2014年を振り返って

 いよいよ、あと少しで2014年も終わりになる。そこで、今のうちに一年を振り返っておきたい。

 思い返すと、今年はアニメイベントで結構いろいろと出かけたのがよく印象に残っている。と言っても、実際に挙げてみると、映画舞台挨拶が『たまこラブストーリー』『ロボットガールズZ』『ガールズ&パンツァー これが本当のアンツィオ戦です!』の3本、ライブイベントが『ゆるゆり』の「七森中☆さみっと」、トークイベントが『さばげぶっ』の「放送完結ありがとう!ゲスかわ☆イベント」、以上これくらいか。実際には参加イベントはそれほど多くはない。
 ただ、アニメイベントのほかにも、藤子不二雄A先生のサイン会やネオ・ユートピアの上映会、そして夏と冬のコミケにも参加しており、上京する機会は間違いなく、昨年までより多かった。正直なところ、少々交通費が厳しかったのは確かだが、それぞれ楽しいイベントで、参加して良かったと思っている。
 また、これだけのイベントに参加できたのは、先行販売チケットの抽選にことごとく当選したのが大きい。『さばげぶっ!』のイベントなど、会場のキャパが400人しかなかったのだ。これは、我ながらよく当たったなあと思わざるを得ない。
 残念だったのは、今年のアニメイベントの最後を締めることになると勝手に思っていた『ゆるゆり なちゅやちゅみ!』の舞台挨拶に落選してしまったことだ。今年の終わりかけになって、ついていた運も去ってしまったのだろうか。
 来年がどうなるかはわからないが、今年ほどには遠征することはないのではないかと自分では思っている。とは言え、すでに2月の『さばげぶっ!』イベントはチケットを確保済みなのだが。

 アニメイベント以外で、今年記憶しておくべきこととしては、約5年にわたって刊行された『藤子・F・不二雄大全集』が、4期の特別追加巻『名犬ラッシー』を持って、全115巻が完結したことが挙げられる。
 1期~4期を通じて、スタッフのみなさんの苦労は並々ならぬものだったのではないかと推察される。特に、4期は作品が古くて原稿がないものが大半だったから、復刻が大変だったのではないだろうか。
 『名犬ラッシー』のあとも別巻が2冊出たので、明確に「これで終わり」と言うことを意識することがなかったのだが、ここ最近は新たな別巻の話も聞かず、どうやら本当に終わったのだなと、最近になって実感がわいてきた。
 『藤子・F・不二雄大全集』はすばらしい全集ではあるが、一つだけ難点をあげるとすれば、「藤子不二雄」合作作品で含まれていないものが多いことであろう。以前から単行本の出ていた『オバケのQ太郎』や『海の王子』、それに『仙べえ』や『チンタラ神ちゃん』などは刊行されたが、それ以外の未単行本化作品は刊行されないままに終わってしまった。
 未収録作品にもいろいろと興味深いものは多く、たとえば『まんが道』作中作として有名な『四万年漂流』の最終回は、『まんが道』バージョンではラスト1ページが描き変えられていて、本来のものが読めない。私は、初出誌を入手した人に見せてもらったが、「これはひどい」としか言いようのない、藤子作品史上一番の打ち切り最終回だった。これが読めないのは藤子不二雄の歴史を語る上で大きな損失だと思うので、何とか単行本化されないかと願わずにはいられない。
 このように問題点もないではないが、とにかくF全集の完結は大きな偉業だと思う。あとは、じっくりと全集を読ませていただこう。

 あとは、今年特に気に入ったテレビアニメを挙げておこう。
 『ウイッチクラフトワークス』『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』『さばげぶっ!』、それにまだ放映中だが『SHIROBAKO』も面白い。
 この中では特に『さばげぶっ!』は、久々に半年間のBDマラソンを決意させるに足る作品だった。上でも書いたが、イベントにも参加している。太田雅彦監督人脈のスタッフによる作品は、相当私に合っているらしい。
 テレビアニメを観る本数は、ピークの時期(週20本)と比べるとかなり減ってしまったが、だからこそ、一作一作を大切に観て楽しみたいと思う。


 今年は、だいたいこのような年だった。
 来年がどうなるか、まだわからない。しかし、また大晦日に「いい一年だった」といえるような年にしたいと思う。
 それでは皆さん、よいお年を。
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CD-BOX『藤子・F・不二雄大全集』感想

