2008年夏のアニメ新番組雑感(2)

 もうすぐ7月も終わり。アニメ新番組も出揃って、どの作品を観続けるかは固まったので、恒例の視聴作品一覧を載せておく。これまでは、大規模な改編のある春・秋にしか載せていなかったが、最近は1クール作品が多く夏・冬にも結構入れ替わりがあるので、自分自身の覚え書きとしての意味も含めて、載せておく。



(日曜日)
 ・しゅごキャラ!(テレビ愛知)※継続
 ・ゲゲゲの鬼太郎(東海テレビ)※継続
 ・絶対可憐チルドレン(テレビ愛知)※継続
 ・コードギアス 反逆のルルーシュR2(CBC)※継続

(月曜日)

 ・ストライクウィッチーズ(三重テレビ)

(火曜日)…なし

(水曜日)
 ・スレイヤーズ Revolution(テレビ愛知)
 ・イタズラなKiss(CBC)※継続
 ・鉄腕バーディー DECODE(CBC)
 ・乃木坂春香の秘密(中京テレビ)

(木曜日)
 ・ゼロの使い魔 三美姫の輪舞(テレビ愛知)
 ・恋姫†無双(テレビ愛知)
 ・マクロスFRONTIER(CBC)※継続
 ・ひだまりスケッチ×365(CBC)
 ・狂乱家族日記(東海テレビ)※継続

(金曜日)
 ・ドラえもん(名古屋テレビ)※継続
 ・S・A(テレビ愛知)※継続
 ・二十面相の娘(東海テレビ)※継続

(土曜日)
 ・テレパシー少女 蘭(NHK教育)



 以上の18本で、先月までと比べると少し増えた。


 続いて、特に注目している作品の感想を、簡単に書いてみる。

 まずは、「ストライクウィッチーズ」。女の子が獣耳&シッポを生やして、しかも下半身を露わにして戦っている映像が実にシュールだ。登場人物達は真剣にやっているだけに、ギャップで更に笑える。ただ、OPの後半映像には既に違和感がなくなってきているので、感覚が麻痺してきているのかも知れない。
 まあ、これらの衣装設定なしで同じ話をやっても「スカイガールズ2」にしかならないだろうから、思い切った差別化を図って正解だったと思う。
 それにしても、ウィッチーズ隊のメンバーが11人なのは、1クールアニメにしては多すぎる。まだ、半分以上は顔と名前が一致せず、声で識別している状況だ。「スカイガールズ」が全26話でソニックダイバー隊3人(最終的に5人)だったのと、対照的だ。

 次に、「ゼロの使い魔 三美姫の輪舞」。「ゼロの使い魔」シリーズは、昨年の第2期まではアニメしか観ていなかったが、2期の最終話があまりに無理なまとめかただったために「一体どうなっているんだ」と原作の該当部分を読んでみたら前後も気になって、既刊を全部読んでしまった。
 だから、今回は初めて原作の展開を知った上でアニメ版を観ているわけで、3話までは原作ですっとばした部分の辻褄を合わせたり、補完したりとかなり無理している事がよくわかる。ティファニアも「森でひとりぼっちで暮らしてきた」がアニメ版の正式な設定だとしたら、原作とのズレが出てくるだろう。
 ともかく、原作を読んだお陰で、これまでとは違った見方でも楽しめるようになった。そう言えば、コルベール先生はアニメ第2期で完全に死んだとしか思えない状況だったが、このまま押し通すのだろうか。さすがにあの描写で「実は生きてました」は無理があるだろうけど。

 最後に「テレパシー少女 蘭」。6月スタートだが、大体同時期と言う事で一緒に取り上げておく。
 最初の印象では、現代版「エスパー魔美」のような話なのかと思い、実際に第1話・第2話には「魔美」や他の藤子作品を連想させられるような描写もあったが、第3話で思いっきりネタ方向に化けてしまい、「魔美」との関連などは、どうでもよくなった。
 とにかく、第1話・第2話と比べると第3話がハイテンポかつ、あまりにも超展開で別作品のようだ。先生が正体をあっさりばらしたり、翠が唐突に関西弁で喋り出したり、兄貴は女の子をぶん投げたりと、どこから突っ込んでいいか困ってしまう。
 2話までの印象では、翠に植田佳奈の声はあまり合っていないんじゃないかと思っていたが、3話を観て納得させられてしまった。
 そう言えば、NHK教育には実写版「エスパー魔美」という前科があったのだった。ドラマとアニメの違いはあるが、本作も突っ込みどころの多さは共通している。ドラマ「魔美」と違って、原作を知らない分、ストレス無くネタ作品として楽しめそうだ。


 と、こんな所か。「ひだまりスケッチ×365」は独立したエントリで第1話感想を書いているので、そちらをご覧下さい。
 今期は、水曜日・木曜日の深夜の視聴本数が更に増えてきた。特に、木曜日は被りもあって厄介な事になっている。テレビ愛知以外の局が月曜日・火曜日あたりにばらけてくれれば、観る方としては楽になるのだが、現状では一部作品は週末に観るしかない。
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岩手地震とCBC深夜アニメ

 本日未明に、岩手県で震度6の地震が発生した。
 またしても東北地方での地震が起きるとは、どうなっているのだろう。阪神大震災の時は「実は関西の方が危なかったのか」と言われていたが、新潟県中越地震以降は、大地震は東日本で頻発している印象がある。もう、日本中、地震に関して安全な場所などないと考えた方がいいのだろう。

