7/29 ドラえもん「ころばし屋」ほか

「ころばし屋」(脚本/早川正、絵コンテ・演出/寺本幸代、作画監督/嶋津郁雄)

 原作で面白いと思った部分が、上手くアニメ化されていて、楽しめた。
 特に、ジャイアンを狙う姿や、笑う場面などの演出で、「血も涙もないころばせぶり」の非情なイメージが上手く描かれており、丸っこくて可愛らしい外見とのギャップが面白かった。また、冒頭の、妙に冷静なドラえもんの様子も、原作てんコミ10巻台のドラらしい態度だったと思う。
 中盤、のび太を狙い初めてからの展開は、アニメオリジナルの部分が長かったが、無関係の人間が次々と犠牲になる所は、いかにもF作品のドタバタ展開っぽくて、よかった。しかし、その後の、のび太ところばし屋の対決は、ちょっと話がだれてしまった感があり、余計だったと思う。射撃が得意なのび太に西部劇パロディをやらせたいという意図は理解できるのだが、結局のび太はころばし屋怖さに依頼をキャンセルするのだから、対決という行動自体に、ちょっと違和感があった。とは言え、全体としては楽しめた一編だった。



「ミニシアター」(絵コンテ・演出/やすみ哲夫、作画監督/木村陽子)

 原作「小学一年生」1971年5月号掲載。今回は、オチが変更された。原作では、ジャイアン達の蛇口からは酒が出ていたのが、トンガラシのジュースになっていた。ジャイアン達の顔が赤くなった時は、原作通りに行くと思ったのだが。
 お酒ネタもNGだと、「ホンワカキャップ」などもダメなのだろうか。あれは「お酒」ではないから問題ないと思いたい。



「きこりの泉」(脚本/大野木寛、絵コンテ・演出/寺本幸代、作画監督/嶋津郁雄)

 原作が、ここ数年で妙に有名になってしまったせいか、原作や、大山版アニメとの差別化に苦心したような印象を受けた。原作との一番の相違点は「使用回数5回」という制限が加わった事だが、いずれにしても結局ジャイアンでオチになってしまうのだから、この改変はあまり意味がなかったと思う。
 他に、アニメオリジナル場面としては、スネ夫が泉に物を入れる場面が加わった。「一番きれいな」ロボットを入れたら、ラジコン巨大ロボが出て来るという展開は、いかにもスネ夫らしい発想で、悪くない。ちなみに、大山版アニメでもオリジナルはスネ夫絡みだが、展開はまるで違う。こちらはこちらで面白いので、興味がある方は「21世紀テレビ文庫」シリーズの26巻をご覧いただきたい。
 オチは、当然原作と同じ。「きれいなジャイアン」を出さない訳にも行くまい。原作のきれいなジャイアンは特にセリフはなかったが、今回は「ハッハッハッ」と笑い続けており、妙な不気味さがおかしかった。
 全体の出来は悪くはない。回数制限を無くして話の流れをよくすれば、もっと面白くなったと思う。
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今更7月アニメ新番組感想

 かかずゆみ妊娠のニュースには驚いた。「ドラえもん」リニューアルは、まだ軌道に乗ったとは言い難いので、ここでメインキャラの声が変われば視聴者に混乱があるだろう。できれば代役ではなく、事前のため録りで対応していただきたいところだ。ともかく、おめでとうございます。

 さて、もうすぐ7月も終わりだが、ここら辺で7月スタートのアニメ新番組の感想を、ざっと書いてみる。なお、6月終了分作品の感想については、書く気はあったのだが、完全にタイミングを外してしまったので、今回は無しと言う事にさせていただく。



「あまえないでよっ!!」

 なんだか、「ミルモ」以外で中原麻衣の声をずいぶん久しぶりに聴いた気がする。まあ、昨年の仕事量がちょっと異常だったのだろうけど。その他のキャストも、個人的には微妙に懐かしい声が多い感じだ。どうでもいいが、樋口智恵子が声をあてている阿刀田結子が、「水色時代」の多可子にしか見えない。ツリ目のショートカットで、声まで同じ。狙ったキャスティングなのだろうか。



「シュガシュガルーン」

 裏番組の「どれみナイショ」に気を取られて1・2話を観逃してしまったため、3話が初見。OPや本編の設定などを見ると、「魔女っ子メグちゃん」を意識しているのだろうか。個人的に、主人公の性格とキャラデザインが好みに合わないので、切る方向で。



「ぱにぽにだっしゅ!」

 1話を観た時は、あまりにキャラが多い上に中身が無くて、ちょっと付いていけないかと思ったが、2、3話と観続けるうちに、頭の方が慣れてしまったのか、だんだん楽しめるようになってきた。また、2話から付いたOP曲「黄色いバカンス」は中毒性が高い。CDを買ってエンドレスで聴きたいところだ。



