざるを得ないので、未見の方はご注意を。




・ドージンワーク(テレビ愛知・9/18終了)

 楽しい「声優バラエティー番組」でした。
 はっきり言って完全にBパートメインで観ており、Aパートのアニメ(本来、こちらが本編のはず)は、ほとんど印象に残っていない。アニメパートは30分番組換算で6話分しかないのでエピソード自体少ないし、何と言っても実写パートが強烈すぎた。

 実写パートでちょっと惜しいと思ったのは、B最終話どころか第11話の放映前に「同人誌は完成するのか、それともお詫び回になるのか」と言うオチが割れてしまっていた点だ。いっその事、即売会を最終話の放映日に合わせて開催すればよかったのだろうが、U局深夜アニメという放映形態では、難しいのだろう。
 ともかく、Bパートでの斎藤桃子・こやまきみこの暴挙の数々が面白かった。ネタとしては、オチは「お詫び会」にして、「恥ずかしい格好」をして欲しかったところだ。




・らき☆すた(テレビ愛知・9/19終了)

 監督交代や露骨な角川の宣伝など、気になる部分は散見されたが、全体としては楽しめた作品だった。
 ハルヒネタの多さはちょっとやりすぎかと思ったが、原作を無視しているわけではなく上手く話に組み込まれていたので、ネタとして観ている分には面白かった。もっとも、私がアニメの「ハルヒ」も観て、今年3月の「激奏」にも行っているからこそ、そう感じるのであり、「ハルヒ」に興味のない視聴者にとっては、邪魔な要素だっただろう。
 本編の色々なネタはよかったのだが、第13話以降の白石稔EDだけは未だにどんな意図で企画されたのか理解できない。あれは「白石稔劇場」とでもタイトルを付けた別番組にして欲しかった。前半のED集「ある日のカラオケボックス」はCDを買ったが、白石EDのCDはとても買う気にはなれない。実際、どの程度売れるのかが興味深い。




・さよなら絶望先生(テレビ愛知・9/24終了)

 3月まで放送していた「ネギま!?」と制作会社・スタッフがほぼ同一だが、オリジナル展開だった「ネギま!?」とが違って、こちらは意外なほど「原作通り」だった。第11話のネタをやるために、あえてそうしたのだろうか。それは冗談としても、本作は原作とアニメスタッフとの親和性がピッタリだったと思う。
 とは言え、頻繁なOP変更や黒板ネタ、実写(顔写真)使用など、新房監督らしい演出は随所に観られて、漫画「さよなら絶望先生」のアニメとしても、新房昭之監督のアニメとしても楽しめた作品だった。
 しかし、久米田作品の特徴である「ネタの羅列」は、漫画では自分のペースで読めるが、アニメでやられるといちいち一時停止して画面を読まなければいけないから、ちょっと面倒くさかった。漫画とアニメの表現媒体としての違いがはっきりあらわれた部分だろう。




・ケンコー全裸系水泳部 ウミショー(テレビ愛知・9/25終了)

 7月スタートの作品では、一番気に入って観ていた。
 原作はほぼ未読でアニメから入ったのだが、話の構成もキャラクターデザインも原作の味を上手く活かして作られており、原作を後から読んでも違和感なく楽しむ事が出来て、アニメの序盤を観たところで原作も気に入って、既刊全巻を揃えてしまった。

 1クール全13話と言う話数制約のせいかアニメ化されなかったエピソードも多いし、イカマサ弟のように存在すら消されたキャラもいるのはもったいないが、そのお陰できちんと完結しており、テレビシリーズの1作品としては綺麗にまとまっていた。
 特に、最終話は原作のインターハイで描かれたエピソードを関東大会に置き換えているが、クライマックスにふさわしい盛り上がりになっていた。しかも、Bパートでは、原作でもまだ明らかにされていない「要の子供時代に出会った人魚」の正体まではっきり描かれたのは驚きだった。人魚の正体は、ほとんどの読者の想像通りに子供時代のあむろだった訳だが、それでもこの部分は原作に配慮してぼかしたまま終わると思っていたので、意外だった。
 まあ、最終話ED後に流れたCパートはもっと思い切った展開だった訳だが。あれは、二期の予告なのか原作の販促なのか判断に困るが、少なくとも原作未読者にとっては気になるシーン満載だった事だろう。

 短いながらも密度の濃い全13話だったが、唯一残念だった点を挙げるとすれば、揉乳同盟に亀裂が入った後、オチがつけられないまま終わってしまった点くらいだろうか。「牛の写真」はぜひ入れて欲しかった。