 今回、地震に遭われた方は実に災難だが、日本列島に住み続ける限り「明日は我が身」と対策をしておく必要はある。
 特に、何十年も前から「そろそろ地震が起こる」と言われ続けている東海地区では、今のところ大した地震は起きておらず、それがかえって不気味だ。これまでためこんだエネルギーを一気に吐き出したら、一体どんな凄まじい地震になるのか、考えただけで恐ろしい。


 さて、今回の地震は発生時刻が0時26分と日付が変わった直後だったため、その後の深夜番組は各局が報道特番に差しかえて、元々放映予定だった番組の多くが休止になった。深夜アニメも例外ではなく、各地の影響の詳細は、DeepParanoiaブログ出張所の「岩手の大地震により各地で深夜アニメ大混乱」で、まとめられている。

 この「DeepParanoiaブログ出張所」でも取り上げられているが、今回の地震特番で深夜アニメが最も影響を受けたのは、東海地区で間違いないだろう。なにしろ、水曜深夜は在名5局合わせて9本の深夜アニメが放映されている(岐阜放送を入れると10本)。
 そんな中で、テレビ愛知のみは、アニメ放映にほぼ影響はなかった。「スレイヤーズ Revolution」Aパート冒頭に被害状況のテロップがしばらく出ていたが、地震関係の報道はそれで終わり、続いて放映された「ワールド・デストラクション 世界撲滅の六人」「我が家のお稲荷さま。」は通常通りの放映だった。
 考えてみれば、東北地方にテレビ東京系列局はないから、今回の地震についても積極的な取材・報道は行わなかったのかも知れない。もっとも、大事件でテレ東だけが何事もなかったかのようにレギュラー番組を流すのは「よくあること」なので、今回も特に驚くには値しないかも知れないが。


 逆に、最も混乱していたのはCBCで、「イタズラなKiss」の放映が、ひどい事になっていた。最終的には予定より13分遅れの放送に落ち着いたが、そこに至るまでが滅茶苦茶だった。その経緯はバッチリ録画に残っているので、紹介してみる。
 まず、本来放映開始時刻の25時52分には、まだ東京からの報道特番が流れていた。そして、25時54分に一瞬だけ「イタキス」が映ったかと思うと、次の瞬間には「代わって名古屋からお伝えします」と、CBCローカルの報道特番に切り替え。
 CBCローカル特番は25時56分に終わり、続いてCMタイム。番宣CMばかりが1分半にわたって流れたかと思うと、突如「イタキス」Aパート途中の映像に切り替わった。どうやら、予定通りの時間に放送をはじめていた場合に流れるべき場面が、いきなり流れてしまったようだ。
 それが3分15秒続き、またCMに切り替え。こちらも、番宣ばかりが2分近くも流れていた。と、そこへこの映像(↓)…と言うか、画像があらわれた。





 これは「イタキス」DVDのCMなのだが、なぜか動かずに静止画像のまま30秒間流れており、CBCからバカにされているような気分になった。その後は、なんの前触れもなく再びCBCローカル特番に切り替わった。
 2回目のローカル特番開始が26時03分頃で、その後3分弱ほど地震報道を流した後、やはり途中でいきなり「イタキス」アバンタイトルに切り替わり、ここからようやくまともに番組が始まった。これが26時05分40秒頃で、約13分遅れての放送となったわけだ。

 想像するに、CBCとしては他のアニメは中止にしても、自社製作の「イタキス」だけは放映したかったのだろう。しかし報道特番から切り替える段取りが上手く出来ず、こんな混乱した状況になったのではないだろうか。きちんと段取りが出来ていれば、前触れもなく番組をはじめる事はなかっただろうし、アナウンサーに「この後の番組は、予定を変更して○時○分からお送りします」くらい、言わせる事は出来たはずだ。


 結局、テレビ愛知以外で予定されていたアニメは、この「イタズラなKiss」を除いて、すべて休止になった。
 「イタキス」にしても、中途半端に13分遅れになったせいで後半が観られなかった人もいるだろう。私は、次の「鉄腕バーディー DECODE」も録画予約していたので、観る事が出来たのだが。
 そう言えば、「イタキス」は、後提供でスポンサーのクレジットが出ておらず、最後まで混乱した中での放送だった事が伺える。また、「イタキス」終了後はやはり前触れなしで報道特番(TBSからのネット)に切り替わり、「レギュラー番組は、報道特別番組の後お送りします」とテロップが出ていたので、この時点では残りのアニメ2作品も何とか放送したかったようだ。


 私自身は、昨日は地震が起きる前に寝てしまったので、岩手の地震自体を知ったのが朝起きてからだし、深夜アニメにも影響が出た事を知ったのは、仕事が終わって帰宅してからだった。もし、昨夜の深夜2時、3時と起きていたら、アニメの放映予定変更情報に翻弄されて眠れなかったかも知れない。その意味では、昨日はさっさと寝ていてよかった。

 災害時の緊急報道は必要なものだと思うので、それ自体に文句を付ける気は全くないが、これによって影響を受ける番組に対しては、しっかりしたフォローをしていただきたい。
 その点では、テレビ愛知のように完全にいつも通りか、または名古屋テレビ・中京テレビのようにきっぱりと完全休止にしてしまったほうが、下手に時間を変えるよりはいいと思う。今回、CBCはケチを付けてしまった感じだ。



(追記)