「D.C.S.S. ダ・カーポ セカンドシーズン」

 前作は、声優PVのネタ目当てで5話当たりまで観ていたが、どうしても付いていけずに挫折してしまった。今回はそのようなネタもないし、本編も特に面白い訳でもなかった。それに、前作をちゃんと観ていない者にはついていく事は難しそうなので、視聴中止。



「おくさまは女子高生」

 何と言っても、川澄綾子の歌うOP曲が強烈。最初に聴いた時は、「また三重テレビが放送事故を起こしたか?」と思ってしまった(非常に失礼)。本編の方は、このような設定ならこんな話になるだろうなと言うベタベタな内容でお約束だらけだが、深く考えずに観る分には、悪くない。



「いちご100%」

 最近、週刊少年ジャンプを、ほとんどまともには読んでいなかったので、本作も原作は未読だったのだが、このような作品がジャンプに載るようになっていたとは、素直に驚いてしまった。驚いた。どちらかと言うとサンデーかマガジンに載っていそうな感じだ。
 本編は、いかにもと言う感じのわざとらしいアングルで、パンツを見せているのが笑える。三つ編みメガネの設定も、一体何年前の漫画だと突っ込みたくなった。「おくさまは女子高生」同様、深く考えずに観るべきか。



「奥さまは魔法少女」

 OPは、明るくてノリのいい曲だが、メロキュア最後の曲だと思うと、素直には聴けなくなってしまう。
 本編は、今のところ変身シーンの印象が一番強い。変身が終わった後で「嬉子さーん」とコールがかかるのは、セーラームーンのアイキャッチを思い出してしまった。そう言えば、OPでは「ミスター味っ子」の露骨なパロディをやっているが、何を狙っているのだろう。



「涼風」

 番組全体から、何とも言えない古くささが漂う。「ドラえもん」「怪物くん」の頃の福富博は、いい仕事をしていただけに、ちょっと期待はずれだ。まあ、原作付きだから原作の当たりはずれもあるのだろうが。また、多くのメイン声優の演技が拙い点も気になった。わざわざアニメで観るほどの作品でも無さそうだ。



「あかほり外道アワーらぶげ」

 あかほりさとる原作だから当たり前なのだが、頭をからっぽにして観るべき作品だろう。監督:まついひとゆき、キャラクターデザイン:石野聡の布陣なので、深く考えなければ、そこそこは楽しめる。単なる2本立てではなく、呂方の作品が絡み合うという試みは面白い。まあ、「正義」「悪」の2本立てだから、最終的にはラブフェロモンと外道乙女隊の対決になるのだろうけど。この「わかりやすさ」も、実にあかほり作品らしい。



「ぺとぺとさん」

 まったりとした世界観が心地よい。音楽が「あずまんが大王」の栗コーダーポップスオーケストラというのもいい感じだ。植田佳奈の関西弁は「ぴちぴちピッチ」のお笑いコンビ以来だったが、大阪出身だけあって安心して聴いていられる。
 作品の出来とは関係ないが、テレビ愛知の放送がキッズステーションよりも遅いのは、ちょっと不満だ。2時間半程度の事だが。



「かみちゅ!」

 名古屋では2週遅れで始まった上に先週休止だったため、まだ第1話しか観ていないが、なかなか面白くなりそうだ。第1話はOPもEDもなくて丸々本編に使う程のボリュームで、しかもよく動く。今後、どのような方向に話が展開するのか、楽しみだ。
 しかし、名古屋では「ぺとぺとさん」と「かみちゅ!」が、被る場合があるのが痛い。と言うか、本日深夜にさっそく被る。「ぺとぺと」をキッズで録るか、どちらかをビデオで録って後からダビングするか、いずれにしても画質が落ちてしまうのが残念だ。



「プレイボール」

 地上派では、東海テレビが最も遅く放映開始(7/21)したため、こちらも第1話しか観ていない。
 何で今頃になって深夜枠で「プレイボール」なのかと思ったが、観てみるとさすがに話はしっかりしていて、「キャプテン」を観ていなくても楽しめる。しかし、どう考えても深夜枠にやる作品ではないだろう。せめて夕方に枠がとれなかったのだろうか。
 ちなみに、「キャプテン」「プレイボール」ともに制作はエイケンで、総監督の出崎哲とキャラクターデザインの清水恵蔵は、両方の作品にメインで参加している。おそらく、ずっと暖めていた作品なのだろう。