・ロミオ×ジュリエット(CBC・9/26終了)

 最初はかなり期待していたのだが、結果的には「残念な作品」に終わってしまった。

 ロミオとジュリエットの恋、モンタギュー大公の独裁への革命、浮遊大陸とエスカラスの運命と、作品の根幹となる要素がそれぞれバラバラに進行してしまい、特に浮遊大陸とエスカラスの設定は、結末を原案通りの「二人の死」で終わらせるためだけに延々と引っ張ったように見えてしまい、全体の構成に問題があったと思う。
 また、第16話が作画崩壊した時にも少し触れたが、登場人物の行動に無理を感じる箇所が多く見受けられて、「そんなに都合よく話が進むわけがないだろう」と突っ込みたい部分が多々あった。
 何より、ジュリエットの行動の一貫性の無さが、最も気になったところだ。たとえば、終盤の「赤い旋風」復活は人心をつかむための展開として描かれているが、一歩間違えれば医者の犠牲が無駄になってしまっていたところであり、あえてジュリエットが「赤い旋風」として登場した行動には疑問を感じざるを得なかった。

 こうやって作品を見返すと、丁寧に作れば傑作とは言わないまでも佳作には十分なり得た素材だけに、残念だと言わざるを得ない。




・ぼくらの(テレビ愛知・9/27終了)

 第10話の時点ではこのように書いた通り、監督がどんな考えで制作しているかどうかはともかく、アニメ作品としては面白いと思っていたのだが、全24話を見終えた感想としては「1クール目に騙された」気分だ。

 私は今のところ原作未読だが、それでも1クール目と2クール目が別物と言っていいほど乖離しており、それが2クール目でアニメオリジナル展開に入ったためだと容易に想像が付く。
 1クール目は、あくまで少年少女達が主人公で、文字通り命をかけて戦う姿が丁寧に描かれていたのに、2クール目は極道や財界の黒幕など大人の描写がメインになってしまい、ジアースのパイロット達は大人の都合に振り回されているようにしか見えなかった。
 オリジナル展開でも話が面白ければ文句はないが、大人中心に進んだあげく、第19話のようにヤクザの過去話で丸々1話を使って、しかもそれが本当に「過去を語るだけ」で本筋とは関係ないエピソードでは、困る。
 ジアースの動力や戦闘の引き継ぎなど作品の核となる謎も、最終話でジアースを解体することで曖昧なままにされてしまったし、2クール目の展開そのものがスタッフの「大人の都合」だったとしか思えない。

 全体として、ストーリーはちぐはぐで、伏線の回収も不完全で残念な作品だ。
 ただ、1クール目は面白かったので、いずれ原作を読もうと思っているし、石川智晶による主題歌はOP・EDともに名曲だった。これらに出会うきっかけとなっただけでも、よしとしよう。




・瀬戸の花嫁(テレビ愛知・10/1終了)

 放映開始前は、期待していなかった作品。
 監督が「ギャラクシーエンジェる~ん」の岸誠二氏で、しかも放映枠まで「GAる~ん」と同じなので、「GAる~ん」の二の舞の、寒い作品になってしまうのではと思っていた。

 実際に、「勢いだけで突っ走る」タイプの演出自体は「GAる~ん」とあまり変わらない印象だったが、この作品には演出の方向性がうまくマッチしていて、ギャグのテンポもよく、単純に観ていて楽しめる作品だった。
 本作に関しては、声優陣の演技もノリノリで楽しかった。岸監督が以前に手がけた「マジカノ」にも出ていた人が多いので、信頼できる人を集めたのだろう。その点でも、最初からキャストが決まっていた「GAる~ん」とは条件が違う。
 「絶望先生」の項でも少し触れたが、原作とアニメスタッフとの相性は大切な事だと、あらためて思った作品だった。



・怪物王女(CBC・10/3終了)

 こちらも放映開始前はあまり期待していなかったのだが、4月開始の2クール作品の中では一番楽しめた。
 あまりに直球過ぎる「萌え版「怪物くん」」設定は、ちょっとやりすぎではないかと思ったが、観続けているうちに、姫の「ふふん」やフランドルの「ふが」が頭から離れなくなってしまい、いつのまにか作品にすっかり馴染んでしまっていた。リザや令裡も含めて、メインキャラの個性が作品を引っ張っていた印象がある。