 私の地上波視聴環境はまだアナログなので、今回のCBCの混乱も全てアナログでの状況を書いたのだが、「いなかものGのきまぐれ日記」を読むと、デジタルでは少し様子が違っていたようだ。少なくとも、アナログではOP後の提供やCMには問題はなかった。同じ番組を放送していても、デジタルとアナログは別物なのだとよくわかる。
 今後の対応については公式サイトに告知が出たが、結局「イタキス」第16話は翌週に通常放送の時間帯で再放送されるので、CBCの水曜深夜アニメは3本とも一週分遅れる事になる。
 他局では、名古屋テレビ「セキレイ」も順送り、中京テレビの2本は今のところ不明。もし「乃木坂春香の秘密」が順送りなら、AT-Xの方が早くなってしまう。
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「ゲゲゲの鬼太郎」東海テレビと関西テレビの違い

 昨日書いたとおり、今日は初めて関西テレビで「ゲゲゲの鬼太郎」を観た。4月に帰省した時もチャンスがあったのだが、この時は起きたのが10時過ぎだったので観られなかった。

 関西テレビは一週遅れなので、放映されたのは東海テレビで先週観た「さら小僧 妖怪ヒットチャート」の回。関西で毎週観ている人には悪いが、再放送を観ている気分になってしまった。
 まあ、それは最初からわかっていたことだが、関西テレビでの「鬼太郎」は、東海テレビ(=フジテレビ同時ネット)と比べると、番組の細かいフォーマットに色々と違いがあって、その点で新鮮だった。以下、関西テレビと先週の東海テレビとの違いを挙げてみる。



・9時00分30秒に番組スタート

 東海テレビは30分枠で余裕があるせいか9時02分から番組が始まるが、関西テレビは28分枠のため早めに始まっている。また、東海テレビでは番組終了直後に流れた「二十面相の娘」DVDのCMが、関テレでは番組開始直前に流れていた。


・時刻表示あり

 東海テレビでは同じ9時台でも時刻表示が出ないので、結構邪魔に感じた。もっとも、キー局のフジテレビも時刻表示は出しているので、東海テレビの方が少数派なのかもしれない。


・CMタイムに番宣CMあり

 OP・本編の間と本編・EDの間にCMが挟まるが、両方とも最後に「熱血!平成教育学院」15秒番宣が流れていた。東海テレビはCMタイムは全てスポンサーCMで埋まっており、スポットCMや番宣はない。
 関テレもスポンサーCMの時間自体は東海テレビと変わらないが、同時ネットでないので独自にCM時間を調整して番宣を入れているのだろう。


・予告の前半(ED前の分)が通常版

 これが、一番驚いた。東海テレビではここ3回ほど実写映画の宣伝のため、映画の出演者が予告前半に登場して短いコメントを述べていたが、関テレでは通常通りの予告(DVDはこちらが収録されるのだろう)になっていた。一週程度の遅れなら映画宣伝版を流しても問題は無さそうだが、同時ネット以外の局は全て通常版での放映になっているのだろうか。


・EDフリップあり

 キー局フジテレビでは後提供に続いて「ONE PIECE このあとすぐ!」の次番組告知(いわゆる「5秒クロス」)が流れるが、東海テレビでは9時30分からローカル番組「a life」を放送しているので、この「a life」の5秒クロス等に差しかえている(切り替えのタイミング上、東海テレビでも2,3フレームは「ONE PIECE」5秒クロスが映る事が多い)。恐らく、9時30分から「ONE PIECE」を放映していない他の同時ネット局でも同様の差し替えを行っているのだろう。
 しかし、関西テレビでは上のいずれのケースでもなく、後提供画面がそのままEDフリップとなり、画面右下に「次回もおたのしみに」の文字が出て、番組終了。おそらく本来の放送素材では最初からEDフリップまで用意されていて、同時ネットでない局はそれをそのまま流しているのだろう。



 と、関西テレビと東海テレビの違いは、こんなところ。
 時刻表示やEDフリップはいいとして、本放送ならではの映画宣伝が観られないのはちょっと損な気がする。昨年も実写映画一作目絡みで第5話本編及び第5話・第6話予告でウエンツ瑛士が声の出演をしていたが、DVDでは差しかえられて無かった事にされている。こちらも関西テレビでは流れなかったのだろうか。当時の関テレは一週どころか13日遅れだったから、十分にあり得る事だ。

 今の関テレ「鬼太郎」は枠が同時ネット局に限りなく近いのに、こんなに違いがあるとは予想外だった。あらためて、東海テレビは同時ネットになってよかったと思ってしまった。
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ひだまりスケッチ×365 #01「はじめまして! うめてんてー」感想

・ひだまりスケッチ×365 #01「はじめまして! うめてんてー」
(脚本/長谷川菜穂子、絵コンテ・演出/尾石達也、作画監督/伊藤良明)


 ようやく、CBCでも「ひだまりスケッチ×365」が、始まった。
 今回も、OPは歌・映像ともに中毒性が高くて、もう何度も繰り返し観てしまっている。


 さて、本編は色々な意味で「特別な位置づけの話」のようですな。
 まず、ようやく原作第1話がアニメ化された事が一番大きい。「ひだまりラジオ」や「超ひだまつり」の出演者コメントなどによると「ひだまり」は元から2期を予定していたわけではなく、キャラソンや特別編、そして2期制作は全て1期の好評によるものだそうだから、1期の制作段階では原作第1話のアニメ化も全く予定されていなかったわけで、あらためて考えると大胆な構成だ。
 まあ、そのおかげで「365」第1話は今回から観る人にも入りやすい内容になったので、怪我の功名か。