 以上。「シュガシュガルーン」「D.C.S.S.」「涼風」は切ったが、他はとりあえず継続視聴するつもり。
 今期は、今のところ次回が待ち遠しいと思うほどはまっている作品はないが、一定以上のレベルで楽しめる作品が結構あるので、少なくとも「外れ」シーズンではないと思う。
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マイメロDVD第1巻を購入

 20日発売だった「おねがいマイメロディ」DVD第1巻を、ようやく入手した。Amazon.co.jpで予約していたのだが、発送可能時期が7月20~22日となっていたにも関わらず、23日になっても到着しなかったのでキャンセルしたのだ。これから他のネット通販で注文しても初回版が手にはいるかどうか心配だったので、自分の足で探す事にした。ちょうど名駅に用事があったので、ビックカメラ→アニメイト→ソフマップと探し回ったあげく、ヤマギワソフトでようやく発見した。
 Amazonの予約に関するよくない噂は、以前から耳にしてはいたが、自分自身で体験した事がなかったので、よほど運の悪い場合なのだろうと思っていたが、今回身をもって思い知らされた。今後は、確実に初回版を手に入れたいものについては、Amazonを使うのは止めよう。それにしても、苦労して初回版を手に入れたのはいいが、特典のマイメロポーチの扱いには、正直悩む。まさか30近い男が使う訳には行かないしなあ。
 ともかく、DVD1巻を入手したので、ようやくHDDにためていたマイメロの4話までを消せると思ったのだが、DVDではOPが初期版ではなくて、第1話から現在使われている修正版に差し替えられている。それに、当然ながら提供バック絵は入っていない。仕方がないので、第1話~第4話から初期版OPと5種類の提供バック絵を切り出して、DVD-RAMにコピーしておいた。提供バック絵はまだわからないが、初期版OPは無かった事にされそうなので、きちんと保存しておかなければ。

 前述のように、マイメロは1話から録画を残していたのだが、せっかくだからDVDを買ってから観ようと思っていたので、本日久しぶりに第1話と第2話を観た。この頃はまだ、マイメロが夢の扉をちゃんと察知していたり、クロミと柊先輩の関係も固まっていなかったり、王様はやっぱりいい加減だったり、タイガース日本一は「無理」だったり(もし日本一になったら、本編でフォローがあるのだろうか。今年はあり得ない話ではない)と、観返すと色々と新鮮で、改めて楽しめた。おまけの「オトメロディー」PVも、曲がテレビサイズなのが少し物足りないが、高橋美佳子とまいめろでぃーずの動きが面白い。建前上キッズアニメ扱いだからなのだろうが、この内容で4話入って税込み2,940円は破格だ。2話6,090円の作品を買うのがばかばかしくなる。現在も作品のテンションは下がらず、相変わらず面白いので、このままDVDは全巻揃える事になりそうだ。あとは、サンリオが介入して路線変更されない事を祈るばかり。
 これだけの作品が、テレ東系の地上派のみというのは勿体ない。サンリオがスポンサーに付いて、テレ東系のない地域でも放映するか、せめてBSかCSでの放送があればいいのに。いくらDVDが安くても、未放映地域の人がいきなり買おうとは思わないだろうし、放映エリアの狭さで損をしていると思う。

 さて、今日は青春18キップも買ってきた。これで、夏の東京遠征の準備は、ほぼ出来た。今回は2往復するのだが、運良く全日分、ムーンライトながらの席が取れた。あとは、予定通りの日程で夏休みがとれれば問題ない。いきなり変な仕事が入らないといいのだが。
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てんコミ「ドラえもん プラス」第2巻発売

 てんとう虫コミックス「ドラえもん プラス」第2巻発売。1巻の時は、名古屋では公式発売日の一日前に、書店に並んでいたが、今回は、発売日前日の昨日は見つけられなかった。しかし、同じく20日発売予定だった「もっと!ドラえもん」第2号は、昨日既に発売しており、どういった基準で発売日が決まっているのか、いまいちよく分からない。

 さて、中身をチェック。今回は全21話収録で、うちFFランドに収録されていた作品が12話。FFランド収録作品以外で「ぼく、ドラえもん」付録に収録された作品が1話。ぴっかぴかコミックス収録作品が1話。コロコロ文庫収録作品が1話。そして、全くの単行本は初収録作品は、「身代わりテレビ」「全体復元液」「人間プログラミングほくろ」「ピンチランナー」「ペットペン」「タイムピストルで“じゃま物”は消せ」の6話。1巻と比べると、初収録作品が少なくなったのは、ちょっと残念。また、コロコロ文庫「スネ夫編」に収録されていた「ユメかんとくいす」が入ったのも、今更という感じだ。これで、私にとってはスネ夫編の存在意義がなくなってしまった。

