昨日、映画「グッバイ、ドン・グリーズ!」を観てきた。
ここで、その感想を書きたい。例年のドラえもん映画感想と同じく、思いっきりネタを割って書くので未見の方はご注意いただきたい。
さて、「グッバイ、ドン・グリーズ!」は、テレビアニメ『宇宙よりも遠い場所』(よりもい)のスタッフが再び結集して作られた劇場アニメだ。ただし、よりもいスタッフのうちシリーズ構成・脚本を担当した花田十輝先生だけは抜けている。今回の脚本は、花田先生ではなくいしづかあつこ監督が自分で手がけているのだ。
なぜこのような座組になったのかはわからないが、脚本を監督自らが手がけたことで、監督が伝えたいことがよりストレートに表現された作品になったのではないかと思う。
本作の予告編を見た段階では、どんな作品になるのかあまり予想が付かなかった。おそらく、少年たちの一夏の冒険といった話になるのではないかとは思っていたが、その程度だった。
この予想は、半分は当たっていた。実際に「少年たちの一夏の冒険」は描かれていたからだ。しかし、それだけでは話は終わらなかった。映画の後半には少年たちは日本を飛び出して、アイスランドへと行くことになる。そこで繰り広げられたもう一つの冒険は、作品前半で描かれたドローン回収の旅と比べると、非常にスケールの大きなものであった。
二人が確かめに行った「黄金の滝」と、その傍にあるという電話ボックスで起きた出来事については、色々な解釈ができるところだ。
本当に、ドロップがいた時に間違い電話があの電話ボックスにかかったのか。それが起きたのだとしたら、「盲亀の浮木」に匹敵するほどの信じられないほどのものすごい偶然だ。しかし、だからこそあの場面では非常に胸にくるものがあった。
ドローンさがしの冒険だけでも話としては成り立っているのだが、それだけで終わらせなかったことで話のスケールが地球規模に広がった。その分だけ、受ける感動も大きくなったと思う。
ここで、前半のドローンさがしの旅についても触れておこう。
この旅は、ドローンが放火の無実の証拠を撮影しているのではないかと言うところからはじまったもので、正直言ってちょっと情けない動機ではあるなとは思った。
しかし、この旅を通じて三人が心を通わせる様子は非常に丁寧に描かれており、特にドロップについてはほぼ全てが後半への伏線となっていたのだから、物語の組み立てが非常に周到ではあった。
「よりもい」にも言えたことだが、本作でも挿入歌が効果的に使われており、印象に残る。特に、ドン・グリーズの三人で歌う「Twinkle Twinkle Little Star」がよかった。
最後まで観て、この作品からは「よりもい」にも勝るとも劣らない感銘を受けた。
とりわけ、アイスランドの雄大な自然風景と、そこで描かれた「物語の結末」は印象的だ。そこに至るまでで、あえて描かれなかったこともある。ドロップがどうやって亡くなったのか、具体的なことは何一つ描かれていないが、この作品ではそれでいいと思う。そこまで描かなくても、十分に「何が起こったか」は伝わってくるからだ。
それにしても、最後に電話ボックスにかかってきた電話は、いったい誰からだったのか。謎を一つ残していることになるが、そこからまた想像をふくらませることもできる。いい終わり方だった。
ここで、その感想を書きたい。例年のドラえもん映画感想と同じく、思いっきりネタを割って書くので未見の方はご注意いただきたい。
さて、「グッバイ、ドン・グリーズ!」は、テレビアニメ『宇宙よりも遠い場所』(よりもい)のスタッフが再び結集して作られた劇場アニメだ。ただし、よりもいスタッフのうちシリーズ構成・脚本を担当した花田十輝先生だけは抜けている。今回の脚本は、花田先生ではなくいしづかあつこ監督が自分で手がけているのだ。
なぜこのような座組になったのかはわからないが、脚本を監督自らが手がけたことで、監督が伝えたいことがよりストレートに表現された作品になったのではないかと思う。
本作の予告編を見た段階では、どんな作品になるのかあまり予想が付かなかった。おそらく、少年たちの一夏の冒険といった話になるのではないかとは思っていたが、その程度だった。
この予想は、半分は当たっていた。実際に「少年たちの一夏の冒険」は描かれていたからだ。しかし、それだけでは話は終わらなかった。映画の後半には少年たちは日本を飛び出して、アイスランドへと行くことになる。そこで繰り広げられたもう一つの冒険は、作品前半で描かれたドローン回収の旅と比べると、非常にスケールの大きなものであった。
二人が確かめに行った「黄金の滝」と、その傍にあるという電話ボックスで起きた出来事については、色々な解釈ができるところだ。
本当に、ドロップがいた時に間違い電話があの電話ボックスにかかったのか。それが起きたのだとしたら、「盲亀の浮木」に匹敵するほどの信じられないほどのものすごい偶然だ。しかし、だからこそあの場面では非常に胸にくるものがあった。
ドローンさがしの冒険だけでも話としては成り立っているのだが、それだけで終わらせなかったことで話のスケールが地球規模に広がった。その分だけ、受ける感動も大きくなったと思う。
ここで、前半のドローンさがしの旅についても触れておこう。
この旅は、ドローンが放火の無実の証拠を撮影しているのではないかと言うところからはじまったもので、正直言ってちょっと情けない動機ではあるなとは思った。
しかし、この旅を通じて三人が心を通わせる様子は非常に丁寧に描かれており、特にドロップについてはほぼ全てが後半への伏線となっていたのだから、物語の組み立てが非常に周到ではあった。
「よりもい」にも言えたことだが、本作でも挿入歌が効果的に使われており、印象に残る。特に、ドン・グリーズの三人で歌う「Twinkle Twinkle Little Star」がよかった。
最後まで観て、この作品からは「よりもい」にも勝るとも劣らない感銘を受けた。
とりわけ、アイスランドの雄大な自然風景と、そこで描かれた「物語の結末」は印象的だ。そこに至るまでで、あえて描かれなかったこともある。ドロップがどうやって亡くなったのか、具体的なことは何一つ描かれていないが、この作品ではそれでいいと思う。そこまで描かなくても、十分に「何が起こったか」は伝わってくるからだ。
それにしても、最後に電話ボックスにかかってきた電話は、いったい誰からだったのか。謎を一つ残していることになるが、そこからまた想像をふくらませることもできる。いい終わり方だった。