 他に「特別」な点としては、これまでの「一年間のある一日を一話で描く」と言う1期・特別編通してのフォーマットから外れて、入学試験からゆののひだまり荘入居(&屋根にうめ先生住みつき?)までの約2ヶ月を描いていた事が挙げられる。時系列的には1期も含めて第1話扱い…と言うより、第0話と言ったところか。
 この、今までに無い時間経過の描写があったせいで、入試の終わった後にようやくおなじみのカウントダウン映像が出た時には、「やっぱり「ひだまり」にはこれが無いと」と、妙に安心してしまった。

 そして、「特別」と言えば、Aパートの「動き」は外せない。朝っぱらから観たせいで、ちょっと酔いそうになってしまった。映像としては「静」のイメージが強い「ひだまり」としてはちょっとやりすぎな感もあったが、インパクトはあったので1話の「つかみ」としてはよかったのではないだろうか。
 あと、初めて宮子に「ゆのっち」と呼ばれた場面の演出は、「やっぱりSHAFTだ」と思わされた。あの場面も、妙に気合いが入っていた感じだ。


 と、理屈をこねて色々と書いてきたが、ごちゃごちゃ言わずに一言でまとめると、「いい第1話だった」に尽きる。どうも、私は何を書いても理屈っぽくなってしまうのでいけない。「ひだまり」は、その作品世界がとにかく「観ていて心地よい」作品だから、素直に楽しめばいいのは分かっているし、実際観ている時はそうなのだけど、感想を書くと固くなってしまう。

 ともかく、色々と特別な作りではあったけれど、1期と変わらず、ゆのっちも宮子もヒロさんも沙英さんもみんなそれぞれの味を出していて可愛かった。うめ先生(キャラ・中の人の両方)も相変わらず。サブタイトルコールは「自分で言うなよ」と突っ込んでしまったが。
 それに、原作第1話には出てこない面々にも出番があったのはよかった。わざわざ試験官として夏目を出すあたり、今後の活躍が期待できる。本格的な見所があるのは、体育祭本番と沙英・ヒロ喧嘩の時くらいかもしれないが。


 それにしても、今回もTBS地上波アニメの宿命として4:3サイドカットだったが、ゆのたちの名前のアルファベット表記など完全に見切れている部分もあって、制作陣は開き直っているとしか思えない。これじゃあ、「なるべくBS-iで観て下さい」と言いたくなるわけだ。
 DVDは予約済みなので、発売されたら「完全版」の映像を隅までじっくり観たい。それまでは地上波で我慢だ。
 また、今回も1期の智花関連の描写のようなシリーズ通しての伏線や、今回のみさと先輩への言及のように1期とつながる部分もあるそうなので、1期・2期通しての作中時系列順視聴も面白そうだ。


 次の第2話は6日後のお楽しみ…ではなく、実は今、連休を利用して関西の実家に帰省中なので、さっそくもうすぐ第2話が観られる。CBCより5日も早いので、ものすごくお得な気分だ。
 昨年も同じ頃に「コードギアス」STAGE24&25スペシャルを最速で観るために帰省したが、今回は特にこれと言った用事はない。強いて言えば、前回の帰省時にも言及した、物置に放置していたアニメ誌バックナンバーの整理が目的だろうか。いくつか、個人的に興味深い記事が発見できたので、サイトやブログでネタにしたい。
 しかし、「ひだまり」2話はいいとして、「鬼太郎」がリアルタイムで観られないのはちょっと痛い。とりあえず、明日はさら小僧さんの活躍をもう一度観ておくか。
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2009年映画ドラは「新 のび太の宇宙開拓史」

 来年の映画ドラえもん公式サイトが登場した。「7・18 19:30分オープン!!」となっているので、おそらく今週のアニメ「ドラえもん」放送の最後に「この後、公式サイトを見てね」と告知が行われるのだろう。


 タイトルは、「ドラえもん 新 のび太の宇宙開拓史」。今年の「緑の巨人伝」最後のおまけ映像にチャミーが出てきたので、あの時点で来年は「宇宙開拓史」リメイクだと予告していたようなものだが、ついに公式にタイトルが発表された。
 以前から何度も書いているが、私にとっては数あるドラえもん映画の中でも「のび太の宇宙開拓史」は、原作大長編・劇場版映画ともに最も好きな作品なので、はっきり言って来年の映画に対しては期待より不安な気持ちの方が大きい。
 ただ、メインスタッフは

 ・監督:腰 繁男
 ・脚本:真保裕一

が決まっているので、この二人の手腕には期待したい。

 「新魔界大冒険」の真保脚本は、満月一家に比重を置きすぎた点は気になったが、全体的に好印象だったので、今回もどのように新たな「宇宙開拓史」の物語を作るか、楽しみだ。まさか、今度は死んだはずのロップルくんのパパが姿を変えて敵になっている、なんて事はないだろう。ただ、しずか・スネ夫・ジャイアンの出番が増えるくらいはありそうだ。

 監督の腰 繁男氏は、わさドラのテレビシリーズにも参加しているが、これまでは主に「世界名作劇場」を中心に、日本アニメーション作品に多く携わっている。それは楠葉総監督も同様なので、その縁でわさドラに参加する事になったのだろうか。
 腰氏が監督として手がけた「名劇」の中では、「ペリーヌ物語」が一番好きだ。どちらかというと地味な作品だが、登場人物一人一人の描写が丁寧だし、実質的な最終回とも言うべき第49話「幸せの涙が流れる時」は、それまでの話が落ち着いて描かれていただけに、一層盛り上がって印象的だった。
 今回の「新 宇宙開拓史」も、無意味に奇抜な作画などは無くていいので、ドラ・のび太とゲストキャラクター達の交流を丁寧に描いて欲しい。それがあってこそ、別れのシーンが心に残る物になるのだから。