 しかし、収録作品全体を眺めると「夢中機を探せ」「スーパージャイアン」「ドロン巻き物」「全体復元液」「タイムピストルで“じゃま物”は消せ」など、個人的に好きな話がちゃんと入っており、まあ満足できる収録内容だ。「タイムピストル…」は、182ページの「ドラえもんのコンピュータがくるった!!」のセリフが変更されずにすんだので、一安心。また「全体復元液」は、原作より先にアニメで観て、いかにも恐竜好きの藤本先生らしい作品だと気に入って単行本収録を待っていた作品なので、ようやく、てんコミに入った事は非常に嬉しい。そう言えば「シャラガム」なども、しつこく再放送されたせいで印象が強く、FFランドで読むまでは、どうしてコミックスに入らないのだろうと不思議に思っていたものだ。
 逆に、収録作品の中で、ひっかかった話を挙げるとすれば「地球脱出計画」だ。本作は後に「しあわせのお星さま」としてリメイクされて決定版となったのだから、マニア向けのFFランドならともかく、今更てんコミの新刊に収録するのは、ちょっとどうかと思った。

 1巻発売の時にも書いたが、単にドラえもんの単行本と言うだけでなく、「てんとう虫コミックス」での新刊であるという点で、今回も非常に待ち遠しい気分だった。おかげで、昨日「もっと!ドラえもん」を取り上げる気分にならなかったくらいだ。「もっとドラ」は、1号の時に取り上げる時期を逃してしまったので、どうも扱いにくい。とりあえず「ウルトラスーパー電池」が再録されているので「きみはじつにばかだな」の元ネタを見たい人にはお勧め。
 ともかく、「ドラえもん プラス」次回第3巻は9月発売予定。言うまでもなく、9月にはドラえもんの誕生日もあるし、ぴっかぴかコミックスで「モッコロくん」が初単行本化されるなど、またまた藤子ファンにとっては嬉しい月になりそうだ。
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大阪でカラコミ「怪物くん」3巻入手

 昨日、今日と連休を利用して、実家に帰ってきた。まあ、実家にいた時間よりも、色々な所を廻っていた時間の方が長かったので、帰省と言うよりは大阪に遊びに行ったという感じだが。

 昨日は、近鉄で11時頃なんばに到着。まずは、日本橋をぶらぶらしていた。最大の収穫は、まんだらけなんば店で入手した、カラーコミックス「怪物くん」第3巻。実際には3巻セット販売だったのだが、私の持っていた1,2巻は新刊発売当時に買ったもので、かなり痛みが激しかったので、セットで丁度よかった。
 3巻を手に入れて、はじめて「ぴっかぴかコミックス」版第1巻の表紙絵がカラコミ3巻のものだと知った。また、ぴかコミとカラコミの両方とも、第3巻最終話が「怪物三人組にお休みを」だった事も興味深い。やはり、ぴかコミの編集はカラコミを元にしていたようだ。内容的には、初めて読んだカラコミ版の「地中怪物キョウダイゴン」が、オリジナルの冒頭2ページ分をカットしているせいで、始まり方が唐突だったのが、なんだかおかしかった。カラコミを先に読んでいれば、また感想も違ったのだろうなあ。
 ともかく、これで未入手のカラコミ藤子作品は「ドラえもん」第6巻だけになった。ちなみに、「怪物くん」3巻の最終ページにドラ6巻の予告が載っているが、実際には収録されていない「雪雲ベース」の絵を使っている。当初は収録予定があったのだろうか。まんだらけなんば店には、カラコミ「ドラ」は3巻までがバラで置いてあった。3巻までなら比較的よく見かけるのだが、後半の巻はさっぱりだ。セットだとつらいので、何とか6巻をバラで見つけたいところだが、果たしていつになる事やら。

 そして、恵美須町駅で地下鉄に乗り、阪急-バスと乗り継いで吹田市の国際児童文学館へ。今回は、日本橋で思ったより時間を使ったため、到着が15時過ぎになってしまい、あまり多くの本は読めなかった。ここで読めるめぼしい藤子作品は大体チェックしてしたので、今回は手塚治虫「ハリケーンZ」を読んだ。作者自身「どんなに出版社から本にさせろとたのまれても、どうしても気がのらない」(手塚治虫漫画全集「アラバスター」あとがきより)とはっきり言っており、実際に生前にも、没後の全集第4期でも単行本化されていない作品だ。児童文学館では初出誌が全部揃っているのだが、第2回がまるまる付録回しなので、全編を読む事は出来ない。それでも、読んでみると、前作「旋風Z」とは作品の雰囲気がガラッと変わっており、作者に嫌われるのも無理はない感じだ。今後の単行本化もおそらくないだろうから、全編読むには付録を手に入れるしかないが、かなり難しいだろう。「旋風Z」雑誌掲載版と合わせて単行本化して欲しいものだ(「旋風Z」単行本からだと、描き換えのため話がつながらない部分があるので)。