 ストーリーは原作と比べるとヌルく改変されていたエピソードが多いが、アニメ版はアニメ版で独立した作品として観れば面白い。そう言えば、終盤の第23話「死霊王女」、第24話「決闘王女」あたりはアニメ開始時にまだ原作が描かれていなかったが、最初から全体のシリーズ構成が出来ていたわけではないのか。
 しかし、第25話が地上波ではTBSのみで、CBCとKBS京都では第24話で終了というのは納得できない。なんという地域格差だろう。まあ、第25話は番外編だし、さらに第26話が完全未放映話としてDVDに収録されるようなので、DVDリリースを待つとしよう。

 それにしても、第1話と第24話をくらべると、「ふふん」がかなり進化している。第1話など、ほとんど棒読みだからなあ。川澄さんも、姫の役作りには苦労していたことが伺える。
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「やっとかめ探偵団」詳細判明

 今期注目のテレビ愛知ローカルアニメ「やっとかめ探偵団」に、ようやく公式サイトが出来た。
 すでに先週からテレビ愛知では新番組予告が頻繁に流れているにもかかわらず、スタッフキャストの情報がほとんどなく、アニメーション制作:ノーサイド、ナレーター:三遊亭円丈くらいしかわかっていなかったが、ようやくメインスタッフ・キャストが明らかになった。


 まず、声優については、少なくとも公式サイトに紹介されている人のほとんどは愛知県出身者で固められており、「正しい名古屋弁を喋る名古屋アニメを作ろう」と言う気合いが伝わってきて頼もしい。
 主演は杉山佳寿子さん。杉山さんは、名古屋では「地元出身の声優」としてかなり名が知られており、以前、妹の通っていた高校の文化祭で講演を行った事もあった。本作の主役にふさわしいと思う。
 老人キャラがメインの作品なので、杉山さん以外もベテラン声優が集まっているが、私がわかるのは森ひろ子さんくらいだ。と言っても、森さんの声は「妖怪人間ベム」のベラ役でしか聞いた事がないが。

 若手声優に目を向けると、個人的には後藤邑子出演が一番のサプライズだ。
 後藤さんが愛知県出身と言う事はもちろん知っていたが、10月から他にアニメレギュラー5本を抱える身で、愛知ローカルアニメにまで出演するとは思わなかった。放送まであと三日だが、後藤さんの名古屋弁を聞けると思うと、かなり楽しみになってきた。
 本作は、いわゆる「萌えオタ」が好んで観るような作品ではなさそうだが、「ぽんこつ名古屋弁」目当てにチェックするファンは間違いなくいるだろう。それを見越して、テレビ愛知は深夜アニメの合間にも番宣を流しているのだろうか。


 そして、スタッフに目を向けると、監督は鈴木卓夫氏、キャラデザインは関修一氏。鈴木監督は、最近は「ドラえもん」の各話演出でよく名前を見かける。また、本作の制作会社・ノーサイドは「ドラえもん」に制作協力で
参加している。
 関修一氏は、何と言っても「世界名作劇場」の数々の作品が印象深いが、テレビ愛知繋がりでは昨年放送していた「ワンワンセレプー それゆけ!徹之進」でもキャラデザイン(犬)を担当しており、確かに本作のキャラクターは「徹之進」に出てきた犬たちと感じが似ている。これが、今の関さんの絵柄なのだろう。

 それにしても、公式サイトの「声優さん・スタッフ紹介」を見ると、スタッフが異常なほどに詳しく書かれている。もしかして、第1話のOP・EDのテロップをそのまま書き写したのだろうか。


 ともかく、本作は初めて本格的に名古屋を舞台として、登場人物がきちんと名古屋弁を喋るアニメとして、かなり楽しみだ。公式サイトに名古屋弁講座があるあたりも気合いの入れようが伺えるが、放映エリアは愛知県だけだから、ほとんどの視聴者には名古屋弁解説は必要ない気もする。
 しかし、本作が愛知ローカルなのは面白いが、同時に残念でもある。関西弁ほどではないにせよ、テレビアニメでインチキなニセ名古屋弁が流れる事は多い(最近だと「瀬戸の花嫁」の三河海。名字が「三河」なのに三河弁でなくニセ名古屋弁という中途半端なキャラ)ので、こういう作品こそ全国ネットで放送して、正しい名古屋の姿を見せるべきだと思う。
 この手の地方発アニメだと、大抵は関東独立U局でも申し訳程度に放送があるものだが、今回はそれもないのだから、やはり「名古屋弁」は東海地区以外では売りにならないのだろうか。それはそれで、わかるような気もするが。
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