 メインスタッフには実績のある人が就くとわかったので、ある程度は期待できるようになったが、問題はゲスト出演者だ(あえて「ゲスト声優」とは書かない)。
 個人的に「恐竜2006」は気にならなかったが、「新魔界」「緑の巨人伝」と観てきて、どんなにいい話でも、綺麗な作画であっても、声の演技が駄目ならぶち壊しになる事はよくわかった。何が何でも専業声優でなければ駄目だと言う気はない。最低限の条件として、声だけでの演技がまともに出来て、かつ声質がそのキャラクターに合った人を選んで欲しい。その点で「恐竜2006」の黒マスクは、悪役としての凄みが出ていて実によかった。


 さて、「宇宙開拓史」と言えば、原作と映画の一番の違いは「のび太とギラーミンの決闘」の有無だ。
 のび太の数少ない取り柄である射撃を武器に活躍した場面だけに、元祖劇場版で映像化されていないのは残念だった。この場面はF先生も思い入れがあるようで、初出ではギラーミンが出てきてから3ページほどで決着が付くのに対して、てんコミでは5ページに増えている。
 特筆すべき点として、ギラーミンが「ニヤリ」と笑う場面も描き足しであり、これは間違いなく「まんが道」で触れられた映画「ヴェラクルス」の演出を取り入れたものだろう。つまり「宇宙開拓史」は、藤子両先生が影響を受けた映画をF先生流に作品に取り入れた結果であり、宇宙物である以上に西部劇として意識して描かれた作品だとわかる、重要な場面なのだ。
 それだけ力を入れて描かれた決闘場面なのだから、ぜひきちんと映像化して欲しい。多分最後のチャンスだろうし。

 とは言え、決闘がないのは残念だったが、劇場版の展開も嫌いではない。ゲストのロップルくんに話を絞った結果として、あの展開になったのだろう。原作はのび太、映画はロップルくんの物語と思って観れば、コア破壊装置にタイムふろしきを使う機転も含めて、映画は映画できちんと芯の通った物語になっていた。
 同じ事は、続けて翌年に西牧秀雄監督が手がけた「のび太の大魔境」でも観られる。原作では「電光丸」でのび太がサベールと戦ってくい止める場面があったが、映画ではペコ=クンタック王子の見せ場に変更されている。剣は射撃と違って、特にのび太の取り柄という訳ではない。電光丸に「戦ってもらっていた」だけなので、この役をペコに変えたのは正解だっただろう。
 ともかく、この2作品の原作との相違点を見ると、西牧監督のゲストキャラ重視の姿勢が伺えて、非常に興味深い。


 映画の第一報に対して、軽く予想と希望を書くつもりだったのに、旧作映画に触れてしまったために、思ったより長くなってしまったが、私が本気で元祖「宇宙開拓史」を語り出すと、とてもこのくらいでは済まない。「老雄 大いに語る」の主人公並みに「言いたい事は山ほどある」ので、いつまでたってもきりがないだろう。いつか、「宇宙開拓史」については、思うところをまとめて文章にしてみたい。
 それはそれとして、来年の映画は期待3割・不安7割(これでも甘く見積もって期待値を上げたつもり)で公開を待ちたい。この作品の出来次第では、今度こそ劇場に足を運ぶ最後の映画ドラになるかも知れないが。
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関西地区テレビ受信の思い出

 広域局の地上波テレビ放送エリアとしては、東海地区と関西地区は隣同士だ。
 それぞれの電波の発信元である愛知県と大阪府は隣合っていないので、名古屋に住んでいると普段は意識する事はない。名古屋や大阪よりむしろ、三重県伊賀市や滋賀県多賀町など、両地区の境界に位置する地区の人にとって、大きな意味がある事だろう。

 ただ、広域局が両方観られたとしても、肝心のテレビ愛知・テレビ大阪は県域局のため受信が難しく、かと言って三重県・滋賀県独立U局の三重テレビやびわ湖放送は代替にはならないので、アニメファンとしては「微妙な地域」だと思う(該当地区の方、ごめんなさい)。
 とは言え、滋賀県東部からテレビ愛知を受信しようとする気合いの入った人もいるようで、本当に綺麗に映るなら非常に恵まれたテレビ環境になるだろう。


 私自身の場合、前段にも書いたように普段は関西地区のテレビ局を意識する事はない。そもそも、今住んでいるマンションがケーブルTV対応であり、本来空いているVHF偶数チャンネルにも本来UHF波の中京テレビ・テレビ愛知・三重テレビをVHF変換して再送信しているので、「たまたま偶数チャンネルをつけたら関西波が入った」と言う事は起こり得ないのだ。
 しかし、名古屋での前の住みかでは、20世紀末まではアンテナ直接受信だったので、昼間でもVHF偶数チャンネルでは砂嵐の中でうっすらと関西の放送が混じっており、かすかに名古屋まで電波が届いているのだと言う事は知っていた。と言っても「どうも関西の番組らしい」となんとか推測出来る程度のレベルであり、視聴に耐えるレベルではなかったので、小学生の頃までは、特に気にはしていなかった。