 その後は、豊中のBOOK OFFなどをまわって実家に到着。今日は昼までだらだらとすごし、梅田のまんだらけに寄って、名古屋に帰った。本当は、梅田も色々と廻りたかったのだが、今回は往復ともに近鉄の株主優待券を使っていたため、あまり遅くまで、大阪には居られなかったのだ。この方法だと名古屋-なんばの往復が3,000円で済むが、時間は往復で7時間くらいかかるから、やはり疲れる。あまり人にはお勧めできない。

 さて、明日も休日。とりあえずは、本日梅田で買ってきた、夏コミカタログでも読むか。さっきざっとは読んだのだが、またまた藤子系サークルは減っているようで、寂しい限りだ。今年の夏コミは、1~2日目の参加になるだろう。3日目も行きたいが、夏休みの日程上、無理だ。8月は、夏コミの前の週にも東京行きの予定があるので、5月に続いてハードスケジュールになりそうだ。
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7/15 ドラえもん「ムード盛り上げ楽団登場!」ほか

「ムード盛り上げ楽団登場!」(脚本/高橋ナツコ、絵コンテ・演出/安藤敏彦、作画監督/久保園誠)

 「ムード盛り上げ楽団」は、効果音楽で人の心を盛り上げる道具。だから、元々効果音やBGMが付いているアニメでは、音楽がなったとしても、楽団の効果なのかどうかが分かりづらいので、いささかアニメ化しにくいエピソードのはずだ。
 当然、今日はその部分をどう見せるかに注目していたのだが、今回は楽団の音楽の効果が現れる場面で、画面が16:9の劇場サイズに変わると言う演出だった。音の効果を視覚の演出に変換したこの手法は、なかなか効果的でわかりやすく、よかったと思う。
 ただ、前半の、のび太とママのケーキについてのやりとりの場面では、画面サイズの変更に加えて、二人がミュージカル調の芝居がかった喋り方をしていたが、これはいささかくどくて感じて、やりすぎだと思った。これがずっと続くとつらいな、と思いつつ観ていたが、のび太が町に出てからは、それぞれの場面に合わせた演技になっていたので、これはよかった。
 アニメ化しにくそうな作品なのだが、上手く仕上げていたと思う。冒頭シーン、のび太の観ているテレビ番組が、SF短編「休日のガンマン」らしき作品だったのもよかった。これで原作通りパーマンも登場すれば、なおよかったのだが。



「友だちの輪」(脚本/早川正、絵コンテ/しぎのあきら、演出/安藤敏彦、作画監督/中村英一)

 リニューアル後、神成さん初登場。声は、宝亀克寿。イメージは前任の渡部猛とあまり変わらず、神成さんにふさわしい声だと思う。神成さん紹介の必要があったせいか、冒頭に、のび太たちが空き地で野球をして、神成さんの家にボールを飛び込ませてしまう場面が加えられていた。出木杉やジャイ子初登場の時は、特にこういった紹介的な場面はなかったので、神成さんの待遇のよさが、ちょっと気になってしまった。スタッフは神成さんびいきなのだろうか。
 この野球の場面は、その後、場所を変えて河原で野球をしているところへミズエが現れる場面へとつながっており、オリジナルシーンとしては、無理のない展開だったと思う。ただ、その場面でミズエが活発な少女として描かれていたのに、その設定があまり生かされなかったのは、ちょっと残念だ。
 その後の展開は、基本的に原作通り。特筆すべき点はあまり見あたらなかったが、ドラえもんやのび太の作画が、ときたま典型的な後期中村作画になってしまっていた点が、どうしても気になってしまった。ミズエは、きちんと藤子・F美少女として描かれていただけに、ドラのびだけが大山時代の顔に戻ってしまうと、違和感がある。富永作監の「のろいのカメラ」の時にも感じたが、中村・富永両氏の絵は、リニューアル後の担当第1回と比べると、自身のタッチが、かなり出てしまっており、今後両氏の作画がどのようになるのか、気になるところだ。


 さて、本日の放送では来年公開予定の「のび太の恐竜2006」の予告編も放映されたが、藤本先生を使うのは反則気味だと思った。まあ、予告に藤本先生まで出すからには、スタッフも相当気合いを入れて作っているのだと期待したい。
 予告と言えば、次回の「きこりの泉」、いくら有名な話だからと言って、予告でオチを割ってしまうのはまずいだろう。それとも、今回は原作とは異なるオチが用意されているのだろうか。いずれにせよ、次回の二話とも、どうアニメ化されるか楽しみな作品だ。
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藤子不二雄Aランド、完結