 ついに、買ってしまった。







 そう、CD-BOX『藤子・F・不二雄大全集』だ。
 このCD、色々と不満点はあるものの、今まで主題歌以外はCD化されていなかった『オバケのQ太郎』(シンエイ動画版)の曲が一挙収録されているのと、CDは出ていたものの入手がきわめて困難だった『SFアドベンチャー T・Pぼん』の主題歌が入っているとなれば、買わないわけにはいかない。それでも、発売になってから十日間ほど悩んだのだが、結局買ったという次第。

 と、言うわけで、買ったので堂々と文句が言える。以下、不満点を書いていきます。
 まず、このCDで一番納得がいかないのは、日本テレビ版『ドラえもん』の曲が一曲も入っておらず、作品自体がなかった事にされている点だ。藤子・Fアニメの曲を網羅するとの触れ込みだったので、ようやく「あいしゅうのドラえもん」「どらえもん いん できしいらんど」の二曲がCD化されるのかと期待してしまったのだが、考えが甘かったようだ。特に「あいしゅうのドラえもん」は、「ウハハハ、やったやったー」と、裏番組のDr.ヘルにしか聞こえないドラえもんのセリフが最高なのに、実に残念だ。

 日本テレビ版『ドラえもん』以外の作品は、一通り入ってはいるが、全曲網羅ではなく中途半端に未収録曲が存在するタイトルが見受けられて、これも残念だ。具体的にどの作品のどの曲が抜けているのか、リストアップして、以下に載せておく。



<CD『藤子・F・不二雄大全集』未収録曲リスト>

『オバケのQ太郎』(東京ムービー版)
・オバQかぞえ歌
・オバQ万博へ行く
・ぼくは正太だい


『ドラえもん』(日本テレビ動画版)
・ドラえもん
・ドラえもんルンバ
・あいしゅうのドラえもん
・ドラえもん いん できしいらんど


『ドラえもん』(シンエイ動画版)※劇場版および同時上映作品含む
(多数につき割愛)


『パーマン』(シンエイ動画版)
・雨のSweet Magic
・御機嫌伺いLOVE


『藤子不二雄ワイド』
・ゆかいな大脱走
・Dream of you


『キテレツ大百科』
・うわさのキッス


『21エモン』
・おーい!車屋さん


『モジャ公』
・Shine
・アイ・ラヴ・イモ~ゴンスケ・ラップ~
・俺たちゃエスパーズ
・元気で平気でノーテンキ
・STARSHIP 1996
・セントエルモの火~モナシスの歌~
・宇宙に抱かれて眠りましょう
・ドンモの宇宙船乗りの歌
・ネバー・エンディング・スカイ~空夫のテーマ~


 以上、あらためてリストアップすると、結構な数になるものだ。
 『モジャ公』の曲が特に多いが、3代目OPの「Shine」以外は、キャラクターソング・アルバムに収録されたものだ。このアルバムも、今では微妙にプレミアが付いているので、今回のBOXに収録されなかったのはもったいない。特に、「STARSHIP 1996」は番組初期の名挿入歌なので、これが外されたのは解せない。

 ちょっと思ったのだが、今回のCDは思い切ってシンエイ動画版『ドラえもん』の曲は外した方がよかったのではないか。『サンライズ ロボットアニメ大鑑』でガンダムシリーズの曲が外されたように。
 言うまでもなく、『ドラえもん』の曲はいくらでもCDが出ており、わざわざこのような企画盤に入れる必要性が感じられない。それよりは、『ドラえもん』以外の作品の収録曲を充実させた方がよかったと思う。
 おそらく、「うわさのキッス」や「おーい!車屋さん」は、ジャニーズがらみの事情でもあるのだろうが、それ以外で外された曲の多くはコロムビア音源であり、権利上の問題もないはずだ。


 このように、色々と不満のある出来のCD-BOXではあるが、貴重な曲が含まれているのは確かだ。少なくとも私は、買って後悔はない。小林亜星作曲&筒井広志編曲の『SFアドベンチャー T・Pぼん』主題歌は、このCD以外で聞くことはきわめて難しいのだ。このコンビのファンとしては、買わざるをえない。
 定価も税込み6,480円と、CD5枚組にしてはまあまあ安い方だと思う。万人にお勧めは出来ないが、手軽に藤子・Fアニメの曲が揃えられるので、今までに出たCDを一枚も持っていない人にはお勧めだ。
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