 関西波への認識が変わったのは中学生になってからだった。自分の部屋にテレビを持って、夜更かしで深夜番組を観つつチャンネルを適当に変えていたら、まともには映らないはずの8チャンネルに関西テレビの映像がはっきりと入っていたのだ。これを見つけた時は、驚いた。
 もちろん、名古屋の局に比べたら格段に落ちる状態だったが、それでも画面に色が付いて音声もはっきり入っており、昼間と違って番組内容を把握して観る事の出来るレベルだった。
 これはなぜだと考えて、また他の局はどうだろうかとチャンネルを変えているうちに、理由がわかった。隣の9チャンネルを使っているNHK教育テレビが当時は0時で放送を切り上げており、それ以降は電波の「邪魔」がなくなったため8チャンネルの関西テレビが映っていたのだ。同じ理由で、10チャンネルの読売テレビも深夜はある程度映っていたが、こちらは11チャンネルの名古屋テレビに影響されるため、関西テレビほど受信状態はよくなかった。

 そんな訳で、深夜限定ながら一応自宅で関西のテレビも観られると言う事がわかり、関西ローカルの深夜番組などを観るようになった。もっとも、名古屋の局は比較的関西の番組も多く放送しているので、それほどありがたみは大きくなかったが。
 それに、当時はアニメ関係での利点は少なかった。そもそも深夜アニメ自体がほとんど無かったので、せいぜい関西テレビで「スーパーヅガン」を観た程度だ。


 と、長くなってしまったが、ここまでは、実は前振り。
 そもそも、今回このネタでエントリを書こうと思ったのは、古いビデオテープを整理していて、数少ない「関西地区のテレビが映ったアニメ関係の利点」と言える録画が出てきたからだ。

 話は16年前、1992年にさかのぼる。アニメ「ママは小学4年生」(以下「ママ4」)の第49話が放映されるはずだった12月11日に緊急報道特番のため番組が潰れ、放映が延期になった。残り3話で最終回、まさにクライマックスで話が盛り上がっていた時だけに、早く49話を観たくて仕方がなかったが、どうやら翌週に回されるらしいとわかり、非常にじれったく思っていた。
 そんな時に思い出したのが、読売テレビの存在だった。「ママ4」は金曜17時の枠で比較的多くの局が同時ネットしており、名古屋の中京テレビもその一員だったが、読売テレビは当時から独自編成を組んでいたため、「ママ4」は火曜(月曜だったかも知れない。記憶が曖昧)早朝5時15分の枠で放映していた。
 当時は関西地区の番組表を確かめる手段がなかったが、読売テレビは報道特番と関係なく普段通り放映するのではないか、そして5時15分ならまだNHK教育が放送を始めていないので、受信可能なのではないかと考えて、駄目元で予約録画してみたのだ。

 そうしたら、見事に思惑通り、読売テレビは通常通りの編成で早朝に「ママ4」第49話を放映しており、バッチリ録画も出来ていた。もちろん画質は最低レベルだが、一応色は付いていて、音声はクリアなので話の内容は理解できた。その時の録画が未だに残っており、たまたま見つけて懐かしくなってしまった。それで、このエントリを書いたという次第。
 実際、どんな画面だったかというと、こんな感じ。





 毎週観るとなるとさすがに耐えられないが、この時は早く観たくて仕方なかったので、こんな状態でもありがたかった。
 NHK教育が試験放送を始めたせいでBパート途中で映らなくなってしまい、結局第49話が中京テレビで放映されるまでやきもきさせられたが、この回は視聴に苦労した分、印象に残っている。正直言って「小学4年生に妊娠出産疑惑」と言う本編の展開はやりすぎだと思っていたが、それだけにどうやって収拾を付けるのか気になって、早く続きを観たかったのだ。

 ちなみに、中京テレビでは結局12月17日(木曜日)の17時より第49話、そして翌日18日には本来の予定通り17時から第50話を放映した。当時は、第49話は全国的に17日に振り替えたのだと思っていたのだが、近年になってキー局の日本テレビでは18日の17時から1時間枠で第49話・第50話を連続放映したと知って、ちょっと驚いた。
 つまり、第49話は読売テレビが3日、中京テレビが1日、キー局より先行して放映した事になる。また、第50話も中京テレビは日本テレビより30分だけ先行している。考えてみれば、中京テレビは月~木曜日の17時枠がアニメ再放送だったので木曜日への振り替えが可能だったが、日本テレビは月~金曜日まで日替わりで番組が埋まっていたから、金曜日に1時間枠を設けるしかなかったのだろう。
 「ママ4」は、日テレ夕方枠としては放映局が比較的多い番組だったので、第49話の振り替えを他の地域ではどう扱ったのか、気になるところだ。中京テレビと同様に木曜に放送した地域もあったのかもしれない。


 最近になって知った事だが、専用のアンテナを立てれば昼間であっても愛知県内で関西広域局の受信は可能なようだ。特に関西波を意識していなかった私の前の家でもある程度入ったのだから、狙ってアンテナを向ければもっときちんと映るのだろうと言う事は想像できる。
 自前で地上波用のアンテナを立てて遠距離受信に挑戦するには、一戸建てに住んでいないと難しい。私自身は、せいぜい室内アンテナで三重テレビ受信に挑戦(ケーブルTV対応前)した程度だが、アンテナの調整がシビアでなかなかスリリングだった。私も、もし一戸建てに住んでいたら、本格的に機材を揃えて遠距離受信マニアになっていたかも知れない。
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「花とあらくれ」と「ハリケーンZ」

 「手塚治虫劇画作品集 花とあらくれ」を購入した。

 この本は、発売されるまでほとんど情報が出なかったが、だいたいは以前に予想していたとおりで、表題作の「花とあらくれ」をはじめとして、「刹那」「落盤」「指令!午前7時」「ジェット基地の幽霊」と、再録も含めて昭和30年代の貸本劇画誌に掲載された作品が復刻されている。カラーページもそのまま復刻しているので、原本の雰囲気が出ていて、なかなかいい感じだ。