 本日発売の「新編集 魔太郎がくる!!」14巻、「新 プロゴルファー猿」9巻の2冊を持って、3年間にわたって刊行されてきた「藤子不二雄Aランド」全149巻が完結した。今日、最後の二冊を書店で見つけた時は、とうとうこの時が来たかと、感無量だった。

 今更説明するまでもない事だが、「藤子不二雄Aランド」は、1984年~91年にわたって刊行された「藤子不二雄ランド」(以下「FFランド」)全301巻のうち、藤子A先生単独の著作となる149巻分を復刊したものだ。オリジナルのFFランドに付いていた、奥付以降の「週刊F.Fランド」やセル画がないなど、細かい部分での違いはあるが、体裁や収録作品など、基本的にはオリジナルのまま復刊されており、藤子A作品の集大成が、安価で容易に入手できるようになった意義は、極めて大きい。
 このAランド復刊が実現するまでには、本当に長い長い道のりがあった。詳細は、MISTTIMES.com Blogで、わかりやすくまとめられているので、そちらをご覧いただきたいが、私も最初期の「藤子漫画復刊署名運動」時代に署名した頃から藤子全集の実現を願っていたので、復刊とは言え、大事業となるAランド刊行が実現して、無事完結を迎えた事は、非常に嬉しい。
 Aランドが復刊されるまでは、A先生の代表作の一つの、「怪物くん」ですら単行本は全て絶版と言う異常な状態だった。2度もアニメ化された作品がこのような状況だったのだから、「怪人二十面相」「くまんばち作戦」「スリーZメン」などの初期作品が、さらに入手困難になっていた事は言うまでもない。FFランドは、F作品・A作品問わず、古書店ではかなり価格が高騰していた。それが、誰でも手軽に多くの藤子A作品に接する事が出来るようになったのだから、藤子不二雄ファンとして、純粋に嬉しい事だ。

 ただ、Aランドが完結した今、気になるのは、今後の藤子作品出版がどのように行われていくかと言う事だ。Aランドは、刊行開始直後こそ多くの書店やコンビニで見かけたが、1年くらいでコンビニからは姿を消し、最近は限られた一部の書店でしか買えなくなっていた。はたして、この復刊でブッキングにどれくらいの利益があったのだろうか。何しろ、Aランドは計画当初、一冊1000円程度になると言われていたのを390円で出したのだ。
 Aランドに続いて、残るFFランドのF作品も復刊して欲しいし、元々FFランドは、一部の作品で収録状況が中途半端なので、可能ならば、続けてAランド第2期を出して欲しいとも思っているが、商業出版である以上、まずは確実に採算がとれなければいけない。とりあえず、ファンとして出来る事は、今後も貴重な作品の復刊や新刊があれば、可能な限り購入して、藤子作品にニーズがある事を示すしかないだろう。とりあえず「ミス・ドラキュラ」は復刊の可能性が高そうなので、どのような展開になるかを見守りたい。

 それにしても、完結の今となって悔やまれるのは、Aランドを全巻予約できなかった事だ。だから、当然全巻予約特典の小冊子も、現時点では手に入らない。刊行開始当時の経済状況では、予約は難しかったのだが、無理すれば出来ないと言う額でもなかった。だからこそ、余計に残念だ。それでも、Aランド全149巻が手元にあって、いつでも読めるという状況だけで、かなり幸せな気分ではある。

 ともかく、今回のAランド復刊に関わった全ての人に、お礼を言わせていただきたい。これまで、お疲れさまでした。
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7月の、とある週末

 一応このブログは私の日記的なものという位置づけなので、たまには普通の日記を書いてみる。


★7/9(土)

 朝8時半頃起床。朝食を食べながら「おジャ魔女どれみ ナ・イ・ショ」最終話を鑑賞。最終話のゲストキャラ、ふぁみの正体は、すでに知ってしまっていたのだが、それを分かった上で観ても、いい話だった。シリーズ全体を締めくくる最終話としてふさわしいと思う。1シリーズが2月~翌年1月という放映時期の関係から、テレビシリーズでは取り上げられなかった雛祭りの話というのも良かった。この点は、11話のバレンタインも同様だが。

 一通り家事を済ませた後、外出。今日は、久しぶりに自転車で少し遠出して古本屋(主にBOOK OFF)廻りをした。BOOK OFF名古屋平針店には、1980年代前半のアニメ雑誌(アニメージュ、アニメディア、アウト)が大量においてあり、思わず読みふけってしまった。「ドン・ドラキュラ」打ち切り問題なども取り上げられていて面白かったが、
驚いたのは「キャプテン」放映開始当時のスタッフのコメントで「いずれは「プレイボール」もアニメ化したい」と語っていた事だ。まさか、20年以上経って実現するとは、エイケンの執念恐るべし。