 収録作品の中では、特に「落盤」は好きな作品だ。正確な過去が明らかになっていくとともに、回想場面の絵がだんだんとマンガチックな絵から劇画調へと変化していき、「記憶のいい加減さ」が絵で表現される手法がいい。
 この作品は「手塚治虫漫画全集」第4期で刊行された時に初めて読んだのだが、第3期までの300巻分をほとんど読み尽くして手塚作品に飢えていたせいもあって、まだこんな作品が埋もれていたのかと驚かされたものだった。


 この本では、他に貸本誌掲載のショートーショートやエッセイも再録されており、さらに問題作「ハリケーンZ」の「スーパーX事件」が復刻されている。それどころか、単行本カバーイラストは「花とあらくれ」ではなくて「ハリケーンZ」第1回の扉ページが使われている。
 この「ハリケーンZ」は、手塚先生自身が全集「アラバスター」のあとがきで「嫌いな作品」として挙げており、全集には収録されなかった曰く付きの作品。「少年クラブ」に「旋風Z」の続編として引き続いて連載されたのだが、明朗な少年漫画だった「旋風Z」とはうって変わって、暗くて不気味なイメージだったせいか、わずか半年の連載で終了(おそらく打ち切り)している。
 私は、作者自身が「嫌い」とまで言ってしまう作品がどんな物か確かめたくて、国際児童文学館で当時の「少年クラブ」を閲覧したのだが、残念な事に連載第2回がまるまる別冊付録に回されており、その50ページ分を読む事が出来ず、今までずっと気になっていた。

 それだけに復刻はありがたかったのだが、今回は初出の「少年クラブ」版ではなく貸本誌「炎」に再録されたものが収録されており、手元にある初出版第1回・第3回・第4回のコピーと比べると、かなり展開が違う。話の大筋は同じだが、スーパーXクラブの成り立ちや首領の動機が異なっているし、貸本版には首領の正体についての伏線が加えられている。また、貸本版の方が、話の流れが単純化しているようにも感じる。
 おそらく、再録時にページ数の制限等があったのだろうが、そう言った事情を抜きにしても、単なる再録ではなくこれだけ直してしまうあたり、手塚治虫の作品改訂好きは相当なものだと、あらためて思わされた。もっとも、貸本版で描き直しても、なお「嫌いな作品」と言ってしまうのだから、よほど出来は気に入らないのだろう。
 ところで、再録時の訂正で、おかしなミスも生まれている。初出では最初からZと水泳選手の間黒が親友として描かれているが、貸本版の第1回では初対面に変えられている。ところが、貸本版第2回でこの設定変更を忘れてしまったらしく、Zは間黒の事を「親友」だと言っているのだ。話全体で見ても無意味な改変だし、これはどんな意図があったのかよくわからない。
 ともかく、今回貸本版で一通り「スーパーX事件」を読んだ事で、ますます初出版の第2回が気になってしまった。もし古書店に出ても高くなりそうだが、機会があれば読みたい。

 なお、「ハリケーンZ」は連載第2回以外は全て本誌掲載なので、第2エピソード「十三の怪神像事件」は国際児童文学館で全編読む事が出来るし、手塚ファンクラブ京都の「ヒョウタンツギタイムス」24号でも復刻されている。
 「十三の怪神像事件」では、「旋風Z」のラストで改心したはずの蛇沼博士が再び敵として登場していて驚いたが、もしかしたら蛇沼博士の改心は単行本での描き足しだったのだろうか。それを確かめたくて、「少年クラブ」の「旋風Z」最終回掲載号も見てみたのだが、こちらも別冊付録送りになっており、今のところ真相はわからない。
 いずれにせよ、単行本版「旋風Z」とはつながらない設定であり、そのため余計に「ハリケーンZ」を単行本化しにくくなっていたのかもしれない。もっとも、手塚先生に単行本にする気があれば、蛇沼博士を別人に描き直すくらいの事はしていたと思うが。

 全体的に「ハリケーンZ」には暗いムードが漂っている。「スーパーX事件」のフリークス設定などのせいで、最初に狙っていた路線から外れて暗い方向に展開して、取り返しがつかなくなったのではないだろうか。「十三の怪神像事件」の第1回ではZの父・鷹群博士を登場させて方向転換を図っていたようだが、第2回では宇宙人や怪しげな怪獣が登場して、またおかしくなっている。
 要するに、作者に嫌われている点も含めて「アラバスター」の先駆的な作品なのだろう。「アラバスター」は単行本化されているだけ、まだマシだが。


 ほとんど、「ハリケーンZ」の話ばかりになってしまったが、やはりこの作品の復刻は「花とあらくれ」の目玉だろう。正直言って、作品の出来はイマイチだと思うが、今まで40年以上埋もれていた作品が復刻された意義は大きい。素直に「買ってよかった」と思える本だ。
 この勢いで、そろそろ育英出版の元祖「新宝島」も復刻されないだろうか。以前に出た「手塚治虫の「新宝島」 その伝説と真実」は面白い研究書だったが、比較的多く本編から図版が引用されているせいで、かえって残りの部分が気になってしまう。こればっかりは、講談社全集ではどうしようもない。かえって、全集のリメイク版が、オリジナル版復刻の足かせになっているのではないかと勘ぐってしまう。
 もちろん今から読んでも、「まんが道」での満賀や才野と同じ感動を味わう事は出来ないだろうが、藤子両先生をはじめとして多くの人が感激したオリジナル版を、ぜひ当時に近い姿で味わってみたい。
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2008年夏のアニメ新番組雑感

 7月に入って、関東では続々とアニメ新番組が始まっているようだが、名古屋は例によって遅れ放送が多いので、本格的に新番組が観られるのは週明けの月曜日から。日曜日までの番組表を見ていると「本当に7月になったのか?」と疑いたいたくなる。
 だから、今日までに名古屋で始まった7月新番組は、奇跡的に東京・大阪からわずか「8分遅れ」で済んでいる「スレイヤーズRevolution」1本のみ。テレビ東京・テレビ大阪が25時20分で足並みを揃えても、テレビ愛知は頑固に水曜深夜枠は25時28分スタートを続けるのだから、ある意味すごい。


 とりあえず、「スレイヤーズRevolution」は観たが、あまりの「変わって無さ」に驚いた。見事なまでに昔のままだ。ここ10年ほどアニメを観ていない人に、第3シリーズ「スレイヤーズTRY」の半年後に放送した作品の再放送だと言ったら騙せるのではないのだろうか。
 良くも悪くも90年代のノリで、飛び抜けて面白い訳ではないが、テレビアニメ版3作は全て観ていて馴染みのあるシリーズだし、声優陣の演技を含めて、安心して観られる。声優と言えば、予想外の大塚周夫・明夫親子共演は嬉しかった。


 さて、月曜以降チェックする予定の新番組は、


 ・「薬師寺涼子の怪奇事件簿」7/7(月)26:05-(テレビ愛知)2日遅れ
 ・「ストライクウィッチーズ」7/7(月)27:00-(三重テレビ)4日遅れ
 ・「ワールド・デストラクション 世界撲滅の六人」7/9(水)25:58-(テレビ愛知)2日遅れ
 ・「鉄腕バーディー DECODE」7/9(水)26:15-(CBC)5日遅れ
 ・「セキレイ」7/9(水)27:50-(名古屋テレビ)7日遅れ、事前特番放映無し
 ・「Mission-E」7/10(木)10:30-(AT-X)3日遅れ
 ・「ゼロの使い魔 三美姫の輪舞」7/10(木)25:58-(テレビ愛知)4日遅れ
 ・「恋姫†無双」7/10(木)26:28-(テレビ愛知)2日遅れ
 ・「無限の住人」7/13(日)24:00-(AT-X)※CSのみ、隔週放送
 ・「乃木坂春香の秘密」7/16(水)27:14-(中京テレビ)6日遅れ、事前特番放映無し
 ・「ひだまりスケッチ×365」7/17(木)27:00-(CBC)14日遅れ


 以上。あくまで私個人のチェック用なので、最初から観る気のない作品と、受信不可能な岐阜放送の作品は除いている。と言っても、今期岐阜放送でしかやらないのは、「Mission-E」だけなのだが。
 そう言えば、「純情ロマンチカ」で東海地方に進出したアニメスピリッツ枠は、三重・岐阜共に継続になった。さすがに1クールだけで撤退は無いか。さらに、アニメスピリッツ枠は今期からサンテレビにも進出して、今までなぜか空白地帯だった大阪・名古屋がやっとカバーされた。
 その代わり(?)に、北海道では枠消滅・撤退になってしまったようだが、福井や熊本は継続なのだから、どのような基準で放映地域を決めているのか未だによくわからない枠だ。


 今回、試しにチェック予定作品に最速局からの遅れ日数を付記してみたが、あらためて確認すると大部分は一週間以内の遅れなので、飛び抜けて放送が遅い訳ではない。それでも今期は遅れが激しいように感じてしまうのは、よりによって一番楽しみにしている「ひだまりスケッチ×365」が2週間遅れのせいだ。
 TBSで第1話が放映された昨日、CBCではようやく前番組「×××Holic◆継」が最終回を迎えて「ひだまりスケッチ×365」新番組予告が流れた。そして、来週は枠自体がなぜか一週休みで17日スタート。前にも書いた気がするが、TBS深夜アニメの遅れ日数はもう少し何とかして欲しい。

 それでも、新番組予告が流れただけ、まだよかった。まともな予告は流れず、テロップが出るだけではないかと覚悟していたのだ。
 ちなみに、以前に紹介した「To LOVEる」の新番組予告と同じく、TBSで使われた予告にCBCの時間を被せているのだが、今回は半透明なのでCBCとTBSの放映日時が重なって非常に見づらい。前のように塗りつぶしておけばよかったのに。




CBC版「ひだまりスケッチ×365」予告



 この予告、映像は「ひだまりスケッチ ファンディスク」に入っていた新作トレーラーを縮めた感じだが、声が入ると印象が違う。
 予告最後の「見ちゃダメ!」は、うめ先生のキャラソン「とびきりスイッチ」を聴いていないとわからないネタ。まさか新番組予告で使うとは思わなかった。「超ひだまつり」での、この曲の盛り上がりはすごかったからなあ。ともかく、原作者自身が「見ちゃダメ!」と言っている予告は前代未聞だろう。

 あと13日経たないと第1話が観られないのは少々つらいが、「超ひだまつり」での2期発表から半年以上待っていた事を考えれば、2週間なんてあっという間だ。1期と特別編とファンディスクを観返しつつ、待っていよう。


 今後、何本視聴継続するかによって変わってくるが、7月以降も水曜・木曜深夜は観る番組が被りそうで、今から録画予約のやりくりが心配だ。
 最近の自分の視聴傾向・本数から予想すると、最終的に観続けるのは上に挙げたうちの半分くらいだろうけど。
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