 昼過ぎから雨が降ってきたので、ちょっと参ったが、夕方にはほぼ雨は上がったので、助かった。
 18時頃帰宅して、録画を消化。まずは、「逆境ナイン」映画特番「逆境の夏!日本の夏!!」を観た。島本和彦の露出が多かったり、原作漫画に声が付いて名場面が再現されていたり、映画完成までの道のりが原作者描き下ろし漫画(これも声つき)で紹介されたりと、なかなか見所の多い番組だった。しかし、原作漫画再現のキャストがドラマCDとは違っていたのはなぜだろう。まあ、今回の校長=飯塚昭三も悪くはないが、不屈&サカキバラが関智一&若本規夫の「ニニンがシノブ伝」コンビだったのは、さすがに違和感があった。
 その後は、アニメ新番組を中心に鑑賞。こちらで観られる新番組は8割方、第1話を観終わったが、どうも今期は今ひとつパッとしない感じだ。強烈な印象があったのは、せいぜい「おくさまは女子高生」の電波OPくらいだ。あとは「ぺとぺとさん」「かみちゅ!」、8月にCSで「タイドライン・ブルー」「ガン×ソード」が残っているくらいか。
 雨の中を走り回って疲れたせいか、某アニメ新番組を観ている途中で猛烈に眠くなったので、そのまま眠りに入ってしまい、結局この日はこれで終わった。


★7/10(日)

 9時20分頃起床。朝食を食べながら「おねがいマイメロディ」鑑賞。以前は8時半に起きて「プリキュア」も観ていたのだが、最近はすっかり日曜は9時過ぎ起きが定着してしまった。プリキュア見逃しても悔しくないしなあ。

 この日は、特に予定はなかったので、掃除をして一週間の汚れを落とした。基本的に、土曜か日曜の週に一回しか掃除はしていません。後は色々と片付けているうちに昼になってしまった。
 午後は、ぼーっとしたりテレビを観たりネット巡回したり、昼寝をしたりで、いつの間にか夕方に。どうも、休みの日に家にいると、わりと無為に時間を過ごしてしまう事が多い。まあ、それで疲れがとれるのだから、無駄な事ではないのだが。
 夜は、ある事情から、このブログに載せたアニメドラの感想を観直した。理由についてはいずればれるだろうから、ここでは伏せておくが、いくつか誤字脱字を発見したので、こっそりと直しておいた。ちゃんと何度も見直しているのに、それでも間違えているのだから、実に不思議だ。この分だと、他の記事も読み直したら、ミスがたくさん出てくる事だろう。


 そんなこんなで日曜日は終了。
 まあ、ここで書いた二日間のパターンが、休日における私の平均的な姿だと思っていただければ、大体間違いない。せっかくの休みだから、もっと色々な事をしたいといつも思うのだが、結局48時間しかないから、このくらいが限界だ。
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7/8 ドラえもん「変身ビスケット」ほか

「変身ビスケット」(脚本/高橋ナツコ、絵コンテ/前田康成、演出/三宅綱太郎、作画監督/嶋津郁雄)

 この話で好きなのは、お客のいじられっぷりなのだが、今回はその点については、満足のいく出来だった。原作通りの全ての変身をきっちり描いてくれたのは、嬉しいところ。逆に、前半はジャイアン・スネ夫の登場するアニメオリジナルシーンが、ちょっと余分なものに感じられた。のび太と店主とのやりとりを、もうちょっと長くしても良かったのではないだろうか。それでも、後半で楽しめたから、よしとしよう。
 それにしても、ママがうさぎに変身してしまうオチは、声が三石琴乃なだけに、某セーラー戦士を連想して、別の意味で笑えてしまった。まあ、原作通りの展開だから偶然の事なのだろうが、もし、この話のネタにするために三石琴乃をママにキャスティングしたのだったら、すごすぎる。しかし「~ぴょん」はさすがに違和感があるな。



「ミニシアター」(絵コンテ・演出/やすみ哲夫、原画/古宇田文男)

 原作は「よいこ」1970年4月号掲載。この系統の絵柄は、キャラの輪郭が太いあたりが、なんとなく原作初期のイメージに近い感じで、馴染みやすい。最後のママまのセリフは、ちょっと元気が良すぎたような。「変身ビスケット」のうさぎ変身を引きずっていたのだろうか。



「しずかちゃんさようなら」(脚本/大野木寛、絵コンテ/前田康成、演出/三宅綱太郎、作画監督/嶋津郁雄)

 原作は「しずちゃんさようなら」なので、微妙にサブタイトルが異なる。ちなみに、帯時代の最初のアニメ化でもタイトルは「しずかちゃんさようなら」だった。この調子だと、今後「しずちゃんのはごろも」をやるにしても、「しずかちゃんのはごろも」になるのだろうな。ちょっと違和感がある。

 さて、本話最大のポイントは、薬系の道具がNGらしいリニューアルドラで「虫スカン」をどうするか、だったのだが、体に振りかける液体に変更されて、のび太が飲み過ぎる場面も、たくさん体にかけすぎると言った具合に変わっていた。
 ここまでは、原作を知らなければ特に不自然さはないだろうが、問題はこのあとの展開だ。虫スカンのかけすぎで、周囲の人のみならず、本人まで気分が悪くなってしまうと言うのは、やや強引に感じてしまった。たとえば、(今回のアニメ版では)飲むものではない虫スカンを誤って飲んだために気分が悪くなるとか、そう言った展開の方がよかったのではないか。
 しかし、しずかちゃんが猛烈な不愉快さを感じながらも、「のび太さんなんて、虫が好かないわ」などと言いながら階段を上がる場面は、よかった。ただ、その後風呂場で、のび太の体から虫スカンを洗い落として、のび太に怒る場面は、ちょっとあっさりしすぎていた感じだ。あそこはもうちょっと引っ張って欲しかった。

 このように、部分的には光る場面もあったのだが、虫スカン関係の改変の不自然さのために、原作ほどの感動が伝わってこなかった。もう一歩の、ちょっと残念な出来だったと思う。今後、本当に薬関係の道具を一切出さないのであれば、それに起因する改変は、原作を知っていても知らずとも違和感なく観られるような話作りをしていただきたい。
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怪物くん 最終回「さようなら怪物くん」

 本日、テレ朝チャンネルで「怪物くん」最終回が放送された。地上派で最後に「怪物くん」が、再放送されたのは、いつだっただろうか。この最終回を観たのは、本当にずいぶん久しぶりだ。

 そもそも、「怪物くん」の原作は「週刊少年キング」「少年画報」の2誌で連載されていたので、最終回も2種類存在する。前者では、怪物くんがヒロシに帽子の中身を見せて人間界に別れを告げるまで、後者は怪物ランドに戻って母と再会するまでが描かれており、展開はそれぞれ異なる。2本とも印象的な最終回なのだが、個人的に物足りなかったのは、両方とも、ヒロシとのちゃんとしたお別れが描かれていなかったことだ。

 そこで、本日放映されたシンエイ版のアニメ最終回だ。これは、2本ある原作の最終回から印象的な場面・重要な場面をえり抜いて再構成している上に、原作では描かれなかったヒロシとの別れも、ちゃんと描かれている。「最後の念力」を使って声を出さずに泣く場面は、声が出ていないにも関わらず、怪物くんやヒロシの泣き声が画面から聞こえてくるようで、非常に秀逸だ。
 そして、ラストシーンは「少年画報」版の原作と同じく、同じ月を見る怪物くん母子&ヒロシと姉さんの場面で締めくくられている。きちんとお別れシーンがあったので、原作以上に心に残る場面になったと思う。ただ、ヒロシのセリフは「怪物くん、またきてね」ではなく、怪物くんに合わせて、原作通りの「怪物くんが初めて来た時も…」にして欲しかったが。

 ともかく、原作・アニメを含めた「怪物くん」世界の締めくくりとしては、非常によい最終回だと思う。考えてみると、1980年代前半に始まったシンエイ藤子アニメの中で、ちゃんとした最終回を迎えたのは「怪物くん」だけだ。「忍者ハットリくん」「パーマン」「オバケのQ太郎」などは帯番組だったせいで、最終回らしい最終回は製作されていない。特に「パーマン」は、原作の最終話をアニメ化した「バード星への道」を中途半端な形で正月スペシャルに放映したので、当時は最終回はどうするのだろうと心配したものだが、まさか最終回が単なるパー子の告白話とは思ってもいなかった。
 「怪物くん」は、帯番組ではなく、最初から最後まで30分番組として放映された故に、きれいな最終回を迎える事が出来たのだろう。作品としては実に幸せな事だし、この最終回があるからこそ「怪物くん」という作品は、より強く当時の視聴者の印象に残ったのではないだろうか。個人的にも、A先生原作のシンエイ藤子アニメの中では、最も印象深い作品の一つだ。まだリピートもあるので、本日見逃した方にも、ぜひ観ていただきたい。
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